Tuesday, March 8, 2016

やっと行ったアイスルート 峰ノ松目沢

■初リード

鉱泉フェスで知り合ったOさんと、峰ノ松目沢へ。彼は初ルート。私は初リード

冬の沢である、アイスクライミングは、比較的順調に成長し、去年は、ジョウゴ沢で、連れて行ってもらうのではない、自前で行くルートのデビューを果たした。が、ジョウゴ沢の氷瀑は溶けかけており、アイスクライミングの必要がほとんどなく、ほとんどドライツーリング。結局、ロープを引いて登ることなく、全部の滝をフリーソロで抜けてしまった・・・。なので、正式なリードはしていない。核心部のF2や大滝でも出さなかったので、このことについては、”そんな山は教えていない”と師匠から、お叱りを受けた。

実は、フリーソロで抜けるより、スクリューを打ってリードするほうが難しい・・・のは、

 ・レスト体制をうまく作ったり、
 ・スクリューを打つのに適した氷質の面をきちんと見つけたり、
 ・落ち着いてアックステンションしたり、
 ・きちんとラッキングしてクライミングの妨げにならないようにしたり

という、もろもろの判断や技術が必要になるからだ。フリーソロは、そうした技術が欠けていることを示すのみで、実は何の自慢にもならない・・・セカンドで登っているのと同じことだからだ。

という去年の実績だったので、今回は、曲がりなりにも、

 きちんとリード

して、大満足。後輩の確保という大役も果たせた。

■ 初ルート&大役

一方、今回、相方の0さんは、今年アイスクライミング元年。そして、アイス初ルート!アイス用クラインポン初おろしのアイスクライミングだ。

私もアイスクライミング元年に、当時、師匠だった方に、ルートに連れて行ってもらった。同じことが後輩にできて、よかったよかったとホッと胸をなで降ろす。

■ 同沢下降

しかし、似た者同士と言うか・・・言うこと&やること、似ていて参る(笑)。

師匠に連れて行ってもらった当時、トップアウトしない点に不満を持っていた。同沢下降だったからだ。

しかし、今は同沢下降は何のためだったのか分かる。敗退の技を身に着けさせるためだ。登ったところは、降りれなくてはならない。

というか、下りれるところしか登らないようにしないといけない。敗退する力があれば、どこへ行ってもいい。

たかだか3年前だが、初心者の私はヤル気満々だったので、トップアウトする気でおり、師匠が提案したルートに、トップアウトして別ルートで下降する提案など、色々と初心者チックな提案をしていた。

ある沢では、大滝を前にラッセルして、稜線に出る予定だったのだが、雪が多く腰までのラッセル。師匠がすぐさま中止にしたのに多少不服。もうちょっと試してみてからではだめだったのだろうか?と考えていた。

が、今回、私は、自分が頑張れば、トップアウトできたかもしれないところで、あまり執着せず、すぐさま同沢下降に切り替えた。

同行者の0さんは、体力満点、伸び盛り。トップアウトしたい気持ちがあったのが見て取れたが、彼は自分で核心部を越えられない。

ので、二人の実力を平準化したところだと、峰の松目沢も、F8敗退が適当な所だった。

しかし、感心したのは、地図読みが良くできることだった。普通、一般ルートの登山からステップアップしてアルパインへ移行する場合、地図が読めないことが多い。地図が読めないということは、まだクライミング要素が出る山ではなく、地図読みの山をしっかりやらないといけない、ということを意味する。しかし、彼とは尾根二つ向こうを試してみましょう、など取付での会話もスムーズで、現在地もとくにGPSへ依存せずに理解しているようだった。

■ ゆとりを残した山

峰ノ松目沢は、トップアウトするのに、3~4時間程度の沢なので、12時山頂とすると、8時には取り付きにいたいところだ。逆算して、6時には美濃戸口にいないといけない。

今回は、特に車で美濃戸まで入れないため、40分の林道歩きがプラス。おおよそ鉱泉まで2時間だ。(一般コースタイムは3時間) 峰ノ松目沢の取付は、鉱泉から5分程度のところ。

今回のコースタイムは

 3時起き 4:00出発
 美濃戸口 6:09
 3つ目の橋 8:16
 F1 8:49
 F8 11:00
 下降開始 12:00
 3つめの橋 13:49

 美濃戸口の滝 15:30頃
 美濃戸口 16:00頃
 樅の湯 16:20頃 待ち合わせ17:00
 甲府帰着 19:30頃

(3つ目の橋は便宜上の名で、実際の橋は3つ以上渡った。地形図で沢を確認して行く方が良いと思う)

だった。私が喘息のため、体調が悪く、アプローチの北沢で通常よりもペースが遅い。

懸案の取付での試行錯誤は、Oさんが偵察に行ってくれたり、踏み跡を作ってくれたりしたので、比較的スムーズに済んだ。F1についたら、8:49だった。あまり遅れてもいない。

核心部のF8到着は、11時。そこで、リードに試行錯誤しているうちに、11時半となったので、早めに意思決定し、同沢下降とした。核心部のF8で、景色を見ながら、のんびりランチ休憩して、12時下降開始。

下降終了が13:49.美濃戸口へ下ると、まだ15:30だったので、美濃戸口の氷瀑を見学。去年師匠が私のリード練習に選んでくれた場所だ。16:00美濃戸口の駐車場。

■ 当日

甲府を4時に出て、6時09分美濃戸口出発した。ちょうど夜明けとともに出発し、ヘッドライトが不要だった。7:40に北沢堰堤に着く。ここから用心した。峰ノ松目沢は取り付きが迷いやすいことで知られている。

 三つ目の橋を渡って、2つ目の沢(戻る方向)、

と覚えて行ったが、橋は3つ以上あり、地形的に、ここではないか?と思われる橋に着いたのが、8:16.景色が開け、峰ノ松目沢が展望できる場所だ。

目で見て、峰ノ松目のピークと赤岩の頭の間のコルを確認する。峰ノ松目ピークから派生する顕著な尾根がある。

その尾根で分けて、峰ノ松目沢は、南西沢と南東沢があるそうだ。通常、峰ノ松目沢とされているのは、南西沢と書いてあった・・・が、南西沢とすると、その顕著な尾根の西側となり、取り付きとしては、北沢堰堤から上がった方が合理的になる。写真では、峰ノ松目沢は、コルへ突き上げているので、その南西沢は間違いで、本物は南東沢だろうということで、意見が一致していた。

実は、その点にも感動した。たぶん、私が取付を解決しないといけないだろうと想像していたからだ。今まで一緒に行った人は、大抵は、お任せ路線で、取り付きも何もかも私が解決し、案内しないといけなかった。

ここかな、と思われる橋につくと、右岸へ渡ってすぐに、後退する方向に踏み跡があった。踏み跡は、一人分。

そのトレースは無視して、自分たちの考えで取付を探す。二つ目の沢ということで、進行方向を探す。

前回、別の同行者と鉱泉に行った時に取付を偵察したが、その時はもっと鉱泉寄りのトレースがあった。

しかし、とりついた沢は写真で見た取り付きと少し印象が違うため、反対側に二つ尾根を越えてみることにする。

・・・と、先行パーティがいた。F1、15m滑、と覚えて行った。取り付いているので、ちょっと聞いてみる。

「これ、峰ノ松目沢ですか?」「初めてきたので分からないんです」。我々も初めてで、ワカラナイ(笑)。

先方パーティがいたことに気をよくし、そのまま登ることにする。

F1は2段で、左の雪面から上がれば、別にロープはいらなさそうだった。もしソリ遊びがしたいなら、格好のそり遊びができそうな傾斜。

1段目を上がってみると、下から見たより高かったので、やっぱりロープを出した方が良かったかな?と思い、同行者に聞いてみるが、いらないという答えなので、そのまま、右にトラバースし、2段目をすこしノーザイルでアイスクライミングして、すぐに滝上に出る。

すると、すぐにF2が見えた。 F2は結構しっかり立った滝だった。これはロープを出して、スクリューを打ち、きちんとリード。言いつけを守る。

その後はしばらく、”念のためロープがいる”という程度の滝が出るが、技術的に困難さを感じる滝はなく、普通にリードしていく。

F7?二股では左を取る
■ 後続の確保が問題

・・・が、ビレイが問題で、後続のビレイに良いようなビレイポイントとなる残置がとても少ない。

今までルートで見たことがあるような、リングボルトやハーケンで出来ているアンカーは一個しかなかった。

うーんと考えて、適当な自然物がないので、スタンディングアックスビレイだな~と思うが、SABをするほど雪がない。ので、結局、肩がらみとした。

F5かF6だろうか、短いが立っている滝で、肩がらみでテンションかけかけだったが意外に平気だった。

しかし、ビレイのスタイルの向上は課題だ。シビアな登攀で肩がらみはないだろう。

■ 難しいラインの方が安全

滝は、ひとつ大きな穴が開いているのがあった。直上が氷が厚かったが、くぼんでいるほうが登攀が楽だ。結局穴に落とさないでね、と釘を刺して、穴の上のアイスにスクリューを打つ。

でも、もし登攀に自信があれば、直上して氷の厚みを取っただろう。

登攀と安全は相矛盾するんだな~と思う。登攀が易しいと危険が大きい。だから、安全のためには自分の登攀力を上げるしかないってことなんだろうな。

10時ごろ、お腹が空いたので、休憩。振り返ると、素晴らしい阿弥陀の眺め・・・気が付くと南アまで見えていた。

ぜんそくのためか、なんだか馬力が出ず、登攀は問題ないのだが、歩きがダメな日で、雪を歩くのがつらい。

あまり長い休憩は冷えるので、さらに進む・・・と、その先に先行パーティが見える。先行パーティはベテランと新人のセットのようで、私たち二人のような、新人二人組とは違うようだ。その割には、先行パーティに追いついているじゃないか、と気をよくする。

二股に沢が分かれるF7に来てみると、先行パーティがどうも懸垂下降しているようだ。普通に短い垂直の氷瀑(左)を越える。

落ち口では、氷が大量に落ちる。うーん・・・落ち口の氷は丸い。丸い箇所の氷はアックスを指すと割れやすい。案の定、ちょっと叩いただけですぐ割れる。

しかし、落ち口はマントリングと同じことで、全体重を掛けるので、バチ効きでないと嫌だ。だいぶ氷を落としてしまい、アックスで進路の氷を叩き割って石橋をたたいて渡るのではなく、叩き壊しているのではないか?くらいな勢いだった。まだアックスの効きを信頼していないから、無駄が多いってことだ。

F7滝上で先行パーティに合流。どこの山岳会かと聞くと、「うんりょう会です」との答え。ピンと来ず、”?”となり、「私たちは知り合い同士です」と答えた。聞いた手前・・・。しかし、良く考えると、あの雲稜である・・・登山大系を読む人なら、誰でも知っているってば、な感じ。 あとで、超老舗、雲稜会と岩田さんに教えてもらって分かった。すぐ分からなくて、すみません(^^;)。

で、先行Pは、二股で右俣へルートを取ってしまったのだそうだ。「二股で左と覚えてきました」と答える。

右は段々で、左は短いが垂直、どっちを詰めても、愉しく登れそうだった。

少し行くと、すぐにF8.これは写真で見たな~と思い、ここはちゃんと峰の松目沢だと確信する。

これを見るまでは、いまひとつ、本物なのかどうか確信がなかったのだ。

■ F8 核心部

先行パーティがもっとも長い滝芯をリードで取り付いた。アックスにリーシュが付いたクラシックスタイルの登りで、垂直のつららの集合体の氷柱であるにもかかわらず、きちんとアックスが横に2本そろった正対の登りだった。正対だと、とても腕の負担が多い。

ので、岩根アイスツリーなどの人工壁では、垂直の氷は、体のフリを使って、傾斜を殺して登る。フリが入ると、まったくムーブはフリークライミング的になる。アックスは交互に出す。足は片足切ってしまう。

そのF8の滝は、記録では5~6mと出ていたが、みたところ8mくらいはありそうだった・・・。普通に鉱泉のアイスキャンディーや岩根アイスツリーと同じ長さがありそう。

予想より長い。先行Pのリードではスクリューが4本刺さっていた。うーん・・・峰ノ松目沢のガイドでは、スクリューは2本で十分と書いてあった。私たちは、余裕を見て、4本持ってきたが、あの滝をリードすれば、4本は使い切ってしまう。上でアンカー構築用に2本の予備が欲しいなぁ・・・。

ただこのF8は、巻けるとガイド本や記録には書いてあったのだが・・・。と、見やるが、左は急な草付の雪面で支点がなく、リードより危なさそう。右は、弱点となる3m2段で垂直の氷があり、頑張ればリードできそうだが、足元のスタンスになる部分に氷がなく、出だしが核心になりそう。さらに右は、岩が出ていて、支点がなく、短いがアイゼントレの成果が試されそうなドライツーリング系のスラブ。

とりあえず、取り付きまで行くために、急な雪の斜面を上がり、氷瀑の真下まで行ってセルフを取る。

凸凹の凸は氷が厚く、登れそうだが、凹より凸が登るのは難しい

とりあえず、ビレイヤーのアンカーを氷柱で作る。NOという返事を期待して、「Oさん、リードどう?」と聞いてみる。期待に反し、なんと!やってみますとの答え。まだ擬似リードも経験していないのに!

ヤル気あるなぁ!ということで、まずできるだけ高い位置にスクリューを一本打ち、1ピン目を確実にする。彼は凹を選んだので、凹角を登ってみてもらうが、右足にスタンスがなく、厳しそう。

落ちると、ビレイしている私の真上に来てしまい、具合が悪い。無理して落ちても、ろくなことはないので、あとワンアックス、という感じではあるが、1段目に上がらないうちに降りてもらう。スクリューにはテンションかけかけだが、スクリューはびくともしない。

さて、私のリードの番だ。私の狙いは凸角。

とりあえず、落ちた場合、ビレイヤーの真上に落ちないように、ビレイポイントを後退させ、雪に埋まった枯れ木でビレイヤーのセルフにしてもらう。急な斜面でビレイヤーもセルフが必要だった。

が、垂直をリードするにはビレイ位置が悪いな~と思いつつ、とりあえず取り付いてみる。

うーん・・・頑張れば行けそうだが、よいスタンスがない。氷が固く、爪が刺さらない・・・と思っているうちにパンプが来そうだ・・・というので、とりついてみたものの敗退。

技術的には越えられそうな、2mあるかないか、の垂直の氷柱だ。段になっているところに乗れば、その上の氷柱に、もう一本スクリューを打ち、それが打てれば落ちても安心なので、安心してリードしトップアウトできそうだが、何しろ、ビレイとの位置関係が悪く、落ちるかもしれないリスクを取る気になれない。

まぁ落ちても雪面に落ちて、死にはしなさそうだったのだが・・・まだ垂直で、なおかつ、つつら集合体の凸面アイスのリード練習が足りていない。ので、あっさり辞める。

下りたら、まだ11時半。ふと見やると、先行パーティのセカンドが、セカンドなのにスクリューのぬんちゃくを引っ張って登っている。そんな状態でルートに連れて来られてしまい、気の毒な気もするが、まだクライミングの基礎力自体が足りていないみたいだな~と思う。

それを思うと同行者のOさんはすごい。まだアイスは実質4回目なのに、登攀力的には、先行Pのセカンドより上だと思われた。

”強点”であるその長い氷柱は、二人とも、トップロープなら楽勝で登れるんだが・・・。弱点の短い氷柱でも、ほんの”一歩”のリスクを取る気になれない。

自分で登るということは、こういうことなんだな~と思いながら、後輩になっているOさんには申し訳ないが、先輩がビビりだということで、納得してもらい、二人で美しい赤岳、中岳、阿弥陀の稜線を眺める。阿弥陀北陵や北西稜、御小屋尾根を眺め、次のルートへの夢を膨らませる。

まぁ、まずははじめの一歩と言うことで・・・。

つららにセルフを取り、そのセルフにザックをぶら下げ、ランチ休憩。二人とも食料があまり足りていないようだ。

■ 懸垂下降で帰る

さて、懸垂で帰るか・・・でも支点があんまりなかったんだよな~。登りで懸垂支点を見ながら、登ったが、あまり良い支点がなかったのだった。

登りは、カンタンな滝だらけだったが、下るとなると、やっぱりすべての滝で懸垂下降が必要だった。クライムダウンで済んだのは1か所だけ。

一回目の懸垂は、指三本しかない太さの枯れ木で、これはマジでまずいと思ったので、バックアップを取り、体重の重いOさんのほうから降りてもらい、私は回収で後に降りる。他にも立木があったが、ブッシュのようになっていて、回収でノットがひっかかりそうだったのだ。

その枝が一番怖く、他はまぁなんとか信頼できると思われた。が、懸垂は荷重がかかる方向、降りる方向が大事なので、トップは交代して、懸垂慣れしている私の方が先に降りる。

途中、立木にかかった残置スリングが数か所。最後の残置は、しなっている枝で、私が降りたら、ミシッと言ったそうで、あの残置は、かなりマズイ残置だった。きっと初心者ルートだから、初心者が設置した残置なのだろう・・・。

奥に良い立木があったので使えば良かったが、F1は長かったので、ザイルが届くかどうかが不安だったため、近いほうの残置スリングで懸垂したのだった。

実際、降りてみたら、ギリチョンだった。ギリだったので、セカンドのことが心配になり、短いほうの末端に結び目を作っておいた。

■ 回収

・・・ら、回収の時にその結び目をほどくのを忘れてロープを引いてしまい、そのノットが引っかかって回収不能になった。

これはセカンドが回収に出かけてくれた。F1は登るのはカンタンだったので、お任せした。でも、回収してまた懸垂で降りないといけないので、もう一本のほうのロープも持ってあがらなくてはならなくなった。

実は50mシングルでガイドブックには書いてあったが、今回は、Oさんの自分のロープ(30m)に使い慣れてもらいたいと思い、各自が30mを1本づつ持ち寄って、2本で登っている。滝自体は、30m1本で登れたからだ。敗退用に30m1本。すると、60mになり、ガイド本にあった50mシングル一本より、敗退するときの長さが取れ、確実なハズだった。が、2回ほど懸垂の長さはギリだった。

2本の方がロープワークは複雑だ。師匠も最初の頃、私に自分のロープを持ってこさせていたし、同じことを後輩にしてあげるのが良いと思われた。シングルがないと、どこも登れないと思っているようだったからだ。

登り返しでは、アイスは登らないで、沢と同じように端の方の岩の手掛かりが多いほうを登ったのが意外だった。その方が早いと思ったのだそうだ。沢に良く行くそうなので、さすがに登り慣れていた。私ならアイスを登るが、アイスは彼、今年、初めてだもんな。

F1からは、正規の取り付きを確認するために、普通に沢を下降する。まるで教科書のような美しい逆ハの字のトレースが規則的な並びでついていた。降りてみると、他の記録の写真でみた景色が出てきて、やっぱり、これであっていると確信。

一般道へ着くと、まだ13:49だった。ゆとりだな~。やっぱり同沢下降は早い。下りは登りの半分だ。

トップアウトしたかったが、まぁ、それはまた今度でいいだろう。

■ おまけ

その後、順調に北沢を下り、美濃戸口の滝へ立ち寄る。保科さんがガイド中だった。保科さんで私はアイスをスタートしたので、挨拶する。メンバーには中年の女性もいて、アイスには比較的女性クライマーが多いようだ。

美濃戸口の氷柱は、登るのよりも、トップロープを張るのが大変だ。

その後、美濃戸に着くと、まだ16時だった。本日の山、終了。帰りに、駐車料金を払うと、コーヒーをもらうことができた。

J&Nというカフェが美濃戸口にできたが、そちらは食事などをすると無料。オシャレな感じの店だが、節約派は500円払うかもしれない。頭数で割れるから(笑)。

Oさんとは、岩根2回と小滝1回の仲で、今まではOさんとの山で温泉に入ったことがないが、今回は、ゆとり付き山行なので、樅の湯へ。

会ではかならず温泉が付いていたし、山で寒い目にあったら温泉へと思うが、今回は、天候はあまりにもよく、濡れも寒さもなく、しかもルートも比較的短く、あまりたくさんは動いていないので、温泉は贅沢の部類だ。

甲府へ帰るとまだ19時過ぎ。渋滞も比較的避けることができた。天候は翌日霞がかり、この日が最後の冬のピーカン日のようだった。

■ おまけ

翌日は小瀬の人工壁。メニューは、

 ・5.8でリードフォロー&空中懸垂 役割を変えて2回
 ・回収&架け替え練習。5.8でリード後、トップロープ支点を作り、ローワーダウン、セカンドの人はトップロープ&ローワーダウンで単純にで登り、最後の人が回収するという一連の流れを役割を変えて2回
 ・5.10Aの被った壁をリード練習。単純にトップロープでクライミングムーブの習得練習

という流れで4時間。リードデビューしてもらう。5.9でもかぶっていれば、なかなか大変。ランチを食べて解散。

小滝や岩根に行くにも、漫然と登って降りるを繰り返すだけではなく、何を実現したいか、リアルに課題が見えた山行だった。モチベーションを作る山。

≪課題≫
・凹凸では凸を登る
・10m程度の氷柱のリード
・アックステンションしながらのスクリュー設置

・後続の適切なビレイ方法

■ まとめ

今回は無理のない計画で良かったと思う。帰宅して、GPSの軌跡を確認すると、あと200mあるとおもっていたトップアウトまでの距離は、あと標高差80mしかなく、それなら、トップアウトしたらよかったな・・・とも思うが・・・これは初心者のルートデビューに最適な沢だった。

■ 記録
 実施日: 3月3日(木) 前夜泊日帰り
 メンバー: 2名  
 ギア: ダブル30m ×2 スクリュー×4 (6本がベター &ハーケン、イボイノシシ) 
 
 参考コースタイム:
 3時起き 4:00出発  美濃戸口 6:09  3つ目の橋 8:16  F1 8:49  F8 11:00
 下降開始 12:00  3つめの橋 13:49

 美濃戸口の滝 15:30頃  美濃戸口 16:00頃  
 樅の湯 16:20頃 待ち合わせ17:00  甲府帰着 19:30頃

■ ルートグレード 3級上 Ⅳ+ 日帰り

■ 参考サイト

支点と滝の姿が参考になる 三ちゃんのサイト
F8の右岸の草付を大きく巻いている記録
南西沢と南東沢が混乱していると思われる記録
雲稜会

■ 参考画像

峰ノ松目沢を望む
F1
F2上の残置
F4
F8



































F1 2段15m 滑
F2 12m 穴あき カンテ
F3~F4 35m? 長い滑
F5~6 ??
F7 二股  休憩ポイント?
F8 垂直氷柱 核心
F9 滑?
F10 5m? 

アプローチ2h ルート3~4h

■コスト

交通費 往復2000円
駐車料金 500円 (無料コーヒーサービス付)
行動食 800円
温泉 500円

F8 これくらいリードできなくては!


コルへ突き上げる沢です

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