■ オーダー
オーダーというのは、
歩く順序
という意味です。
■ 2番
2番目が
一番弱い人
と決まっています。
1番目がサブリーダー、ラストがリーダーです。(逆もアリ)
■ 思い出
私と夫は雪山で、登山を始めました。ピッケルが必要な天狗岳くらいはすぐに自分たちで行くのも、問題がなくなり、その後、ピッケルの使用法を知るために教えを乞うたガイドさんの案内で、ツルネ東稜に行くことになりました。
ツルネ東稜は、旭岳の稜線でアンザイレンが必要です。
それでその時の順序には、私は、非常に疑問を感じたので、ガイドさんには文句を言ったのでした。
その時のオーダー
トップ ガイド
2nd 60代ベテラン女性
3rd 私 30代女性 初心者
ラスト 夫 40代男性 初心者 高所恐怖症
何がおかしかったか?というと、その60代の女性は、雪稜クラブという東京の山岳会に所属していた人で、高所登山の経験もあるベテランだったからです。20代から山をしている人です。
夫は高所恐怖症で、いくら男性と行っても、3年前の当時から、持久力では私の方が勝っていたくらいです。まだ靴も冬靴のちゃんとしたのは履いておらず、適当なのでお茶を濁しいている時代です。
その夫がラスト?
私が考えた正しいオーダーは
トップ ガイド
2nd 夫 40代男性
3rd 私 30代女性
ラスト 60代ベテラン女性
です。 パーティの中では夫が一番弱かったからです。ラストは、経験者が務めるべきだと思いました。
■ 性別の色眼鏡
その時も思ったのですが、性別の色眼鏡は、男性の方が強いのではないでしょうか?
特に高齢のベテラン女性については、評価を誤っていると思います。
■ 突破力だけではない登山力
登山の力は、登りの瞬発力だけではないです。ほとんど、登りの瞬発力だけで登山力を計っているのではないか?と思います。
馬力だけなら、若い男が一番になって当然です。 でも、その人たちは、どこへ向かうべきかの判断が正しくなく、兎と亀ではありませんが、非効率的なルートファインディングをするので、余計時間がかかったりします。たとえば、とても歩くべきでないような藪に突進したりです。 山の斜面を延々とトラバースしたりです。
山ではそういう無駄や危険を避ける知恵が重要。 クライミングと同じで、
どう省力するか?
は、力の弱い者ほど良く考えている、と思います。 ボルダリングだけやる人は力任せのクライミングになりやすい、のと同じで、若くて力一杯の人は、突進力だけの登山になりやすいのです。
必要もなく無駄に労力を使うような山は、知性がないと思います。
この時はアンザイレンしたので、歩きは遅く、何が核心か?というと、心肺機能ではなく、アイゼンで、雪の岩稜を歩く、技術力でした。
■ 見栄っ張りな男性?
それなら、余計、ベテランの方が上で、初心者の40代の男性で、しかも高所恐怖症で、その場にいること自体を怖がっている夫の方が、弱いことは確実でした。
それなのに、夫がラストなんて・・・
実際にも夫は怖がって、3rdの私にツメツメで歩いてきたので、とても危なかった。夫の顔をアイゼンで蹴らないか、というくらいでした。
権現へ行くまでに長い梯子があったのです。あの記憶があるので、夫には、冬の甲斐駒は無理だな~と思います。何しろ黒戸尾根、ハシゴだらけですもん。
その時リーダーを務めてくれた人は、男性の見栄について、配慮してくれたのかも知れません。
でも、私が夫を好きなのは、夫が見栄っ張りではないからなのです。
私は外国に若いころ少し暮らした経験があるからかもしれませんが、ホントに日本の男性って、めんどくさいな~と思います。本人も生きづらそうですし・・・ 何が何でもオイラが一番でなくてはならないなんて、ホント大変ですね。
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