■ 一般登山からアルパイン(本格的という形容詞)がつく登山へ
一般登山とアルパインの差は、二つです。
1)道がある(一般)vs 道がない(アルパイン)
2)難易度 (4級以下)vs(5級以上)
この2点の内、人から教わることなく、独学で到達できるレベルと言うのが1)ナビゲーションスキルです。
なので、一般に、本格的登山へ進もうという方は、1)については、自分のできる範囲で済ませてきている、ということが前提になります。山の中で右も左も分からない、では困ります。
成果はともかく勉強してきているかどうか?のインディケーションが、2万5千の地図を持っているか?磁北線を引いてあるか?などです。
登山の考え方の大事な部分の大きな柱は
山岳地系と言う新しい地理システムを理解する
ということです。
次に一般登山と本格的登山では、難易度が全く違います。一般登山で一番難しい山とされている難易度5の山は、本格的という形容詞がつく山では、一番簡単な山です。
その代表のようなものが、八ヶ岳の赤岳です。一般登山では、積雪期赤岳はもっとも難しい山ですが、本格的登山では最も簡単な山です。この山を簡単と感じるか、難しいと感じるか?そこが基本的にはアルパインへ進んでもいいのか?悪いのか?という協会ラインになります。
■ その後のライフスタイル
アルパインへ進んだ後の基本的な山やのライフスタイルの原型は
フリークライミングを基礎とする
です。なので、フリーをまずはマスター、最低限のビレイと初歩的な登攀力を身につけないといけません。
それで、大体の人は、週に2回外岩、2-3回のインドアクライミングと言う生活になります。
つまり、このライフスタイルを作って行けなければ、リスクがあるアルパインクライミングは、肉体的な素養の面で少々危険です。
例えば、少しメタボになっただけでも、フリーでは1グレード登れなくなりますし、歩きは確実に悪くなります。
ですので、一般に30代を超えてしまえば、下っていく肉体能力をいかにせき止めるか?ということになります。
それには、自制心が必要になるわけです。お酒やたばこは、若い体には可能でも、加齢した体では、リスクを高めるだけの要因になってしまいます。
ということで、フリーを基礎のためにやるとしても、だんだんとクリーン化していくのがクライマーや山やの在り方と言う気がします。
もし、そこが抑えられていない山やが要れば、それだけで山に行く資格に掛ける、ということがあるかもしれません。
もちろん、山はリスクがある山ばかりではなく、すでに道もはっきりしていて、歩くだけのリスクのない山もありますので、その時、その時で取れるリスク範囲の以内に抑えた山をすればいい、つまり、できる山をすればいい、ということになりますが、その結果、山が年々小さくなる、ということでは、山岳会の衰退が分かる、と言うことになっています。
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