Tuesday, May 15, 2018

山をどう教えたらいいかわからないのでは?

■山をどう教えたらいいか分からない?

昨今の登山者レベルの低下とそれに伴う遭難者の増大は、”結果”ですので、原因が何かあるはずです。

山を教える人も教え方が分からないんじゃないか?と思うのですが…? 

というのは、昔の人の教え方って、教えるんではなく、盗め、ということで、非言語コミュニケーション主体だからです。

■ 事例

登山のガイドブックを買ってきたら、難易度1の山に行きます。大抵は3時間くらいの山です。3時間かかるときは、山頂に12時にいるとしたら、9時に登山口を出発しないといけないというのは、誰でも分かりますよね。下りも3時間と仮定すると(そうならないことが多いですが)、往復は6時間かかります。

もし、12時までにたどり着けそうにない時は、12時で辞めて下ります。また来ればいいのです。

同じのでもいいし、別のでもいいし、また同じようなサイズの山をすればいいだけです。

繰り返している間に体力もつくでしょう。12時山頂だと、夏だと暑くてやってられないから、6時に登山口に行って9時山頂ということなども思いつくでしょう…

登れたら、4時間の山に行けばいいわけです。

日帰りでは、基本的に×2になるため、一日に使える昼間の時間帯は限られており、日の出から日の入りまでの12時間程度しか使えないので、せいぜい片道6時間が限界となり、あまり大きな山に行けないので、もっと長い時間、山にいたいなぁと残念に思うようになり、そうなると、縦走がスタートします。

個人的な意見ですが、そうなる前に縦走しなくていいと思います。縦走だと、長い時間山にいることができて、大変、満足度が高くなります。

縦走が始まると、山で自分の快適性を上げるための工夫が始まると思います。ザックの詰め方や快適なウエアなども、ほかの人はどうしているのかなぁと調べたり、読んだりするうちに自分のスタイルが身に付きます。

快適に担げる荷の重さも人それぞれなので、自分のスタイルが明らかになるでしょう。重くても、お酒は絶対な人もいれば、フルーツは外せない、という人もいるはずです。

日本では、縦走は小屋をつなぐと大変お金がかかるので、自然とテント泊という流れになります。

テント泊縦走は重いので、軽さを求める人はツエルト泊になりますし、実際、ツエルトで事足りることがほとんどです。

そうした縦走を楽しんでいる間に勝手に体力はついていきます。

もう少し大きな山に行きたいと思ったら、その山に行くには、自分にはロープワークや読図の知識が欠けていることを自然の成り行きで自覚するようになると思います。その時が勉強のしどき、です。

そこで講習会などに参加します。機が熟してから、いく。

そうすると、学んだことがしっかり身に付きます。

そのころには雪山に行くための基礎知識も、すでについており、体力も十分でしょう…

ということになっていると思います。

大事なことは、急かされず、間のステップを端折らず、途中経過、プロセスを楽しんでゆっくり成長することです。

発酵でも急いで発酵させたお酒はおいしくないです。低温でゆっくり発酵させたお酒のほうがおいしい。

山やも同じことで、自分のパートナーに、と急こしらえの山ヤを作るようなことは、あまり感心しません。

登れても下れない、後ろをついて歩けても自力下山できない、という半人前山やが出来上がってしまいます。

なので、俺の背中を見て盗め、は、もう現代には無理なのです。

説明し、
やってみせ、
連れて行って、後ろを歩いてやらねば、人は育たない。

《岳沢小屋のブログ》
http://www.yarigatake.co.jp/dakesawa/blog/2018/05/post-1190.html

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