■ロープワーク、どこまで必要か?
このところ、クライミングのシステムについて勉強中ですが、どこまで必要か?は、登山でどんな役割をやるかによって違います。
3分の1の引き上げシステムが必要か?というと、引き上げは、リーダーやレスキューに携わらない限りイラナイ。
というのは、使われるシチュエーションが、墜ちた仲間を引き挙げる、ということならば、墜ちてこのシステムを使わなけれ引き挙げられないような場所にそもそも行かないか、多人数で行くからです。
ロープワークというのは知らなければ、なんという事もなく通過してしまいますが、実は前々回の初回のロープワーク講習会でも講師の三上ガイドは使っていました。
初心者2名の参加者にエイトノットで結んだロープに体重を預ける体験をしてもらうため。女性の体重でも、やはり腕力だけで支えるには厳しく、3分の1のシステムで軽くしないとしんどいし、手も離せない。
けれども、このシステムが使われたってことに気が付かないし、このシステム、作るの大変です。ほかの道具(タイプロックなど)も必要になる。リーダーをしない人には必要がない技術と言えばそうです。
と言うわけで、ロープワークも一般登山と同じく、ステップバイステップです。
≪段階的ロープ技術≫
初心者 → 自分のことだけする。
初級者 → 登りで面倒を見てもらう。下りは自分で。
中級者 → 相互扶助。
上級者 → リーダーとして面倒を見る。
習熟者 → ピンチを救える。
↓ これが、技術になるとこういう感じ。
初心者 → 結び目を確実に覚える。自己確保できる。
初級者 → フォロワー(後続者)としてのロープワークが出来る
(スタカット:ずっとセカンド。つまり確保されながら登れる)懸垂下降。
中級者 → 確保者としてのロープワークが出来る。
上級者 → リーダーとしてのロープワークが出来る。支点作り、引き上げ、ローワーダウン
(セカンドが登れない場合があるから)。
習熟者 → レスキューが出来る。3分の1システム、その他。
必要な装備も変わってきます。
初心者 → スリング、自己確保用カラビナ(HMS式)
初級者 → 下降器、プルージックコード
中級者 → 確保器、ビレイグローブ。アセンダー。
上級者 → ロープ。セカンド確保機能つき確保器(またはそれと同等の技術力)。タイプロック。
習熟者 → プーリーなど。Aフレームづくり。
正直、こんな話になっていようとは、普通に何も知らない観光客に過ぎない一般登山者がロープワークに期待するのは、テントを張る時に便利な結び方が知りたいな、程度のことですから、期待とロープワークと言う言葉の意味することは大きく違います。
■ 第三回ロープワーク
さて、今日は第三回目のロープワーク講習会です。この講習会は、初心者のため、と題しているため、結び目を確実に結べることを目標にしています。
今日は、ブーリン、インラインフィギュアエイトノット、ラビットイヤー、バタフライノットをやります。
ブーリンは、ハーネスがない場合にウエストにロープをぐるりと一周して確保するのに使えるほか、立木への固定にも使えます。
インラインフィギュアエイトノット、ラビットイヤー、バタフライはすべて、ロープの途中に結び目を作る。
持ち手にするほか、テント内のモノの吊り下げに便利です。
3つの結び目を作って比較してみましょう。 ロープワークは常に楽しいですので、ぜひご参加ください。
詳細はこちら。 http://stps2snwmt.blogspot.jp/2013/06/blog-post_3567.html
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