引き続き、日本の雪崩より
日本での雪崩災害の原因3タイプ
A 雪崩の知識が欠如しているための遭難
B 海外の雪崩知識を日本向けに咀嚼できていないための遭難
C 義理人情が先立つ遭難
・Aの内容
多少でも雪崩の知識があれば、十分回避できるはずと考えられるような条件のところで遭難する。
・Bの内容
日本では雪の降り方、積もり方、変わり方がヨーロッパと異なる。
・日本の冬=北西の季節風によって支配されている=西高東低の冬型
・日本の冬は比較的規則的なリズムを持っている
・季節風は3~6日続くと衰え、2-3日経過すると強くなる 大体9日周期
・この周期は短い時は、6日、長い時は12日
・南岸低気圧=表日本で多量の降雪
・日本海を通るとき=南風、真冬でも気温が上昇、暖かい天気
1)日本の冬山で、どういう気象状況の時に遭難が多いか?
裏日本=大雪、どか雪、冬型の気圧配置 遭難の2/3を占める
雪が落ち着く前に行動してしまい、表層雪崩が起こる
表日本=南岸低気圧の時
表日本の大雪と、南岸低気圧を避けるだけで、日本の雪崩遭難は3分の1に圧縮できる。
2)スイスのダボスと日本ではどう違うか?
スイスより、日本の豪雪地帯の降雪量は、6~8倍多い。スイスダボスの降雪量は月70ミリメートル、気温ー6度。日本の冬の季節風による1連続の降雪量は、30~100ミリメートル。圧倒的に日本の雪は多い。
雪の結晶のでき方も違う。
3)3時間25cmの降雪と30時間50cmの降雪ではどちらが危険か?
積雪深:総量が同じであれば、ゆっくり降るほど、積雪深が少なくなる
4)降雪量も降雪時間も同じなのに、深さが違う?
結晶の種類が違う場合。結晶が大きいほど、かさばる。あられは小粒なほど、積雪深が深くなる。
5)傾斜が増すほど、積雪深が深くなる
6)風下ほど深くなる
7)雪の変わり方
気温0度を超えると明らかに減り重い雪に変わる。
8)濡れしまり雪 弱層になりやすい
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