ヤマレコはこちら。
■ DAY4 今回最大の核心 八峰キレット (五竜山荘~鹿島槍~冷池山荘)
この区間は難所続きです…。
4日目は、この縦走での最大の核心部です。 不帰でさえ、この区間の準備、と言えるほどです。
五竜岳~鹿島槍の区間は、八峰キレットがある他、五竜岳~キレット小屋の区間も難しい。
さらにコースタイムも9時間と少々長い。その長い区間、鹿島槍北峰を超えるまでの8割が岩場ですから、緊張感を緩めることが許されません。
≪不帰ノ嶮≫
・区間が短い (難しい箇所が凝縮されている、難しいが一瞬で終わる)
・天狗山荘から不帰ノ嶮まで、易しい道
≪八峰キレット≫
・区間が長い (難しい箇所が長々と続く)
・キレット小屋までも、難易度が高い道が続いており、疲れたころに難しい箇所が来る
何より八峰キレットという難所はキレット小屋の先にあり、キレット小屋まで5時間。
つまり体力を消耗した後に、さらに2時間半の難所、ということが難易度をさらに高めます。
キレット小屋で十分な休息を取る、のが正しい戦略ですね。
不帰ノ嶮は、難所ですが、天狗山荘から2411の地点まで、それほど難しいことがなく迎えることができますが、八峰キレットは違います。
五竜岳は縦走路での位置づけから見ると、五竜岳~鹿島槍間の難しい行程の序章。よじ登る箇所が多い岩峰です。私がいた夏山期間中に滑落で死者もでましたし、穂高などの他の岩稜の山と同様に、転滑落による死者は増加の傾向がある山です。
余談ですが、噂によるとTVで、八方尾根と遠見尾根を使った唐松岳~五竜山荘が初心者コースとして紹介されたため、ついでに山荘からピストン2時間の五竜岳にのぼっちゃえ!という運びになることが多いのだそうです。
ただ、初心者コースであるのは、唐松岳から五竜山荘に向かい、五竜岳に登らず、遠見尾根も使わない場合のみ、当てはまることではないかと思います・・・。
五竜岳は、ふもとの山荘からピストン2時間とはいえ、登山道としては難路に当たると思います。少なくとも八ヶ岳の盟主赤岳よりは難しい山です。
さて、五竜山頂から鹿島槍までの下りは悪場続き。G4、G5のあたりなんて、非常に急峻な上、下りの悪場続きです。
核心部である八峰キレットに到着する前で、すでにかなり消耗する道なのです。
ハッキリ言いましょう… 五竜岳~鹿島槍の区間は上級者向けの難路です。
■ ガイドレシオを守っていないツアーは危険ですね
こちらにガイド協会が出している登山道の難易度を示すものがありますが、これの難路に当たると確信しています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1)自然観察路等 (職能:里山ガイド) ガイドレシオ 1:15
里地、里山における整備された道、および湖沼、湿原等における整備された自然観察路等。
2)ハイキング道等 (職能:登山・山地ガイド) ガイドレシオ 1:15
山地、高原等における整備された登山道や遊歩道等。
3)登山道(初級及び中級者向きのルート) (職能:登山・山地ガイド) ガイドレシオ 1:10
比較的明瞭で危険個所が一部あるが、人工的な梯子やクサリが取り付けられている一般登山者の往来が多い登山道。
4)登山道難路(上級者向きのルート) (職能:山岳ガイド) ガイドレシオ 1:5
登山道の多くに岩場、岩尾根、クサリ場、雪渓、残雪、新雪、崩落箇所、あるいは、沢の横断・渡渉等、足場が不安定で、一般登山者には転滑落の危険性が高いと認識されている登山道や登山ルート。一日の行程時間に無理のない範囲で、部分的にロープ等による確保や、吊り上げ、吊り降ろし、固定ロープの設置が必要とされる場合がある登山道や登山ルート。
4)登攀1級(熟達者向きのルート) (職能:山岳ガイド)
岩場、岩稜、沢、雪渓等が連続し通過が困難で、タイトローピング、ショートローピングによる行動や、部分的にロープによる確保や、吊り降し、懸垂下降等が必要なルート。
ーーーーーーーーーーーーーーーー http://www.sakura11.com/kmga/reshio.pdfより引用
※ ガイドレシオとは ガイド一人に対する登山者数のことです。難路は、ガイド一人に付、登山者は5人までが適正、という意味。
■ 初心者こそ個人ガイドを頼みましょう
ここで追い抜けって言われても困る・・・ |
すれ違う個人の登山者たちからも、「違反だね~」と声が上がっていたのは、もっともなことでした。
違反とわかっていないのは、たぶん山の初心者であるに違いない参加者たちだけなのかもしれません。
参加する人は初心者だから団体ツアーに参加するのだと思いますが、山登りほど、団体で行うことが不利な活動はありません。
もし、この山域を歩いてみたいと考えている初心者の方がおられましたら、団体ツアーだけは、どれだけ安くとも参加をおススメしません。
初心者であればあるほど、ガイドの行き届いた目が必要なのが道理ですから、初心者と自覚される方は、個人ガイドを雇用することを強くおススメします。
個人ガイドの料金設定は良心的で一日3万円程度です。いくら団体ツアーが安くても、命を危険にさらしているのであれば意味がありませんよね。
こちらは私の山の先輩がやっているガイドです。ベテランですので安心して参加できます。
http://mtgd3chan.blog.fc2.com/
こういう場合こそ、初心者はお金で買える安全を買うという発想で個人のガイドに申し込むのが得策だなぁと思った団体ツアーでした。
団体ツアーの方 |
■ 悪天候 ガスは後立では普通みたい・・・
3日目の五竜山荘でのテント泊の夜は、雨でした。さらに五竜のテン場は風が強い。かなりバタバタと暴れるテント内はうるさく、雨と風に耐えながら過ごした夜でした。
4日目の朝は、雨は上がっていたものの、風の強さは容赦なく、さらに3時半に起きてテントを畳む時間帯はまだ暗い中でした。
暗く、風が強い中、テントを撤収するのは結構大変です。とりあえずテントとグランドシート以外のものをザックにパッキングし、石などを入れてテントを飛ばさないように用心しながらの撤収です。
テントは大まかに丸めて、風の避けられる小屋前のザック置き場に移動して、そこで改めてパッキングしなおしました。
小屋前のザック置き場は同じことをしているテント泊のおじさんがすでに先着していました。 おじさんは一目で山慣れしていることがうかがえる質素な装備の方でしたが、昔からやっている方なのでしょう…ラジオがお供。
ラジオのおじさんとはつかず離れずでずっと布引山までご一緒しました。おじさんは撤収の時、入れた石を冷池山荘のテン場まで持ってきてしまったそうでした(笑) ああ~、担ぎ上げちゃった。
キレット小屋は水の補給ができないため、五竜山荘で多めの水を補給して、結局、お湯・ポンジュース、水の、トータルで4リットル持ちました。 ただこの日はガスで、あまり暑くなかったため、水を飲むことが少なく、結局、冷池到着時にも2リットル以上余っていました。(水はどれくらい持てばいいのでしょう???)
この日は終日ガスでした。
五竜岳と鹿島槍の分岐 |
さて、困難な区間であることに気を引き締めて、早出の出発で、出発は5時です。
ちなみに、ご来光を山頂で味わいたい人は、五竜岳山頂まで約1時間なので4時出発にしないと、ご来光には間に合いません。
五竜山頂前の道では、大雨で登山道が崩れた個所を見つけました。
下り始め |
五竜山荘から五竜山頂までは、標準コースタイムで、登り1時間、下り40分とされています。
私は空荷だったら登り40分、下り30分です。けれども、コースタイムを競うのは、本当に意味がありません。
なぜなら、ザックの重さで運動強度は全然違うからです。 登山道を歩いていると、トレラン系の人が、よく追い抜いて行きますよね。ちょっと悔しい(笑)?
運動の強度はメッツで測れます。 で、当然ですが、重量を担ぎ上げるほうが、運動強度が強い。
なので条件を同じにしないと競争は成り立ちません。その当然のことをあまり考えず、コースタイムだけで山の実力を測る傾向にあるのは、なんだか非論理的ではないでしょうか・・・。
山の力は総合力なので、空荷で早く歩けるのは単純に、心肺機能が良い(=往々にして単純に若いってだけ)です。
若さなんて、誰にでも平等に与えられている(いた)もの…歳をとれば誰しも遅くなります。老いるということも平等。そのようなものをうらやましがっても仕方ありません。
以下は参考です。
≪ザックの重さ&歩く速度とメッツ≫
歩く ザックの重さ
速度 0kg 10kg 20kg
200m/時 4.5メッツ 5.3メッツ 6.0メッツ
300m/時 5.8メッツ 6.7メッツ 7.7メッツ
500m/時 8.2メッツ 9.6メッツ 11.0メッツ
600m/時 9.5メッツ 11.1メッツ 12.6メッツ
700m/時 10.7メッツ
※200mなどは標高差です。
■ 歩き方のこと
これは私の意見ですが、ザックが重い場合の歩き方と速さを競うトレラン時の歩き方は違います。
トレランでも登りは走らないので、登りはザックの有無はあまり変わらないですが、下りは歩き方が大いに違います。
トレランだと推進力を殺さないように足を常時前に出します。体を登山道に対して正対させたまま、歩幅を大きく、広げて、小さなジャンプの連続で走ります。飛び石伝いの感覚。
でも、ザックがあるときにそんなことしたら、ザックの重さでいくらでも勢いがついてしまう。無理です。
トレランの走るような下りだと登山道の石は動く(荒れる)けれども、勢いを使わない歩き方だと登山道の石は動きません。
ザックがある時は、スイッチバック歩行というか、わざと勢いを殺すために、一旦戻るように後ろに足を
着くと良いように思います。体も登山道に対して常に正対ではなく、登山道はおおむね、くねくねと曲がっているので、ザックが常に山側を向くように細かく体の向きを切り替えし、足を下ろす時は、体を横にして、足を体側から降ろすと膝への負担が軽減できます。
トラバースなどの平坦なところでは足のストレッチもかねて、脚を伸ばして早く歩く。登りでは一本の足に体重を預け、他方の足を休ませながら歩く。
また足を置く場所も、自分の側に傾いている石に足を置けば、勢いを殺せる上、つま先が上になるのでつま先への負担がなくなります。
2年前、ソロで北岳に行ったとき、私は下山でつま先や足裏に豆を作ってしまっていました。それはつま先に重力が集中する歩き方をしていたからなんでしょうね。今はつま先だけに体重が集中しないスタンスを見つけられるので、下山でつま先がしんどいことはなくなりました。靴が悪いのではなかったのです(笑)
そんな具合に、よりベターなスタンスを発見する力が付くことで、解決できる問題は結構あるのかもしれません。
その最大のものが、滑落・転落、なのかもですね。滑落する、ということは、要するにスタンスがゼロ、ってことですから。
よく考えられているように、偶然足元が滑って落ちるのではなく、滑るとわかっているところに足を置いてしまったがためにスタンスがゼロとなり、滑ったり落ちたりするのでしょう・・・。
今回の旅ではそのことを理解したのでした。
■ G4、G5
五竜岳からの長い下りにはG4、G5の岩場があり、鎖場も出てきて全然気が抜けません。
この日は一日中ずっとガスで、お山の神様は私に登山道だけに集中させたいようでした。
トクヤリンドウ 一杯咲いていました |
何もみえませんねぇ・・・ |
風が強いのが映っているでしょうか・・・ |
北尾根の頭 |
口の沢のコル |
面白いチョックストーン |
歩きづらい道 |
≪行動時間≫
5:06 五竜山荘前出発
6:06 五竜岳山頂の分岐
8:06 北尾根の頭 (2560)
8:32 口の沢のコル (2416)
9:42 キレット小屋着
大休止
10:32 キレット小屋発
11:50 鹿島槍 北峰
12:42 鹿島槍南峰 (2889)
13:26 布引山山頂 (2683)
14:24 冷池着
トータル 約9時間半
キレット小屋には5時半のコースタイムのところ、30分早着して、5時間で到着。
小屋の中で、持参した温かい食べ物をいただいて、英気を養ってから、八峰キレットへ。
缶ジュースが買えます |
≪キレット小屋≫
・休憩が室内で出来る
・軽食はカップラーメンのみ(400円)
■ 八峰キレット
キレットというのは切戸と書くのですが、要するに本当に切れていました(笑)。
八峰キレットそのものは、梯子や鎖が整備されているので、実は高度感の問題ですが、その後が問題。
キレットそのものよりも、岩峰の連続のほうが体力を使います。両手を使って攀じ登る場面が出てきます、というより、ほとんど全部手を使う山って感じです。
牛首や不帰の鎖は、必要ないけれども設置してある鎖です。ホールドが分からない人にとって鎖というのは考えずにつかめるホールド。さらに、鎖があることで安心感がある。
けれども、この区間は、同じ難易度だと鎖がない。
鎖はたくさん出てきており、設置する側もある程度難易度を上げないと、山全体が鎖になってしまう、ということのようでした。
キレット小屋から鹿島槍北峰までの区間は、不帰と同じく、
・高所恐怖症でない
・ボルジムで簡単な岩登りを経験済み
の人しか通過しない方がよいだろうなと思いました。通って通れないことはない、というスタイルで
通っている人は、非常に時間がかかるようです。一緒に歩いた人たちともそんな話題が出ました。
ジャングルジム的登りですので、体全体を使った登りが好きでない人には向きませんし、一般的な
登山道をコースタイム以下で歩けない人にも難易度が高すぎるのではないかと思います。
滑落事故というのは、通るべきでない人が通っているために起きています。それはどういう意味かというと
・3点支持の意味を知らない、もしくはスムーズにできない
・どこですれ違うと危ないか理解できない (谷側に避けたり、人の方にザックを向けたりする)
・段差が大きな箇所で普通にマントリングできない
・どの岩がつかみやすいか分からない(ホールド)
・どの岩に足を置けば安定するのか分からない(スタンス)
・自分の体重がうまくバランスする動きがわからない(振り)
・どの岩が浮いていて、どの岩がスメアリングに使えるか分からない
岩場で必要になる、こういう種類のテクが使える人が来たら楽しいところですが、そうでない人が来ても緊張するだけで楽しくはなさそうです。
しかし、まったくそうでない人が来るのは、たぶん、すごいと言われたいから…?なのではないかと想像するのですが、どうでしょうか?
こうした山は登るために体力だけでなく、技術的なトレーニングが必要だと思うので、十分自分なりの自信をつけてからのチャレンジをおススメします。
昨日は瑞牆山にいきましたが、瑞牆山は2時間で登れる山ですが、何度も通えば十分技術的なトレーニングになると思いました。
こんなところに建っているなんて |
ナナカマドが色づいて秋の気配 |
やっと吊り尾根へ |
吊り尾根の始点には大きな雪渓が |
3月~5月には登れるのかも? |
ちょっとイワツメクサとは違うみたいだったので撮ってみた |
いつになく山頂で達成感があったのでとりました |
なんかボディサイズに比してザック大きすぎやしないかしら・・・ ザックが引っかかって上が見づらいんですよね |
終日ガスで景色ゼロだったせいで、登山道に集中できたこともあり、鹿島槍北峰、鹿島槍南峰には、
少し早目に到着し、ほっと一安心。あとは吊り尾根を歩き、布引山へ下ればいいだけです。のんびりコース。しまっていたストックを出します。
■ 南面と北面で大きく表情を買える鹿島槍
エアリアの地図でコースタイムを見ても、鹿島槍~布引山の、この区間は、距離があるのにコースタイムは短く、サクサク歩けるラクラクルートであることがわかります。
鹿島槍ヶ岳は北面と南面ではまったく表情が違います。
北側の登山道は岩場の連続の悪路。 布引山がある南面はのどかで穏やかな散策路。同じ山でもこれでもかというくらいに違います。
この区間はとても美しく、心癒されました。まさにこの区間はそれまでの難路のご褒美。
さらに布引山を下ると、美しいお花畑が出てきます。そうなると、もう冷池山荘はすぐそこです。
冷池付近のお花畑 |
Myテント シュラフを干し中 |
ブロッケン 今度は夕陽 |
冷池山荘 |
お酒を少し |
テントから外を見ると・・・ |
■ 冷池山荘
冷池山荘につくとすぐにケーキセットをいただきました。今回ケーキセットは2回目♪生ビールより、ケーキとおいしいコーヒーがいいな~。
冷池山荘は、まるで旅館のような山荘なのですが、テントサイトは遠いです。なんと7分も先。
ようするにトイレも7分先…(汗)
ただ冷池のテントサイトは見晴らしがよく、剣が見えますし、朝日も夕陽も見れる稜線にあり、テント泊にはおススメです。
小屋泊した友人によると食事は冷凍食品を並べただけのものだったらしく、あまり宿泊はおススメできないのだとか。
ただ私はトイレがバイオトイレだったことに好感を持ちました。
≪冷池山荘≫
・テント泊 500円
・トイレ 100円
・水 1リットル 150円
・ケーキセット 750円
・テントサイトは小屋から遠く、風を避けられる箇所は少ない。平らな場所は辺縁部にある
・テントサイトには途中に個室になるハイ松に囲まれたエリアがあるが、2つしかないので早い者順
・小屋前にベンチが充実している
・小屋前でソフトバンクが入る
・談話室には山の本が充実している
・柿の種 100円
私はこの日、7人目のテント泊者だったらしく、テント泊申し込みでもらった札は7番でした。
テントサイトは小屋と離れているので、ザックを置いてからテントの申し込みに行く方が楽だと思います。(水場も小屋なので、水がない場合は入れ物を忘れずに)
テントを張ったらやることがないのがテント泊。、頻繁に出ているブロッケンを見ながら、他のテント泊の人たちとおしゃべりして過ごしました。
■ 遠いトイレ
私は這松で風が避けられる良い場所でソフトバンクが入る場所をみつけたので、張ろうとしたのですが、石を避けたら、人糞がかくしてあって移動…
トイレが遠いから、そこでやってしまったんでしょうね…それにしても、目の前にハイ松帯があるのになんでそこでやらないんだろうなぁ…。
登山道を歩くだけの山しかやっていないとトイレ適地も見つけられなくなるのかも?
さっそく北アの洗礼を受けたわけでした(汗)
私は女性なので、7分離れていても、靴を履くのが面倒でも、文明とプライバシーを求めて、はるばるトイレに出かけますが…お小水なら出かけない人が多いんだろうな…
というのは、小屋までの7分の区間にスゴイ崖があって、酔っぱらった人が暗い中歩くとウッカリ落ちそうだからです。登山道はカーブしていて、そのまままっすぐ進めば、スッテンコロリンみたいな位置関係になっていますが、ロープも張られておらず、注意書きもない。
のは、そこを夜中に利用する人が単純にいないってことなんでしょう。その証拠に、早出のためにテントを畳んでいる他の登山者は、ヘッドライトをつけて、小屋側とは反対の登山道の方に消えていくのでした…
■ Day5 快晴の下山日
5日目朝は、快晴でした。夜中に一度トイレに起きて、小屋まで出かけたので、晴れていることは
分かっていました。
5日目も3時半に起きて、テントを畳み、5時前に出発。美しい朝日を小屋を過ぎたところの冷乗越で迎えました。
遠くに槍、立山連邦や剣は、小窓、大窓、三ノ窓までハッキリ見えて、大変素晴らしい眺望。
鹿島槍 ・・・昨日はガスで何もみえなかったのでリベンジしたいです |
奥は十字峡です |
ベテランのおじさんが映っていますね~ 一緒に降りてくださり感謝です☆ |
槍・・・ちっちゃいなー |
思い思いにくつろぐ人々 |
南尾根 冬道です |
この日はヤマテンで台風が接近している情報を得ていましたが、台風の影響があるのは午後から。
行程は5時間なので、5時発なら10時に山が終わってしまうので、まったく急ぐ必要なし!
なので、のんびり爺が岳の北峰と中峰、南峰を回り、種池小屋から、柏原新道で下りました。
途中、山の先輩から「台風きてるよー」という心配メッセージをFBでいただきましたが、ありがたいことでした。
この区間は2時間半の区間ですが、のんびり歩き、倍に近いコースタイムを掛けました。2時間半の道に4時間(笑)
この区間は、前日、鹿島槍南峰で、追いついてきたベテラン山ヤのおじさんと一緒に歩きました。
その方は、昔から山岳部だったのだそうで、健脚さん。赤岩尾根を降りる予定にされていましたが、心配してくれたのか、一緒に柏原新道を降りてくれました。 ありがとうございました!
種池山荘 |
種池小屋を出たのは9時。中学生?の団体が、先行していましたが、なんと講習会の講師が引率中でした!思わぬ場所で思わぬ人たちに会ってびっくり!
そこから歩きやすいことで定評がある柏原新道の下り3時間の道を、半分の1時間半で下り、10時半に登山口着。
途中、冬道の入り口をベテランのおじさんに教えてもらっておきました。南尾根のほうに合流するんですよね。おじさんは山岳部では浮いていた石を次の人のために避けるように教わったということで、そうした登山の常識も色々と私にも教えてくれました☆
登山口から扇沢まで15分ほど車道を歩いて戻り、ソフトクリームを食べ、トイレや着替えなどを済ませ、たまたま、バスが11時30分までなかったので、同乗者を募ってタクシーで信濃大町まで戻り(1500円×4人)、信濃大町で12時の電車を拾い(480円)、白馬駅に戻りました。
扇沢~白馬をつないでいた直通バスは25日で終了、大糸線は便数が少なく、この12時の電車を逃すと3時代まで電車がないようでした。要注意ですね。 温泉に入って帰ろう!ってことなのかな?
というわけで、無事登山終了です。パチパチ☆
愛らしいですね |
ガラ場と言うのは |
これでした |
快適な登山道 |
■ 余禄
白馬駅では、駅前の蕎麦屋でおじさんに、ざるそばをおごってもらいました。ありがとうございました!
その後、おじさんにはみみずくの湯を誘われていましたが、もう入ったことがあるし、違うところにしたくなったので、人気No1のおびなたの湯で、汗を流しました。
途中、帰りに楽ピーさんに立ち寄ってみたら、スカルパのシャルモが安くなっており、足にあっていたので縦走用に買いました。なんと25000円!これもご縁!?ご褒美かしら?
登山靴は、松本のカモシカに寄って購入する予定でしたが、買ってしまったので立ち寄らず。
コーヒーを飲みたかったので、信濃大町駅前のマロンさん(支配人おススメ)に行こうとしましたが、駐車がネックで立ち寄れず断念。
仕方がないので、諏訪南インターでスタバに寄って、1か月も我慢していたコーヒーを補充。
その後、甲府に帰着し、明日のために、天然酵母パンのプラテーロさんに立ち寄り、山の報告がてらおいしいパンを購入。
余談ですが、プラテーロはレストラン2軒とセットになっていますが、以前は北岳バットレスに登っていたほどの山好きのオーナー(日本山岳会会員)がやっているので、いつも山の帰りに寄ります。双葉のスマートICの近くです。
■ 反省
今回は、初めての長いテント泊でした。 成功裡に終わり、めでたしめでたし☆
食事は2回分の夕飯がまかないだったので、袋飯は4袋も余り、食事で飽きたり、シャリバテたりすることはなかったです。
夏は食材が悪くなるので、テント泊でも時々食事を小屋で補給するのが良い作戦かもしれません。色々持って行っても悪くなりますし。
今回思ったのは、
・パッキングをもっと上手になりたいなってこと。
・持つべき水の適量がよく分からないってこと。
・やっぱり天気図をかけるようになろうってこと。
でした。
レイヤリングは、レインウエアの他は、ウールの長袖アンダー、ウールのTシャツ、コットンのTシャツ、
長袖フリース。寒い夜もありましたが、これ以上持っても、重いだけだったかもしれません。
コットンTは下山用に用意しましたが終に着ませんでした。 車に温泉セットを置くほうがよいですね。
終始、風が強かったので、フーディニがあれば快適だったかなと思いましたが、保温性がないので、結局軽量化を考えるとレインウエアで間に合わせてしまいそうです。
テント泊縦走は無事終えることができ、夏のアルバイトも終了でき、実りの多いひと夏となりました。
≪各テント場比較≫
白馬尻 テントサイトが小さく冷えるので 小屋泊向き
天狗山荘 自炊場が使えて快適 テント泊向き 小屋の食事も鍋でおいしいらしい
五竜山荘 テントサイトは風が強いので小屋泊向き カレーが自慢でおいしい
キレット小屋 テントサイトありません。
冷池山荘 テント泊向き 小屋の食事は冷凍食品らしい
≪追記≫
初のテント泊縦走4泊五日 後立山 白馬雪渓~爺ヶ岳(柏原新道)
http://stps2snwmt.blogspot.jp/2013/08/blog-post_29.html
その① 崩落の白馬大雪渓
http://stps2snwmt.blogspot.jp/2013/08/blog-post_30.html
その② 稜線散歩&天狗山荘
http://stps2snwmt.blogspot.jp/2013/08/blog-post_1279.html
その③ 不帰ノ嶮 ~ 唐松岳 ~ 五竜山荘
http://stps2snwmt.blogspot.jp/2013/08/blog-post_4942.html
その④ 最終 核心部 八峰キレット および下山日
http://stps2snwmt.blogspot.jp/2013/09/blog-post.html
ここに五竜のテン場のMyテントとおじさんが映っていました☆
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-338788.html
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