Monday, March 23, 2015

ジョウゴ沢は漏斗形

ジョーゴ沢周辺概念図
■ ジョウゴ沢かジョーゴ沢か・・・

昨日は、ジョウゴ沢に行っていました。 ずっとジョーゴ沢か、ジョウゴ沢か、で、悩んでいたのですが、謎、解決。

ジョウゴ、つまり漏斗の形をしているから、ジョウゴ沢。

■ メンバーに感謝

昨日は、すごく楽しく過ごしました♪

しかし、そうなることは予想通りという気がしていました(笑)

一緒に行ったメンバーのサクちゃんとは、正月に金石沢遡行から八幡尾根を上がって、地図読みについての意識すり合わせをしていました。この山行の前の週にアイスに行って、足慣らし運転OK。

もう一人の追加メンバーとは、まだゲレンデ2回しか行ったことがなかったので、相手の考え方や様子が分からず、ちょっと時期尚早かな・・・とは思っていましたが、ルート自体がそれほど難しくないのを知っていたし、クライミング力には問題がなく、ルーファイは一緒に行く人でやればいいので、大丈夫だろうと踏んでいました。
大同心への憧れを温めよう


■ 山は時期によって性格が違う

このルートは、基本的には、あまり高度なクライミング力が要らないように、時期をわざわざ選んでいました。

〇〇という同じルートでも、時期によって性格が違います。自分の興味あるルートは時期を変えて記録を色々と読むと分かります。ネットで最近は色々出ています。

 ヒント: 興味があるルートがあれば、時期を変えて色々と記録を読む

今回のジョウゴ沢は、困難を求めたのではなく、弱点を求めて時期を設定しました。

例えば、私は初心者向けのアルパインアイスのルートとして、峰の松目沢に興味がありました。他の記録では、2月には、ラッセル山行として峰の松目は組まれていました。ラッセルの山も好きですが、性格は違います。

 例:峰の松目沢 
    新雪期 初級アルパインアイスルート
    厳冬期 ラッセルルート
    無雪期 枯れた沢? あまり聞かないなぁ・・・きっと沢登りとしては面白くないのでしょう

ルートの性格が違えば、必要な装備も違います。

■ 困難をとるか弱点をとるか?

初登というのは、基本的には、一番易しい時期の一番易しいルートで成されています。一方、バリエーションルートは、初登が一通り終わり、地理的空白がなくなり、次のステップなので、初登ルートより、より困難なのは当然です。

その流れで行くと、難しければ難しいほどスゴイ、ということになります。5.8で登れるピークに、5.13で登るのは、そのほうがより難しく、より難しいほうがエライ、というわけですね。

困難化は登山の一つの価値観ですが、先鋭化は一般市民が趣味で登山を楽しむ山ではなく、プロが登山の世界の限界を広げる山になります。それはプロに任せたいところ。

滑落停止訓練的な斜面・・・
わたしはクライミング力を誇示する山をしたいとは思っていない。そこが最大の価値観です。先鋭化は求めていません。

ジョウゴ沢は5級は一切出てこなかったと思います(笑) とはいっても命の危険がないかというと、あったと思います。なんか雪上講習にピッタリな急斜面でした(笑) 滑落停止訓練とか。でもためしに落ちてみる、のは無しです。

ところで、山を自己顕示欲の発露の手段にすると、山での死が近くなりそうです。

だから、”ドーダ理論”で登っている人を見ると心配になります。

山は楽しく。プライドを掛けた戦いなどにしないのが大事です。何しろ、趣味なのですから。


右股・・・あらら・・・
■ アイス適期

アイスの適期は短い。

一般に八ヶ岳は、新雪期がアイスルート適期です。

この時期、八ヶ岳は雪が少ない山なので、雪稜は、まだ雪が足りない。

アイゼンも効かせられないし、岩が出ていて夏と同じことなのでツマンナイです。

ので、正月前後アイスをするのはおススメ。

同じアイスでもゲレンデだとつまんないので、ルートがおススメです。

でも、考えることはみな同じなので、適期はルート、とても混んでいます・・・(--;)


■ 全体像を知る

山の全体像を知れば、必要もない装備を持っていくことを避けることができるようになります。

八ヶ岳という山をよく知ることが、装備の軽量化につながる。軽量化できれば、スピードが出て、スピードが出れば、より安全になります。

知る ⇒ 最適化 ⇒ 安全性向上

”知る行為”には、

・実際に行く
・『八ヶ岳研究』や『登山大系』などを読む

の2つの手段があります。これらは車の両輪のような感じなので、両方できるだけたくさんやった方が良いです。

最適化ですが、装備を適したものにする、のは大事です。アイスの時はアックス、ラッセルの時は、ワカンが必要です。 

ただ装備不足でも、行って見て、敗退すればいい。敗退は成功した山行以上に勉強になります。

ので、敗退を受け入れることができる人は、偵察という意味で出かけても、大丈夫です。一緒に行った人たちの考え方なども見たり感じたりすることができるし、そのために私はよくプランBを持って出かけます。今回プランBは、南沢大滝アイスクライミングでした。

でも、ジョウゴ沢のほうが今後の夢につながる良い山だと思います。このエリアの他のルートを眺めたり、阿弥陀岳の展望で、阿弥陀に登りたい!という登高意欲が湧くからです。

■ 山にあった遊び方をする

山には個性があり、その個性にあった遊び方をするのが好きです。

危険がなく遊ぶには、山の性質をよく知らないといけません。

昨日は、

 氷って一瞬の気温上昇であっという間になくなること
 
を観察できました。そうした観察ができたことが一番の収穫かな?!

冬がほんの少し前までいたことは、エビのしっぽの破片が岩陰に一杯落ちていたことで、分かりました。

きっとほんの数日前までは、立派なアイスアルパインルートだったのです・・・(^^;)

この日は、完全に、雪に埋もれた沢登りというか、そんな感じになっていたのですが・・・

でも、沢でもまだ山頂を詰めて、雄大な景色を見たのは、初めてです。

あ、東沢釜の沢がありましたが・・・あれは講習会で自分たちで作った山ではありませんでした・・・ 甲武信岳山頂の眺めは素晴らしかったですが、硫黄岳の方がいいですね♪

■まとめ

  • 山をよく知れば知るほど安全が増す
  • 山の弱点をついた山行
  • 次回山行につながる山 
  • ピークへ抜ける登路としての山
■ 参考

ジョーゴ沢情報 http://www.hoshinamasanori.com/ice/jogosawa.htm


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