■ 山ヤは誰も歩かない夏山低山
山岳会は例会へ出たら、入会となるケースもあれば、お見合い山行するケースもある。
お見合い山行というのは、歩きを見る、と決まっている。
ので、真夏に例会に入会希望者で行ってしまうと最悪だと今回学習した。誰も歩きたくない真夏の低山を歩かされる羽目になってしまう。
夏山の最大のリスクは、熱中症です。
だから、真夏の低山なんて、暑くて、山ヤは誰も行かない…。
私は、”沢に行きたい”と言って、入会希望で出かけたが、沢山行も、いきなりだとヤダと会が言うので、参加できない。
私は個人で誰かを1級程度の沢なら、すでに連れて行けるスキルがあるのだが…。
まぁ、そんなことを言っても、誰がどんなスキルを持っているのか分からないのだから、ホイホイ連れて行く会より、まずはハイキングから、という会のほうが安心なのは当然そうである。
しかし、朝から用事がある日と重なってしまったので、キャンセルしてもらった。
相手も嫌々行く感じだった。この様子から、会の役割が、”押し付けられた仕事”、になっていることを感じた。
結局、レスキュー講習会に、見学者で参加してきた。
■ 自分のため
以前、先輩が「自分も復習になっていいんだよ」と言っていたのだが、それは謙遜だと思っていた…が、
本当だった、
ということが判明(笑)。
私はロープワークはどちらかというと得意な方だが、それでも、久しぶりだと、”えっと~仮固定って何だったっけ~”となっていた。ま、仮固定、全然使わないから…だが…。仮固定に関して言えば、正確でなくても、ポイントは、フリクションが増えれば固定できることを知っていればいい、ともいえ、山岳総合センターのリーダー講習で教わった時も、講師が、「なんでもいい」と言って、私の方は、”?” となってしまったくらいの技だから、忘れても、なんちゃないのだが…。
ただ、先輩が言っていた、後輩の為ってより、自分の為、っていうことが非常に良く分かるようになって、一年の成長を感じた(笑)。
■ 2017年は蜂の当たり年です!
さて、今日は午前中はハイキングのレスキューで
・スズメバチ対策
・人が地面に倒れている時の対応
・救急セットの見せ合いっこ
・ザック搬送
・ツエルト設営
くらいをやった。
マラ岩でも、でっかい巣を見かけたが、本当に今年はあちこちの岩場で蜂の巣の報告が上がっている。こうしたことはクライマー情報網につながっていると小耳にはさむことができる。
ホントにヤバいくらいに一杯、どこの岩場も巣だらけみたいだ。マラ岩にもでっかい巣があったし、名張もそうらしい。
5月が暑かった、今年はスズメバチの当たり年だそうである。蜂の生態からすると、5月に温かいと、女王蜂の負担が減り、ペーペーの蜂が増えやすいのだそうだ。
山やたるもの、
・5月が温かく、
・猛暑の年
は、秋山(8~10月)は蜂に注意が必要な年だと心得るべし。
私が思うには、こうしたことは、登山ガイドなどではなく、駆除業者らのほうが当然だが専門家であると思われる。
■ 蜂さされ事故
マルチピッチでビレイした人がスズメバチに刺されて救急搬送されたそうである。
ビレイヤーをしていたら、刺されても逃げられない。クライマーしていても逃げられないけど…。284か所刺されてICUに入ったそうで、ホントに危険。お気の毒で声もない。
スズメバチ・・と思っていつも思うのは、黒い服の人のこと…都会のハイカーやクライマーは黒っぽい服の人が多いんだが…オシャレだからだと思うけど、秋山の最大のリスクは蜂なので、蜂が寄ってくる色は止めたらいいのに~といつも思う。
■ 自ら蜂の警戒領域に入らないようにしよう!
去年の今頃、小川山でクライミングで、トレイルではなく適当なところを通ったら、地蜂の巣を踏んだ。差されたのは3番目の人。
つまり、蜂は、警戒した場所に入っている人を攻撃するのである。
蜂に刺されるのは、蜂の警戒領域に入ってしまった人間側の責任、である。
だから、前のパーティは平気だったということは、大丈夫だという証拠にはまったくならないばかりか、
「後続さんが刺されやすいように、前で蜂を刺激しておいてあげましたよ」
というのと同じことだ。勘違いしてはいけない。
余談だが、蜂だけでなく、悪名高い丹沢のヒルも、団体で歩いている時は、1番や2番ではなく、3番や4番に食ってかかる。
だからヒルにやられたくなかったら、先頭を歩くに限る。
それにしても、一般登山をしていた頃は、蜂との遭遇はあまりなかった。岩をするようになって、蜂との遭遇率は一気にアップした。岩場と言う環境が、蜂の巣を作る場所(生息域)と重なるのだろう。
人間の方が、自然界のもつ縄張り、テリトリーに入っているのだ、ということを、熊と同様覚えておかなくては。
蜂も熊も、人間がテリトリー内に入らなければ、襲って来ないのだから。
■ 救急セット
地面に倒れている人の対応は、日赤の救急救命法の受講をするのが一番いいと思う。
救急セット… 医療品の他、毛抜きを入れるべし。私は沢の時は水道水を持って行っている。穴の開いたペットボトルのキャップが一個入っている。
ツエルトは偉大な道具です。冬でもツエルトの人が多い…となるとテントの出番って、ホント無くなります…夏はいつもツエルト泊でした。冬は一度八つで単独テント泊してみたんですが、単独だと寒いです。どのようなテントでも…。どうせ寒いからツエルトでも一緒なのかなぁ。
去年は、雪山に泊まっていない…。おとどしは面白かったんだった…厳冬期2月の八ヶ岳で雨が降ったんだった(笑)。あれは、ハプニングが面白さや自信につながった山だった。
あれ、話が違ってしまいましたが… テントよりツエルト最強って話です。
■ クライミングレスキュー
私の班では、クライミングレスキューは、懸垂下降からやっていたので、懸垂からだと、まったくのゼロの初心者と言うことで、そもそもレスキューではないな~と思った。
懸垂なんて、いっつもやっている人が、岩場で困った羽目になった場合に、どうするか?っていうのが岩場のレスキュー、クライミングレスキューなので。
懸垂から教える人だったら、3分の1引き上げの知識はいらない。一応知識の紹介、程度ということになるだろう。
今懸垂を習う人に必要な知識は、まずは自立したセカンドになってもらうための、
・懸垂 (最低2種類、初心者は確保器を落とすから)
・自己脱出
・登り返し
の3点セット。私の班は、女性2名が初心者のようだったので、
・バックアップつき懸垂
・ムンターでの懸垂
・仮固定
・自己脱出
・登り返し
で終わり。他の班は、3分の1引き上げまでやっていたようだ。
カウンターラッペルや、ディスタンスブレーキ、ザイル通過、介助懸垂、チロリアンブリッジなどは、まぁ、イラナイというか…時間が足りない。
レスキューも2段構えが必要です。最低限セカンドの人が必要な知識は、
自分で自分を何とかする技
ですが、リーダーになったら、相手を何とかしてやらなくてはなりません。
相手を何とかする技
というのは、また別日程がいるようなハナシ…
去年、楽しくクライミングレスキューしたな~ O君元気かな~と思いました。
■ リスク管理
まったくの初心者の方が、懸垂の練習で転んで、頭を打ち、鈍い音がして、一次は静まり返った。
緩傾斜(階段)だが、懸垂支点から真下にずっと体重を掛けていないとフラれる。緩傾斜のほうがむしろ、宙吊りの懸垂より難しい…ので、
初心者にはヘルメットをかぶせておくべきだ
と学習した。幸い、たんこぶで済んだようだ…。
終わりに、クローブヒッチ、ムンター、エイトノットを教えてあげ、古いスリングを一本練習用に上げたのだが、練習してくれるかなぁ…
私にもあった初心者時代。いまだに岩場では初心者然としているが、それは、岩場の平均年齢が高くて、いつまでたっても、ほぼ最年少であるためなんだが(笑)。
とりあえずは、初心者を自分のセカンドに仕立てられるくらいには、ロープワーク教えられます(笑)。
セカンドをゲットするため、苦労したからなぁ。
≪参考≫
クライミングレスキューの部屋
https://alpinrescue.blogspot.jp/
去年の記録
https://allnevery.blogspot.jp/2016/07/blog-post_30.html
スズメバチ対策 まとめ
https://t-meister.jp/hachi/lab/syuusei.php
・5月が暑い=蜂の大繁殖
・8, 9,10月がピーク
・12月までに収束
・巣の10m以内に入る=巣に近づきすぎ
P山の会会員です。レスキュー訓練では、違うチームでしたがお世話になりました!今回の自分の作成した蜂の資料を掲載して頂けたことに大変光栄です!知識としてはまだまだ浅かったので、こちらのブログでさらに深めて自分自身、納得いたしました。その他のタイトルについてもいつも参考に勉強をさせて頂いております。
ReplyDelete伊藤様、こんばんわ。コメントありがとうございます。資料、作ってくださっていたんですね!素晴らしい資料、ありがとうございました。知らないことがいっぱい書いてありました。
ReplyDeleteここには、書いてあったこと以外のことをグーグル先生で教えてもらって(笑)、まとめました。率直にかきすぎている面がありましたら、どうぞご容赦くださいね。私もこれからも、ずっと山とお友達になれるよう、勉強を続けていきたいと思います。
早速のご返信をありがとうございます!いつも楽しく拝見しております。あれこれ分からない時や行き詰まった時にも、参考にさせてもらっています。山や岩に関して、臆病でまだまだ未熟者です。どうぞよろしくお願いします!
ReplyDelete私も、まだ初心者の域を出ませんが、ホントに、岩、始めた頃は、大変でした…情報不足で。Pさんは、とっても良い環境におられるようで、ちょっと羨ましいです。お役にたてることがあれば、本当に嬉しいです。ぜひ色々なご指摘をよろしくお願いいたします。
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