Saturday, February 24, 2024

【ChatGPT】ChatGPTによる創作

■ ChatGPTに作ってもらいました

谷山渓子:「最近、厳冬期北岳にガイディングしてるガイドがいるらしいよ。」

三谷登:「へぇ、あの雪深い北岳か。でも、ガイディング料って高そうだね。」

谷山渓子:「そうなんだよ。私もちょっと驚いた。」

三谷登:「でも、あの山、普通の山岳会でも行けるよね?」

谷山渓子:「そうなんだけどね。先日、ある会に若い女性が入会して、おじさん達が彼女のために北岳に行ったって聞いたんだ。」

三谷登:「へぇ、それはなんとも…でも、大丈夫かな?」

谷山渓子:「私も心配だったよ。50代以上のおじさんが若い頃の体力で行動するから、危険だと思った。」

三谷登:「確かに。あの人達、赤岳でさえも大変そうだもんな。」

谷山渓子:「そうなんだよ。でも、私よりも若い女性登山者のガイドをして、その高額料金で北岳に行ってるガイドを見て、ちょっと羨ましかったんだ。」

三谷登:「それは分かる。俺だってそんな楽勝ガイディングがしたいよ。」

谷山渓子:「でも、お金を払って山に登るって、山の神様がどう思うかな…」

三谷登:「確かに、自分で登ったほうが満足感はあるよね。」

谷山渓子:「そうだよね。山の神様は、そんなこと考えないだろうし。」

三谷登:「そうだね。でも、ナメラ沢の下部の尾根を全部降りてみたら、本当に感動するよ。」

谷山渓子:「へぇ、それは面白いね。」

■ 以下の経験からストーリーを作ってもらいました。

ガイドはガイド同士で嫉妬しているかもしれん…。

例えば、Aガイドは、厳冬期北岳のガイディング料が10万くらいだったとおもうが、北岳って、普通の山岳会でも行けるレベル…20代の女性が入会して鼻の下をながーくしたおじさん登山者が5人もその女性のために北岳をやっているのを、私は自分で行った鳳凰三山の登山口で目撃した…んだが…羨ましいっていうより…あの人ら大丈夫かなぁと思った。というのは、御坂山岳会の経験で、50代以上の男性が、自分の若いときの体力に基づいていろいろと判断を行うので、むしろ一緒に行きたくない危険人材だと分かっていたからだ…だってもう赤岳単体で、ぜいぜい言ってるんですよ?毎年北岳に厳冬期に登り続けているなら別だけど、たぶんそうじゃない。昔取った杵柄で行くってことになっていると思う。

で、私はうらやましくなかったが、Aガイドが40代当時の私くらいの女性登山者のガイドでそれくらいの金額で行っているのをBガイドはかなり羨ましかったようである…たぶん、私に10万円払ってもらっていっしょに行きたかったんだろうなと思う。やたら、あおってきたからだ。

しかし、お金払っていく山に登れと、山の神様は教えているだろうかね?

私が知る限り、フリークライミングのギュリッヒだって、

先輩に登らせてもらったルートより、自分で登った易しいルートのほうが嬉しい

って言ってるんですよ。

おじさん登山者と言うハンデ付きで厳冬期北岳の登る能力は私にはない。つまり、5人のおじさんをレスキューできる自信がないと、メンバーとしては北岳には行けない。

なんせ鳳凰三山だって夫と行ったから、ハンデ付きなんである。

一方ガイド登山で北岳行って、興味が満たされる以上のものがあるだろうか?ないですよね?

山の神様がその山を見て、”君、いい山しているねー”って言うだろうか?言わないですよね? そんな山するくらいなら、その辺の里山を読図でひとつ尾根を降りて、へぇ~っていうほうが価値がある。

ナメラ沢の下部は、4股に分かれた尾根で、全部降りてみた…そういうほうが、なんぼも 山の神様からは評価されるのである。

これなんて言ったら分かってもらえるんですかね?


Monday, February 5, 2024

【文字起こし】黒田論文を文字起こし

以下引用 太字 当方

https://www.jpnsport.go.jp/tozanken/Portals/0/images/contents/syusai/2021/tozankensyu36/2-7.pdf

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 クライミングをこれからも楽しむために

ボルトは、クライミングにおける妥協点。とは、

言い得て妙な良き表現だと思える。

ボルトが、 クライミングの世界に登場してから、

多くの議論を経て、現在にいたっている経緯は今更

述べる必要も無いだろうが、それを知らずに、ボル

トの問題に関わるのも浅慮のもと。 将来を見据える

ためには、過去を経緯を学ぶことはどのような分野

にも共通することであろう。 故に過去の文献もしっ

かり読み込むことが、とても大事。

現在、クライミングは徐々にではありますが、世

間一般に認知されるようになってきましたが、登山

からクライミングのエッセンスが独り立ちし、

の分野となった頃は、全く認知されず、 現在よりア

ンダーグラウンドに属する行いであった。 それゆえ、

社会的には許されるはずもない他人の私有地などに

無断で入り込み岩場を開拓していくことも往々にし

て行われていた。また、場合によっては信仰の対象

であったり、学術的に貴重なものにもである。 後に

続くクライマーに負の遺産を残さないためにも、

実な過去を清算すべき時期に来ているのかもしれな

い。

クライミングという行為に対し、岩場とルートが

必要なインフラであると考えるならば、 維持管理を

可能とする乏しい財源や人的資源を有効に使用して

行かざるを得ないのは自明の理。過去には、許可さ

れていない岩場で、善意をもって岩場の整備を行っ

たために刑事事件に発展した例もあることを考える

と、地権者の許可などが明確に取れた岩場以外で整

備を行うことは、 社会人としてのリスクを覚悟せざ

るを得ず、二の足を踏むのが現状である。 故に、ちゃ

んと許可関係の折衝をつめた後に、整備をおこなう

のが、妥当であるし、作業する個人に作業以外の法

的、社会的リスクを負わすべきでは無いだろう。最

早、アンダーグラウンドな遊びだと言って社会に甘

える時代は終わりを告げつつあるのだろう。

そのため、現実には、 作業する人間より、 地権者

や行政と上手く交渉が出来る人材や組織が重要であ

る。資材代だけで無く、交渉、作業する人間の交通

費、日当、宿泊代などの経費、保険、賠償保険など

を効率的に集めるのも、やはり組織だって行う方が

有利であろう。また、事故やトラブルで作業する個

人が賠償や訴追の対象にならないよう法人が主催し

て行うことも検討すべき事柄である。

クライマーは、概ね合理主義者が多いようで、使

用されているボルトは、その時代ごとに強度とコス

トのバランスを鑑み、最善と思われるものが投入さ

れていることが多い。 試行錯誤の段階であったため、

現在の視点から見ると不十分なものが多いのは確か

であるが、それは仕方ないことである。その時点で

最善のものを使うという点は整備する時にも当ては

まる考え方であり、ボルトの弱さや不確実性にロマ

ンを求めるのは不合理というものであろう。初登者

達もそのボルトが弱いから、その資材を選択したわ

けでは無いのだから。


現在の視点で考えるに、過去に打たれた多くのボ

ルトは新品の状態でさえ、強度的に基準を満たして

いなかった。また、ハンガーもカラビナとの相性や

干渉を考慮に入れたものではなかった。その時点で、

もはや交換の必要性を検討すべきものである。 その

ようなものが、古い物は80年代90年代のものである

から、すでに40年近い年月を経ているのである。 交

換の必要性は、年々、日に日に増しているのは、自

明である。

また、初登者が打つボルトは、 自分、もしくは自

分達がトライする為のものであり、 整備のために打

つボルトは自分達以外のクライマーの為という点も

重要なポイントである。 公共のために整備するので

あれば、その時点でのクライミングの常識に基づい

て最善の手段を選択する義務を負うことになります。

つまり、時代の変化についていくため、不断の努力

が必要である。 資材は強度だけで無く、耐久性につ

いてもよく考える必要がある。長持ちする素材を使っ

た資材はコストがかかる傾向にあるのは確かである。

しかし、整備作業が危険であること、 作業には交通

費や人件費、保険代、消耗品代等の諸経費が必要で

あること、経費は将来的に値上がりする可能性が高

いことを考慮すると可能な限り良いもので整備する

方が、トータルでコストは抑えられるはずである。

また、耐久性に劣る資材で整備すると、短い期間で

何回もボルトを打つために、岩がボルトの残骸だら

けになってしまい、 とても汚くなり哀しい結果とな

る。景観と良いクリップ位置を維持する意味でも、

耐久性は重要なポイントと言えるだろう。

ボルトを使ったクライミングの歴史はそれほど長

くなく、現在もボルトの耐久性については実地での

検証を行っていると考えることが出来る。その過程

で、かっては過小評価、 もしくは考慮していなかっ

た脆弱性を、クライマー共通の知識として持つこと

が出来るようになってきた。

かって沢山使われたペツル製のスチール・カット

アンカー+ステンレスのM8雄ネジ+アルミハンガー

の組み合わせなどは、典型的な異種金属接触腐食(ガ

ルバニック腐食)の条件を生み出している。 カット

アンカーのように埋め込まれたアンカーは外から確

認しづらいため、 アンカーだけスチールでハンガー

などがステンレスのため、 気づ

かないうちに腐食し果てている

ことも多発している。 結果とし

ては、複数の金属を組み合わせ

て施工することは避けなければ

いけないと言う教訓を得ること

が出来た。とくに、気温が高く、

塩分の影響を受けやすい場所、

特に石灰岩(電解質が溶解して

しまうので)では、禁忌事項だ

と言える。 また、 善意によって

手製のハンガーや古い鉄ハンガー

をステンレス製の新しいハンガー

に交換してしまったが為に、目

に付かぬアンカー部分の腐食を

進行させてしまった事例も多く

見られる。(写真: 外からは分か

らないが内側のアンカーは腐っ

ている。)

単純に径についても、 リングやRCCのような細い

ものでは、強度的に弱いことは、かなり早い段階で

周知の知識となった。 現在では、 M10を最低のもの

とし、岩質によってはM12のボルトが使用されてい

る。深さもドリル穴の径の5倍以上もしくはケミカ

ルボルトであれば70mm以上のものを使い、岩質によっ

てはより長い物を使用する。 ハンガーの形状ととも

UIAAのスタンダードが存在するので、 其方に準拠

したものを最低用意するのが良いだろう。(図参照)

海浜エリアでは、さすがに使用された頻度は低い

ものの、メッキをしたスチール素材のボルト、ハン

ガーも内陸部の岩場で沢山使用されてきた。塩分の

影響が無ければ問題が無いだろうという判断だと思

われる。現実には、使用に伴いカラビナやロープと

のスレで、耐食皮膜に穴が出来るため、 そこを起点

に腐食が進行してしまうことになる。 また、岩質、

とくに火山灰が固まったような金属や硫黄などを含

んだ岩では、岩自体からの影響を受けて、早い段階

で腐食が進み、強度を維持できない。結論としては、

素材は最低ステンレスである。 外部環境の影響が強

い場所では、 PLX、 HCRなどと記載されている耐食

性の強いグレードのステンレスの使用が求められ

る注1。タイやケイマンブラックのような気温が高く、

塩分の影響を強く受ける石灰岩の岩場では、ハイグ

レードなステンレスですらすぐに腐食してしまうた

め、チタンのケミカルボルトのみ使用されている

リアもあるので、日本でも採用を研究、検討しても

良いと思われる。

海岸近くの塩分をはじめ、酸性雨や石灰岩からの

染みだしなどの環境に曝されたステンレスに、長い

時間引っ張り応力が維持されたり、加工時の溶接な

どによる内部応力が残存していることで引き起こさ

れる応力腐食割れも、昔はそれほど考慮されてこな

かったものだ。とてもレアなケースかもしれないが、

気温の高い石灰岩のシークリフでは、ラッペルリン

グすらも応力腐食割れのために割れることが報告さ

れている。このような環境下では、チタン製のケミ

カルボルトを検討すべきなのかもしれない。

構造的に不利になりやすく、見えない部分で腐食

が進みやすいカットアンカーは、使用された年代を

考えると、できるだけ早く打ち替えた方が良い。ま

た、かっては大量に使用されたオールアンカーも、

腐食はじめ不具合が多いアンカーである。これらは、

整備用に用いられるはない。 後述するグージョンタ

イプを含め、拡張式のボルトは、岩に常に圧力をか

け続けるため、岩の方が痩せてしまうことがあり、

増し締めの出来ない前述の二つのタイプでは、長い

年月強度を維持することが出来ないことが過去の経

験から分かってきた。 単純にボルトの種類だけで無

く、打ち込まれている岩との相性もよく観察するこ

とが大切である。風化が進んでいる花崗岩や柔らか

い岩などでは、 想像以上に早く効かなくなることが

報告されている。

現状整備で用いられているボルトは、 主に2種類

である。 ステンレス製のグージョンタイプとケミカ

ルボルト。前者は、施工が早く、コストもかからな

い。後者は、コスト的に不利で、 施工が難しいが、

ボルト位置に融通が利き、環境からの影響を受けに

くく、岩に負荷をかけることも少なく、長寿命な傾

向にある。 グージョンタイプは常にナットのトルク

管理が求められるため、ガイドや意識の高いローカ

ルが存在しないエリアでは、緩んでしまっている

とが多くなってしまう点も問題となる。 簡単なこと

のように思えるが、5.13~14を登るクライマーでさ

え、ハンガーが回っているだけの状態で、 ナットを

締めることが思いつかず、 対応を求めることがある

のが実情である。 登る力と、登る環境を維持する力

は別物と考えた方が良い。 でも、出来れば比例して

欲しいなと言う願望も、多くのものが持っているこ

とであろう。同様にレスキューやファーストエイド

と言った野外活動に必須な技術も、登る技量とは無

関係である。学ぶ機会や意志がなければ、 身につく

はずが無いのが現実である。

本来は、そのルートにトライしたいクライマーが

ボルトに不安がある時に、初登者やローカルに仁義

を切って、ボルトを打ち替えるのがクライミングの

スタイルであるが、 事故が起きれば、エリア閉鎖に

繋がることの多い日本で、理想を追い求めても得る

ものは少ない。 であれば、次善の策として、予防的

に整備するのも一つの考え方で、現実的な落とし所

では無いだろうか?

作業は、通常のクライミングより危険を伴う。終

了点にぶら下がって作業を行うことが多いので、

当に既存のボルトが駄目になる前に行わないと本当

に危険である。 クライミングの伝統的な倫理と現実

的なバランス感覚が求められる作業であるので、色々

なエリア、スタイルのクライミング経験が求められ、

実際の作業面ではフリークライミング能力だけで無

く、エイド技術、トラッドクライミングのプロテク

ション技術が必須となる。

クライミングは、登山の一手段から発展し、今で

は色々な種類で分類されるようになりました。その

中で、それぞれの倫理、スタイルが確立されてきて

おりますので、それぞれを尊重していくことはとて

も大事です。また、 過去のスタイルに拘泥するあま

り、将来的により良くなっていく可能性があるのに

それを閉じてしまうの物勿体ない話。 歴史の流れを

みて、次代のクライマーが成長、活躍できる岩場を

保ち、先人が残した時より、より良きものを後輩に

伝えていくのが、 今の時代に岩場を預かっているク

ライマーの義務でもあると思われます。 ボルトラダー

のような、もう時代に合わないものは、 あえて更新

せず朽ちるに任せ、岩場を次の世代の為に空けてあ

げるのも、そろそろ検討する頃合いであろう。

個人的には、クライミングはやはりオンサイトが楽

しいと思っている。ボルトプロテクションの岩場で

は、何処に行っても、ボルトに不安を感じず、トラ

イ出来るようになれば良いと思っています。 それは、

知らないから怖くないでは無く、現物を見て、確認

して大丈夫と判断できるものであって欲しいですね。

ボルトは、ボルトプロテクションのクライミングに

おける必須のインフラ。 次世代に大切な価値や倫理

を継承し、行為を世代を超えて継続していくために、

その場であるクライミングエリアを維持するのは、

今登っている全ての人の責任ではないだろうか?

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Sunday, February 4, 2024

【情報】 本年度 登山ガイド育成学校開校!の応用法

このような情報が来た。

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本年度 登山ガイド育成学校開校!

説明会を開催いたします⭐️

主催:公益社団法人日本山岳ガイド協会

2024年2月4日(日)

①13:30 

②15:00

申込:school23@jfmga.com 

👩‍💻Web参加も可能です。(要問い合わせ。上記アドレスまで)

会場:国立オリンピック記念青少年総合センター

東京都渋谷区代々木神薗町3-1

最寄駅:小田急線参宮橋駅

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公益社団法人日本山岳ガイド協会

登山ガイド育成学校

1年間57日間の室内・野外授業!

2つの資格を同時に取得できる!

🔵日本山岳ガイド協会認定・登山ガイドステージⅡ資格

🔵国際マウンテンリーダー連盟認定・IMLトレッキング・ハイキングガイド資格

活躍の場は広く、ヨーロッパアルプスはもとより国内インバウンドへも広がる🌎⛰️

入校申込受付期間:2024年3月1日より4月5日まで(期限厳守)

募集定員:12名 (実施最少人数5名)

学校の詳細は、JMGA Webサイト内「お知らせ」1月15日付欄より、要項のPDFをご覧ください。

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https://www.jfmga.com/pdf/2023guideschool_yoko.pdf

■ 使い方 … 大事なことはカリキュラムから、習得すべき項目を選び取るということ

習得項目1

※靴の履き方、ザックのフィッティング、パッキング、ウエアのレイヤリング、安全管理

習得項目2

テーマ設定(登山史と紀行文・山岳信仰、古道など)

習得項目3

ロープワーク ロープワークの基礎を学ぶ。

習得4

法律知識、倫理、 山行展開の実務、 山の企画・計画立案の方法、スポーツ科学の基礎知識、健康管理

習得項目5

残雪期の高山でのリスク、ロープワークの基礎、雪上歩行技術、岩稜登高技術、安全配慮技術

習得項目6
高山植物について

習得7
テント泊

習得8
岩稜

習得9

習得10
ファーストエイド

習得11
雪崩講習、リスクマネジメント、外国人対応

習得12
未整備山域での読図

習得13
山岳信仰

習得14
レスキュー

習得15
海外添乗

いや~私に無料で海外添乗してもらおうとした人、いましたよねぇ… そういえば。まだ御坂で新人のころ。もう無料で人を使おうっての、勘弁してよって感じです。

クライミングは助け合いの場合は、互いに相互持ち出しなんで対等の関係ですが、一方だけがスキルを出すとなると、それは有償でお願いします、って感じだな。

ロープもって来ない、車持っていない、トポ持っていない、どこに登りに行きたいか分からない海外クライマーも来ないでください…

聞いてくれたら教えますけど、おんぶにだっこの人、多すぎます…。



山の二極化…沈殿について

■沈殿のこと

数年前に、屋久島開拓者の米澤さんと沈殿について世間話をしました。

黒部横断でピオレドールを取った伊藤さんは牛首尾根で19日間の雪洞泊での沈殿をしていました…ので、あるとき宴会で、伊藤さんに「そういうときって何をするんですか?」と聞きました。答えは「大マッサージ大会」 好天が3日連続しないと行動不能なそうです。

米澤さんは5日間の沈殿の経験があるとこのこと…。

翻って一般クライマー。夏の小川山合宿ですら、雨が3日も続くと苦痛です…山岳用テントの狭い中に3日。雨だと行動が不能ってわけじゃありません…外に出て歩くくらいはできて、登攀が不能なだけです。それでも、師匠の別荘に、「雨だから助けて」と駆け込んでくる人は、いっぱいいました…

私は沈殿ではありませんが、ほとんど雨の後立を5日縦走したことがありますが、無雪期だからいいけど、冬季ではなぁと。冬季のテント泊で3日以上って結構つらそうだと思います…

現代の世界的トップクライマーがやっていること(19日)、

伝統的な山岳会のトップクライマーがやっていること(5日)、

山岳会の中堅レベルがやれること(1~2日)

一般クライマー ちょっとの雨で挫折

の差が、分かるでしょうか?

従って”雨なら行かない登山”は、まったくハードコアではありません。

こんなくらいでハードコアって言ったらハードコアが笑われます。

私は厳冬期のテン泊も縦走も、一人でやっちゃう系ですが、その程度の人ですら、一般市民レベルの登山”客”クラス(冬季山小屋泊、一般市民の登山からすると1割のアッパークラス)から見ると、かなーり高いレベルです。 

さらに、冬は山はお休みで、夏しか山をしないハイキングレベルの登山”客”レベル(全体の9割)から見ると、かりにそういう人が私がやっている山をすれば、遭難、です。

現在、どんな物事でも二極化、ということが言われますが、山の世界の二極化、が分かってもらえるように解説できたでしょうか?


Friday, February 2, 2024

【技術情報】 雪がない地域の人のための雪上歩行練習法

■ 雪がない地域の人のための雪上歩行 ドリル

雪上歩行は、いろいろコツがあり、てってりばやいのは雪の山に直接行って練習することだが、そうもいかない。

だが、一度、習得した歩行は、別に雪がない無雪期の山でも、普通に使える。

1)歩幅は自分の腸腰筋で引き上げられる程度(疲れを最小限にするため)なので、人それぞれである。その程度に合わせた階段を見つける。

2)見つけたら、下腹部を引き上げる感覚だけで足を上げる。膝は曲がるが、それは上げた結果に過ぎない。

3)着地(ランディング)は足裏全体。これはアイゼンを履いていて、すべての爪を地面に食い込ませるため。

4)足には2kgくらいのウェイトを付けたほうがいい。振り子で足を振ったほうが楽な理由が分かる。

5)ランディングしたら、完全に1点に重心を移す。したがって、反対の足はアウトサイドのフラッギング的な感じになるはずだ。完全に1点にならないと、ピッケルと足の2点支持がわかるようにならない。

6)可能であれば、ピッケルを持つ。恥ずかしければ棒でも良い。どの傾斜で、どの長さのピッケルが最適か?が理解できる。

傾斜のきつい山では、短いピッケルが必要だが、傾斜の緩い山では、当然長いピッケルが必要になる。実際の山では、1本しか持てず、どちらにも合わせることはできないので、妥協が必要になる。

妥協する際に参考にする境界線は、北岳の雪渓や白馬の雪渓。これくらいでピッケルを出すようでは、山や失格であり、一般登山者の山に差し戻しである。あの程度の傾斜は、ストックで歩ける必要がある。

7)正対だけでなくクロスウォークも練習が必要。同じ階段でクロスウォークを左右で行う。

8)最適傾斜が分かったら、傾斜の角度を様々に変えて、同じウォークを練習し、それぞれのやりにくさを一つ一つつぶす

9)どの傾斜から、あくまで自分にとって1点支持が不可能になり、ピッケル(もしくはストックや手)の2点支持を自分が必要とするのかを調査する。 

それがあなたにとって、ロープを出す必要がある、傾斜です。(危険度は除く)

これは人に拠っては4級。5級は90度以上ですので、全員にロープが必要である。

4級は30度~80度まで全部を含むので、幅が広い。年を取っていても、体重が軽い人は傾斜に対しては強い。若くても、がっちり体系の人は当然だが傾斜には弱い。下半身が重い人も弱い。腹が出ていたらなおさら弱い。

4級は落ちたら、死ぬか所を含むことが多いので、念のため、ロープを出す、と記述される登山道であることが多い。ので、自分の対応可能な傾斜を自覚的に知っておき、リスクを感じたら即ロープで確保である。お助け紐程度でも、もって出ましょう。

一方、5級を登る一般的なデシマルグレードを登るクライマーにとっては4級でロープを出すのはバカバカしく感じる。

しかし、たとえそうであっても、足元が崩れるリスクは、本人のクライミング力では解決できない。

したがって、もろい場合は、2級でも、3級でも当然ロープが必要だ。

クレバスウォークを見ればわかるでしょう。北横の大岩が堆積した場所は2級だが、岩と岩の隙間が、雪に覆われていて、どこが穴か分からない。落とし穴にロープなしで出かけて落ちれば、自己脱出はほぼ不可能である。九州ではこのリスクを経験しないので、2級でロープを出す意味が理解できない。

これが理解できないまま、厳冬期に甲斐駒など行ってはいけない。ソロ登攀でもロープはもっていくものだ。足元がもろいなと思ったときに、お助け紐的用途で普通に使えるからだ。

■砂を雪と見立てる行動の誤謬

このやり方で、砂を雪の代わりにする、という合理的根拠はないと思う。

砂=落ちても大した痛みがない、ので雪に対する敬意が失われ、むしろ、害があるような気がする。

以前、野北くらいアイゼンでガンガン歩いていますという自慢げなコメントをもらったが、それが間違いの根源だと思う。一か八かに慣れすぎていて、野北では落ちても落ちた先が海なので、リスクフリーである。死亡にならない。とはいっても、死者の多い岩場だが、この間違った姿勢が災いしていると思われる。

雪上歩行は、沢の高まきで出てくる誰にも踏まれていない崩れやすい急傾斜をこなすときの足さばきと同じだ。だから、野北の岩場をアイゼンで歩くくらいなら、沢登りを習得したほうがいい。

岩場をアイゼンで登る、と言う技術が必要な傾斜は、だいたい60度以上である。そこへ行く以前に、2級、3級、4級の傾斜のこなし方を習得しないから、北鎌尾根で死者を出すわけである。北鎌尾根で落ちるようなら、歩行訓練不足である。

八ヶ岳の赤岳は、短いので、普通に一日で3周くらいしてください。それでも一般登山者にはロープを出す山である。

普通、高校生男子には楽勝の山と位置づけされているが、昔の普通であって現代ではそれも人に拠る。今時の受験漬けパソコン漬けの人には、ロープがいる。

九州の人は、粋がるほうを技術の習得より、優先している。九州の人だけでなく一般登山者はほとんどがそうだ。なので、それがほとんどの遭難や死亡事故の原因である。

九州の人を言ったが、大体の一般登山者も同じである。

したがって、山登り、特にロープが出る本格的な登山やアルパインクライミングというのは、男性のエゴイズムを自覚し、それを克服する成長機会であり、本人が思っている俺=自己イメージが、現実と乖離していることを気づかせてくれる機会である。

自信がありすぎる、ということは、自分を客観的に捉えられていないということである。

そして、登山の失敗とは、自分の真の姿を客観的に捉えられなかったことが、失敗の本質である。





Thursday, February 1, 2024

”未知”、”困難”、次にくる価値観は何?

 ■成果主義の悪影響

クライミングの成果をグレードだけで測ることもそうだが、ある経験の価値を、回数や山の高さ、そういったもので測るという価値観に、我々はいつの間にか侵されている…。

例えば、日本百名山、は、100という数で山をとらえたせいで、数が多いほうがえらいという無意識の前提を作り出し、

「おたく、何個め?」という登山者が大量発生

することになった。多いほうが勝ち、という価値観を無意識の前提に背負っている。

さらに言えば、名山、という区別を山にいれたことで、

 山には、名山と非名山がある、という暗黙の価値

を導入することになり、槍などの特定の山に人々は行列を作ることになった…

■ 岩場

しかし、岩場に行くようになると、クライミングの価値は、さらに貶められており、

「俺、2段」とか、「5.14」とか「V16」とかだけが、価値があり、

 仲間との楽しい時間

 山そのものとの語らいや岩そのものとの語らい

 健康

 良い思い出

そういうものが軽視されるようになった…。我々が山に行くのは、誰かに山頂の写真を見てもらって、いいね!をもらうため、だったのだろうか?

本当はそれぞれ心に山に行く理由があったのでは?

例えば、今日はゆっくり山でも歩いて、亡くなった愛妻との思い出を振り返りたい、とか。

岩場にいくのは、記録更新のためだったのだろうか? 

■ 誰かの愛を感じる場

世界的クライマーのユージさんの開拓の記事は、お父さんが作ってくれたハンガーの話だった。

いい記事だなぁと思った。

私が岩場の開拓のお手伝いをしていたのは、単純にクライマーで、暇そうなやつは、少なく、お鉢が回ってきたからで、別に名誉を求めてのことではない。

米澤先生だってそれは同じであろう… 大体が、コケとか、泥とかの戦いだし、長時間ロープにぶら下がるのは、腰を痛める。

クライミングにおいて、一番楽しいのは、オンサイトで登ることだと仮定すると、開拓は掃除している間に、課題に慣れ親しんでしまうので、開拓者はオンサイトから最も遠く、伝統的なクライマーの価値観で言えば、損と言える立場だ。

それでも、岩場が好きなのは、

 自然の中にいることで得られる、ピースフルな時間が好きだから、

で、私は別に強いクライマーでもないし、年齢柄、今から競技に出て勝ちたいとか野心があるはずもないのだし、自分との闘い?は別にすでにやって勝利してしまっているので、岩場で自分と戦う必要もなく、別に誰かと競争しようと思ったり、リア充アピールしようと思ったりしたことはない。

だからと言って、私の記録がしょぼいだけのものだと思われたら困るが…そこら辺の人には不可能なことをしてきたというのは、その通り…。

記録のすごい・すごくないで勝負しようと思ったことはないが、槍に行列作っているその辺の登山者と同じ扱いを受けるいわれはない。

■ クライミングの価値は、今、何に求められるのか? 

最初は、”未知”で、次は”困難”、と進んできたわけだが、困難を突き詰めようとするあまり、人類はクライミングから、”自然界の中で行う”を捨てることになった。現在の主戦場は、人工壁、なんだが…。

つまるところ、競争し、達成すること、が、資本主義の定番ライフスタイルとすれば、オルタナティブは?

バムライフ?

バムライフ第一号の故・吉田さんは、いかなる傷を抱えていたために、53歳で亡くなることにしたのかなぁ… 

猫ちゃんが亡くなって、目標としていたプロジェクトもあると言えばあるし、ないといえばない、と言う状況で、やりたいことはやり切った感、というよりも、もう心が燃えるようなクライミングはない、したいことはない、と言う感じだったかもしれない。

最後の次期を知る者としては…クールだったなぁ、吉田さん、と思う。

覚者と言う言葉が似合いそうだった。

第三のクライミングの価値は何だろうか?

そこらへんの問いを現代人はやめてしまい、価値が分からないとなると、日和見菌みたいに、人気投票に群がることになる…という、if you don't know where you are going, any road will get you there路線、に陥っているんだよなぁ。

クライミングの価値は何ですか?

吉田さんなら、なんというのだろうか? 

少なくとも、死を敗北と捉えていなかったと思う。

状態の変化の一部というか。なんせ、死の理由は、病気ではない。

生まれたから、なのだ。

トップクライマーたちに語ってほしいのは、クライミングの価値、だ。