ここには2つの結論と2つの真実があります・・・
結論① 登れます。ただし、山のベテラン。
結論② 登れません。なぜなら初心者ほど手厚い装備が必要だから。
マンモスマークのマムート、かっこいいブランドとして登山者の憧れ。着ている人が多くて、山もファッションが入り口って人が多いんだなぁと実感する。
山歩きは素晴らしい・・・山というか自然の中を歩くのは、単純にとても気持が良いです。
風を感じる。新鮮な空気を吸う。陽の光を浴びる。
人間も動物も、植物もいきとし生けるものなら、すべての生き物が共通に感じることができる、シンプルで原始的な喜び。
それに、高額な衣装は要らない。
けれども、お山の美しい顔は、山のたったの半分。もう半分は風が吹き荒れ、雨が叩きつけ、そして日が容赦なく肌を焼く、厳しい自然。
そして、山のステキな面から、過酷な面への表情のチェンジが、信じられないほど激しく極端なのが、山なのです。
証拠に昨日は、立っていられないほどの暴風をもたらした低気圧は、今日は快晴のあっけらかんとした天気をもたらしました。たった一日のことで。
そういうコロコロ天国から地獄へ状況が変わる自然を相手にしたとき、
①天国に照準を合わせ、地獄のほうは耐えるスキルを持っている人=ユニクロ&ワークマン
②地獄に照準を合わせ、天国のほうはオーバースペックで過ごす人=登山用
です。
どちらも同じ自然です。ただ自然の優しい顔に照準を合わせるか、厳しい顔に照準をあわせるか?
その判断の分かれ目は、
・自然に対応するスキルがあるか? 悪天候に対する知識、防衛体力、体力、生活スキル、地形を読む力
があるかないかです。
ある人 ⇒ ユニクロ&ワークマンコース
ない人 ⇒ 本格登山用品
■ 登山初心者で自然初心者だったら、迷わず本格山用品を。
ずばり言いましょう。ユニクロやワークマンで買った安い製品で良いのは、山の本物のベテランだけです。
山の初心者を自認するだけでなく、自然そのものに対しても、初心者であると自認する人は、高額な登山用のウエアは、カネで済ませることができる安全だと思ってください。
山で安く済ませることができるのは、山を良く知っているからです。
知らない人は、いくらオーバースペックであっても、一番悪いときを基準に合わせるしか
ありません。でなくては、自然という過酷にも、二面性をコロコロ変える対象に自分の命を預けることになり、まるでロシアンルーレットです…
山をロシアンルーレットにしないためには・・・オーバースペック大いに結構。
大げさな装備でバカにされるだけなら、命というリスクはありませんが、ユニクロワークマンで少々ケチっただけで、命の危険にさらされます。
それが山の2面性です。厳しくともさわやかな山…
山に謙虚であろうとすれば、やはり一番悪い状況のときを考え、最低限の装備(ギア)とウェアは必要です。
山を始めるには10万円。冬山を始めるにはプラス20万円。
それが山の世界では通例です。
自分自身が自然に対する対応力を見につけていないと自覚する方はもちろん、自分で地図を見たりするのと同じように高いウエアは必需品です。
参考までに私が必要不可欠と考える三種の神器とこれだけあれば山に登れるウエアを書いておきます。
■初心者向け装備買い揃えリスト
《ギア》
①靴 これがないとそもそも歩けない。買い替え不要になるには、最初から2~3万の靴を買う。ここにはお金をかけて、時間もかけるべし。靴には何もケチってはならない。
②カッパ レインウエア。雨の日は出かけない。天気予報を良く読む。というのなら、
5000円程度の安いモノで充分。将来ゴアに買い換える。
③ザック 背中に合うと登りやすい。どうせ今から山に行く旅に必要になる。
④ヘッドランプ アウトドアで不覚にも夜になってしまった場合に備える。
⑤ツエルトまたはレスキューシート
山の常識です。 細引きも必要です。
⑥下着 化繊であれば可。
《ウエア リスト》
①コットン以外の下着
②アウタージャケット ゴアテックスのカッパで代用OK
③山のパンツ 山用の化繊のズボンがいいです
④山用のタイツ 化繊
《あとでも良かったり日用品を代用できるもの》
①中間着
②手袋
③ストック なければ木の枝を拾います。
④帽子
⑤マフラー
⑥サングラス
《その他の必需品》
①地図
②コンパス
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■ 2017年5月追記
この洞察は、今現在も生きていると思います。私はユニクロの山屋を見ると、ベテランだな~と想像します。むろん、メタボになっている人は外します。ペテランというそうです。
一般に、若い男性で、ウエアが高額ブランドで固めてあると、ちょっと大丈夫かな~ファッションで山やってるってことは、大事な部分がお留守じゃないかな~と心配になります。
特に、縦走路でアークテリクスだけで固めている男性を見ると不安になります。
アークテリクスはクライミングブランドですので、クライマーでもなんでもない人が着ると本来は気恥ずかしいハズ。もしかして、アークがかっこいいという情報は、山の雑誌ではなく、ファッションブランドのビームスあたりから仕入れた情報では?と思うからです。ビームスは、ファッション界では権威ですが、山の世界では、ド素人さんです。
一方、クライマーがハーネスなどでアークを持っていたら、かなり行けてるクライマーかも?と思います。トップブランドだし、ハーネスはお金をかけるに値するポイントだからです。
一方同じアークテリクスでも、縦走路では、ただの不必要に高額なファッションってだけです。縦走メインなら、モンベルなどは、機能性も高く、価格も安く、手堅さや堅実さを感じさせる選択です。
山に来る人が増えることは、日本の自然の美しさ、大事さを理解するうえで、きっと良いことだと思うので、入口がファッションにしろ、なんにしろ、いいことかな~と思いますが。
ユニクロの若い人がいたら、たぶん、まだ山のウエアをそろえているところなんだろう、というのが感想です。
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