私は18歳からバレエを習って約20年バレエを習ったのですが、体を悪くして(正確に言うと体を悪くすることを予見して)辞めました。
その時、20年習って分かったことが、バレエは 一方通行の活動だということです。ターンアウトばかり。アウト、アウト、で、インがないのです。
私は骨格が出来上がった大人だったため、体を壊しそうになるまでに、20年かかりましたが、子供だと3歳から習って、15歳で終わりになる…という話が、このKindleブックスに出ていました。
この本をバレエとは、関係がない登山のブログでなぜ紹介しようと思ったかと言うと、この本にある指摘の一つが、
教授法が曖昧すぎる
という点だからです。 バレエは頭が良くないと上達しない、とよく言われます。実際それは私も納得する点で、先生が発する言葉の一つ一つを自分で精読して解釈し、咀嚼しないとダメです。
1を聞いて10を知れ
と言われます。
それって… 登山で一番ないがしろにされていることでは…
この本の著者が出した結論は、その教授法では、ほとんどの子が挫折する、でした。
登山も同じかもしれません。
落石注意
と書いてもダメなのです…
落石があるため立ち止まらず、速やかに通行せよ
と書かないと…。
春山は危険です
では、ダメなのです。
春の山には雪崩の危険があるため、雪崩の危険を回避できる知識と訓練がある人のみ入山してください
と書かないと。
アイゼンが必要です
だけではだめで、
アイゼンは冬靴に着け、事前に歩行訓練し、長すぎるアイゼンバンドは山行前に切ってきてください
と書かないと…
山岳会の入会歴6年でも、そんな調子なのですから、最近の山ブームで、雪の穂高を見たい!と思って上高地にきただけの若者が、その辺にいる山岳会の新人さんを連れた会山行を見て、どうも奥穂南稜は初級ルートらしいぜ…じゃ、あいつが行けるなら、俺も行けるさ…と考えても仕方がないことなのです…トレランシューズにアイゼンつけて。
それが世の中の現実で、別に山の世界だけで起こっているのではなく、バレエの世界でも、同じことなのです。
で、もって、日本人は妙に根性だけはあるので、困難が来ても頑張ってしまい…バレエにおいては痛みを我慢して奇形を作り、山においては悪天候にもめげずに突っ込み…
どちらも、自滅への道へ突き進んでいるという点では変わりがありません。
立ち止まって考えてみる必要があります。”根性”が”自滅への道”へ続いていないかを。
そして、教授する立場にある人たちは、教授法そのものが、説明不足の、時代遅れのしろものであることを…
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