Monday, January 15, 2018

山を続ける上での課題

■ 教え損を無くす

最初の師匠は会の代表者で、よく相手を試す人だった。

まず出会いからして、「流動分散を作って見せなさい」
次は三つ峠で。「人気ルートは何ですか?」
アイスで。「ここがリードできないようじゃ、見込みなし」

答えられないと次がない仕組み。これは、教え損を減らす師匠なりの工夫だったようだ。

■ 危ない人と危なくない人を見分ける方法は?

アルパインをスタートして2年ほどで、ずいぶん多くの、アルパイン1年生の死や事故を耳にした。

危険な人と危険でない人を、予見して 切り分ける方法はあるのだろうか?

同行者というリスクマネジメントをしなければ、巻き添え死を受けてしまうのが、山、のようだった。

1)いい人かいい人でないか?は、基準にできない

阿弥陀北稜凍傷3人の人も、4人の父親で世間ではいい人。

2)山小屋関係者かどうかも基準にはできない

小屋のオーナーとしばらく歩いたが、4時間登頂にかかる山なのに下界で10時出発にするなど

3)知性も基準にできない

ものすごく賢い人に、ものすごくエリート教育をほぼ無料で一年してみたが、全くダメビレイヤーにしか育たなかった

4)年齢

若くてもしっかりした人はいるし、高齢でベテランでも、自覚がなく突っ込む人はいる

5)体力

体力がある山ヤは、その辺にごまんといる。が、ほかの人の安全には貢献しない。自分が安全になるだけ

6)高度な山岳会に属している

これも老舗に属しているからと言って、優れた山ヤとは限らない

7)登山歴の長さ

これは生き延びたということで、その人が、人的リスクを避ける方法論を確立しているのではないかと思うのだが、非言語で、言語伝達されない

8)性別

男性にも危ない人はいるし、女性にもいる

9)ガイドかどうか

死んだ同期の友人は、ガイドである先輩についていった山で亡くなった

10)クライミングが上手かどうか

全く相関関係なし

11)子供がいるかどうか

関係なし

12)責任ある地位についているかどうか

多少あるのかもしれない

13)読書家かどうか

強い関連がありそうに思うが、定量的に計測できない

14)年間登山日数

関連がありそうだが、内容にもよるだろう

15)装備のよしあし

関連は多少はありそうだが、見た目では判断できないことが多い

16)教育

山教育をしても、あまり効果は上がっているように思えない。無駄とまでは言えない

というわけで、外見やその他から、その人が安全かどうかを見分ける方法はないに等しい。

■ レスキューを共有する

唯一の実効性がありそうな対策は、レスキューの共有。レスキューを共有していると、その人がどれくらいスキルがあり、あるいは考え方がどのような考え方なのか?ということが、垣間見える。

ベテランであっても、危ない人は危ない。

スキルではなく、判断力の場合もあるので、姿勢を見る、ということになると、突っ込むタイプかそうでないか、なども見れるようだ。

一生の友達ができることもあるそう。

■ 2点が課題

・教え損を無くす
・危ない人を避ける

この2点が、山ライフを続ける中での最大の難問で、この回答に、ガイド登山を選ぶ人もいます。アルパインのガイドさんというのもいますが、阿弥陀北稜5万円とかです。5万も払って、相手にリードさせてやるなんて、なんか損だなぁとか、私などは思ってしまいます。

私と夫で、適当に二人で行ったような北横岳程度の山でも、ガイド登山で行くと、3万円です(汗)。

同じお金なら、レスキュー講習に払うのがベスト!

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