Wednesday, May 21, 2014

初心者は確保技術をまずマスターしましょう

■ありがたい先輩

私は登山歴まだ4年と短いのですが、先輩に恵まれ本当にありがたいです。

クライミング力を上げることだけしかしないスポーツクライミングと違い、アルパインスタイルだと、山の中のいろいろな状況に対応しないといけません。

自然環境には様々な条件があります。岩もあれば、雪もあり、そして川だってあります。

それぞれの対象について対応力がついていくのが山の楽しさ。

なので、技術を色々と使い分けることがもっとも適切であり、それが山の楽しさでもあります。

しかし、初心者は様々な状況に思い至らない…という意味の無知により、自ら学ぶという備えについては、想像力の限界があります。

そこが先輩が必要な所。先輩は後輩が通ってきた道を通っているので、よく分かるはずだからです。

知らないリスクに備えようにも実感として分からない、ということがある。

私のブログもある意味、アルパイン1年生から、1年生へのバトンタッチと言えますね。

■ ATCガイドとエイト環

たとえばアルパインの要素には、岩・雪のほか、沢が入ると水という要素も出てきます。

確保はそれぞれの状況下で適切なデバイスを使うのがよろしい。

というわけで、メリットとデメリットをまとめておきます。

ちなみに、主に岩と沢では、リスク受容の考え方がだいぶ違います。沢は大変危険なのでなんでもあり!の世界です。

私は海ですがダイビングの経験があるのですが、水中でロープが流れないと溺死して非常に危険です!

           ≪ATCガイド≫          ≪エイト環≫
セカンドの確保  ロックされる            ロックされない
デメリット      ロープを簡単に流せない    ロープが簡単に流せる
懸垂下降     加熱されやすい          熱くなりにくい

メリットはデメリット、ともなりえます。ので、状況に合わせるのがベストです。それを考えるのがアルパインの楽しさです。(でも、なぜそれを教えてくれる山やは少ないのでしょう?)

要点は、ロープが双方向に流れるか、一方向にしか流れないか、です。

双方向に流れない確保で、セカンドを確保していて、滝の中で墜ちられたら、ロープを早く出してあげないと死んじゃいます。

しかし、状況次第なのです。ただ考えられる状況って、実はそんなには多くないと思います。

≪状況の例≫
1)ハングで宙吊り
2)トラバースでの墜落(元居た場所に帰れないため、地上にローワーダウンしたい時)
3)斜上ラインで墜落(同上)

何らかの事情で動けなくなったら・・・?必ずローワーダウンが必要になります。ローワーダウンが必要になるとなると、ムンターが必要になりますね。

引き揚げが必要になると、3分の1システムが必要になります。別にガイドやレスキューでなくても必要に・・・。

というわけで、大雑把には、

エイト環=沢
ATCガイド=岩

として、おくとよいのかもしれません。 私は講習では「エイト環で下降してもよいですか」と聞いたら、講師は快諾でした☆

■ まずは確保力ありき

しかし、最も大事なことは、クライミンググレードを上げる前に、確保理論をきちんと理解することです。

しかし、この確保については地味な技術のため、まったく確保について理解していない人が多すぎます。

それは講習の在り方にも問題があるかもしれません。

まずもって、確保が理解できない人にはリードクライミングを教えないようにしたほうがいいのかもしれません。

登れるだけで、自分で自分の身を守ることができないクライマーが量産されている現状を最近知りつつあります・・・。

スポーツクライミングのみの人が、アルパインにステップアップするには、覚えなおしが一杯かもしれません。外の方がリスクが大きいからです。

たとえば昨日ですが、インドアのボルジムでは、終了点の確保にヌンチャクを使えと言われました(危なーい!安環ついていない!)。私が、ナイロンスリングと安環付のビナの確保を持っているにも関わらず、です。教えてくれた人は、アルパインクライミングをしない人に違いありません。ものすごく自信をもって、私のセルフがまちがっているかのようなことを言っていました。信用するべからず。

アルパインのセルフビレイは、スリング+安環付ビナ または PAS です。スポーツクライミングの人にヌンチャクで良い、と言われたら、波風を立てないために、「はいはい」と聞いておきましょう(^^;
)。 たしかにそこでは別にヌンチャクで良いのですから...。

スポーツクライミングから、アルパインに移行するにしたがって必要になる技術、その中でも確保は重要です。相手の確保ができない間は本番には行かなくていいのではないかと思います。

私はスポーツクライミングも何も知らない登山者の状態で、アルパインに入りました。

つまり、近年まれにみるオーソドックスに成長しつつある、クライマーってことですね。イマドキ珍しい人材かもしれません。

このまま沢ヤになる予定です(笑) 

アルパイン
スポーツクライミング
  ≪参考≫
http://ishidatozanjukunisshi.blogspot.jp/2013/08/blog-post_4081.html


スリングの取説にはセルフビレイの図が載っています





ザイルを伸ばすということ

■ 未知との遭遇

今日は甲府は雨です。

昨日はボルダリングジムに行っていました。が、ボルダリングはほとんどせず…。

驚いたことに、リード以外全く興味が湧かなくなっていました。

ドウシテダロウ???

私にとっては登山が新鮮だったのは、自然を怖いと思っていたからです。変な思い込みがありました。

子供の頃のキャンプ体験は悲惨体験ばかりでした。暑さ寒さも不快だし、キャンプ場は不潔だし、蛾は寄ってくるし、私は虫大嫌いです。子供は自己防衛力が弱いからですね。子供が自然を嫌うのは、生命の保存の原則に従っているだけなのかもしれません。

そういうわけで、やまというのは、私自身にとって、未知なもの(それゆえに怖いもの)である、自然におそるおそる近づいて行く…そして、実はそんなに怖いものではなかったという発見をする、そして、自分がだいじょうぶ、快適だと思える領域を広げていく…というアクティビティなんです。

その安心領域の広げ方…が、登山だと、最初は小屋泊し、それからテント泊へと安心領域を拡大していきますが、岩だと、ヌンチャクのクリッピングでした(笑)

私にとって、ぬんちゃくはまさに、恐る恐る出かけたハイキングの一歩に当たるもの…

ぬんちゃくを掛けるたびに安心。さらに一歩。さらに一歩とロープを伸ばしていく。気が付いたら、岩の上。

自分が確実に登れると思える範囲が少しずつ広がっていくというのなら、グレードが上がるというのも分かる。


そうやって、あら?なんだか自然って思っていたより、いいやつじゃん?という意外性が面白いんですね。

テント泊縦走なんて、苦行と言われていますが、やってみたら超快適活動でしたし…。

私にとっては未知との遭遇なんです。思い込みを覆す活動。自然を再発見し、自然が自分にとって危険なもの、怖いもの、でなくなっていく活動。

■ スキルアップ目的にはなれない

スキルが上がっていくのが面白いわけではない。スキルなんて上には上がいるもの、なので、一等賞になろう!を求める気持ちにはなれません。

まぁ実は私は昔からスキル向上には興味がないタイプで、英語もTOEIC925点を持っていますが、900点を超えたら、別にノンネイティブとしては十分なので、急速に興味を失いました。実は、専門家としては、ここがスタートという地点なんですけどね。でも、別に外人と話すのに苦労はもうないので、勉強する気がない…(笑)。だから、専門家としては二流です(笑)。

プログラミングも似ています。自分にとって快適に使いこなせる知識とスキルがあるのでそれ以上、専門的に突き詰める気持ちにはならない。一般人から見ればプロですが、プロからみると、広く浅く知っていて、専門性が低い。

私はスキルや能力は、何か他の目的のために使う道具であり、それ自体が目的でないと感じているのです。

スキル習得や能力向上そのものが目的となりえない。 

私は私の自然に対するスキルを、人と自然が共存共栄していくことに使いたいのです。自然破壊することには使いたくない。

■ 山や1年生が目指すべきレベル

英語でのTOEIC900点越えみたいな、一応の実用レベル、が登山においては何か?というと、

5.9リード (5.11くらい登れれば余裕ができ楽しくなる)
標準以上の体力

みたいです。先輩からこのようなメッセージをもらいました。

ーーーーーーーーーーーーーーー
ボルダリングだけしていてもなかなか実際の高山のバリエーションには繋がらないと思いますが、

インドアリード→外岩リード→外岩マルチピッチフォロー→外岩マルチピッチつるべ 

と進んでいけば、バリエーションへの道が確実に開けると思います。

登山全般のスキルが必要なのは勿論のことですが、やはり最低限の岩登り能力が無いと、雪稜でも岩稜でも、何でもない岩のパートがその人の核心になってしまいます。

標準以上の体力と同様に、初級者以上のクライミング能力は、バリエーション的なルートに出るのであれば必須だと思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ぜひ他のアルパイン1年生のみなさんもご参考に。 

アウトドアで自分が自信をもって存在できる領域を広げていきましょう。

そういう活動が、自然とともに生きることから切り離されてしまった現代人の、自然に対するゆがんだ視野を矯正していくと思います。

自然に対する思い込みは、自然に接することでしか、正常化して行かない。

Tuesday, May 20, 2014

リードクライミング時のカラビナへのクリップの仕方

■ クリッピングの練習用

ぬんちゃくですが、一本先にペツルのスピリットエクスプレスを買っていました。

というのは、リードクライミングに進む前に自宅でクリッピングを練習する必要があったからです。

クリッピングは練習しないと上手にできないですよ~ 私練習してもまだ上手にはできません。





このビデオは、2013/08/16 に公開された 国立登山研修所 安全登山普及指導者研修会のビデオです。

登山を教える公的機関としては、もっとも信頼が置けるものと思います。 まだ去年のビデオということは、登山教育は発展途上ですね!

講師のクライミング体験談が読めるサイト

ペツル ジンアクセス

■ 終にぬんちゃくを買いました 

今度の土曜に小瀬のクライミング試験を受けますが、その時に必要なので、クイックドローのセットを買いました。 ペツルのジンアクセスです。先輩たちが使いやすいとおすすめの製品。
    クイックドローのことをクライミングの俗語で、”ぬんちゃく”と言います。

 この道具は、中間支点用です。 

 クライミングは一般に二人一組で登ります。片方が先に行き、残りは下でビレイする。先に行く人をリードクライマーといいますが、リードクライマーが落ちないように、とりあえずロープを仮止め的に支点に掛けるのに使うのがヌンチャクです。登りながら自分の身長分くらいづつロープを掛けておくと、たくさんは落ちないですよね。そのためです。

なので、ぬんちゃくはリードクライミングをしなければ、基本的には必要ない道具なので、購入順序としては後回しになります。

クライミングの憧れが先行する人はエイトノットも結べないのにずらっとヌンチャク持っていたりして。これは恥ずかしいので辞めましょう。リードクライミングするようになったら買いましょう。

 ■どのヌンチャクを買う? 

ヌンチャクを買う必要はすでに一か月くらい前から感じていましたが、リード中にクリッピングのしやすさを考えられるほど、まだ余裕がなく、借りたぬんちゃくで、問題なかったのですが…

 私の基本方針は

 一回しか買わないのだから、手に入るもっともよいものを買う

です。

登山用品は非常に高価です。が、そうそう買い換えるものではありません。なので、自分の命を守ってくれる道具ですから、ケチるところではない、というのが私の意見です。 

ただ、ガチ山一年生が知らない価値観の一つに、”プアな道具立てで登る”というものがあるのも知っています。登山はできるだけシンプルな道具で登るべきだという価値観があります。

山に登るのに、便利な道具をどんどん進化させたら、終いには、自分で登らずに山頂までロープウェーに乗ればいいや、とエスカレートしてしまうのは想像できますよね? 

大事なことは、つたなかろうが、おそかろうが、自分の力で登ることです。

また、昔の山やさんはカラビナ一枚で確保でき、そういう時代は落ちて死ぬ人はいなかったそうですが、確保器や下降器が登場した今は道具のセットミスで墜落して死ぬ人がいるそうです。

 ⇒ こちらのサイトを参照。

しかし、私が考えるのは、

究極のシンプルを追求したら、使い勝手の良い道具を少数精鋭で持つ、

に収れんするのではないか?ということです。質が高く、数が少なく、です。

というわけで、命を守るための登山用品はあまり価格は関係ない、ですが・・・とはいえ、安く買える店と高い店があれば安い店で買いたいですよね。

一般に ペツル製品は高額、ブラックダイヤモンド製品はエコノミーです。

クライミング用品である限り、必要になるスペックはどれも満たしていますから、どれを買ってもいいといえばいいので、分かれ目は、”使い勝手の好み”です。

■ 好み = 自分をよく知る

私は、握力が弱い。一般に男性の平均が50kg、女性の平均が30kgですが、私は左手18kg、右手28kgしかありません。 これは小さいころからで、体力測定で、クラスメートより顕著に低い値を示すのでした。 ジャンプ力とか踏み台昇降とか、平均よりいいのに・・・です。なので、自分の弱点として、長年付き合ってきています。 でもまぁ、一般社会で握力弱いからってあんまり問題になることはなかったのですが、クライミングでは大問題です・・・(><) 生死にかかわります。

ので、私にとって起りそうなアクシデントは、岩をつかめない、という事態です。

その恐ろしいシチュエーションでありそうなのは、ヌンチャクをつかむことです。 

フリークライミングは言うまでもなく、何からフリーか?というと、道具からフリーと言う意味ですので、道具に頼らず登るのが重要ですが、落ちると道具に頼るでは道具に頼るほうがまだましです。

で、フリーなのにヌンチャクをつかんだりと、ちょっとズルすることをA0と言います。エーゼロ・・・、私はクライマーのプライドより、命を取りたいので、頻繁に発生しそうです。

そして保持力がないので、もともと少ない力は大事に使いたいので(省エネ)、クリッピングなどで無駄な力を使いたくない、ので、クリッピングのしやすさを重視。

≪私のヌンチャク選択基準≫
1)スリングが太くて握りやすい (細いスリングは握りにくい)
2)クリッピングしやすい
3)軽さ
4)価格
5)ブランド

あとは軽さがネックでした。 ヌンチャクは1個ではなく、5~10くらい使うもの。1個100gを5個、腰にぶら下げたら、500g。 というわけで、一番軽い68gのペツルアンジェだと、半分まで行かなくてもかなり軽くなります。

軽いヌンチャクは大概、軽量化をワイヤーゲートにすることで計っています。 片方がワイヤーのと両方がワイヤーのがあります。

ワイヤーゲートは、ロープが外れやすいという欠点が。さらにクリッピングもしづらい。

参考サイト

ワイヤーゲートは雪山でいいのですが・・・。

軽量化を考えると、ペツルのアンジェがありますが、これを先輩に行ってみたところ、口をそろえて「使いづらい!」と。現在のところ、もっとも高額なアンジェ・・・使いづらいのならパス決定。

というわけで、ジンアクセスになりました。 

ヌンチャクは、カラビナの形状の他に、スリングがナイロンかダイニーマか、というのもあります。

長さですが、支点の遠さ次第なので、これは各種の長さを持つしかなく、最初のヌンチャクセットとしては市販されている標準的なもので妥協するしかありません。

参考サイト: http://www.yamanakama-sirius.org/oyakudachi/karabiner.pdf

Monday, May 19, 2014

カラビナはスパイン側

■ カラビナの知識

クライミングの初期にカラビナについて教えられます。



(http://arbor.cocolog-nifty.com/lumberjack/2013/04/index.html より転記)

こんな感じ。 大体、名称を言われて、はいそうですか。以上、おしまい。

こんなのも教えてくれるかもしれません。





















http://arbor.cocolog-nifty.com/lumberjack/2010/09/post-aa2e.htmlより転記。

すいません、画像は借用しました。 分かりやすいのが既存であったので。

重要なのは、

 ・メジャーアクシス

です。 荷重が、スパイン側で、メジャーアクシスにかかるようにするのが大事です。

なぜか?

■ 強度が一番強いからです

カラビナの知識を学ぶときに、誰も言わないですけど・・・どうして誰もきちんと教えないのかなぁ???

カラビナはメジャーアクシスに荷重がかかる時に最大の強度が出る。ゆえに常にメジャーアクシスで使え。以上終わり。

支点作成時、カラビナの向きを間違う人は多い。それはクリシン的に言えば、「だから何?」を言わないからです。

しかし、実は覚えやすい原則があります。 スパインに荷重が通るように設置する、です。






(http://column.kojitusanso.jp/ksguide/2010/10/post-62.html より転記)

ね、この図では、教科書的にきれいにメジャーアクシスに荷重のラインが来ていますよね?

■ 枝葉ではなく、原則を

ゲートの向きが上、とか、右、とか左とか、そういう覚え方をしていてはいけません。

メジャーアクシスに荷重のラインが通るように、設置する、が原則思考の覚え方です。

一体どうして誰もそういわないんでしょう??? 私には超謎です・・・(^^;)

そう教えないから、暗記一辺倒で覚え、間違う人が多いのでは?

カラビナの持ち方とか色々小さいこともありますが、そんなことより大事なことだけを最初は覚えるべき。

枝葉は最後に覚え、最初は幹を覚えるべき。 みな枝葉を言い過ぎではないかと思います。