Tuesday, April 16, 2019

ヘルメット要る?イラナイ?

■ヘルメット要る?イラナイ?

ヘルメットはクライミングする限り、どのようなクライミングにも必要です。

例えボルダリングであっても(ボルダリングではヘルメットしないのが普通です)が、本質的には、ランディング時に後頭部をぶつける可能性があるところでは、必要です。ただ、現在、慣習上、しないことになっています。

大体、自分の子どもにクライミングさせるとしたらどうするか?を想像すると、正解が導き出せます。

■ フリー

ヘルメットは、フリークライミングで初期のころに始めた人たち、ヨセミテ派?ボトムアップで登るクライミングしかしない人たちは、しないことが多いです。

これは、墜落がそもそも、ラッペルダウンルートと違って頻繁ではないためと想像できます。しかし、ラッペルのルートでも、被らないクライマーも多いですが、これは逆に大空間があれば、そして墜落をコントロールしているならば、ラッペルのルートのほうが逆に安全だからです。空中にぶらんとなるだけなので。

という事情で、フリーでは被らない派が50%を超えていると思われます。

ヘルメットの要・不要は、一つには、ルートの傾斜によります。寝ていたり、垂直ならばロープテンションで、墜落時は、頭を含む体のどこかを必ずぶつけます。ハングしたルートならば、ビレイヤーが上手ならば、どこにもぶつけないことが多いです。

あとは、ルートのもろさ、ラクが考慮する要素です。

またどれだけ墜落を予想できるか?は、クライマーが落ちそうと感じるか感じないか?によります。

■ 落石

逆にアルパインの人は、ヘルメットを被るのは、落石が当然であるアルパインルートでは、常識です。沢も同様です。

■ あえてしない人 = ただのアピールです

逆に敢えてしない人もいます。この場合は、無理強いはしていません。

というのは、自尊心、も大きな問題で、おれは死をこわがっていないぞ、というジェスチャーをその人がしたいのであれば、してよいと思うからです。

たとえば、私の知っている山やさんで沢でもヘルメットしない人がいますが、一緒に行った初めての沢で、彼の頭の横を落石が通り過ぎていました。上を小動物が通ったためです。

それでもしない。ので、個人の選択の問題です。

■ 落とさない登り

アイスも同様で、アイスでは必ずラクがありますが、本来はアイスはラクを作らないように、氷を丁寧に扱って登ります。落氷は、コントロールできる、というわけです。

それのアピールのために被らない人もいます。

私はバイザー付きのヘルメットで目を保護しています。それでも、顔を切ることは頻繁です。小さい落はしょっちゅうだからですね。

■ 人工壁

人工壁なら、ヘルメット不要かというと、ドライでは人工壁でもヘルメットを被ります。

というのは、人工でも、アックスが自分に降ってくる可能性は否めないからです。アックスは手を離れたら、ただの凶器です。

ヘルメットいるかな?と初めて行くルートの時は思うと思いますが、そういう場合は、ルートを見るまでは、持っていくほうを選ぶとよいと思います。

■ 私の場合

私の場合は、外岩は、トップロープで、ラクがない場合は被らない。リードで、ギリギリグレードにチャレンジする場合は被る。

インスボンでは、セカンドしかしておらず、インスボンは一つの大きな岩山なんで、ラクはほぼないですが、被っていました。

セカンドでも、上のクライマーが重いと墜落時に上に引っ張り上げられたときに頭が何かに激突する、という可能性はあります。

このようにヘルメットを被るか被らないかだけでも、考慮するリスク要因はたくさんあります。

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