Tuesday, May 31, 2016

山力とは何か?

■ 山力とは何か? What's mountain power?

昨今の山の世界では、山力がない人が威張っていて、山力がある人がちんまりしています。

These days in Japan, which we are having a mountaineering boom so far, has a controversial situation: People who has no skill is claiming they are so good at it! and people who has true skill are remaining silent. 

山の実力を山力と呼びます(便宜的に)。 So let's say, real skill on mountain = mountain power, for short.

 山力とは?  答え) スピーディーに登れる総合的な能力

 Mountain Power = Being able to climb with speed (overall ability)

総合的な能力とは? What's overall ability?

 答え) 登攀力 + 体力 + ルーファイ力 + 天候判断力 + パートナーを選ぶ目

 A) climbing grade, physical strength, route finding skill, whether judgement, partner selection 

の5項目。他にもあるかもしれませんね。すべての項目を貫くのは、危険認知力です。

■ 絶対落ちない登攀力とは?

フリークライミングと違い、山では落ちられません。なので、絶対落ちない登攀力が必要。

 フリーで11aが数便以内=山で5.9はオンサイト余裕

you must be able to climb 5.11a in free climbing in order to climb 5.9 in the alpine terrain. 

このことは、ギュリッヒの『フリークライミング上達法』に書いてあります。

■ プロテクション

しかし、但し書きがつきます。

プロテクション

です。 

プロテクションが悪ければ、4級+程度でも、

 ・濡れ
 ・初見
 ・ルーファイ困難
 ・ノープロ

だと平常心ではいられません。

■ 冷静沈着さ

というわけで、プアなプロテクションの場合

 命がけになればなるほど、冷静沈着になる性格

である必要があります。

■ プアプロテクション

つまり、プアなビレイヤーというのは、プアプロテクションと同じ位置づけです。落ちても止まらないかもしれないのですから。

信用できないビレイヤーでは、5.9が登れればいいほうです(^^;)

■ まとめ

まとめると、

山力 = 登攀力   
      +体力
      +ルーファイ力
      +天候判断力
      +パートナー選択力
      +命がけになればなるほど冷静沈着になる性格

      です。

■ 困難なのは・・・

昨今は、アルパインクライミングを取り巻く外的環境は悪く、

  ・パートナーの選択肢

は広くありません。 一般の市井の山岳会では、一緒に行く方が危険です。フリークライミングだったら、会に属す必要がそもそもありません。

■ 狭き門

命がけになればなるほど冷静沈着になる性格に至っては、平穏無事にならされた、この日本で、ピンチに強い性格をはぐくむというほうが、無理な相談かもしれませんね~。

そもそも、ピンチが存在しないからです。多くの人が人の敷いたレールの上を歩む人生を選んでおり、自己責任と言う最低限の原則も、日本では存在しないも同然です・・・。

このあたりが、豊かになりすぎた国でアルパインクライマーの層が薄くなる理由かなと言う気がします。

それでも、日本では傑出したアルパインクライマーも輩出していますので、層は薄くなっても、頂点は高くなって、いいのではないか・・・などと思う今日この頃。

層が薄く、頂点が高いということは、狭き門という意味ですね。

≪関連記事≫

ギュリッヒの『フリークライミング上達法』読みました

1年1グレード

Friday, May 27, 2016

小刻みなステップで成長しましょう

■ 小刻みなステップ

登山をステップアップして行く場合、

  できるだけ小刻みなステップを踏む

ということが、安全を高める、ということに異論がある人は少ないだろう。

例1) 

・ガイドブックで体力度3の山を10個行ってから、体力度4の山に行く

例2)

・5.9が10本登れてから、5.10Aを登る

■ 山には順序がある

「山には順序がある」とよく言われる。

でも、その順序が示されている書物がないので、分からない人にはわからない。

例1)

 一回目の山、高尾山 → 2回目の山、北穂 

となってしまう。同じことがアルパインクライミングへステップアップしても発生する。

例2)

 一回目の山、三つ峠 → 2回目の山、屏風岩

余談だが、昔はこういうことは起らなかったらしい。

■ たしなめてくれる人をもつ幸運

でも、指南してくれる人がいなければ、その”ステップの大きさ”に気が付けないかもしれない。

なので、必然的にたしなめてくれる、という人(=先輩)が必要になる。

そういう人がいない場合、突き進んでしまい、本人が気が付いたときには、にっちもさっちもいかない状況に置かれるということになる。

■ 受け止める心づもり 新人の素質?

たしなめられた時、聞く耳を持つか、持たないか、もある。

それは、人格的な面とリスク計算能力の面かもしれない。

素直であれば、「そうか」と思って聞くだろうし、合理的であれば、「指摘は合理的だな、そうだな」と思うだろうからだ。

したがって新人の素養の一つは

 ・指摘を受け入れる、人間的うつわ
 
 ・合理的なリスク計算する能力

だろう。見栄、意地、勉強不足などがある場合は、やはり”ちょっと危険かもしれない”となる。

■ 核心は死なないこと

私の場合は、人間的うつわには欠けている気がするが(すいません)、とても臆病なので、死んでしまうリスクを取ってまでは、山に行かない。

登山もクライミングも、基本的には、やってもやらなくてもよい、無為の行為です。

自分自身が行為に意味を与える、ということです。

自分自身が行為に意味を与える、ということは、山行の意味は、自分の心の在り方が決める、ということですね~

山はホントに自己満足の世界です。

そういう意味では、セカンドで行く山しか知らないということは、与えられる山頂しか知らないということで、とっても気の毒な気がします・・・

Tuesday, May 24, 2016

ナビゲーション表の例

ナビゲーション表(ベアリング表)の例が、探してもネットにないので、置いておくことにしました。


■ ナビゲーション表(ベアリング表)

1   距離    高低差  進行方向   緩急     角度  
2 285m +200m 1へ

3 260m +178m 2へ  緩
4 400m +141m 3の尾根の頭まで

5 243m +110m 4のP1471まで

6

コルへ東進 5へ

7 405m -115 6のP1344まで(中津森山頂) 下り
8 208m  -53m 7のコルへ 下り
9 200m +58m 8の尾根の頭へ 登り
10 185m  +53m 9のPへ

11 208m -24m 10のコルへ  下り
12 228m +81m 11のPへ

13 172m +22m 12の尾根の頭へ

14 611m +39m 13のP1521へ(御巣鷹山)へ

15 1220m -63m 14の北東支尾根の頭へ 下り
16 339m -139m 15の下山ポイントへ 下り
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■ 関連ページ

読図スキルチェック 試案

ひとつ前の記事は、本からの引用ですが、より良きチェック項目が作れそうな気がしました。

試案。 やってみたら、5段階評価である必要はなく、はい・いいえで良いような気がした。

ーーーーーーーーーーーーーーー

地図の携帯

 1) 山にいくときは、無料で手に入る地図を携帯する          はい・いいえ   
 2) 山に行くときは、昭文社の登山地図(エアリアの地図)を携帯する 
 3) 山に行くときは、国土地理院の2万5千の地図を携帯する 
 4) 地図には磁北線を引いて行く
 5) ベアリング表(ナビゲーション表)を書いていく
 6) 高低図を書き、登りと下りの標高や、アップダウンを把握していく 
 7) 分岐にきたら地図を見る   

コンパスの利用

 8) コンパスを携帯する            はい・いいえ
 9) 分岐ではコンパスを見る               
 10) 山岳同定にコンパスを使うことができる 
 11) クロスベアリングで現在地を特定することができる

基礎の読図

 12) 尾根と谷が分かる                     はい・いいえ
 13) ピークが分かる
 14) (鞍部、峠)が分かる                  
 15) 崖など危険な地形が分かる
 16) 地形図の記号を見て実際のものがイメージできる   
 17) 等高線を見て緩急が分かる               

ナビゲーション

 18) 整置できる                  はい・いいえ                     
 19) 歩きだす前に、地図から地形を読み取っておく 
 20) 地図から読み取った地形をイメージできる    
 21) 進行方向にある地形を想定している          
 22) 進行中、地形との関係を意識している      
 23) 進行する方角が変わるポイント(屈曲)を意識している

危機管理
 
 24) 道に迷った時どうしたらよいか分かる   はい・いいえ
 25) 現在地の同定ができる          
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

読図スキルチェック表

■ こちらのサイトからの引用です。

大変、役立つ表だと思いますので、引用します。

ーーーーーーーー引用ーーーーーーー 一部記述、筆者により変更ありーーーーーー

地図の携帯

 1) 山にいくときは、地図を携帯する    1-2-3-4-5
 2) 山に行くときは、地図を見ながら歩く  1-2-3-4-5

コンパスの利用

 3) コンパスを携帯する            1-2-3-4-5
 4) コンパスを見る               1-2-3-4-5
 5) ベースプレートコンパスを利用する   1-2-3-4-5
 6) コンパスを利用する            1-2-3-4-5

基礎の読図

 7) 尾根と谷が分かる                     1-2-3-4-5 
 8) コル(鞍部、峠)が分かる                  1-2-3-4-5
 9) 地形図の記号を見て実際のものがイメージできる   1-2-3-4-5
 10) 等高線を見て緩急が分かる                1-2-3-4-5

ナビゲーション

 11) 整置できる                       1-2-3-4-5
 12) 歩きだす前に、地図から地形を読み取っておく 1-2-3-4-5
 13) 地図から読み取った地形をイメージできる    1-2-3-4-5
 14) 進行方向の方角を意識している          1-2-3-4-5
 15) 進行中、地形との関係を意識している       1-2-3-4-5

危機管理
 
 16) 道に迷った時どうしたらよいか分かる 1-2-3-4-5
 17) 現在地の同定ができる          1-2-3-4-5

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

■ 採点
これで、自己採点してください。

 初心者 (登山歴0~1年) 6~10点
 初級者 (登山歴2~3年) 10点~ 14点
 中級者 (登山歴3~10年) 12点~ 18点
 上級者 (登山歴11年以上) 14点~ 18点

です。 

■ 実力は登山歴で計れないことが歴然

登山歴が長くても、地図を持ってこない人は、ゼロ点です。

初心者でも10点が取れますから、上級者といわれる登山歴11年の人と比べても、下のほうの14点の人とでは、4点の差しかありません(笑)。


■ 項目が妥当ではないような気もする

個人的には、もっと項目を増やしたい気がします。

例: 地図携帯 
     1)エアリアの地図
     2)2万5千の地図
     3)磁北線を引いている

■ まとめ

読図の2大スキルは、

 歩きだす前に読図しておく
 現在地同定

の2点です。コンパスは手段の一部にすぎません。

また 道という正解を常に歩くのではないので

 間違っているかもしれない・・・と常に間違っている可能性を内包しながら進む、

ということに慣れる必要があります。