私は大いに反省しました。それは大型ザックのことです。
大型ザックは超便利です。
それがなかなか納得できなかった…。どれくらい理解できなかったかと言うとGWの雪山講習時には38Lのバリアントで出かけたくらいです(笑)。
大体身長152cmと小柄なので、店頭で背負ってみると、どの大型ザックも小学生1年生がランドセル、みたいに見える・・・(汗)
私が嫌いだったのは、
「重い荷物を担げるほどエライ」
という価値観でした。 微妙に共感しづらい。なぜなら、
重い荷物=無駄な荷物。
実際、冬山では余分な荷物を担いでいる人、よく見ます。余分なだけならいいのですが、余分な重さのせいでバテて遅くなっている…
ということを目撃し、私の頭の中には、すっかり
大型ザック → 余分な荷物 → バテる&パーティの足を引っ張る → コメイワクちゃん
という関連図式が出来上がっていたのでした…
60ℓと48リットル |
大体嵩が張っていても全然重くないんですから(笑)
昨日なんてこーんなにでっかく見えて実は7kg。
となりは夫の48リットル8kg。
■ ザックは大・中・小
先日、久しぶりに町内の山の池上さんのサイトを見ていて、改めてザックは20Lごとに買うべきだなぁと思いました。
20リットル ⇒ 日帰り登山
40リットル ⇒ 小屋泊
60リットル ⇒ テント泊
たいていの人は日帰り登山で山デビューすると思います。でも、すぐに小屋泊になるので、それなら、最初から、40Lで雨蓋式トップローディングのを買うと長く使えます。
日帰りしか行かないと決めていたら、20リットルで十分なのです。
小屋泊とテント泊では、持って行く荷物の量が違うけれど、テントにしろ、小屋泊にしろ、4泊5日か?1泊二日か?では、そんなに荷物に違いは出ない。
だから、20リットル毎になるわけです。
テント泊、1泊2日も、2泊3日も、荷物的には朝・夕の袋飯が増えるくらいの差の負担増しかない。
小屋泊でも同じで、小屋に泊まるなら、何泊したって非常食は使わないという前提なので、増えるのは、行動食=つまりオヤツ、だけ。
特に夏山では、おやつなんか買って入れてくるより、財布の中身を厚くした方が良いので、結局、一泊二日と同じ装備で十分なわけです。チョコなんか下界で買っても溶けちゃいますし。
これは冬山だって昨今は小屋が充実してしまって同じで、去年11月に雪の燕岳まで行ったけれど、小屋泊だったので、財布しか必要なく、結局、雨蓋しか空けなかったです…(汗)
だから本当のことを言うと小屋泊なら、夏も冬も40リットルでも余るくらいなのです。
私は夏山で2泊3日のテント泊なら、40リットルクラスでやってしまいました…入れるものはテントとシュラフ、保温着以外は日帰り装備の3点セット、ヘッドライト、レインウエア、水筒、と同じ。
オヤツは持って行くけど、切れたら小屋で買えばいい。ちゃんとした時間に小屋のテントサイトについていれば、ランチは小屋で食べれるし、ビールも小屋に売ってるし・・・
というわけなんですね~。
と・こ・ろが! そんな軽量派だったのに、最近はずっと60Lの大型ザックを使っています…驚き!
それは、このアルパインパック、軽くて、底なし沼みたいになんでも入る、からなんです(笑)
今年はまだ小屋泊していないし・・・ よく考えたら、ずっとテントかツエルト泊・・・
同じ12kgでも40Lクラスのバリアントに入れると重く感じる。60Lのなら、まだまだ楽勝…って感じ。
それに容量にゆとりがあるので、あまりパッキングを工夫しなくても入る(笑)これはあんまりよくないかもしれないけど。
■ ザ・入門ザック
バレエではポアントを初めて履く人には自分でポアント(トウシューズ)を選ばせたりしません。大抵はそのバレエ教室の指定のものがあるか、子どもだったら先生から渡されます。だって、履いたことない人にシューズの良しあしなんて分からないのです。店に行って選べって言っても、初心者なのだから、選べないで、とんでもないのを選んでくる人がいます。それくらいなら最初の一足は多少足に合わなくても、ポアントとはどういうものか?を知るために、履きつぶすつもりで、定番的なものを与えた方が良い。
登山では、ザックというのは、バレエのポアントにあたるようなものかな~と思いますが、なぜ、誰も入門機とか、定番というものを指導しないんだろう???
ちなみにガイドさんだって、ガイド協会で定番のロープとかあるのに・・・個人の登山者にだって、入門セットがあっていいじゃないですかね~。
モンベルのアルパインパックは、たぶん、大型ザックを初めて買う人にとっては、ポアントの入門シューズに当たるような、ホントに良い製品だと思います。ザ・入門ザックって感じ。
【モンベルアルパインパックが良い理由】
・構造がシンプル
・軽い
・価格が安い
モンベルアルパインパック 公式サイト
http://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1223325
■ シンプルイズベスト
まずはこのザックのシンプルさですが・・・
構造はトップローディングのシンプルな筒型で定番型。現在主流の2本締めです。
構造にはトップローディングとパネルローディングがあります。20Lは小さいのでたいていが、パネルローディング。中・大型はたいていが雨蓋式、つまりトップローディング。雨蓋がなくて、上をロールトップでくるくるとするタイプもありますが、珍しいほうに入ります。
【長所と欠点】
・パネルローディング=モノを出し入れしやすい、荷物が増えたとき挟めない
・トップローディング=荷物が増えたときに対応しやすい、荷物を取り出す手間が多い
ただトップローディングが荷物の出し入れがしにくいか?と言うと、そんなことはなく、アルパインパックは雨蓋に行動中使うものは全部入るので、パネルローディングと同じなんですよね。
気室(内部がどう別れているか)も1気室と2気室くらいのものがあります。が、サイズが小さいのに別れていてもしかたなかったりします。
大型ザックはテントを入れる場所が別れているものが多いです。大家さんむけ(笑)?
ちなみに私の最初のザックは、28Lのパネルローディング、外側にポケットが2つ、2気室タイプ。
これを見て、山ヤさんがザックを買い換えろと言ってきたくらいです(笑)
今考えると、下の気室にはずっと非常食とレインウエアと保温着、ツエルトが入れっぱなしで、上はランチ入れ、ポケットは、お財布入れとヘッドライト入れになっていたような気がします。
このザックは次に40Lを買うと、あまり出番が無くなってしまいました。
私と同じように、初心者の人はたぶん買い方が分からなくて、イマイチなザックを買ってしまうと思います。
大体今時のザックは高機能になりすぎていて、初心者には何を言われているのか全然理解できません(汗)。
なんだか、機能が一杯の家電製品を買っても結局は使わないのと同じようなことになっているような気がする・・・
実際、前にポケットがないほうが良い山行もあるし(急登で膝を上げると前が見えにくいような登山道や、梯子や鎖が多い山)、山行に合わせて、自分でウエストポーチなり、マップケースなり、ハイドレーションなり、あるいは、フロントパックなんかを好きに付け足せる、シンプルな形の方が山行が限定されなくていいかもしれません。
特に初心者で自分の登山スタイル(先鋭的な岩場メインの山が好きなのか、それともストックで歩けるような逍遥が好きなのか、それともヤブをかき分けるのか・・・笑)がまだ決まっていないなら・・・
グラブバッグは実のところ、結構不便でした。山では「シンプルなほうがかっこいい」っていう価値観もあるのですが、そっちのほうは「重いほうがかっこいい」と比べてあんまり伝承されていないのはなんでなんだろう?
今は、これより小さい、日帰り用の20Lくらいのはアタックザック(大きいザックに入れて行って山頂をピストンするときだけ使う)が欲しいなと思っていますが、軽くて良いものが見当たらず、まだ購入していません。
ちょっといいなというのはコレ・・・ライペン・プチクロワール。
すごくシンプルなんですが、BDのと迷っています。
■ 軽い
次のフューチャーは軽い、です。 アルパインパック60、とっても軽いんですよね、私のはショートなので1.6kg。スタンダードでも1.65kg。
ちなみにグレゴリーなどかなり重いです。ザックだけで2.5kgくらいします… 重さでいうとウルトラライトな製品の定番、グラナイトギアにはかなわないのですが・・・ナイロン生地の厚みが薄いという指摘がいろいろ出ていて、私は軽くて丈夫なのはいくらでもありそうだと思うのですが、一般にウルトラライトの製品は高価さがネックで手がでません。
その数百グラムの軽量化の価値が分かるようになって買う製品なのかもしれません。
その点、モンベルの製品はしっかりとしたナイロン生地。その上、良心的な価格設定。
同じ60リットルクラスでもウルトラライトなザックの定番のグラナイトギアなどの製品だと3万円コースのところが、半額くらいの15700円。安い。
まずはこのザックでガンガン山に行って、元を取り返してから、高級品にステップアップしてもいいのかも?
それくらいのほうがありがたみが分かるのかも?な感じです。
■欠点? 重量分散していない?
よくウルトラライトだったり、シンプルな筒型の大型ザックの欠点と言われるのは、重量の分散です。
でも、私は気が付いてしまいました・・・ ウエストベルトって結局、ハーネスをつけるときは、外すんですよね(汗) つまり、全重量が肩に食い込むワケ・・・ なんだ・・・そうだったのか。
つまり腰で荷物の重さを・・・というのは、垂直方向を目指す登山と言うより、バックパッキングの伝統ですね。
いや私がしたいのは岩登って20kg担ぐような山ではなく、たとえ同じ20kgでも長い距離歩く方向性ですから、まぁバックパッキングの発想のザックがいいのですが(笑)
20kgくらいまでなら、モンベルのアルパインパックでギリギリなんとかなりそうな感じです。
・・・というわけで、目につく欠点が見当たらないアルパインパック・・・とってもおススメです。実は昨日、夫にも今回60リットルを買いました。
私が気に入っているのは、雨蓋がとても大きいこと。
行動食もヘッドライトも、お財布も手ぬぐいも日焼け止めなどのちょっとしたものもガンガン入ってしまう。すぐ使うものは全部雨蓋に入れてしまっています。冬は手袋もゴーグルも入ります。
となると、本体に入れるのは、衣=レインウエア&保温着、食=朝夕の袋飯&コッヘルとストーブセット、住=テント、後は救急セットくらいです。
■ パッキングの工夫
テントがないときはツエルトを入れるのですが、ツエルトは平べったく畳んで、本来ハイドレーションをいれるはずの背面ポケットに入れておけば、存在感ゼロ!の上当たりが柔らかくなって一石二鳥!な上、お尻マットがないときにはお尻マット代わりになります。
あとはダウンなどの防寒着は寒いときはすぐ着たいし、嵩は歩けど柔らかいので、一番上に入れ、くしゃくしゃにして、コッヘルなどの隙間を埋める緩衝材にしています。
雨が降りそうだとわかっているときは、レインウエアは一番上で、キレイに畳んでいますが、チャック類は全部開けてすぐに着れるようにしています。
そして、お休みセット。シュラフやシュラフカバー、枕は一つにまとめて、圧縮パックに入れます。夫はこれをしないので、シュラフとシュラフカバーと枕の3つの荷物があることになり、寝るときは狭いテント内でシュラフをシュラフカバーに入れるという手間を掛けなければならなくなり、その上、3つが迷子になる…大体日本の製品はどれにもこれにも持ち運び用の個袋つけすぎです。袋の分だけでもずいぶん軽くなるんじゃないかと言うくらい。
スリーピングマットは、私はモンベルの圧縮エア式のを使う時も、フォームタイプを使う時同様、ザックの中に縦に筒状に入れて、ザックを安定させることにしています。こうするとかさばるマットの存在感が消える・・・マットを外付けにしなくていいのです。見るからに邪魔そうなマットを…(笑)
以上がパッキングの工夫です。
・ツエルト
・ダウン
・レインウェア
・お休みセット
・スリーピングマット
悩みは水の場所・・・水はいつも一番上の雨蓋と本体の間に挟んでいますが、そこでいいのかなぁ・・・
あとは大型ザックの雨対策。大型ザック用のレインカバー買ってみましたがイマイチなので、中で防水すればカバーはいらないのかな・・・と悩み中です。
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