■ 入会希望者とロープワーク
御坂山岳会に来てくれた入会希望者と初めての人工壁です。
思えば、私は、良い指導に恵まれました。最初はどういう状態か、なんとなく、自分が歩んできた道なので、分かるので、今度は自分が基本的なセットなどを教える側に立つことになりました。
なんだか、正しい山岳会のあり方をしているようで、充実感がありました☆
来てくれた方は、沢山行はガイド登山で経験がある方でした。沢に連れて行きたい!と思ったものの、私が連れて行けるズミ沢でも、一応高さはないけど、四級程度のクライミングは出てくるし・・・と思い、何を知っていて何を知らないか、をお互いにすり合わせるために、一度人工壁をしよう、ということで、まずは人工壁です。
■ ギアの紹介
まずはギアを紹介しました。
ぬんちゃく(クイックドロー)を紹介すると、スリングとカラビナのセットのアルパインヌンチャクのセットを購入しようかと思っている、ということだったので、どれを買ったらいいか自分で分かるまで買わないで良い、と言っておきました。
まだアルパインとフリーの差が分からない、ということでしたので、一緒に遠藤由加さんの本にあるQ&Aを読みました。 やっぱり分かりにくいですよね、アルパインとフリーの差は。ゲレンデと小川山の差も分かりにくいです。
まだセルフ用のギア、PASなどを持っていなかったのでPASを紹介。ロープ種別、エイト環や簡易アセンダー、プルージック用のスリングの紹介は簡単に・・・ギアは色々あるので、最小限で、必要なものは、その都度紹介することにして、手短に済ませ、さっそくクライミングへ。
■ ウォーミングアップ
クライミングは、ウォーミングアップから。 壁のトラバース。
だいぶ腕で引きつけていて、ウォーミングアップで腕力を使い果たしてしまいそうだったので、足は床につけて、腕を伸ばす練習から。トラバース1周を2回してもらいました。
だいぶ腕で引きつけていて、ウォーミングアップで腕力を使い果たしてしまいそうだったので、足は床につけて、腕を伸ばす練習から。トラバース1周を2回してもらいました。
腕を伸ばす、という点を気を付けてもらいました。
その後傾斜のある壁の傾斜の殺し方。簡単なボルダリングで、体をフリを使って登る練習。
これは新鮮だったみたいです。
これは新鮮だったみたいです。
■ トップロープ
次はトップロープです。
まずはエイトノット。エイトノットは上手に結んでいて、末端処理も良かったですが、やっぱり交差していたので、交差しない、キレイな結びを伝授。
次はビレイ器のセットの仕方を教えました。 一緒に確保器の取扱説明書を見ながら行いました。
彼女はルベルソを持ってきていたのですが、ルベルソの取説はATCガイドより、分かりづらいような気がしました。
・ビレイの引き戻しの方法
・繰り出しの方法
・制動手を絶対に離してはいけないこと
など初歩的なことです。
ビレイが確実になったところで、クラミング。1本目は、私がビレイで、彼女がクライマーです。低いところで一度ロープに体重を預ける感触をつかんでもらってから、5,6を1本。
その後、ビレイを担当してもらって、私が一本。ビレイグローブは持っていなかったので貸しました。トップロープのビレイでは、テンションの時、後ろに下がればよいなどのアドバイス。
腕力も回復したところで、次のクライミング。
2本目は、足も限定通りに登ってもらいました。 ここですでに2時間は経過していたので、休憩。
■ 懸垂下降
次は懸垂下降のセットです。 支点が2mくらい上にしかなかったので、登って、そこで懸垂支点を作り、下降器のセット。
懸垂したことがあるか?と聞いたら、「ガイドさんに降ろしてもらいました」と言うので、それはもしかしたら、懸垂下降ではなくて、ローワーダウンのことかもしれない・・・と思い、足が立てる場所で懸垂のセットを見せてもらいました。
一番シンプルな下降器だけのセットでしたが、セットはOK。下の手を離したら、墜ちてしまいますよね~、怖いです~、ということで、下の手を離したとしても落ちないセットを伝授。バックアップ付きの懸垂のセットです。
一般的な下降のセットに加え、まずはプルージックコードで、バックアップを付け、そのままだとバックアップと下降器が干渉するということを実感してもらって、下降器の位置を離す(エクステンションする)ために、スリングをセルフビレイと兼ねてタイインしてもらいました。
・セルフビレイ
・下降器のセット
・バックアップのセット
・エクステンション
一度私がセットして見せて、デモンストレーション。2mでも確実に体重を預けて、両手離しても、落ちないで、降りれることを確信してもらいました。
・ちゃんとメインロープに荷重がきてから、セルフビレイを解除すること
を念のため、確認。
再度、自分の道具で、最適なセットを見つけてもらう。 プルージックコードが、私のとは違って、太くて長いので、どうしても、下降器との距離をたくさん出さないと干渉してしまい、ちょうど良いセットを見つけるのに、けっこう試行錯誤でした。プルージックの巻き数なども、試行錯誤で見つけました。
やっと懸垂下降のセットを確立して、すでに、ここで残り時間あと1時間!
■ 初のリードフォロー
ちょっと休憩をはさみ、私がリードで、終了点で、ビレイし、セカンドで上がってきてもらいました。
まずはセルフビレイを取ってもらう。 基本のコールを教えました。
メインロープを外す前に少々怖いというので(まっとうな感覚だ!)もう一つ、ヌンチャクを連結してセルフビレイを取ってもらいました。2点で取れば安心という訳。
その後懸垂のセットを私のを見てもらい、私が先に下降・・・。
次は、彼女の番でしたが、ここでトラブルが!やっぱり高いと頭が真っ白になる!さっき練習したセットがセットできない!!
でも良くあることです。これを分かっているのが大事だと思います。
安全のために下でロープを引っ張っていたいと思ったのですが、とりあえず、下降器がハーネスに連結されていないのですが、どこを連結したらよいか分からなくなっていたようだったので、私が再度上に登り、その辺の支点でセルフを取って、彼女に指示。そうしたら、ちゃんと普通にバックアップを効かせながら、両手を離して降りれました。
後は私がクライムダウンして、今日の練習は終了。 これだけで1時間消化。
■ ロープのまとめ方
古いロープを一本差し上げました。私も初心者の頃、5、6mのを一本もらいましたから。
練習用のロープがないと結び目は練習できません。
でも、エイトノット練習していたみたいで、エライな~と思いました。講習会では、一日目に習ったエイトノットを次回の講習時に、確実にマスターしてきたのは、4人中一人だけでした。25%の一人です。
なので、好感度大!
ロープを肩で束ねる方法と、手で束ねる方法(振り分け)を教えて、今日の練習は終了です。
■ パンエボン
帰りは小瀬のおいしいパン屋パンエボンによって、軽くコーヒーとサンドイッチでランチ。
『チャレンジ!アルパイン』と、『日本100岩場(トポ)』を紹介し、ペツルのカタログ(クライミングの基礎が絵で描かれている)を渡して終了。
■ 去年
去年は、別の人と被った壁で同じことをしたけれど、全然分かってくれなくて残念でした・・・
でも、今年は、なんだか、すごくいい線のような気がしました☆
自分のクライミング練習にはならなかったけれど、なんだか、すごくまっとうな活動をしているよう気がして、充実感。
バトンタッチが正しく機能しているような・・・、ちゃんと役目を果たしているような・・・そんな充実感です。
次回はご褒美山行で、涼しい沢に一緒に行きたいな~と思いました☆
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