■ Push the limits?
私はまっとうな登山者なので(^^)、勉強熱心で感心感心と言われて、ちょっといい気分ですが、まぁ本当は、私が知っていることくらいは、登山者みんなが知るべきことですね。
最近、山の落としどころ、というのを考えています。
ラッペルのところでコメントいただいたパンダさん・・・私のように熱心だと誤解を受けます…
私は
限界を押し上げるような登山 (攻めの登山)
をしたいわけではなく、単純に
安全登山 (守りの登山)
をしたいだけなんです。
「知らなかった~」で済まないのが山。単純な「知らなかった~」が致死的失敗になるのが山なんですよね…
雪崩れも知っていれば、避けることができたリスク。
知っていれば避けることができたリスクを避けなかったら、
1)天災?
2)人災?
さて、どちらでしょう?
もし私がバックカントリーに入るなら、一つの山域に狙いを定めて、毎日アメダスと気温の変化を記録し、グラフ化すると思います…それは「勤勉ね~」と感心されることと言うより、ボトムラインであるような?
それをしないと言う方が「勇気あるわね~」という感じなんではないかと… だってしなければ、ロシアンルーレット…(汗)
■ 目的を見失うのが現代人の悲しい性
大人の趣味は、高じてくると、要警戒です。
たとえば大人からバレエを始めて去っていく人は「バレエは報われない」といって去っていく人が多いです… 報われないって…コンクールで優勝するとか(笑)?
自分が楽しみを何に見出すのか?を定義しておかなければ、”成長”や”数値的目標”を目的にしてしまうと、必ず行き詰まります。
良く考えると、そもそもバレエのプロが引退している年齢でその趣味を始めておいて「報われない」も何もないよなぁ(笑)…と、よく考えれば分かるはずですが、自分の愉しみを見いだせないで、人に褒められることを 頑張る根拠にしてしまうと、成長の限界点に来た時=その趣味の終了点となります。
興味関心が持続できず、他の趣味に移らざるを得ない。
ヨガも同じで、ヨガをしていると最初は成長が著しいので誰でも楽しい。ところが、だんだんポーズにも慣れ、そうなると、今度はもっと難しいポーズを・・・となり、体の声を聞くのがヨガなのに、嫌がっている体を屈服させて、もっと成長しようとしてしまう。結果、筋を痛め、健康のためにヨガをしているのに、整骨院に通う羽目になります。
ぜんぜんヨガじゃない・・・ ポーズ依存のヨガはヨガじゃないですね。
■ プロセスを愉しみましょう
どうも日本人は勤勉すぎて、目線が結果だけに向きすぎ、
・そもそも何のための趣味なのか? 答え 楽しむため。
・どうすれば楽しいのか? 答え プロセスを愉しむ。
の2点を忘れてしまう傾向があるようです。
要するに目的意識が自家中毒を起こして、楽しかったことが楽しくなくなり、挫折して行くわけですね。
まぁそういう人は、そもそもその趣味の活動自体を好きではなかったわけです。単純に”成長すること”が楽しいワケ。
逆に言えば ”成長すれば何でも楽しい”わけです。
■ 成長神話
人間は永遠に成長するというのは基本的に神話ですし、成長だけが素晴らしい人間性って訳ではなく、成長に存在意義を求める思考の枠組み自体が、西洋社会の21世紀的な拡大主義的思想の名残です。
が、それに気が付くことができないと、老いというのは本当に悲しいプロセスになってしまいます。
本来は循環という思想が日本にはあって成長局面ではない、ダウンサイジングな局面も、循環という思想で受け入れることができたはずですが・・・
すべてはめぐりめぐると言う発想です。だから、成長しないことを悲しむ必要も無ければ、失うことを恐れる必要もありません。
まためぐってくるだけですから。 それを自然から学ばなかったら、何を学ぶのでしょうか・・・
■ Love☆静かな山
ちょっと話が逸れましたが、山を愉しむ、という面で見たとき、私が目標にしていたのは、
団体ツアーのハイキングのおばちゃんたちが来ない山に登れる自分になる
でした。 ウルサイ山はキライです。 混んでいるゲレンデも嫌いです・・・
クライミングで難しい冬壁に登れるというのは、「限界をプッシュする」志向の人の山です。
私が求めるのは「秘境」です(笑)
ただ秘境に行くには、多少のクライミング力は要りそうなので、(たかだか5.9です…それにもまだ達していないのが私です。どこが”プッシュザリミッツ”なんだ(笑)?)
とりあえず、山は、初級のVルートが登れる、というところで、私は満足です。
それだけできれば、人が来ない山に行くだけの力があります。(昨今、登山者のレベルが下がり、初級のVルートは大混雑の渋滞なのですが・・・)
あと必要なのは、体力ですね。
なぜなら、秘境=体力のない人が来れないところ だからです。昨今は山もマクドナルド化しており(早く短く)、長い時間がかかる山は最近は嫌われています。
人がいないのはそちら、ということで、目指すのはそっちだな~。
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