以前は、”甲府にいる間は山にさえ行けたら幸せ”と定義していた。最近、再定義が必要なようだ。
まずもって、死んでもいいから山に行きたいということとは私の山は違う。
山は、やっぱり心の栄養にならなくては!と甲斐駒に登って確信した。
■ 楽しいことは何か?
登山は趣味であるので、趣味は個人の幸福に資さなくはならない。私個人の幸福に役立つ登山は、どのような登山か?つまり、
やっていて楽しいことは何か?
ということになる。数ではない。山との対話がない山も、楽しくない。
■ 2本立てが必要に?!
私はどちらかというと、バランスを取るタイプではなく、一極に集中したいタイプなのだが、残念ながら、登山をしようと思うと、今の段階では、フリーと歩き、の2本立てからは逃れられそうにない。
クライミングも、とっても楽しいし・・・楽しいのだから、続けるべきなので、クライミングを削るわけにもいかない。
歩きも歩きで、分かりやすい楽しさではなく、充実感、というような感じだ。ただ山の方は、必要な充実感を得るのに、長い時間歩かないといけなくなってしまっているのが、少々忙しい現代生活にマッチしずらく、都合が悪い。
■ バレエを辞めた時を思い出しつつ・・・
以前、20年以上もハマっていたバレエをパッタリと辞めた。
その理由は、以前はレッスンにいきさえすれば、幸せだったのが、レッスンが苦痛になってきたからだった。なぜ苦痛になってきたのか?
実は教え方にあった。その時、習っていた先生は、成長期の子供たちと同じ教え方を大人にも強要する先生だったので、先生は良かれと思ってのことだが、故障を受け入れてレッスンするようにという考えだった。
足が血まみれになり、つめが何枚も剥がれて、血みどろのトウシューズになっても、我慢して踊るのが普通だということで、それがなんだ!という世界だった。
たしかに若いときはそれでよいのだろうと思えた。・・・というのも、私も若いときは、部活で体を壊しながら運動していて、手首の骨がボコッと出てしまった。ガングリオンというらしい。当時は痛かったので、それで腕立て伏せはやらなくなってしまった。(今は痛くない)
今では到底履けないようなオシャレなヒール靴で、走ったりもしていたし、足は相当に過酷な目に遭っているな~と思う。
けれど、大人になり、趣味としてバレエをしたい人が、プリマになる競争にもれなく巻き込まれている子どもたちと同じ、スパルタ式練習をするべきなのかどうか悩ましかった。
それは違うと結論し、バレエを辞めることになった。でも、バレエはとても私の人生には重要だった時期が長くあった。
■ 有益な山
しかも、大人にそれが有益か?というと、回復が遅い大人の場合は、練習ができなくなる弊害のほうが大きく、利益の方が少なさそうなことは、周囲の友人たちを見ていて、納得していた。
(頑張る) → (怪我になる) → (レッスンできなくなる) → (太る) → (足の負担が増える) → (さらに下手になる) → (怪我になる)
という悪循環がバレエでは成立していた。山でも同じなのではないだろうか?
大人の場合は、
(運動で健康になる) → (満足する) → (さらに活動を続ける) → (結果として向上) → (さらに満足する)
という、好循環を作らないといけないのではないだろうか?
■ フィットネス
というわけで、大人は向上ではなく、
運動でより健康になる = フィットネス
を第一目的にしないと、怪我を押しても頑張るとなると、本末転倒に陥ってしまうような気がする。
■ 回復する技術
フィットネスが向上することを一つのテーマにすると、昨日の甲斐駒は、とても良い選択をした山だった。
無理がないということを目的に歩いたせいか、全然疲れていない。山の強度的に今の体力と比べて、まったく無理がなかった。
とはいえ、それは結果論で、山では行って見たら思わぬ無理をしなくてはならないこともある。そうした場合に、無理を回復しないといけない。
私がやっている疲労回復は
・温冷交代浴
・すぐに栄養を取る(運動後30分以内)
・アクティブレスト
なのだが、それ以外にも、より良く回復する技術が必要かもしれない。
■ 登山カルテを作ってみる
体力アップは目的ではない。フィットネスを目的にしたい。
より快適な体を作るにはどうしたらよいか?
今のところ運動強度は合っているので、今のままの強度を継続するか、次のサイズに向かうか、というところが課題になる。
昔の岳人に、”自分用のトレーニングカルテを作る”という記事がある。その作り方で現状をとりあえず把握する。
■ カルテの作り方
まずトレーニングサイクルを作る
1)目標の山がどんな山で、どんな体力が必要かを調べる
↓
2)現在の体力を把握する
↓
3)トレーニング
↓
4)調整
↓
5)登山中の行動の調整 (経済速度、エネルギー補給、水分補給)
↓
6)分析
↓
1)へ戻る
”このようなサイクルを繰り返せば、自分の体を上手にコントロールする方法が分かってくるだろう”
と書いてある。
■ 登山中に快適に歩くための3条件
・歩行スピード
・エネルギー補給
・水分補給
私の歩行速度は、黒戸尾根は、平均時速は約2kmほどだった。疲れた甲武信は、2.5km、乾徳山はラクラクだったのに、2.8km、体調が悪かった大同心稜は、1.8kmだった。
道のコンディションも色々あるが、大体コースタイム(中高年向けに水増しされていないもの)で、歩いているので、スピードは普通ではないかと思う。
■ 甲斐駒の分析
甲斐駒は、カルテ的にはこうなる。(※データには多少疑問がある数値だが、gpsのログ)
歩行時間 距離 標高差 行動中に必要なエネルギー
1日目 5時間半 13km 1587m 2352Kcal
2日目 7時間半 26km 1560m(-) 半分くらい? 1100Kcal?
12kgほど担いだので、体重60kgの人が12kgを担いだ場合のメッツは7メッツなので、体重が軽い私の場合は、これより強度が強い(メッツが強い)ことになるが、それはそのままで便宜上計算する。
休憩込みで5時間半で、標高差1587を歩くと、一時間当たり288mと標高差は300m程度。おそらく7メッツで問題ないと思われる。
・メッツ: 7メッツ
・ザックの重さ(12kg): 脚の負担度
・高度 2955m: 低酸素による負担度
カロリー計算
消費カロリー(kcal)=1.05 × メッツ × 時間 × 体重(kg)
で計算すると、 1.05× 7メッツ × 5時間 × 64kg = 2352kCal
(体重)×(歩行時間)×5ml
ついでで水分も計算しておく。50×5×5mL = 1250ml
実際はこの半分以下しか飲んでいないのだが・・・。13時間の山だと、 3.3リットルくらいは必要と言うことになる。実際は、2リットルくらいで済ませている。
■ 登山の状況
登山の状況という項目では、3つのタイプの山に分けられている。 それぞれの、年間山行日数でトレーニング具合を見るが、
初心者コース (4時間以内、標高差500以内)
一般コース (5~6時間、標高差1000以内)
健脚コース (7時間以上 標高差 1000以上)
時間はそれぞれなので、簡易的に山のランクを見ると良いかも。
年間山行日数が多くても、易しい山ばかりだと負荷がそれほどないということかもしれない。それでも行かないより、行った方が良いと思うが。これはトレーニング用のホームグランドの山を大きくしていくことで対応するしかないかもしれない。
■ 体力の要素分け
現在 目標
・1ピッチ50分で、標高差何メートルまで、余裕を持って登れるか? → 450m 500m
・ザックが重くなったとき、何キロまで余裕をもって担げるか? → 18kg 20kg
・歩行時間が長くなったとき、何時間まで余裕を持って歩けるか? → 15時間 10時間
■ 良く起きるトラブル
最近、初めて上高地を歩いて、膝裏が痛くなった。普通に家の近所を歩いても痛かったので、びっくりしたのだが、不思議なことに傾斜地を歩くと痛くない・・・
ということで、今まで経験したことがあるトラブル。
・足の豆
・脚のむくみ
・筋肉痛
・下山後に頭痛
・だるさ
・ひざ裏の痛み
トラブルがあった日を見ると、生理の時が思い当たる。やはりそういう時は、有酸素運動系の急いで歩かなくてはならない山は、辞めておいた方が良いようだ。ゆっくり歩くだけの山なら問題がないようだ。
■ 対策
・ホームグランドの山も少し見直しが必要そうだ。開けられる時間によって複数選べるようにしておく必要がある。
・標高差1000mを2時間で登ることはできるのだろうか?
・22kgくらいまで担いで3時間ほど歩いているがあんまり快適とは言えなかった。先輩も10kgしかないと言っていたので、軽量化で済ませられるなら軽くした方が良い。
とはいえ、担げる力も必要そう・・・と言うので、この方面はご褒美山行とセットにし、わざと贅沢品を入れて、重い荷にしたテント泊山行が今のレベルなのかなと思う。
■ まとめ
・フリーと歩きの二本立て。
・故障を押して登る山はしない 健康とフィットネスを目的にする
・重いザックのテント泊を山行に入れる
・スピードを速くした山行も入れる
・ザックが重くなったとき、何キロまで余裕をもって担げるか? → 18kg 20kg
・歩行時間が長くなったとき、何時間まで余裕を持って歩けるか? → 15時間 10時間
■ 良く起きるトラブル
最近、初めて上高地を歩いて、膝裏が痛くなった。普通に家の近所を歩いても痛かったので、びっくりしたのだが、不思議なことに傾斜地を歩くと痛くない・・・
ということで、今まで経験したことがあるトラブル。
・足の豆
・脚のむくみ
・筋肉痛
・下山後に頭痛
・だるさ
・ひざ裏の痛み
トラブルがあった日を見ると、生理の時が思い当たる。やはりそういう時は、有酸素運動系の急いで歩かなくてはならない山は、辞めておいた方が良いようだ。ゆっくり歩くだけの山なら問題がないようだ。
■ 対策
・ホームグランドの山も少し見直しが必要そうだ。開けられる時間によって複数選べるようにしておく必要がある。
・標高差1000mを2時間で登ることはできるのだろうか?
・22kgくらいまで担いで3時間ほど歩いているがあんまり快適とは言えなかった。先輩も10kgしかないと言っていたので、軽量化で済ませられるなら軽くした方が良い。
とはいえ、担げる力も必要そう・・・と言うので、この方面はご褒美山行とセットにし、わざと贅沢品を入れて、重い荷にしたテント泊山行が今のレベルなのかなと思う。
■ まとめ
・フリーと歩きの二本立て。
・故障を押して登る山はしない 健康とフィットネスを目的にする
・重いザックのテント泊を山行に入れる
・スピードを速くした山行も入れる