■ つい手を抜きがちなプルージック=バックアップ
フリクションノットは、フリクションの効きが、実際にロープに巻いてみないことには分からない、って、ところから、ちょっと敷居が高いというか、信頼性の面で不安なので、面倒くささも手伝って、「懸垂?バックアップなしでいいや!」となりがちです…。
まぁ
・垂直で、
・それも長い距離だったり、
・先頭で降りるなら、
バックアップ欲しいですけど・・・ 初心者はいつも2番だもんね~というわけで、サボれるバックアップづくり…(笑)
まぁ懸垂のバックアップも、一度ひどい目に合って懲りてから、そのありがたみが分かる技術の一つなのかもしれません。
バックアップとしてのプルージック(フリクションノット)
システムちょっと見えていませんね・・・
カラビナ(またはATC)が上で、バックアップのプルージックが下です。
位置関係が結構重要です。スムーズな流れを作るのは熟練の経験がモノを言う。
フリクションノットというのは、巻きつけて制動を効かせる結びの総称です。プルージックを総称に使う人もいますが、プルージック結びという結びもあります。
ややこしいですが、プルージック=フリクションノット全般です。
ノットはほかにも、マッシャー、クレムハイスト、カラビナバッチマン、などあります。名称はどうでもよくて、フリクション(摩擦、制動)をきちんと効かせられる、というのが大切。
フリクションは、
・メインロープとの径の差
・巻きの回数
・材質
などで異なるので、今回は3本種類のメインロープに、上記のさまざまなフリクションノットを作って
フリクションの差を体験してみました。
■ でも・・・実はピンチに必須の技術
昨日は宙吊りからの脱出もありました。 これは面白かった☆
≪フリクションノットによる登り返し≫
1)フリクションノットを2個使う
2)片方はハーネスにつなぎ、片方は脚を掛ける。
3)脚を掛けるほうには、カラビナを介して60cnのスリングでアブミを作っておく。
4)二つのフリクションノットに交互に体重を掛け、徐々にアセンドしていく。
つまり、スリングは全部で3本必要でね!
おススメは、
・120cmダイニーマ 2本
・60cm ナイロンまたはダイニーマ 1本 アブミ用
フリクションノット用のスリングは、ダイニーマが使いやすいです。もちろん、切り売りしているコードでもOK。 効けば何でも良いのです。
足をかけるアブミ用もシビアな用途ではないので何でもいいですね。太いほうが足が掛けやすいかも?
これだけあれば、宙吊りから脱出できます。ちょっとポールダンスみたいなんですよね~(笑)
まあ、遠目に見たら、ロープにひっかかって遊んでいるようにしか見えません(笑)
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山でロープを切る、なんていうと、いまどきマンガでしかみないような話です。
「俺のロープを切れ!二人で一緒に死ぬことはないんだっ!」
「まぁ、落ち着いて。プルージックで上がってきてよ。
えっ?!スリング持っていない? じゃあ。3分の1システムで引き挙げるから待ってて」
というのが今風でしょうか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー『教科書になかった登山術』からの引用
これも、このスリングでプルージックが作れればの話ですからね(笑)
知らなければ、誰かに引き上げられるまで待っているしかなく、その間トイレに行きたくなったり、その間寒くなったり、血が下がったりして、何にもいいことがありませんね~。
出来ることを知っていれば、後は習熟するだけ!
ロープワークは、結構童心に帰れて楽しいものです。
次回は、総合復習です。 全体的な復習と、時間が足りなくて、やっていない立木(支点)への結び、
懸垂下降、を予定しています。
とっても楽しいのでぜひご参加ください。
これはハーネス側に今体重を預けています。
この状態で足の側を引きあげる。
と、こうなります。
今、脚側に乗っています。
システム、見えています。
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