■ ブログ ぼちぼちいこか
ぼちぼちいこか、は、有名ブログだ。掲載される記事にはほぼ目を通している。
このブログに書いてあるコメントを読んで驚いた。
無知な人は無知であるということ自体が分からないものだが・・・分からないこと(無知)が権利になってしまっている。
分からないことを盾に、権利主張するのは常識なのだろうか。
いや驚いた。
普通は無知は有知の人に、教えてください、とお願いするものであり、当然の権利として主張するものではない。
■ 危険な場所には行くべきでない
以前の師匠は、山の事情に詳しく 「GWの穂高など昨今の山事情では行くものではない」と言っていた。最初は、私自身が山の事情を知らないため、「そうかぁ」くらいの認識だったが、のちに身近に事件が起こって、私も肝に銘じるほどに納得した。
それは、2013年。知人がザイテンを登っていたところ、上から人が降ってきて滑落に巻き込まれ、ヘリに乗る羽目に陥ったことだ。
上から人が降ってくる山だというのは本当だった(汗)。
山は危険な場所だが、上から人が降ってくることが外的危険に含まれるか?というと、違うように思う。
なので、登山体系を読まないような人でも知っているようなルートには行かないことが、危険予知の一つになってしまっていると思う。
■ 危険予知訓練
さて、驚いたのは、この写真を見て危険予知ができない人がいるという事実だ。私は北アの小屋でバイトをしたことがあるのだが、休憩中に登山道を眺めていると少なくない数の人がこのような腰つきだった。
キャンプの世界では、危険予知訓練と言うものをするのだそうだ。写真を見て、外的危険が何か?をグループディスカッションする。
この写真はそのようなディスカッションに使うべきなのではないだろうか?雑誌の岳人でも、危険予知を特集してほしい。
写真1)
≪予想できる危険≫
・滑落
・転落
・転滑落による遭難での低体温症
・雪崩
・日焼け
・雪による濡れ
写真2)
≪予想できる危険≫
・上記に加えて
・後続者の転滑落からのまき込み
写真3)
≪予想できる危険≫
・滑落
・転落
・足の冷え
■ 雪上訓練
以前受けた雪上訓練では、参加要項に
アイゼンバンドは前日までに切ってきてください
と書いてあった。そのことにも驚いたが、参加者の中には切ってきていないでブラブラしている人がいたのにも、気が付いた。
しかも、12月厳冬期の富士山での雪上訓練難なのに、夏靴にアイゼン・・・
夏靴だと靴のサイズが冬靴と違って甲が低いので、アイゼンバンドを合わせようにも、バンドが長すぎるのが当然になってしまう。
参加要項には、参加資格のところに、冬靴を用意できる人、という一行も必要ということか。
■ 無知
やはり一番の核心は、無知ということではないか?と思える。
無知を有知に変えるには?ということが課題になってくるが、もっとも影響力が大きいのが雑誌なので、雑誌に特集してもらうのが良いことなのではないか?と思えるがどうだろうか。
多くの人は雑誌が指南する山に向かうようで、雑誌の影響力がそのまま山に現れているのではないか?と思うのだが、違うのだろうか・・・
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