Tuesday, July 30, 2013

Sunday, July 28, 2013

今日の五竜

今日は風が強く、ガスで展望はありません。コバイケイソウの後ろに雷鳥の親子もいます。

呑んでます


昨日は悪天候のなかをカミナリに怯えながら、登りました(汗)。
週末だけに5回戦の夕食。でもいつもこれ(笑)。
呑んでるんです〜

Friday, July 26, 2013

今日は追悼登山

■山と人の出会い

 山登り…”山をやる”という言い方をしますが、山は人との出会いを抜きにして語ることはできません。 出会いは確実に山の魅力の一つです。 

そして、個人の山の歴史を彩り、個性づけるものです。 一つ一つの出会いが、”私の山”を作る・・・ 

そして、そうした山の個人史を彩ってくれた、そのおひとりが亡くなってしまいました。 今日は彼に最初に会った山を追悼登山してきました。花と岩の山です。

 花の山は岩の山… 高山植物は厳しい環境に耐えることを生き残り戦略に選んだ植物なので、基本的に岩場にお花は咲きます。 岩と花は、ちょうど美女と野獣のようなコンビネーションで、険しい男性的な岩山の隙間や割れ目に寄りそうようにそっと咲くのが高山植物です。 

それを教えてくれた彼によると、彼は岩登りをしていて、こうした花々に出会い、魅了されたのだそうでした。 ひょろっと背の高い、およそ山男らしからぬ、スマートな体型の方でしたが、クライマーと聞いて、なるほどと思ったのでした。

山岳カメラマンにして、環境ジャーナリストとして活躍中で、花の図鑑を出したり、最近では雑誌の露出も増えてきて、今を時めく活躍の人でした。 私は高山植物の保護活動で知り合い、同年代だったため気安いこともあり、時々メールを出してみたりもするのでした。

元々調査会社系の会社勤め経験があることや、環境への意識が高いことなどが共通項でした。 

私は都会暮らしが長く、その長い都会暮らしでは、合成洗剤は使わないで石鹸洗濯をし、化学合成品やプラスチックを嫌って、わざわざ国産の無垢材でマンションをリモデルし、有機の野菜を直送品で買い入れ、間伐のボランティアをするような都会生活者でしたから、山麓というような場所ほど、環境意識が低いことは、とても謎で、環境問題に詳しく、都会生活者でありながら、岩も雪もやれる本格的な岳人であり、長く山をやり続けている彼は、そんな疑問を素直にぶつけることができる稀有な存在でした。

 都会と田舎、と一言で言いますが、文化の違いは大きく、でもそれは非常に繊細でデリケートな問題なのです。他意はなくとも、聞きづらい…それはちょっとしたところでも現れます。

たとえば… 地元野菜を使った手作りの料理を出す、素朴なカフェ(友人がやっている)で、植物が売られていたので、見るとそれはシャジンでした。聞くと裏山から採取したものだと言います…「シャジンですか?」「さすが山やっているから詳しいね」 

でも…心境は複雑です。シャジン、採取してはいけないんだな。人にはそれぞれ生活がありますし、生活には現金が必要で…でも、田舎には収入のもととなる産業が乏しく…、常に正義とマネーの間で揺れ動くところがあります。  

でも人間生活は田舎に限らず、大なり小なり同じで、たとえば、パン一つ焼くにも、輸入小麦粉なら、安いけど、ポストハーベストが心配、かといって国産小麦粉は安全だけれども、品質が一定せず、高い。 車に乗るにしても、車は化石燃料を消費するので環境に悪い、けれどもないと買い物にも行けない。 

山でもそれは同じで、一つの些細なことを挙げつらって、「どっちが正義か」論争をしても仕方ない。与えられた環境の中でベストを尽くすしかないのです。 

そんな中、長く環境について携わってきた人の目には、総体として山では、環境意識は高まり、山の自然は回復しつつある、というのが彼の意見でした。 それを聞いて私はどれほどホッとしたでしょう。 

都会人のくせと言うか、競争社会のくせかもしれませんが、ニュースになる事柄ばかりを情報源として利用せざるを得ない、情報弱者の立場におかれると、どうしても、「世界は悪いほうに向かっている」というペシミズムに陥りがちになるのです。 

たとえば、鹿。今は鹿の増加が取りざたされ、鹿は問題視されていますが、古い山の本には鹿のいななく声が絶え間ないほど聞こえた、というビバーク記述もあったりし、昔はむしろもっと鹿が多かったのではないかと思ったりもします。 

問題、ということならば、問題は常に存在し続け、人々は常に憂い続けてきたのだなぁとそんな時思ったりするのです。 

彼が生業としていたジャーナリストという職業はある意味、火の無いところとまではいかなくても、うっすらと煙が一筋立ち上がるような状況でも火事を叫ぶと言うか、問題をあげつらうことで生計を立てるものなので、そのことからも、良い方向に向かっている、というセリフは彼の人柄の正直さを示すものでした。

 ■ 死と隣り合わせ 

そして、何より私にとってショックだったのは・・・この人は無謀な登山をするタイプの、イケイケな野心家ではなかったのです。 

亡くなったのは一般ルートではないため、落石止む無し、という感じに素人目には思われますが、登山を少しかじると分かるのですが、一般ルートなどというものは、冒険的要素を限りなく取り除いてあるまったく遊歩道のようなもの・・・バリエーションと言われるルートは一般登山者は入らないと言われますが、結局は多くの人が歩く決まりきった道と言う意味では同じで、道なき道ではないのです。だからバリエーションであっても難易度が変わっても、多少冒険的要素が増えるだけ。 それでも山はいとも簡単に人の命を奪ってしまう・・・ 人の命とは本当にはかないものです。  

でも良く考えると、別に山でなくても・・・それは同じなんです。私の弟は、24歳の時に、普通にお酒を飲んで就寝し、その後二度と目覚めませんでした。普通に夜、おやすみなさいと言ってそれでおしまいなのです… 実は人生は常に死と隣り合わせ。

山だからそのことが普段の生活より色濃く感じられますが、山だから、死が身近なわけではない。どんなときも死はすぐそこにある。 

そのことを知るまい、直視せずに済ませよう、と努力しているのが人間の正直な姿かもしれません。

誰もに与えられた死。誰もに与えられた生。限られた時間。 

それをどう使うか?時間は有限です。憂さを晴らすのに使うもよし、夕陽を見て涙するのに使うもよし。


それは各人に任せられているのです。


  ■ 追悼登山

 三つ峠入口です。スミレの時期にお会いしました。  名物のジープ。これが林道を走ってくると避ける場所を見つけるまで怖い。 禁止されている植物リスト。 キタダケソウ
キタダケキンポウゲ
キタダケトリカブト
クモイカグマ
キタダケデンダ
ホテイアツモリソウ
キバナのアツモリソウ
アツモリソウ
タカネビランジ
ホウオウシャジン
ヒメシャジン
チシマギキョウ
ユキワリソウ
クモイコザクラ
コマクサ
ハコネコメツツジ
チョウジジコメツツジ
ムシトリスミレ
 今日は山アジサイが一杯でした。
シモツケは上に行くほど増えます。  朝の心地よい陽の光 こういう時間こそが、人類に与えられた至福の時間かもしれません。  至福 その2  林道わきには山アジサイの大きな木が。  こんな具合に一杯咲いています。
 このまんまるなつぼみは誰でしょう? テンニンソウの群生。テンニンソウは勢いがある。 忙しそうなマルハナバチ? 働き者の蜂がいないと受粉できない植物は多い。 甲斐フウロ。ほとんど見ません。このほかショウブやオダマキもありましたが一輪だけ。  クガイソウの群落かな?たくさんありました。
 美しい木漏れ日ですが、山経験が増えるにつれ、こうした登山道は人間に酷使され、大地が抉り取られているのだということが読み取れるようになってしまいました・・・。  シダ類は三つ峠は控えめです。  シモツケの小道。  オオバギボウシは 最盛期を終えたところのようです。  これは誰だっけかな。忘れました。  左に行くと四季楽園。 右に行くと三つ峠山荘。  ホタルブクロはむしろ、下の車道脇のほうが多かったです。  こいつは頭があんまりよくない方の番犬君。甲斐犬。  木無し山の方に向かいます。木、あるんですけどね。昔はなくて草原だったそうです。木が生えると草原性の植物は駆逐されてしまう。  シシウドっていつみてもなんだか清潔感に欠ける・・・  ほんのすこし、こんな花が・・誰かな?シオガマっぽく複雑な花の形だけど違う。  吾亦紅。  野イチゴ?  保護されたエリアは昔の草原風景が残る。逆に言えば保護しなければ残らない。  ココには依然オノエランが一輪だけあったから来たんだが・・・  今ではオノエランではなくて、ボルトの支点を見つけてしまう(笑)  ココにもアンカーが。  と思ったらクライマーがやってきた。 流動分散の仕方や、確保器に長さを持たせると楽だとか教わってしまった・・・  支点  帰りはカエル君が。山で一番のクライマーかもしれない。

Thursday, July 25, 2013

易しくても自分で4級の岩を登れるほうが、 誰かに5級を登らせてもらうよりうれしいだろ?

■ 知人の訃報

一時下山中です。

大荒れの中、下山したら携帯が濡れて動かなくなってしまいました・・・。

実は、知人が剱岳の長次郎の頭で落石に遭い訃報が入り、少なからずショックを受けています・・・

去年の今頃はしょっちゅうお会いしていました。同年代で、元クライマー、岩のある場所に花があることを最初に教えてくれた人でした。若いときからの岳人で本格的な人でした。でも、感性は若く、節電でプリウスに乗っていたり、太陽光発電していたり、とても期待していました・・・古い山を変えてくれそうで。

明日は彼に最初に出会った山に登って故人をしのびたいと思います。

私は、全然本格的な山はやっていないのに、知っている人がけがをしたり、死んだりしています。

とても悲しい。

夜半に机大の落石で下敷きになったそうです。そのルートは一般ルートでないとはいえ、そんなに変なルートではないのではい。登山をする人の中では、定番的なルートです。

本当に生きているということだけで奇跡なのだと思います。

悲しいのは山の半分、半分は楽しい。

今日も下山で一緒になった先行者を車で送ってあげてきました。山友達、倍増中です。

山を知れば知るほど、小屋泊まりで縦走をしているだけでは、山の何も知ったことにならないんだなぁ・・・と強く思います。

みんな、たくさんのピークに立てば、山屋気分でいる。あそこはどうだ、ここはどうだ、と忙しい。どこの山では花が良い、小屋の食事がどうだった、それは山ではなく、旅行の感想なんですよね。

尾根だけ知っても山の何も知ったことにはならないのです・・・小屋どまりでは自然の脅威さえ知ったことにならない。 

自転車に乗れない子供に着ける補助車と同じなのです。 テント泊でさえ、そうなのです。(まぁ稜線ではテントが良いと思いますが・・・風が強いので)


■危険の認知<山自慢

危険は危険と思っていないのが一番危ないと言いますが、それは100名山登山で顕著です。

一昨日は大荒れの中を「ラクラク○○」とかいう中高年というより、高齢者の会が登ってきて、山上で大宴会でした。山小屋は居酒屋です。酔いつぶれる人までいる始末・・・

大雑把にいうと、80年代の生活が今山にある感じ。もしかして、都会で流行らなくなったから山になだれ込んでいるのでしょうか・・・

山として見ると、その山は、わたしにとっても今まで知っている白峰とか、西穂独評より難しい山です。

整備もまばらな、かなり難しい岩稜帯なのに、ガイドに率いられた大人数のツアーが来ます。エスケープルートさえ、嫌な感じの鎖場2か所があります。

鎖は私は使わないものの、遅くなります。高校生の集団でさえ遅くなっていたのに・・・決して易しい山ではないですが、高齢者が登ってきます。

稜線である縦走路で、道迷いする人もいて、遭対協の人が常駐していますが、さもありなん、って
感じです。縦走路でなくても、そもそも町で道迷いしそうな人が来るのです。

対照的に今日、私が下山で追いついた人たち、60代の女性5人組で6時に下山して、8時に下山開始した私と同じバスになり、聞くととても怖かったので、2人、2人、1人、のパーティだったのに一緒になって降りてきたのだそうです。

今日は天候は縦走路は風が強いだけでガス、雨はなし。下山につれ、風が雨に変わる、という具合で下の方が荒れていました。上で風が強いのは普通のことなので・・・
 
ただ山を若いころからやり続けて要る人が中に1組いて、沢や岩も若いころはやっていたそうで、こういう人でも、縦走路でガスに巻かれると、怖かったそうです。

メスナーの本に、「易しくても自分で4級の岩を登れるほうが、誰かに5級を登らせてもらうよりうれしいだろ?」っていうセリフがあり(級の数はうろ覚え) そういう価値観が山で壊れている、と思いました。

私は、下駄を履かせてもらって、先輩に登らせてもらった山より、自分で登った山がうれしいです。

そして、しみじみと講習や地図読みなどの考える山が生きるのだなぁと思います。

Tuesday, July 16, 2013

七倉沢の講習会から帰りました


週末は講習会でした。写真は七倉沢の入り口です。七倉山荘前
今やっと洗濯を終わって濡れたツエルトを干し、グランドシートの汚れを取り、片付けモノがひと段落。
昨日、夜遅くに帰ってきたら、夫が一緒にご飯を食べよう、と言う感じで待ってくれていましたが…なんで食べておいてくれないんだろう… 私は疲れて、速攻でシャバーサナしました。
運転、高速道路は単調で眠いんですよね。寝てはいけないと思いつつも眠気というか物理的に目が閉じそうになる。
危ないので休憩はしますが、眠いのは基本的に寝ないと解消されないので…シャバーサナが一番です。5分で快適。
■ 七倉沢の講習会 緊急時の対応Ⅰ
座学と実践を組み合わせた講習会。沢であるのは単純に講習に手頃なゲレンデがたまたま沢にあったということでした。
講習の内容については、こちら。山岳総合センターでのリーダー講習です。
危急時対策ということで、山でピンチに陥ったら…という意味かとおもっていましたが実は、基本のスタカットの練習(リード・フォローワンピッチ)とフィックスロープを作る、懸垂の技術を学ぶ会でした。
私はネットで、先輩にあたる方の報告を見て、参考にしていきました。もし次に行かれる方へのアドバイスがあるとすれば・・・
1)沢靴より、水はけがよくて、すぐ乾き簡単な岩登りができそうな、底が滑りにくい靴が良い
2)ザックは小型で十分。 1泊二日。
3)ランチは行動食中心に多めに持って行くと良い
4)夜の宴会はタープが良い
5)ツエルト泊は、夏なので、タープ泊に近いものを考えると良い。寝るのは河原でも樹林帯でも。
6)とりあえず、虫はそんなに多くない。
7)濡れ対策もそんなには不要。沢登りではない。
沢でのツエルト泊は、私は雨の予報を知っていたのに、ふかふかそうな地面に騙されて、水がたまりやすい場所を選んでしまい失敗。 川上からは水は入ってこないのになぜか、川下から入ってくるので、さっさと寝る場所移動してしまいました。
ゴアのシュラフカバー、一枚で寝るのは大変でした。冬山ー17度より寒かった(汗) 単純に失敗は乾いたソックスを車において出たことでした。ザックに入れるのが面倒に感じたんですよね… 沢での講習だったので足元が濡れ、そのため、テント内で履く、乾いたソックスは必需品でした。
しかし、大雨の降る中で、増水しつつある沢の轟音のそばで、タープだけの元で転がる、寝袋入りの人間・・・の塊…はるか上空から見たら、人間がありんこのコロニーを見るように見えるのかもなぁ…。
人間だって必ずしもお家で寝なくても寝れるんだよなぁ… でも野外での転がり寝(?)になると一人で転がり寝はさみしいだろうなぁ(笑)
私は先生たちがアリのコロニーのように寝ころぶ横に開いたスペースで土の上にじかにマットを敷いて、テキトーに寝させてもらいました。そこのほうがうんと乾いていたのです。
今回のためにクローズドセルのリッジレスト
THERMAREST(サーマレスト) RidgeRest SOLite S 30206 
を買っていて良かったなぁ。これはモンベルのスリーピングマットより温かいですし、地面のデコボコも伝えにくいようです。
■ グランドシートは外か中か論争終結
どこかで読んだ雑誌に、グランドシートは中か外か論争が出ていました。私が夫とテント泊で出かけるときは外に敷いていて、特に問題がなかったのですが、聞くとグランドシートが中か外かというのは、喧々諤々の論争なのだとか…
でも今回の沢泊で結論が出ました。グランドシートはテントの中です。テント自体が防水なので、さらに中の床に水が入ると最悪ですので、お椀型に端を立ち上げて、防水地帯を死守するのが快適と思います。グランドシートが外だと水が入ってきてしまう。
今回の沢泊では一番快適なのはタープで、床は地面そのままで濡れても土間のようにすぐにしみこませてしまう、という方法のようでした。笊の上に住むように水はけのよいのがいいみたい。
■ 反省 ギア不足中
今回の講習では、ギアの不足を感じました。 ただのストレートゲートの単純なカラビナが足りない。
カラビナを買い足すようにと言われ、何を買っていいのか分からなかったので、カラファテのお兄さんのアドバイスもあって、安全環付を買い足したんですよね。むしろ、なしのカラビナの方が役に立った。
支点を取る時、アンカーの場合は、安全環付が良いのですが、ランニング(中間支点)だと、回収もあるので、単純なストレートゲートのが良いです。
そして中間支点って、結局、スリングとセットでビナが要るんです。基本的にはガースヒッチで立木にかけて、カラビナでロープをクリップって感じですから、2m置きに3つ支点を取ると、8mしか登っていないのにカラビナ3、スリング3必要になります。
つまりロープの長さがあるので、ロープがまぁ30mとして、半分の高さ15m登るとしても、
・シングルロープの場合、15m÷2m= 約8 で8つの支点がいる
・・・とすると、カラビナ8、スリング8、必要になります。さらに開始点がアンカーで、そこを流動分散で処理すると、カラビナ2、スリング1、安全環付1要りますし、終了点の支点にも同じだけ要るとすると開始点と同じだけいる…。自己確保用の安全環付は常に一つ要ります。
と合計 カラビナ12、スリング10、安全環付2つ、となります。まぁパーティで持てばよいので、半分で良いのですが…
私は安全環付の方が多くて、普通のビナが足りなかった… スリングは大丈夫でしたが…
山岳での使用の定番、ダブルでいくとこの倍のギアが要りますね… カラビナって一個大体1000円以上ですからね…(ため息)
■ 良かったこと
良かったのは3分の1システム覚えたこと…自主練では、そこまで時間がなくて行けなかったんですよね。
フィックスロープを張る時にロープにテンションを掛けるのに、支点につないだカラビナには、ムンターを入れ、メインロープのほうにフリクションノットを作って、その先にカラビナをつなげ、メインロープを折り返し、引っ張ると引っ張る方向には動くが、ロープが弛む方向には動かないシステムが作れます。
これ逆に解除したい時の方法を覚えないといけないんですが…。ドスンと落としてしまうと悲しいですよね~(笑)
あとは予想通り、そんなに宿泊で大変なことはなかったです。寝るのが寒かった以外は、軽ーい装備で十分でした。
その他、自主練でやろうとして友人とやり方が違ったので間違っているのだと思ったのですが、実はあっていた技が二つ。
・ラストで登っているときにもメインロープでセルフを取る=ワンピッチで降りない限り、それでよし。
・確保器を使ったセカンドの確保も、目線より上に折り返し地点をカラビナで取り、ロープの流れを折り返してから確保
というやり方で正解でいました。確保器のセカンドの確保は二つやり方があり、ガイドさんが使うのは2人を同時に確保するやり方です。ATCそのものを上にセットしてオートブロック機能を効かせる。
この方法でなくても普通にバケツ型ATCでも、ビレイデバイスの位置より上でカラビナをセットすればいいんですよ。
■ 明日から五竜です
その後、帰りは、バッテリーを挙げてしまったものの、七倉山荘のご主人のおかげで無事エンジンもかかり、お風呂に入って
カモシカスポーツに寄りました。とっても親切に靴を合わせてもらえ、とてもうれしかったです。
結局、縦走用の登山靴は買わずに帰ってきてしまったのですが…
これでも6090円もかかった(汗)
カモシカでは、五竜山荘のTシャツを作っているのだそうです。そうだったのか~。あのTシャツ、私も着ることになるのかな?
山小屋で仕事することになろうとは、去年の今頃は考えもしていませんでした…実は大門沢小屋の繁忙期に人手が足りなくなったらしく、ひいきにしている山道具屋のおやじさんから、「行かない?」と聞かれ、断ったくらいでした。
ヨガを教えているだけとはいえ、毎週楽しみにしてくれる生徒さんもいるし、スタジオに迷惑をかけると悪いし…
その後、オーレン小屋でテント泊していたら、バイトに誘われたりし、なんとなく、「そうか短期バイトという手もあるな…と思い始めたところでした…」何しろ、今年は山岳総合センターで講習を受けていることもあり、山にお金がかかって仕方ない…(汗)
趣味で始め、単純に安全で自立した登山者でいたいというだけのことだったのに、なんでこうなっちゃったのか?!な感じではあるのですが、既に使ってしまったお金分くらいは働いて穴埋めしないと… 可愛いウエアが買いたいのですが、ギアにお金がやっぱりかかるので買えない(涙)
今日は残すところは明日の準備だけです。えーっとコーヒー豆一か月分と…(笑)
ただ昨日大町から帰ってきて、また大町…運転3時間…大町に住んでいたらいいのかな(笑)?
        ⇒決して贅沢とは思えないこんなギアでも6090円・・・
山小屋の仕事は初めてです。学生の頃、勝尾寺でバイトしたことがある…オイスターをたくさん食べすぎて腹痛になったのでした(笑)
箕面は実は大阪では景勝地だったのに、学生の頃は箕面の山続きの学生寮に住んでいて、サルがそれこそ残飯をあさりに来るような環境だった。けれど、それはネガティブな意味でした。
今ではわざわざサルがいるようなところに出かけていくようになってしまいました。人生分からないモノですね(笑)

危急時対策 講習会

週末は山岳総合センターの七倉沢での講習でした。

講習なので行動時間はそうでもないのですが、なんだかんだと疲れました(笑)

沢でやると聞いていたので、どんな感じかと思っていましたが、初心者のスタカットにちょうど
よさそうな場所がたまたま沢にあるというだけで、特に沢の知識も何もいらない場所でした。
な~んだ。

ただ、危急時対策1というタイトルとは裏腹に、どちらかというとマルチピッチ入門!って感じの講習会だったんですが(笑)

沢泊も、駐車場から15分くらい入ったところ。さらに15分くらい入ったら、岩場です。

≪講習内容≫

1日目:午前:確保理論(座学、90分)
     午後:実践人口壁 
      ・フィックスロープ作り
      ・スタカット登攀システム
      ・懸垂下降
2日目:
     ・徒渉でのフィックスロープ
     ・へつり壁面へのフィクスロープ(ハーケンを打つ)
     ・懸垂下降 (仮固定含む)
     ・ザックを使った背負い搬送
3日目:
     ・へつり壁面へのフィクスロープ(縦方向)
     ・緩い斜面でのスタカット1ピッチ 
     ・ダブルロープでのスタカット登攀1ピッチ
     ・懸垂下降

その後は沢泊で、翌日はフィックスロープがハーケンの支点になるだけです。ハーケンなんて講習会でもなければ、打つことないだろうなぁ!!

基本的にロープをすぐに絡めてしまうので、ロープをほどくのに時間がかかって、重要な支点作りなどのシステムのところの知識を教える時間が結局のところ無くなり、ほんのちょっとで、どんだけかかんねん!みたいな感じ(^^;)。

というわけで、最近主催したロープワーク講習会でやったことが8割くらいだったのですが、フィックスロープの構築はやっていなかったので、基本的に、

・一般登山者として安全確保のために知るべき知識
・リーダーとして知るべき知識

が違うのだなぁという感じ。

■生活技術

山での生活技術については、私は山歴3年と浅い上、さらに夏山は2年目で、経験の量でいくと
1年分の経験しかありません。

ので、生活技術については教わることがいっぱいいあるはずなのですが、ツエルトの個人泊でした。

私はどうも水たまりになる場所を選んでしまったみたいで…夜中に浸水(汗)

12時半ころからすごい雨でしたが、川下からなぜか浸水してきてしまい・・・川上はちゃんと対策したのに・・・不思議で、理由がわからないし、今更張りなおすのも面倒だし、で、その間にも雨水はどんどん溜まるし…面倒になり、結局寝場所を移動することに。

ツエルト泊というので、普通にゴアのシュラフカバーしか持って行かなかったので、どうも寝心地が悪く、結局先生たちのいる、ブルーシートのタープに移動してその辺で寝させてもらいした(笑) ちょっとズル?

起きたら、沢は増水していて茶色の水…私のツエルトにたまった雨水は透明。比較で、結局朝ごはん用の水としては上等な水が取れたのでした(笑) 

■ 技術

登山において、技術、技術と言われても、実はよく分からない・・・のですが、最近なんとなく分かるようになりました。

技術の有無は出来るかできないか。 技術の優劣はスピード。

技術ということの内容をたとえば

・歩行技術
・パッキング
・歩荷
・ロープワーク
・登攀

などとすると、

             有・無                       優・劣
・歩行技術   歩けない人はいないのでみんなできる   こけなくて早い方が技術が優秀
・パッキング  片よりなく詰めれる                早くパッキングできるほうが優秀
・歩荷      重さを担げる                   重くても早い
・ロープワーク 結び目を結べる                 早く結べる
・登攀       登れる                      早く登れる

とまぁ、こんな感じ。

速さと言うのは優劣の判定基準になるんですね。(でも歩くのはゆっくりが好きです!)


■ 帰りがいつもシビアな大町

大町は日本アルプスの首都みたいな感じかなと思うのですが、大町からはたったの2時間半なのに、
帰りの運転はいつもシビアです。

今回は、なんと七倉山荘前の駐車場でまたバッテリー上がり(汗)。

でも、七倉山荘の方にブーストしてもらったらなんと簡単に復旧しました。

不思議ですねぇ・・・ 手伝ってくれたお兄さんがとてもいい人でした。 

帰りに温泉(500円)に入り、そば味のソフトクリーム(380円)を食べ、14:50出発。

それから山道具屋2軒に寄り、縦走用の登山靴を見てきました。

登山靴、新しいのを買うタイミングなんですが、靴だけは難しいですね。

その後、高速では、朝3時に起きているので、眠気に吹っ飛ばされそうになりながら、運転し、甲府の自宅には21時着。

結構、講習そのものより、前後がシビアなのでした(笑)

Thursday, July 11, 2013

八方尾根と遠見尾根

■ 八方尾根へ

八方尾根というか唐松岳は積雪期に登りたい尾根で、初心者の雪山として自分たちで行く山リストに入っています。

北アルプスは雪山としては難易度が高い、さらに後立山はまだ未開拓。冬の偵察もかねて、八方尾根から遠見尾根を下ってきました。


 リフトを降りると下は晴れなのに上は曇り。

下界は梅雨明けしていますが、上はまだ梅雨でした。

ただ気温はそれほど低くなく、21度。



 八方池のあたりは、子育てを終えた年配のご夫婦が多い。

お山の方はガスの中ですね。

レインウエアを着ると蒸し暑いくらいです。


 八方尾根は、植生が面白くて、岩稜帯と樹林帯の逆転現象が起こっています。

これは下の樺かな?上の樺かな? その付近です。

高山植物で有名なエリア。

こういう行列を見ると少し心配します。

危険な場所で立ち止まっていることも多いから。

 この雪渓の手前には、シラネアオイの群生があり、知る人ぞ知るシラネアオイスポットなのだそうでした。

ほとんどの人がここで登るのをやめてしまう。

こうした雪は固くて、とても歩きにくいのです。

スプーンカットに上手に足を入れる。ちょっと頭を使います。

でも、実はリフト降りてすぐの蛇の目石のところのほうが、ここより滑りました。

登っているとお腹が空いてきましたが、気にせず、登りました。

この尾根は、距離と標高差から、2時間半の道と思っていましたが、結局3時間かかりました。

ロープウェーの乗ったのが8時半で、歩きはじめが9時半。山荘着が12:30.トータル4時間の尾根でした。




稜線上は風が強く、煽られながら、山荘に到着。

途中、3名ほど追い抜きました。足が速いからではなくて、休憩を後回しにしたから。

他の人たちが休憩をしていたのは、この唐松山荘が休憩には適していない山荘だから・・・ということが後になって分かるのでした。

唐松山荘・・・

 ・休憩300円 (小屋で食事しても同じ)
 ・トイレ200円 (同じく小屋で食事しても同じ)

 ・コーヒー500円 (コーヒーを飲んでも休憩料を取る)

 ・水 1L80円

というわけで、ここで1040円もかかった・・・(汗)
 
キレイな小屋でしたが、あまり好きになれなかった。

もってきたカップヌードルご飯を食べました。


 休憩して、気を取り直し、コースタイム3時間の縦走路へ。

この日は誰も予定している人がいないみたいで、追い抜いてきたおじさんたちは、唐松山荘宿泊。

私はあんまり夕方遅く着くと小屋の人に叱られるので、
13時に出て、16時に到着の予定です。

さっそく鎖場でしたが、鎖はあまり必要ない感じでした。

ただこの岩峰は急峻なルンゼの開始点になっているようで、墜ちたら最悪そうでしたが、墜ちるのは、よほど暴れない限りなさそうです。

普通に慎重に行けば問題ない。 渋滞とかは嫌だなぁと思いました。

登山をする人はこうした道が好きなんだろうなぁ・・・ 

頭の中のCPU稼働率が上がる感じがしますね(笑)

いや、私も登山をしに来ているんですが、気持ち的には、少々めんどくさい気分が抜けません。

スピードが遅くなるし、スタンスやホールドを考えるのが少しめんどくさい。 景色などが見れないから・・・ですが、この日は景色なんて関係ない日です。 

鎖場、岩稜帯の間じゅう、少々強めの風で、墜ちるより、突風で飛ばされるほうが怖いよな~と思いました。ただ風は真冬の北八つほどではない。 雨も軽めです。キリですね、むしろ。

それに去年、裏北岳に行ったときはこんな状況の中を夫と二人で歩いて、とっても楽しかったのでした。彼がいたから楽しかったのかな?

人間は風に吹かれている間に色々なものをそぎ落とすのかしら?

稜線からも結構、雪が残っている様子がマジカに見れ、雪渓を渡るシーンも数回。

高山植物と雪渓。 去年は間の岳~北岳の稜線で見たなぁ。

植生はとても似ています。

山の高いところはどこも同じ花だと仙人が言っていたっけなぁ。

赤い石ですね。この稜線は岩石の様子が変わるのもおもしろかった。

 縦走して、縦走用の靴の重要性を感じました。

大きすぎる靴は岩場は歩きづらい。クライミングシューズと同じですね。





雪渓は何気に下をみると転がり落ちたら大変そうです。

こんな斜面で、雪上訓練しましたね~って感じ。 

転がり落ちたら今が滑落停止の出番ですね、って感じの雪質ですが、すごく固いので、ピッケル指すだけでも大変そうです。

北岳より、谷が深い感じ。

 こんなスゴイ崖が見えるスポットを通りました。晴れていたら凄そうな場所です。

樹林帯も少し出てきたんです。

そういうところは暑く、風に吹かれるところで冷えて、体温調節はちょうど良い感じ。

風下、風上で風の強さは全然違うのを実感します。



















お花が豊富でした。コイワカガミやゴゼンタチバナ、コケモモはありふれた花。

シナノキンバイやキバナノコマノツメもそうですね。

これは初めて見ました。とても目
 立っていた。

 フツーな感じにシオガマも咲いていました。
 尾根の分岐点。

ここから明日降りる予定なので確認しておく。

ソフトバンクが入った。
 すぐ裏が小屋だったけど、霧で気が付かず。


小屋から見た五竜方面。斜面が急傾斜ということは分かるけれど・・・・

なーんにも見えないのです。

予想より早くついてまだ16時には30分ほどあまりました。

小屋で、楽しく、ベテラン登山者で同じくソロのおばさんとまるで長年の友人のように過ごしました(笑)。





■ 二日目

 翌朝は3時に起きて、4時出発です。山頂ピストン、2時間。

そんな時間に行動を開始すべきだってことも、実は以前はしらなかったんですよね。

普通に6時に起きて、6時半の小屋の食事をいただき、
それから出かけていた(汗)と、いい時間は終っています。

ヨガでは夜明け前の96分がもっともよい時間と言われています。

  朝日が出そう!山頂へ急ぎますが・・・

岩稜帯なので、急ぐのも良くなかろうと・・・

岩に着いた水滴を手袋が吸ってしまい、冷たいです。

手袋は防水のが良いみたいです。

山頂手前で強烈にピンクに染まりましたが、取り損ねました・・・岩に張り付いているところでした。



私はあんまり岩登りは得意ではないのですが、岩登りの三点支持については、登山の最初から強く意識しています。

ボルダリングジムに行くのと行かないのでは、体重移動に対する理解が違うことについては、最近納得しました。 

垂直に体重を移動することと水平では緊密さが違う。

結局、極論すると、フラットフゥッティングはスメアリングなのです。フリクションを効かせる。だから接地面と足の角度でフリクションが全然違う。置く場所ではなくて角度。

岩に足を置く場所もボルジムに行っていると、体重を押せる位置がつかめてくる。自分が思っている場所より後ろです。後ろすぎると蹴りだしてしまうから、真下の後ろ。 

ちょうど、バレエでポアントで立った時に、自分の重心のラインが思っているより背骨側に近いのと似ている。人間の体は前と背中では厚みが違うからなぁ・・・。

だからボルジムは行った方がいいですね。登山する人は、10回くらい行けば、納得できると思う。

でも山屋さんはそんなこと教えてくれない。 ただ、歩いている人、登っている人を見て、「あの人は身についていない」とかいうだけ・・・ 

見たら、板についていないのは誰だって分かるけど、どうすればいいのかについて、言葉にできる人は、非常に少ない。

山頂から剣方面。




説明を追加

鹿島槍方面。槍が奥に見える。槍は燕岳の勝ちだなぁと思いました。


 下山中に、唐松岳方面。
















































長い優美なラインが遠見尾根のライン。

あれを降ります。 どうも下山は高度感があると言われましたが・・・ここから見る限りでは、大丈夫そうです。

遠見尾根の下山は樹林帯の中で、サクサク降りて3時間半で降りました。4時間の予定にしていましたが・・・

登りが6時間とあったので、この尾根は登るより下るほうが楽かもしれない。

下は植物園になっていて、中高年でにぎわっていました。知らなかった。 下のほう、途中で、ものすごく足元がおぼつかないおばあさんや、山ガールファッションの人に会いました。 

アイゼンとかありえなさそう・・・・ 途中までしか行かない、ハイキングの人もいる尾根なんですね。

北岳にはそういう人はいないので、ちょっとびっくりしてしまいました。

コントラストがとても激しいなぁ・・・上は南アより危険度が高いくらいなのに。

北岳はそういう意味でとてもおすすめですね・・・手あかがついていない感じ。

後立山のお膝元は大町。 八ヶ岳のおひざ元は茅野。

じゃ南アルプスのおひざ元は、南アルプス市になるのかなぁ?甲府市? 山梨はどうもあまり登山については、盛り上がっていない・・・参加したい山岳会もないし・・・

それぞれの町にそれぞれの山があるけれど、私は地元の山に詳しくなりたいな、と思いました。

ただ地元の山の良さを知るにも、一回り大きな視野で他所と比較できないと良さを正確に評価できない。

北アを知ってから南アを知るのが普通の流れだと思うので、まだ深く南アルプスを知らない時点で北アに来てよかったのかもしれません。

北アはまだ西穂とか燕岳とか、辺縁部の山しかしらない・・・中央のおへそのところに行きたいなぁ・・・

縦走したら楽しそうですよね~。

延々とつながる稜線を歩いてみたくなる・・・ 稜線が高速道路に見えてきてしまうんですよね~。

だって下の道で行くとぐるっと大回りですからね。 一旦登ったら降りたくない、っていう心理かしら?

■ 参考

・花三昧バス 遠見尾根と八方尾根をつなげる

・無料バス 13:00発のみ

・テレキャビン 860円 おしぼりつき

・お風呂 まだやっていませんでした

・エスカルプラザ、アルプス平にレストランあり

・白馬八方尾根 山麓はペンション街

・八方尾根ゴンドラリフト 1400円 リフトは3台を乗り継ぎます。 

・唐松山荘 休憩料 300円 コーヒー500円 トイレ200円

・ゴンドラ駅の前の駐車場はシーズン前でまだ無料で停めることができました。下調べでは、第二駐車場が良いとありましたが、上で停める方が楽だったようです。ただし、シーズン突入後は有料化するもよう・・・




当方のサイトにも 五竜の感想を記載しています。

<