Thursday, April 7, 2016

明神主稜

■ご縁

いつものことだが、山はご縁がつくるものだ、としみじみ思う。

明神岳は初めての上高地で示唆された山だったから、私にとっては原点を思い起こすことができる山だ。夫と秋の上高地に行き、明神岳を知った。その旅行中、雪を抱いた西穂独評(独評手前まで)へ行き、その感動が登山を続ける動機となり、今の登山に結び付いた。

今回も、目標を達成したというよりも、自然に明神主稜というルートに導かれた。



実は、皆に勘違いされてしまうのだが、登山に炎のような情熱を燃やしているわけではない。

むしろ、与えられた機会を丁寧にこなすということを気を付けている。丁寧に…ということの中身は、

 ・山の準備に手抜きをしない

 ・今の自分に何が必要かについて自覚したことに対して、手抜きをしない

とか、

 ・自覚した至らない点について、そのままにして前進しない、

ということだ。それは岩トレをしておくことや外部でのレスキュー講習を受けることなどだ。

やっておかなくてはならない、という自覚が起きたことを、やらずに済ませてしまうということは、自分への不誠実であり怠惰だ。

自分との対話において誠実であるということ&怠惰でない、ということは、健全な魂に必要なことだ。

大事なことは、自分で自分に嘘をつかないということだ。やらなければならないと自覚していることをやらないこと同様、やってはいけないと自覚していることをやり続けるのは、ココロの健康に良くない。

■ 8の山

今回の明神岳は、あらゆる意味でちょうど良い山だった。実は主稜ではなく、東稜が”私でも行けそうなルート”として並んではいたが、それはパートナー前提だ。初対面の相手と一回目の山で行くのにふさわしいか?というと、当然だがギリギリ度合いが過ぎる。

山では12の力をつけても、10の山しか行くことができない。まして初めての相手とは、自分の力が10だとすると、かならず、8~6とか、実力以下の場所しか行かない。

何かが起こった時に相手をレスキューする余裕を維持するのは大事なことだ。伝令だって、一人で道迷いせず、歩くだけの力がいる。

そういう意味では、一人で歩こうと思っていたルートに、ついでに誘ってもらう、というのは、相手には余裕があるルートという意味だ。私が女性の登山友達を誘う時は大抵がこのパターンだ。相手がいなくても、技術的には行けるルートに行く。

今回は、(単独行×2)よりもやや二人が有利で、多少のリスクテイクもできた。

一緒に行くとき、自分の役割は何だろうか?と考えるよう、師匠から最初の頃、くどいほど教わった。今回は、二人ならば、

・逆回りが取れる(クライミング=ビレイヤーがいないとできない)
・テントを担ぐ負担の代わりにギアを担げる
・アプローチの負担減

などのメリットがあった。逆に

・気を使わないといけないというデメリット

も、もちろんあったが、それは男性・女性に限らず、誰と行っても同じだ。それにしても、初めて1対1のイコールパートナーで一緒に行く人が、一年以上の投資を続けている会の人たちではなく、まったく初期投資ゼロの初対面の人だった、ということは本当に意外な展開だ。人生とは面白いものだ。

念のため断っておくと、私は”初対面”に思考停止するタイプではない。初心者当時も西穂で会ったドイツ人のクリスを家に招いて一緒に南アに行った。海外では知人の家に泊まる。下山中の登山者を車に乗せる程度はよくやっている。

こうしたことは、自分で相手の人柄を判断し、その判断を信頼するという自己責任の習慣がない人から見ると、危険で非常識極まりない行為に見えるだろう。念のため断っておくと、単独の時は、身元の知れない人を家に招き入れることはない。

■ 詳述

さて、前降りはその程度にしておいて、今回の旅の詳述に移りたい。

前夜泊1泊二日の計画だったが、前夜、私は夜、仕事の日だった。山の前日に仕事があるのは、わたしには理想の配置ではなく、仕事が体を使うヨガのため、山の前に消耗してしまう… しかも、ホットヨガなので、消耗の程度は、他のヨガと比べて強く、この日も10時に仕事を終え、消耗を避けるため、普段食べない卵を食べて、体力温存に努めた。普段は、ヨガの教えを守り、野菜しか食べない生活だ。しかし、それでは登山では、消耗がひどく危険を高めてしまうので、登山する場合の食事は、例外を設けている。柔軟であることも時には大切だ。

真夜中12時に甲府駅で待ち合わせ、ピックアップ、すぐさま甲府昭和ICへ。甲府駅前は再開発中で工事でピックアップ待機場が分かりづらい。そのまま、普段通り、諏訪湖ICまで運転。食事をして運転交代。沢渡まで運転してもらい、到着後すぐにテントを張って就寝した。

さわんど駐車場ではターミナル直結の第三駐車場ではなく、第二に停めてしまい、バスターミナルから遠くなってしまった。夜暗かったのでよく位置関係が分からなかったのだ…。トイレの位置も分からなかった。ともかく寝なくては、というので、私はザックとは別にシュラフとマットを持って行っていた。

2時間半ほど寝て、4時過ぎに起床、トイレもいけず、食事も後回しにバタバタとパッキングして、あと二人乗せたがっている、相乗りタクシーに飛び乗る。900円。おかげでバスターミナルまで歩く分が省エネできた。タクシーにはあと7人ほど乗っていた。

おかげで上高地には予定より1時間早く到着した。久しぶりの上高地は、ひんやり寒かった。5時半の上高地バスターミナル前で、朝食を取る。私はサンドイッチとコーヒー。コーヒーは失敗。ペットボトルにしなかったので、残念ながら、ゴミを担いで上がることになった。水を補給。私は水は自宅から2リットル持ってきていた。

上高地から前穂までは、二人ともアルバイトと分かっており、ともかくテーマは、”バテない程度に急ぐ”。アルバイトでバテてしまっては話にならない。メインディッシュに時間をかけ、前菜は軽く済ませたい。さっきまでは寒いくらいだったが、歩くと暑い。登山道は虫が多かった。

岳沢からの穂高はアプローチが最短で、もっとも負担が軽い。それでも盛夏は暑く、脱水によるバテが課題だ。水は岳沢小屋で補給できる。7時半、岳沢小屋でアイスクリームを食べた。カロリー補給。トイレ休憩もし、20分。

紀美子平までは、若い男性の単独の人たちとほぼ同じペースだった。おそらく12kg、15kg程度の荷を背負っているので、それにしては悪くないペースだ。

ともかく一面の花畑で癒される。岩稜帯はイワツメクサ主体だった。コマクサを駆逐した植物だ。つまり、本来はコマクサがある場所だ。

ライチョウ平あたりで滑って転んでいる女性がいた。その上は、木枠の中に石をはめ込んで整備されており、びっくりした。

落石を起こした若い男性が頭上におり、「落石を起こさないで。ラクと言って」と声を掛けたが、無言の否定が返ってきただけだった。同行者は、”あーあ、あんなこと言っちゃって~嫌われ損なのに…”と思ったようだった。その通りだ。

しかし、この件で、師匠が指摘した、穂高では人為落石が最大のリスク、ということを確信した。本当だ。歩くスキルがない人が、たくさんここに来ている。

すれ違うために道を空けると、空けたほうに登山者は来てしまう。自分でルートを見ておらず、人がいる=ルートと思っているのだ。逆にリスクが大きいところを歩く人もいる。休憩中に広く開けておいた側に登山者が歩かず、露出してよりリスクが高いほうに避けた人がいたので、私が道をふさいでいるか?と同行者に確認したら、十分安全に歩ける場所を空けていると言われた。

10時、紀美子平は人でいっぱいだった。タバコを吸っている人の煙が嫌だったので、休憩は5分程度ですぐに出た。中学生くらいの若い男の子の兄弟が、私のぴったり後ろについて、余りに近いので気持ちが悪く、先に行かせたら、すぐに落石を起こしたので、前に行かせるのではなかったと後悔した。同行者の前に出たので、「少し間を空けた方がいいかも」とアドバイスした。

10:38、前穂到着。20分で上がるつもりが40分掛けて上がったことになった。初心者の頃と同じペースだ。山頂では雨がぱらついた。

大学生と思しき若い男性パーティが今から奥穂に行くかどうかで相談中だった。前穂北尾根を登ってきたようだ。たしかに私も前穂北尾根で全精神力を使い果たしてしまい、奥穂までは水が足りなかったのもあって、だいぶバテ、小屋で500mLのポカリを一気飲みして生還したんだった(笑)。

中学生兄弟は結局、後から到着した。家族登山のようだった。

11時、同時に上がった人も降り、山頂は空きはじめ、補給を終わり、本日のメインディッシュ、明神に向けて出発。一般登山者の一人が我々の方に上がってこようとしたので、「一般の人はむこうですよ」と声を掛けた。

12:08、奥明神沢のコル到着。フィックスロープがあった。不思議に思うと、同行者は、春に奥明神沢に来たことがあり、最後が雪でつながっておらず、落石を最初で起こすと、雪上を延々と、その落石が伝っていってしまうのだと教えてくれた。それで補助用にフィックスがあるのだと。たしかに沢のツメで落石を起こすと、後ろはみな危険に晒される。

1年前に登った西穂高沢は南面なのに地面の露出はなく、すべて雪で覆われているので、落石の危険はない。奥明神沢は北面で、雪がもっと残りそうなものなのに、不思議だ。今回も山肌をみると、西穂方面は雪渓がたくさん残っていたが、北面にあたる明神の岳沢側はあまり残っていない。

明神主峰までは、いくつかの無名ピークを越える。そのあたりで、講習会の仲間に会った。こんなところで知り合いに遭うとは!向こうもびっくりしたようだった。誰だろうと頭の中を検索している様子が分かった。道が明瞭か、と聞くと、大丈夫だと言う。

先を急ぐ。明神主峰へは、岩稜帯の明瞭な縦走だった。かなりアルパインな景色、素晴らしい景色だ。同行者の写真を撮る。写真を撮ってあげようと申し出てくれたが、私はポーズをつけるのは苦手なので、遠慮したら、同行者はちょっとがっかりしたみたいだった。以前の同行者で、景色ではなく私をしきりに隠し撮りする人がいて閉口した。私は自分を主役にポーズを付けるのはまったく得意ではない。やはり山では、山が主役だと思う。夫は黙って適当に写真を撮っておいてくれる。なので、誰か分からないくらいに小さく映っているが、その程度でいいと思っている。

縦走路では、トウヤリンドウのつぼみをたくさん見た。ちょっと名前が分からない花もあったが、カメラにメモリカードを入れ忘れて出たので撮りそねた。花が多い山だった。一般道と違い、こちらはザレていて、落石を起こすような人は歩けないなと思う。気を付けていても、落ちることもあるので、先行している同行者の上に落ちない位置関係を配慮しながら歩く。つまり、真上を歩かない、というようなことだ。

主峰到着、12時半。前穂~明神間を1時間半と見積もっていたので、見積もりどおりだ。ここで二人目とすれ違う。単独の若い男性だった。夜に南西尾根を上がってきて、樹林帯が怖くてタイヘンだったそうだ。朝、5峰台地出発、にしては、ゆっくりなペースだと思った。苦労していそうで、何かあげたかったので、お兄さんには、私が拾った真新しい赤い捨て縄を渡した。懸垂で、持てるギアをみな使ってしまったそうだった。後でこのお兄さんの物だと思えるスリングやカラビナを回収した。真新しかったので、よほどの用心をしたのだと思った。パートナーがいれば…ということを言っていたので、女性を見かけて、少し驚いたのかもしれなかった。ギアを回収したので、名刺を渡せば良かったと後で思った。

さて、核心部の2峰に取り掛かる。2峰の基部でギアを装着。同行者がリードはどうかと言う。即座に否定して悪かったナー。残念そうな同行者。だがやっぱり1P目はリーチが遠く、わたしに適したピッチではなかった。セカンドでもカムが遠く、回収が大変だった。

やはり、リーチの遠さは、分析力明晰な男性にも、理解が難しいのだと思う。彼とは、フリーも一緒に行っったので、互いのクライミングの力や弱点は互いに把握しているハズだが、私が実際の身長よりも、背が高く見えるタイプなので、リーチの遠さによる、不利は背の高い相手には見えづらいらしいのだ。大抵の人は、小さくても意外に行けるなーと高評価の方をしてくれるようだ。

ただ同じ10.Aを登っても、手が届かないところでは私は落ちてしまう…。このカムの回収もスラブの上に乗らなくてはならなかったので、回収した後、ロープが弛んでのトラバースなので、冷や汗をかいた。トラバースなので、ロープをタイトにされても困るし、安定したところに乗るまでは自分だけが頼りだ。あとで記録を確認すると、1P目の出だしは背の低い女性にはツラそうと書いてあった。

というわけで、1Pめの出だし以外はそのピッチは問題なく到着。2P目は見たところ、問題なく行けそうだったので、リード交代。1ピン目は古いハーケンに残置スリングがあり、ビナだけ掛け、2ピン目はカムを入れ、スリングで距離を出して流れをよくしておいた。それでランニングは終わり、終了点は大きなピナクルだったので、メインロープを直接まわしかけて、セカンドを確保。自分のセルフは隣にも取った。回収のセカンドには先に安定した山頂に登ってもらった。

このようにして無事、2峰終了。ロープを畳んだところで、14時だった。

そこからは、3峰、4峰は、岳沢側を巻き、いくつかありそうなパターンの中で、まぁ安全では、と思える踏み跡をたどった。

三つ峠ではコケが生えている岩は滑るので避けるが、ここではコケが生えている=動かない岩という訳で、コケが生えている岩のほうが安心だった。

浮いている石を踏むことはなく、非常に薄いがよく見ればトレースがあった。ハイ松の中の場合は、切れ目ができており、ハイ松を踏まねば進めなかった真砂尾根とは違った。

ところどころ一般登山道化されているように感じられ、明瞭な部分と不明瞭な部分の落差が大きかった。稜線は明瞭だが、トラバースの岩稜は基本的に不明瞭で、岩稜の間に土が露出していれば、踏まれたと分かる。

そう言う感じで進んだ中では、5峰の下りで、台地までが一番不明瞭だった。登りなら明瞭とも思えなかった。まぁ下りは目標地点が見えているので、歩きにくいか歩きやすいかの差があるだけで、到達できない、ということはない。

ここは違うだろうなぁというところも進んだが、それは最小限に抑えられたと思う。しかし、一体本当はどこだったのだろう…赤い石のガレは、ラクを起こさずに歩くのは到底不可能に思え、ハイ松に逃げたくなるのは当然だったが、ハイ松の中にも道があるとは言い難かった。幸いハイ松を踏むのは、ほんの1、2分で済んだけれども、ハイ松の藪漕ぎになると、だいぶ体力を消耗してしまう。

私の中では、シャクナゲ>ハイ松>背丈の笹藪>ひざ丈の笹>茅という、藪山ブッシュの藪漕ぎグレードになっていて、先日も西破風山での藪こぎでは、うまくハイ松とシャクナゲを避けれたことが達成感につながった。それらは基本的に障害物=、避けるべきもので、ヤル気を出して突進して行く対象ではないのだった。

5峰台地には、15時半到着で、2峰~5峰が1時間半とこれも大体想定通りだった。とはいえ、全行程では、10時間行動になり、腹8分目というより9分目。5峰台地には、テント泊の跡が、いくつかあり、もっとも風を避けることができそうなコルを選んだ。コッヘルの風よけに石がすでに積まれていた。風が強く飛ばされないように気を付けながら設営。同行者はザックが大きかったのでテントの外に出し、アルミシートを掛けておいた。濡れても困らないものは出した。

テントを張ったら、コーヒーを沸かして一息つき、後は昼寝をして過ごすことにした。6時半ころまでお昼寝。夕食は、互いにラーメンなど、同行者はビール1缶を、私は日本酒1合を担ぎ上げていた。ナッツやフライビーンズ、海苔、牛タンでちびちびやりながら、夕食。白いご飯をまずは戻し、残りでラーメンを作り、間はお酒を飲んで過ごす。

夜も8時を過ぎる前に就寝準備、完了。さっさと横になって明日に備える。明日は降りるだけとはいえ、雨の中の下りになる予定だし、山では常に体力温存だ。同行者のシュラフは私がいつも夏山で使っているモンベルNo3の羽毛バージョンで、だいぶコンパクトなサイズだった。私の方は今回も盛夏だし、シュラフは省略し、ダウンパンツとダウンの他はシュラフカバーだけ。ザックに足を入れて寝た。レインウェアはズボンだけ履いたが、明け方の3時頃は上も寒く上も着ておけば…と思ったが、面倒で我慢して過ごせた。我慢できるくらいなので要らなかったということだ。

夜は星空を期待したが、あいにく雨。夜中はテントをたたく風が時折強く、雨も降った。眼下には、松本や遠くの日本海側の街の光が見えた。

朝は4:48起床、二人なので支度は早く、朝食は残りのご飯に味噌汁を掛け、流し込みで済ませた。水はちょうどそれぞれに下山に必要な分の残りで、きっちり消化。

6:04出発。雨はひどいことはないが、視界があまり良くない。幸い道は明瞭で、5峰の下りのように不明瞭でどうしようかと迷うことはなかったが、石が滑る。普通、登山道では、岩の上に足を置いて飛び石にした方が早い。ところがこの南西尾根では岩が、とても滑るので、土の上に足を置くのだが、粘土質で滑る。木の根も滑る。というわけで、サイドの立木をホールドに掴みながら、慎重にしゃがんで下る。普段、普通に歩くようなところも、腰を落としてしゃがみながら降りた。膝に来る道だ。

途中で、痩せたリッジに出るのだが、そこはフィックスが張られている。トラロープ。そのフィックスがないと、懸垂下降になるだろうし、そのリッジから下は、立木で視界を遮られているが、落ちたら一巻の終わり。ここを夜に登ってきたなんてエライな~と思った。同行者が目につく範囲で、20~30m後を行く。途中、分岐の踏み跡があり、私は直登側を選んだので、先行している同行者が同じかどうかの確認に声を掛けた。

今年、涸沢岳西尾根の樹林帯で、知人が滑落死したが、それはこれと似た場所なのだろうか…と想像したりした。

1時間で標高差500mを下っていたので、雨で慎重に下っているにしては悪くないペースだった。ゆっくりしても仕方のない場所だし、下りは登りよりカロリーは使わない。ただ神経を使う。

休憩なしでどんどん降りると、どんどん安心できる領域に帰ってきていた。途中尾根の分岐が一か所あり、踏み跡を外したので、とりあえず戻って、正規の道に戻る。尾根が広くなっているところは、踏み跡も、たくさんどこにでもついており、どうにでも歩けた。正解が一つしかないと信じている、踏み跡依存症だと、歩くところに迷うだろう。

ルートファインディングは登りより下りの方が難しい。とはいえ、尾根自体は分かりやすいので、適当に拾って降りる。途中こけたり滑ったりもなく、歩きづらい雨の中だったが、2時間で南西尾根終了。

岳沢の一般登山道との合流点でちょっと休憩した。もう安全圏で、ここまでくれば、終わったも同然だからだ。8:00だった。

河童橋までは、一般道ってこんなにも歩きやすかったんだ~と実感しながら歩き、30分。河童橋前の売店で、ソフトクリームを食べた。雨でぬれていたので、ソフトクリームで一気に冷えてしまった。しまった。今日はアップルパイとコーヒーにしておくべきだった。

アイスクリームをほおばっている人が前に二人いて、ちょうど下山したところらしかったので、タクシーの相乗りはどうか、と聞いてみたが、ダメで残念だった。来るときタクシーだったので、バスよりタクシーに乗りたいのだったが、バスターミナル付近では、相乗りの相手が見つからず、結局9:10のバスに乗って戻った。

帰りは、温泉がこの時間でやっているかどうか?が核心?だった(笑)。同行者がすぐ調べてくれ、10時開店。というわけで、足湯に浸かって10時の開店を待つ。開店直後に温泉に駆け込んだ。大した雨ではないのに、衣類が濡れており、不快だったから、早くサッパリしたかった。

温泉は、開店直後だけに女湯は一人だけ。男湯はもう一人二人いたようだ。さっと温まって、サッパリして上がり、温泉卵と牛乳を飲んだ。

さわんどはいつも思うが良い温泉がない。みんなはどうしているのだろう?坂巻温泉もいつも空いているし…。

使った温泉は梓湖畔の湯だったが、附属の駐車場を使えば、100円オフだということだが、一泊二日で駐車場を占領されては他に温泉に入りたいお客さんのほうの駐車場が足りなくなって困ったりはしないのだろうか?

帰りは、二人とも温泉で復活していて、元気になり、同行者が双葉ICまで、ほぼ9割を運転してくれた。運転は、私はキライではないが、人を乗せていると自動的に、人優先モードに入るため、疲れる。自分一人なら運転優先モードで気楽に歌いながら運転している。

甲府へは12時半には着き、サクッと登ってさくっと降りた、という、ゆとりを残した山となった。

今日はテントを洗ってほしたりと明日の山の準備をしながら記録を書いている。


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