Friday, August 30, 2013

後立山テント泊縦走 その② 稜線散歩&天狗山荘

■ 甲府は暑いです・・・

さて、縦走の続きを書きます。今日はずっと物書きの日ですね。

しかし、それにしても甲府は暑いですね… 濡れたテントやシュラフを干しているのですが、あっという間に乾いてしまいました。

この暑さ… 山の上は涼しかったので、体が慣れておらず、つらいです(><)

今日は縦走で使った衣類やテントを干し、車検を切らしそうになった車を大急ぎで車検に出しました。

昨日山の帰りに寄ったプラテーロの天然酵母のパンを薄切りにして、アールグレイの紅茶を入れ、いつも聞いているクラシック専門チャンネルのネットラジオ、CPRでBGM…すっかり普段の生活に落ち着いています。

我が家の素晴らしさを感じられるのも、山旅の良いところかもしれません。

■ Day2続編 白馬頂上小屋 ~ 天狗山荘

白馬頂上山荘には前述のようにバテて着きました。バテたと言っても、ザックのせいです。肩に食い込んで、肩が悲鳴を上げていました。

白馬頂上山荘から白馬山荘までは15分。その先に白馬岳はピストン30分。天気は大晴天。午後から崩れる予報。そして体はクタクタ。大休止のタイミングですね。

そこでザックは分岐に置いて出ることに。ザックがなければ、体は軽く、空荷ってこんなに楽なんだ~と、改めて実感した次第…。

馬尻で汲んだ水が白濁していたので、キレイな水を補給したいのと、白馬山荘を見てみたいため、とりあえずザックは分岐にデポし、徒歩15分の山荘に向かいました。

頂上小屋の広々としたテントサイト 火山灰?
後から歩いて分かりましたが、杓子岳方面へなら、頂上小屋のテントサイト裏から行くのが少々ですが、近道のようでした。

頂上小屋の前では、休憩中の白馬山荘の受付バイトのお姉さんに出会い、世間話を・・・。

バイト仲間と同じ日に小屋に上がったそうで、もうすぐ終わりなのだそうでした。

お姉さんの話では、白馬のほうも、ガスの日が多く、景色はそれほど堪能できなかったそうでした。

小屋バイトは小屋の規模や形態で色々と中身も変わってくるようです。

この左横から自炊場に下り、水を補給。無料。


白馬山荘は、この日は月曜というのもあり、宿泊が少ないそうで、小屋前でくつろぐ登山者もまばら…。




















食堂は、最盛期を過ぎ、ひっそりしていて、静かで、ひんやりとした日影が気持ち良い。

水を補給。水は無料ですが、消毒された沢水です。自炊場に流しがあります。

自炊場へは地下へ降ります。














山荘は売店などがホテル並みに充実していました。大規模な山小屋は初めて見る…
















とりあえず、午後からガスる山域なのは、知っているので、まだ10時半で午後まで時間がありますが、大休止は後にして、先を急ぐことにしました。

とはいえ、水を汲んだり、オレンジジュース(400円)を大急ぎで飲んだりで、徒歩15分とはいえ往復だと30分。

あっという間に、時間を消費し、結局、出発は11時。なんだかんだと時間がもったいない。稜線歩きは良い時間帯にしたいから。補給だけなら頂上宿舎ですれば、時間の浪費はパスできます。

今回は白馬山荘の偵察があったので多少のロスは良しとしましょう。

通常のゆとり登山では、普通は白馬岳までピストンしますから、山荘から往復で、1時間半くらいは余計にかかるはずです。

今回は、私は夫と来た時のために山頂は取っておくことにし、白馬山荘のチェックだけで、天狗山荘へ出ることにしました。晴れたので、ガスが出ないうちに稜線歩きをしたかったんですよね。 

ここから先は、2時間40分歩く予定です。

■ 杓子岳&白馬鑓への縦走

杓子岳への道は、非常に気分の良い大展望の稜線歩きで、縦走路に出たら、こっちのもの!という感じです。



なだらかな稜線にところどころ雪渓の雪が残り、大きな鯨のようです。雪の白、岩稜帯のグレー、ハイ松のグリーンの濃淡、それが青い空を背景に・・・遠景には北アルプスの稜線が時にはなだらかに、時には鋭い線を描いています。

この日は良く晴れたので、遠くに立山と剣を贅沢に眺めつつの、アップダウンの緩やかな素晴らしい稜線散歩です。 待ってました!な感じ。

白馬山荘と白馬頂上宿舎の位置関係が分かる
丘の上に続くなだらかな登山道は明瞭すぎるくらい明瞭・・・とても大量遭難を出した稜線とは思えない。けれど、自然にとっては人間のことなどどうでもいいんだろうな。

杓子岳へは12時ごろ到着。

ですが、印象に薄い山だったようで、山頂の写真がありません(笑)

























巻き道と山頂への道二つありましたが、コースタイムで20分しか変わらず、山頂方面を選びました。














ゴジラの背のような岩尾根

杓子岳は、ほぼ通過で下りました。










杓子の下りあたりから、ガスも出始めました。

少し恐ろしいくらいでしょう?




振り返るとすごい岸壁




ガスって何も見えない鑓、山頂
白馬鑓ヶ岳に13時到着。標高2903m。


白馬頂上山荘から標準コースタイムで鑓ヶ岳まで2時間ですから、コースタイム通りのゆっくりしたペースでした。

この2時間の区間は、危険個所もなく、本当に素敵な稜線歩きなので、ゆとりを持って早朝などに歩くと、もっと堪能できそうです。

また再来したい、うっとりする道でした。








しばらくするとすぐガスは流れます。流れが速いのは後立では普通


このような景色にうっとりです
このあたりから、同行者も出来始め、つかず離れずの良い感覚で歩き、天狗山荘には14時半に到着。

大体標準コースタイム通りですね。この日の行程は、4時49分起床、5時20分発、14時30分着の約9時間。

分岐のセリフがおもしろい
■ 天狗山荘


天狗山荘
天狗山荘は、天狗池の脇のこじんまりした小屋です。




















テントサイトには高山植物が咲き乱れ、とても気に入りました。ロマンティックなおとめのテントサイト。

Myテント 2泊目♪ ゴキゲンなロケーション!個室です
この山荘は、位置づけから、不帰ノ嶮のアタック基地です。 

気に入ったのは、縦走する人しか立ち寄ることのなさそうなロケーションもさることながら、小屋のおばちゃんの雰囲気。おばちゃんと呼ぶには申し訳ない感じの、でも、もうお姉さんと呼ぶにはちょっとお年を召しているかしら?な感じの方でしたが、小屋の人、然とした、やや疲れた雰囲気が好感でした。 なんか共感・・・。 

小屋勤めは、小屋に居続けることが大変なんですよね・・・山に居て山切れですし・・・山小屋に居ると、ちょっと登山者がうらやましいのです。登山者に対して、同胞者という感覚は、終に私はモテませんでしたが(登山者による・・・持てる人もいた・・・)、このおばちゃんは私に対して同胞者感覚で接してくれた。

天狗山荘は、営業小屋っぽくない感じがありますが、それは、天狗山荘が個人経営の小屋だからかもしれません。

ビールの自販機があったり、スナック類が充実していたり、自炊場が自由に使えたりで、自由度が高い。

全体的に、テント泊者に親切な小屋です

以下、写真です。
自炊場 24時間開放
広くて使いやすい自炊場。 

 翌朝、雷だったので逃げ込みました。


体力、技術に自信のない方はご遠慮ください、の、看板。帰宅厳守。
















以下書き写しです。


”ご案内 白馬岳から天狗山荘までの標準コースタイムは3時間です。これより不帰方面、唐松岳までの標準コースタイムは、4時間半から5時間です。体力、脚力に自信のない方は、11時以降の不帰方面の行動をご遠慮ください。”

こんな看板があるということは、つまりみんな自分の歩きがどんなコースタイムがかかるか、計算せずに来るんだろうなぁ・・・  

悲しき哉、小屋バイトを経験した私には、さもありなん、と理解できてしまいます・・・(汗) 登山教育が不足していることは痛感しました。 
充実した飲み物類・・・ 生ビール800円は安い! そうめん0000円に見えるんだが・・・(笑)

スナックも充実しているがやや高め。

ガスが売っているのに好感

バッジ類

自販機

水場

水場上の雪

天狗池 意外に存在感、薄し。

水場にキツネ君、登場

キツネも生息しているんだなぁ・・・ 大変な場所に・・・ 




≪天狗山荘≫
・ビール 500円 自販機あり
・テント泊 500円 風の当たらない稜線の長野県側。平らで良好。お花畑の中
・自炊場 24時間開放 使用自由
・水 無料 水場は豊富
・トイレ 100円 キレイです
・ソフトバンク、Auトイレ前のベンチで入る
・きつねが遊びに来ます(エキノコックスは大丈夫なのかしら…)

この日はさっさとテントを張って、同行で仲良くなった人たちと楽しく夕食を囲み、ビール(500円)で、乾杯して寝ました。

素晴らしいDay2でした☆


≪追記≫

初のテント泊縦走4泊五日 後立山 白馬雪渓~爺ヶ岳(柏原新道)
http://stps2snwmt.blogspot.jp/2013/08/blog-post_29.html

その① 崩落の白馬大雪渓
http://stps2snwmt.blogspot.jp/2013/08/blog-post_30.html

その② 稜線散歩&天狗山荘
http://stps2snwmt.blogspot.jp/2013/08/blog-post_1279.html

その③ 不帰ノ嶮 ~ 唐松岳 ~ 五竜山荘
http://stps2snwmt.blogspot.jp/2013/08/blog-post_4942.html


その④ 核心部 八峰キレット および下山日
http://stps2snwmt.blogspot.jp/2013/09/blog-post.html


























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