1)初心者のころ
トップロープがリスクが最も少ないということも知らないので、単純に高いところに登るだけで怖い。本人は登っておらず、実はロープで引き上げられていることが多い。
2)脱・初心者のころ
クライミングのムーブが少し身について、アレ?登れるかも?な状態になる。
怖いビレイが何か?も知らず、トラバースが危険とか、リードがより危険とか、ハーケンはただの飾りで、当てにならない、とかも、知らないので、かなり危険なことを平気でしてしまう。この期間はかなり長い。
3)クライミングでやってはならない失敗を一通り経験すること
その無知のために、ロープに足を絡めてリードで落ちて頭が下になるとか、逆クリップで落ちてロープが抜けるとか、グランドスレスレで床から50cmで止まるとか、同レベルのクライマーの友人が落ちて死ぬとか、”事件”が次々と起こり、クライミングの危険が何か?について理解が深まる。と、ともに恐怖心が生まれる。
自分がいかに危険なことをしていたか?とビックリ仰天する。死んでいないことが奇跡だと理解する。
今まで平気でスイスイ登っていたところを慎重に登るようになる。
4)ビレイヤーを選ぶようになる
限界にチャレンジしたいと思い始めるが、ビレイヤーが問題で限界にチャレンジできなくなる。巷のほとんどのビレイヤーは、信頼に値しないことが見極められるようになる。自分が落ちないクライマーの人や落ちた人をキャッチした経験がないビレイヤーは、基本的に信頼できるビレイヤーではない。また前に引かれて自分が危険な目に合うなど、自分自身を守る必要も考えられるようになるため、自分自身が良きビレイヤーに成長する。ダラリンビレイとぱっつんビレイの使い分けができるなど。
5)お茶を濁しつつ登る時期
結局、ビレイヤーが問題すぎて限界にはチャレンジできないので、”ダメビレイヤーで安全パイを登る”ことになり、欲求不満で、楽しくないが、その分クライミングの安全マージンは増える。落ちれない。
・・・と私の場合は、まだクライミング歴5年目ですので、ここまでしかわかりません。
ひとえに私がまだ生きているのは、落ちないところしか登らないから、です。
■ 登攀力でクライマーを計ることについて
■ 登攀力でクライマーを計ることについて
私は登攀力一気に上がった時がありましたが、それは分かりやすいように、クライミングジムのグレードで言うと、8-7級がムーブを使ってスイスイ登れるようになり、6-5級がちょうど良い難しさ、4級だと登れないのがほとんど、というような状況です。それで3年目くらいだった。(外岩は、5.9がオンサイトできたくらいでした。私はゼロ初心者当時の実力は、5.8RPです。これは大体の初心者と同じです)
男子は腕力があるので、ムーブなしで、初日に6-5級の課題は、ジム課題であれば登ってしまうと思います。なので、たぶん、素人でも、外岩5.9のオンサイトは、初心者レベルでも可能なのだと思います。
一方で、日本では、5.9と言っても、岩場によってその難しさが様々で、昨日のクライミングでは、5.9に5.12RPしている男子が、テンションしてしまいました…。岩場によっては、5.9って、2グレードくらい辛いみたいです…、つまり5.10bくらいはあるって意味です。
したがって、登攀力が上がって、5.10bがRPできるくらいでも、ある岩場では、5.9がやっとこさ、という時代が長く続くということです。
日本では岩場間でのグレード競争が、グレーディングの統一性を失わせているので、その点で、グレードが命を守るための目安として機能しておらず、グレードで取りつくとえらい目に合います。ひどい目に合うだけならいいのですが、グランドして、大怪我したり、下手したら死につながります。
RPで登攀力が上がっても、なかなか、それを(オンサイトにトライしても良いグレード)にイコール関係で結びつけることが難しい。
例えば、5.12RPだったら、2グレードマイナスした5.11bだったらオンサイトトライできるのでは?とは言えない。
とくにランナウトという問題がある場合、それを難しくしています。
日本の外岩は、なかなか死のリスクを排除することが難しいです。
昨日も、私が目視で、「これなら登れそう!」と思った課題がありましたが、先輩が毒見してくれました…。
毒見した結果、ホールドが悪く、これが私が初見リードで取りつくと、かなりやばかっただろうという結論になりました。
なので、リードで取りつきたいと思って、本当にそうしていたら、今頃死んでいたかも?です。
適正なグレーディングをする、というプロジェクトが日本中に広まれば、話は違うかもしれませんが、日本の岩場は、そのような状況なので、岩場をよく知っている人に最初のうちはトップロープを張ってもらうということが必要になります。
トップロープで岩場の癖やグレード感覚を養ってから、あとでオンサイトする、ということですが…そうなると、あんまり冒険や未知の要素が楽しいというタイプの人には、トップロープを張ってくれる人がいないと、岩場が楽しめないみたいなことになって、その割に課題が難しくて、肉体疲労は激しい、ということになるかも???
なので、リードで取りつきたいと思って、本当にそうしていたら、今頃死んでいたかも?です。
適正なグレーディングをする、というプロジェクトが日本中に広まれば、話は違うかもしれませんが、日本の岩場は、そのような状況なので、岩場をよく知っている人に最初のうちはトップロープを張ってもらうということが必要になります。
トップロープで岩場の癖やグレード感覚を養ってから、あとでオンサイトする、ということですが…そうなると、あんまり冒険や未知の要素が楽しいというタイプの人には、トップロープを張ってくれる人がいないと、岩場が楽しめないみたいなことになって、その割に課題が難しくて、肉体疲労は激しい、ということになるかも???
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