Thursday, January 19, 2012

冬用の登山靴選び 進行中


■冬の登山靴どうしたらいいか?

最近、冬用の登山靴が必要だということがわかったので、研究しています。

私は幅広の足で、普段の靴も結構選ぶタイプ。普段から靴には結構お金をかけています。

靴なんて履いてみないと分からないわけで、そういう事情から、都会のほうが選択肢の面で
優れているのかと思い、新宿や難波で履いてみましたが… 実は、地元の山ショップが
健闘していることが分かりました。一応、スカルパ、スポルティバ、ローバーといった
有名な靴は都会までわざわざ行かなくても置いてあることがわかりました。

今年の冬は大阪へ戻る機会があったので新宿の好日山荘に立ち寄ったり、難波の好日山荘を
チェックしたりしたのですが、冬山道具に関しては好日山荘はあまり力を入れていない?
ような印象です。どうもクライミング系らしい?

靴選びなら、さかいやスポーツがおススメだとあるメーカーの人から聞きました。神田か。

神田までも行くとして、地元で手に入るものは地元で買えばいいわけで、とりあえず、
地元の山梨の山ショップエルク、石井スポーツ、ストローハットで置いてあるもので候補に
なりそうな靴はほぼ全部履いてみました。

■ 求める機能は 入門靴

さて、そもそも冬靴といっても色々あるので何を求めるかということになるのですが、私のは 

冬靴入門。  

つまり、重いプラスチックブーツは要らない。ダブルブーツも要らない。
冬の北アのような冒険レベルの山には絶対行きそうにない。だから岳人の憧れの名品は要らない。

冬のレジャーの延長線上にある山、だけどスキーじゃなくて山、スノーシューでもアイゼンでも歩く山。
簡単に言うと冬のスノーハイキングですね。北八つメインでも権現くらいは目差したいところです。

期待する機能は優先度順に

1.ソールの硬さ  これはアイゼン歩行を前提にするため。
2.足に合うこと  合わないとそもそも歩けない
3.軽さ      重いと疲れる
4.防水性     いまどき夏靴も防水仕様は当然。冬はなおさら
5.保温性     冬の使用が前提なら寒さにも備えたい
6.価格      ベストバリュー

これをメーカーの用語に落としてみると 

・ビブラムソール
・クランポン対応 or ワンタッチアイゼン対応
・アッパーはゴアテックス + 皮
・保温材 デュラサーモ、プリマロフト、シンスレートなど

ってどの靴もほとんどこれくらいの使用は満たしていたりします。なのであまり選択を絞ることにならない。

店員さんの話によると靴の保温性能はあまり当てにしないほうが良いそうです。

ソールも手持ちのクランポンがバンド式なので、結局ワンタッチアイゼンなるものを使用することは
なさそうなので、クランポン対応できるソールの硬さがあれば後はなんでも良い、と言うようなことに
なるのですがそうなると広すぎる選択肢(汗)。

靴にはさまざまなレンジがあり…価格も1万円くらいは軽~く幅が(^^;)。

クランポンがつく靴なら、ほとんどすべての靴がつくわけなのです…が、何が価格差を生んでいるのか?
そこが知りたい…が、よく分かりません(--;)。

このサイトではさまざまな登山靴が載っています。☆の数やどんな道を歩くかで分類してあるのが
分かりやすい。
http://www9.plala.or.jp/outdoorguide/goods/goodsguide2.html  

 ソールが硬い=つま先だけでも立つことができる → 急斜面OK

うーむ。まるでバレエのトゥシューズ選びのようです(笑)
シャンクの硬さが問題なのか。ポアントと同じですね。硬いシャンクの人ほど筋力を使わず
爪先立てる、というのがバレエの通説ですが、冬靴も同じようです。ただし☆のランクは爪先立つほど
上級者向けになるのは、おそらく爪先立つほどの傾斜の斜面に普通のスノーハイキングの人は行かないからでしょう。

この分類によると、

 ・氷(アイス)
 ・登山 OR クライミング つまり、”歩く”vs”よじ登る”?(笑)


が分かれ目のようです。たしかにふかふかの雪を歩くのは別にアイゼンいらなかったりしますし、
アイゼンが本当に欲しいのは氷の上… 保温材なしの軽量靴は基本はスピードクライム用のようです。
うーん、軽いほうがいいけど、のんびりハイクの人は山の滞在時間は長くても、実は山小屋にいるだけで
歩く時間は実質そんなになかったりしますけど… 重さ&歩きにくさと保温性は相反するようですね。

一般的には5万円程度の予算を握り締めて、山道具屋へ走り、用途を伝えてその中で一番足に
合っているものを購入するのだそうです。
  
色々な店で履いてみているのですが、比較を作っておくことにしました。

足にはとりあえず店のためし履きでは痛いところは無い…のは、ある意味当然で(^^;)
実物の足よりかなり大きい靴を厚手のソックスで履くので、靴と足の相性はある意味歩かないと分からないのかも?

とはいえ、履いてみないと買えません。 

《靴の履き方》
1)冬用の厚手の靴下を借りる、もしくは自宅から持っていく
2)靴に足を入れたら、つま先のほうに足を寄せる
 → 指一本くらい入るべし
3)その後かかと側に足を落とすため、かかとを地面に打ち付ける
 → しっかり指が開けるスペースがあるものが良い
4)シューレースをしっかり結んで、坂など店内を歩いてみる

歩き方は、普通の歩き方と横歩き。足首のねじれもチェック。


《履いてみた冬の登山靴》
スポルティバ ネパール エボ 990g 69,300円

 何でも山男の憧れの靴なのだとか? そんな大それた靴は履けない

スカルパ モンブランGTXレディ 770g 57600円 
 これはどこを歩いてもいいよと太鼓判を押された靴。 ある意味ベンチマークか。
予算は大幅オーバー。 

スカルパは日本人に人気なのだそうですが、細いという事も聞くのでいまひとつそそられていません。一応、店内で履いている分には痛いところも無く履けていますが。

しかもかなりのソールの硬さで、ロボット歩き。北八つの平坦な雪道の樹林帯などを歩くには疲れそうな靴です。
靴に負けて疲れそうな靴はちょっと。

アイスアックスを持ってアイスクライミングってのはやりそうにありません。冬山においてつま先立ちの必要がある、というのはそういうケースのようですからここまでのものは必要でなさそう…。私たちの岩はせいぜい高見石の岩です(笑)

こんなに高い靴でなくてもよいような気がするんだが…と伝えると出てきたのが…

 ・スカルパ トリオレプロGTXレディ 690g 39900円
  これでいっかという気もする。一般的っぽい感じ。ポアントならグリシコって感じ。

 ・スポルティバ トランゴ GTX 720g 38850円
  軽い!足あたりが良い。ポアントにたとえるとRクラスやって感じです。

このクラスは冬靴というわけではないがアイゼンOK。4万円コースですね。厳冬期OKとはメーカーのサイトに
書いていないのが少々気になる。ただし普通に八ヶ岳くらいなら行ってしまえるそうです。

 ・Aku SL PRO LTR GTX 990g 47700円
 これは石井スポーツでしか扱っていないモデルのようで日本だと赤だけど
 海外サイトでは違う色が出てくる。 これは土踏まずが持ち上がった感じがして感触が
 よかったのですが、重さが難点ですね。今のところ最有力候補。お得感あるし。ただなんで赤?
 海外のは地味な色でそっちのほうがかっこいいと思うんだけどな。
 
夫が履いているローバーにはアイゼンをつけても何も言われない…ので一応履いてみた。
これは別に冬仕様と言うわけではない靴ですが木型が日本人向けなので幅広の足の
私の足に合いそう。夫は夏はこれより軽めの靴を買い足したいそう。

 ・ローバー  タホー プロ GTX WXL \38,850
 
  デザインが地味でいいのですが低山雪山や残雪での使用も可能とあるだけ。
  わざわざ冬用に買い足す靴かといえばそうでないように思います。

 ・ローバー バイオレ GTX \37,800
 超軽量ライトアルパインブーツ
 
 近くにおいてあったので履いてみたらまるでスニーカーのように軽い。きっとこの靴は岩のぼりによさそうです。

他に今はいているのがシリオの靴で足にあっているという理由から靴型が合うのかなと、
シリオの冬用登山靴を履いてみたのだけれど、まったく足に合わず。
ネットでは調べてみたら良いと評判の靴らしいのですが…黄色の靴です。足はそれぞれですからね。

お店の人によると、シリオの靴は靴型(ラスト)が独特なので、アイゼンに合いにくく、アイゼンを選ぶのだそうで
アイゼン歩行を前提にしている場合はおススメではないそうです。そうなのか。
山道具屋ではあまりプッシュしていないようです。

ビブラムソールにも色々あり、解説は日本語のサイトではなかなか良い解説や比較が見つからない。
このサイトが英語だが見やすい

どんな特徴を持たせたいかによるので一列に優劣を比較はできないのだろうが、なんとなく下の段に行くほどソールの質がよくなっているように見受けられる。順に見ていくと採用している製品が紹介されるのだがだんだん高い靴が
でてくる。ということで、大体の参考になる。

ふむ~。ここまで研究しても、いまひとつシンデレラの靴にはめぐり合っていないように
思うので、結局、神田まで買い物に行くことになるかもしれません(笑)

ふと山雑誌を見ると…他にも色々なメーカーが広告を出しています。マウスパッドにしていた
雑誌をふとみるとボリエールというメーカーの靴が。ボリエール社アルワなんて、安く感じます。
履いてみたいですね、ココまで来たら。

この分野、昨今には珍しく出ている商品を全部試してから比較買いできそうな分野ですし
何しろ、山の道具に関しては選択を人任せというか、店の人の言うとおりにすると、買いなおしになる。

やっぱり自立は自分で選ぶことからですね。とは思うものの、研究するのも大変なわけでああ~疲れた(笑)。



≪関連記事≫

山道具変遷

ザックと山古本

グッドデザインな山服なら吉祥寺

靴選びの予備知識

アイゼンの話

冬用の登山靴選び 進行中


■冬の登山靴どうしたらいいか?

最近、冬用の登山靴が必要だということがわかったので、研究しています。

私は幅広の足で、普段の靴も結構選ぶタイプ。普段から靴には結構お金をかけています。

靴なんて履いてみないと分からないわけで、そういう事情から、都会のほうが選択肢の面で
優れているのかと思い、新宿や難波で履いてみましたが… 実は、地元の山ショップが
健闘していることが分かりました。一応、スカルパ、スポルティバ、ローバーといった
有名な靴は都会までわざわざ行かなくても置いてあることがわかりました。

今年の冬は大阪へ戻る機会があったので新宿の好日山荘に立ち寄ったり、難波の好日山荘を
チェックしたりしたのですが、冬山道具に関しては好日山荘はあまり力を入れていない?
ような印象です。どうもクライミング系らしい?

靴選びなら、さかいやスポーツがおススメだとあるメーカーの人から聞きました。神田か。

神田までも行くとして、地元で手に入るものは地元で買えばいいわけで、とりあえず、
地元の山梨の山ショップエルク、石井スポーツ、ストローハットで置いてあるもので候補に
なりそうな靴はほぼ全部履いてみました。

■ 求める機能は 入門靴

さて、そもそも冬靴といっても色々あるので何を求めるかということになるのですが、私のは 

冬靴入門。  

つまり、重いプラスチックブーツは要らない。ダブルブーツも要らない。
冬の北アのような冒険レベルの山には絶対行きそうにない。だから岳人の憧れの名品は要らない。

冬のレジャーの延長線上にある山、だけどスキーじゃなくて山、スノーシューでもアイゼンでも歩く山。
簡単に言うと冬のスノーハイキングですね。北八つメインでも権現くらいは目差したいところです。

期待する機能は優先度順に

1.ソールの硬さ  これはアイゼン歩行を前提にするため。
2.足に合うこと  合わないとそもそも歩けない
3.軽さ      重いと疲れる
4.防水性     いまどき夏靴も防水仕様は当然。冬はなおさら
5.保温性     冬の使用が前提なら寒さにも備えたい
6.価格      ベストバリュー

これをメーカーの用語に落としてみると 

・ビブラムソール
・クランポン対応 or ワンタッチアイゼン対応
・アッパーはゴアテックス + 皮
・保温材 デュラサーモ、プリマロフト、シンスレートなど

ってどの靴もほとんどこれくらいの使用は満たしていたりします。なのであまり選択を絞ることにならない。

店員さんの話によると靴の保温性能はあまり当てにしないほうが良いそうです。

ソールも手持ちのクランポンがバンド式なので、結局ワンタッチアイゼンなるものを使用することは
なさそうなので、クランポン対応できるソールの硬さがあれば後はなんでも良い、と言うようなことに
なるのですがそうなると広すぎる選択肢(汗)。

靴にはさまざまなレンジがあり…価格も1万円くらいは軽~く幅が(^^;)。

クランポンがつく靴なら、ほとんどすべての靴がつくわけなのです…が、何が価格差を生んでいるのか?
そこが知りたい…が、よく分かりません(--;)。

このサイトではさまざまな登山靴が載っています。☆の数やどんな道を歩くかで分類してあるのが
分かりやすい。
http://www9.plala.or.jp/outdoorguide/goods/goodsguide2.html  

 ソールが硬い=つま先だけでも立つことができる → 急斜面OK

うーむ。まるでバレエのトゥシューズ選びのようです(笑)
シャンクの硬さが問題なのか。ポアントと同じですね。硬いシャンクの人ほど筋力を使わず
爪先立てる、というのがバレエの通説ですが、冬靴も同じようです。ただし☆のランクは爪先立つほど
上級者向けになるのは、おそらく爪先立つほどの傾斜の斜面に普通のスノーハイキングの人は行かないからでしょう。

この分類によると、

 ・氷(アイス)
 ・登山 OR クライミング つまり、”歩く”vs”よじ登る”?(笑)


が分かれ目のようです。たしかにふかふかの雪を歩くのは別にアイゼンいらなかったりしますし、
アイゼンが本当に欲しいのは氷の上… 保温材なしの軽量靴は基本はスピードクライム用のようです。
うーん、軽いほうがいいけど、のんびりハイクの人は山の滞在時間は長くても、実は山小屋にいるだけで
歩く時間は実質そんなになかったりしますけど… 重さ&歩きにくさと保温性は相反するようですね。

一般的には5万円程度の予算を握り締めて、山道具屋へ走り、用途を伝えてその中で一番足に
合っているものを購入するのだそうです。
  
色々な店で履いてみているのですが、比較を作っておくことにしました。

足にはとりあえず店のためし履きでは痛いところは無い…のは、ある意味当然で(^^;)
実物の足よりかなり大きい靴を厚手のソックスで履くので、靴と足の相性はある意味歩かないと分からないのかも?

とはいえ、履いてみないと買えません。 

《靴の履き方》
1)冬用の厚手の靴下を借りる、もしくは自宅から持っていく
2)靴に足を入れたら、つま先のほうに足を寄せる
 → 指一本くらい入るべし
3)その後かかと側に足を落とすため、かかとを地面に打ち付ける
 → しっかり指が開けるスペースがあるものが良い
4)シューレースをしっかり結んで、坂など店内を歩いてみる

歩き方は、普通の歩き方と横歩き。足首のねじれもチェック。


《履いてみた冬の登山靴》
スポルティバ ネパール エボ 990g 69,300円

 何でも山男の憧れの靴なのだとか? そんな大それた靴は履けない

スカルパ モンブランGTXレディ 770g 57600円 
 これはどこを歩いてもいいよと太鼓判を押された靴。 ある意味ベンチマークか。
予算は大幅オーバー。 

スカルパは日本人に人気なのだそうですが、細いという事も聞くのでいまひとつそそられていません。一応、店内で履いている分には痛いところも無く履けていますが。

しかもかなりのソールの硬さで、ロボット歩き。北八つの平坦な雪道の樹林帯などを歩くには疲れそうな靴です。
靴に負けて疲れそうな靴はちょっと。

アイスアックスを持ってアイスクライミングってのはやりそうにありません。冬山においてつま先立ちの必要がある、というのはそういうケースのようですからここまでのものは必要でなさそう…。私たちの岩はせいぜい高見石の岩です(笑)

こんなに高い靴でなくてもよいような気がするんだが…と伝えると出てきたのが…

 ・スカルパ トリオレプロGTXレディ 690g 39900円
  これでいっかという気もする。一般的っぽい感じ。ポアントならグリシコって感じ。

 ・スポルティバ トランゴ GTX 720g 38850円
  軽い!足あたりが良い。ポアントにたとえるとRクラスやって感じです。

このクラスは冬靴というわけではないがアイゼンOK。4万円コースですね。厳冬期OKとはメーカーのサイトに
書いていないのが少々気になる。ただし普通に八ヶ岳くらいなら行ってしまえるそうです。

 ・Aku SL PRO LTR GTX 990g 47700円
 これは石井スポーツでしか扱っていないモデルのようで日本だと赤だけど
 海外サイトでは違う色が出てくる。 これは土踏まずが持ち上がった感じがして感触が
 よかったのですが、重さが難点ですね。今のところ最有力候補。お得感あるし。ただなんで赤?
 海外のは地味な色でそっちのほうがかっこいいと思うんだけどな。
 
夫が履いているローバーにはアイゼンをつけても何も言われない…ので一応履いてみた。
これは別に冬仕様と言うわけではない靴ですが木型が日本人向けなので幅広の足の
私の足に合いそう。夫は夏はこれより軽めの靴を買い足したいそう。

 ・ローバー  タホー プロ GTX WXL \38,850
 
  デザインが地味でいいのですが低山雪山や残雪での使用も可能とあるだけ。
  わざわざ冬用に買い足す靴かといえばそうでないように思います。

 ・ローバー バイオレ GTX \37,800
 超軽量ライトアルパインブーツ
 
 近くにおいてあったので履いてみたらまるでスニーカーのように軽い。きっとこの靴は岩のぼりによさそうです。

他に今はいているのがシリオの靴で足にあっているという理由から靴型が合うのかなと、
シリオの冬用登山靴を履いてみたのだけれど、まったく足に合わず。
ネットでは調べてみたら良いと評判の靴らしいのですが…黄色の靴です。足はそれぞれですからね。

お店の人によると、シリオの靴は靴型(ラスト)が独特なので、アイゼンに合いにくく、アイゼンを選ぶのだそうで
アイゼン歩行を前提にしている場合はおススメではないそうです。そうなのか。
山道具屋ではあまりプッシュしていないようです。

ビブラムソールにも色々あり、解説は日本語のサイトではなかなか良い解説や比較が見つからない。
このサイトが英語だが見やすい

どんな特徴を持たせたいかによるので一列に優劣を比較はできないのだろうが、なんとなく下の段に行くほどソールの質がよくなっているように見受けられる。順に見ていくと採用している製品が紹介されるのだがだんだん高い靴が
でてくる。ということで、大体の参考になる。

ふむ~。ここまで研究しても、いまひとつシンデレラの靴にはめぐり合っていないように
思うので、結局、神田まで買い物に行くことになるかもしれません(笑)

ふと山雑誌を見ると…他にも色々なメーカーが広告を出しています。マウスパッドにしていた
雑誌をふとみるとボリエールというメーカーの靴が。ボリエール社アルワなんて、安く感じます。
履いてみたいですね、ココまで来たら。

この分野、昨今には珍しく出ている商品を全部試してから比較買いできそうな分野ですし
何しろ、山の道具に関しては選択を人任せというか、店の人の言うとおりにすると、買いなおしになる。

やっぱり自立は自分で選ぶことからですね。とは思うものの、研究するのも大変なわけでああ~疲れた(笑)。



≪関連記事≫

山道具変遷

ザックと山古本

グッドデザインな山服なら吉祥寺

靴選びの予備知識

アイゼンの話


Wednesday, January 18, 2012

夏用のアンダーを冬に活用する

■どっちが上か?

最近、昔天王寺のミオで勝った安い中綿のジャケット…中身は綿…を久しぶりに着てみると重くて仕方ない。
こちらに着てから山服を着るようになったので軽さに慣れてしまったんですね。

The more you know the less you need といいますが、このジャケットは山ジャケの登場で
いらないことに。

冬ジャケットは高いので買うときに研究して、汗かき体質を考慮して、より通気性が高いソフトシェルを
持つことにしたのですがやっぱりそれでも蒸れたのでさらにシーズンはじめに夏用のアンダーを買いました。

これがなかなか優れもの。ですが、着方にコツがあることを最近理解しました。


吸水性の速乾アンダーは速乾だけに肌触りがひんやりしています。

なのでセオリーどおり、3レイヤーの一番下に着ると寒い。

そこで一番下をウールのアンダーにして2番目に着るとちょうどいい♪

肌触りと言うのはどうしても自然素材のほうがいいので肌に近いものはやっぱり化繊より
天然素材だなと一人納得しています。

ウール + 吸汗速乾 

ウールが下で速乾が上。まるでピザのトマトソースとチーズの関係のようですね。日本では
チーズが上でトマトが下ですが、イタリアでは逆だそうです。


■ デッドエアの量

一方失敗もあり…ホグロフスのフリース…色がきれいなのに惹れたのですがあまり活躍していません。
というのは静電気がすごい!その上暖かさでイマイチ。

というのも体にフィットしたカットでないので、ゆとりがありすぎてデッドエアを溜め込まない。
暖かい空気が逃げてしまうのです。なのにさらにアウターをきると中でもたつく。

とりあえず防風性のフリースはたぶんミドルというより、春秋のアウターですね。

ゆとりのあるトップスは細身の人には、ゆとりが逆にあだになり、暖かくないのにもたつくことに
なるようです。買うときはゆとりの分量に気をつけなければいけませんね。

これと同じことは、ボトムスにもいえ、去年ウールのアンダーがとてもよいことに気がついた私は
寒がりのお尻、ボトムスなら最厚手のもっとも暖かい厚手ウールでいいかと、最厚手のウールにしたの
ですがサイズLが失敗。膝周り腿周りにゆとりがあり、そのゆとり分涼しい… その下のぴったり
しているほうが暖かいです。

肌に密着していないと暖かくないのですね。ゆとりたるみは空気の移動なので移動したら熱を逃しているみたいです。

暖かさには、サイズ感がとても重要だと学んだのでした。

■ 冬毛?

暖かさでいうとおとどし買ったNangaのフリースはとっても軽くて暖かくていいのですが
表面の生地がほつれてきたのと、チャックがチャチなのであまり強度が無く、外れやすくなって
しまいました。ダウンはほんと暖かさでダントツに良いです。

ふかふかして暖かいし、畳めば驚くほど小さくなるうえに復元性がよいので家でも、ものすごく重宝しています。

山でももちろん一番暖かいですが、家の中で着るのにもいい。なるほどかさばるハイロフトの服はあったかい。

家の中は風が吹いていないのでこれさえあれば下はTシャツでいいほどです。こういう用途に
使うダウンは表面の生地のやわらかさが重要だと思います。表面の生地が硬いとどうしても
アウターになりインナーのダウンとして着ようとしても動きにくくてやってられません。

このNangaの製品はハイロフトなのにとっても動きやすい。腕まくりだってできます。

でも問題は濡れに弱いこと。家の中では炊事をするので…ぬれちゃうんだけどね…

というわけで今はパタゴニアのウルトラ・ライト・ダウンシャツというのが欲しくなってしまったのですが…
いや靴が先ですね~…

夫はハイロフトのフリースを愛用していますが、彼はがりがりに細身なので、冬毛っぽくて
ちょうどよさそうです(笑)。

私はR2のベストを買う計画だったのですが…これもお預け。とりあえず今Nangaのダウンがあるからいっか。

というわけでほとんど冬の山に行っていないのに…道具ばかりが高度化しているようであせりは募るのでした(^^;)

Thursday, January 12, 2012

登山靴選びの予備知識・・・選び方

■ 幅広迷信

一般に、日本人の足は幅広甲高といわれますが、実はそれは思い込みで細幅の人が多い…
というのは、バレエでおなじみポアント選びでも有名な話です。

 迷信1 幅広
 迷信2 広いほど良い

幅広でない人が幅広の靴を履きつづけると、外反母趾が悪化します。バレリーナの大半が外反母趾
なのは、骨の成長期に合わないトウシューズ(ポアント)で爪先立ち、親指だけに体重がかかって
いるにもかかわらず靴からのホールドがなかったからです。

本来足に合ったポアントを履けばならないはずですが足に合う靴を履くということがあまりに難しい
ため、バレリーナの外反母趾は当然視されています…

要は 『足にあった靴を履きましょう』 ということなのですが…

足に合った靴を探すというのがこれがなんとこのハイテクの時代にあって難しいことでしょう?

自分の足の足の3Dデータを入力すれば、マッチングする木型を使った靴の候補がすぐにも出てくる
そんなコトだって結構容易に可能な気がしますが…夢のデータシステムですよね。

登山靴とポアント選びは似ています。まずつま先とシャンクに強い剛性が必要なこと。
そして、詰め物を前提としていること。ポアントはゴムの詰め物とセットで考えるように登山靴は靴下とセットで
考えます。

■ 足の解剖学的予備知識

登山靴は3シーズン用のSirio421ですが、この靴は別段痛くないという特筆すべき特徴があるので…
(そう、痛くないのはすごいことなのです!)特に悩んでいなかったのですが…冬の靴を買い足すに
あたって、ここはやはり熟考どころかと。

登山靴選びではあまり強調されていませんが、人類のつま先は3タイプに分けられます。

・エジプト型 約70% 
・ギリシャ型 約25% 
・正方型   約5%


ネットから拝借した画像です。

ちなみに足を入れてみるとこんな。 これも拝借画像。分かりやすい。

でギリシャ型=オブリーク型。人類のつま先の形はオブリークタイプが7割を占めるにもかかわらず、実際市場で7割を占めているのは、つま先が細くなるギリシャ型タイプの靴です。

ファッションが優先だからですね。ま、靴の用途の7割はファッションともいえるのですが こと、登山靴やポアントは機能性のみが購入の動機になるかと。

私がシリオを気に入った理由はこのオブリーク型。
木型を見てもだいぶ違います。これもネットから拝借。

他に 知っておくべき足の解剖学としては2つのアーチ。

 ・縦のアーチ 土踏まず 崩れると偏平足 
 ・横のアーチ 足裏の平 崩れると開帳足

要するにアーチがないと 平面 に近づいてくるってコトですね。足裏の筋力をつけて
立体感のある足を目差したいものです。

最後に、くるぶしの骨が回外している人はO脚になりますが、こういう人は足首を外側にねじる捻挫をしやすいです。
生まれつきくるぶしの骨が外に傾いていることがO脚の原因だからです。

 ・O脚 → 外側にネジって捻挫しやすい
 ・X脚 → 内側にねじって捻挫しやすい



まとめると、靴を選ぶ際の解剖学的ポイントは3つ。

 1.つま先  → 適度な空間的ゆとりとつま先剛性
 2.土踏まず → 形状と剛性によるサポート
 3.くるぶし → 左右の剛性&前後の自由度

私の理想はつま先が広く、土踏まずで足の前すべりを支え、しっかり足首が固定される靴です。

■ 合わないとどうなるか?足のトラブルから理想の靴を探る

足幅って、とても弾力性があるんです。ちなみにぎゅっと足を握り締めてみると幅はすぐ変わります。だからといってその状態では歩けません。纏足ですね。ちなみにハイヒールは現代の纏足ですよね~。

足裏にタコや魚の目ができる人は合わない靴を履いています。長時間歩くと水ぶくれができますが
それもそこが擦れるため。圧迫されるとタコになります。圧迫が強いと魚の目に。

私もOL時代は細い靴を履いていたので、魚の目をとるサリチル酸の絆創膏が手放せず…ちなみにバレエシューズで
まじめにバーレッスンをすると足裏の筋力をつけるので足のトラブルの予防になります。バレエシューズは
布一枚。これを考えると地下足袋などで歩く登山は足裏の筋力を強化しているのかもしれません。
登山でも岩壁を登るクライミングシューズは地下足袋みたいですよね。シビアな場面では指力が最後にモノをいう?!

《タコと靴の関係》
 ワイズが広すぎる靴 → 足裏にタコ
 ワイズが狭すぐる靴 → 指間にタコ
 形があっていない靴 → 小指などあたる箇所にタコ
 長さが短すぎる靴  → 指先にタコ

私は開帳足気味なのであまり足幅が広すぎて(4Eなど)サイドからのホールドがないと、長時間履いたときに親指の腹のところに水ぶくれができます。開帳足が悪化していますね。

しかしこれは体重移動としては正しい移動ですから母趾球に水ぶくれができる靴ではとりあえず正しく歩けていますね。

今はいているシリオ421も3日続けて8時間ほど歩くと右足の裏に水ぶくれができました。開帳足ですね。下りでできた。しかしまぁ長時間歩いたとき以外は問題が無いので素晴らしい靴です。

で、冬靴定番 スポルティバのネパールEVO と トランゴはオブリーク型だということを発見! 

なるほど人気の理由ですね。

■ フィットのポイント

フィット感で要注意な点は、大きすぎる靴です。足首で縛ってしまう登山靴は、大きすぎても、靴下で合わせる事情もあり、靴の中で足が泳ぐようなことになっても痛くなければフィットしているのだと勘違いしてしまいます。

確かに甲の部分を覆う靴や紐靴は足の動きに靴が追従しやすい…のは、覆う部分が多いから当然です。

しかし、実はパンプスみたいに覆う部分が少なくてもフィットした靴は足に追従してきます。それこそ
シンデレラの靴です。

この辺の感覚は日本人にとっては分かりづらいところです。なぜならわれわれの靴の原点は下駄や雪駄。
つまり最初からパタパタさせて通気性がよいのが原点なのです。靴は足に追従しない。

この方式はやっぱり暖かいところの人にはよいようで、欧米であってもニュージーランドや
オーストラリアの人ははだしで歩いている人も多く、サンダルの人が多いです。何しろ、
暑い国でぴったりとした靴を履いていると水虫になります(笑) 勝手な想像ですが、
きっとはだしは足裏の皮が自然と剥離するのがいいのではないかと? 

ともあれ、足にぴったりと追従させるには、靴本体には形状とサイズが合っていることのみを要求
足裏の土踏まずのフィットには良い中敷を入れることが肝心です。 

平たい足の人は足が前滑りしがちななので、特に下りでフィット感を重視。
逆に登りではかかとが固定され、足首に自由度があることが重要です。足首は前後には自由度が広く、
左右には自由度が少ないことが重要
です。これは斜面を歩くときは足首を前後に動かすけれども
左右の足首を動かす範囲は捻挫を防ぐ意味からあまりなくていいからです。まとめると

《フィット感》

・つま先への前滑り  → 下り斜面で確認 
・かかとの浮き    → 登り斜面で確認 
・くるぶしのフィット → 捻挫しそうな角度を作ってあたる箇所を確認。

最後に 足の形を考えたとき、考慮すべきポイントは、以下のようになろうかと思います。

《足の形状と4つのチェックポイント》
 ・つま先  形   広さ   → じゃんけんのパーができる
 ・土踏まず 高さ  サポート感 → 前滑りしないことを下り斜面で確認
 ・かかと  サイズ フィット感 → 浮かないことを登り斜面で確認
 ・くるぶし 位置  サポート感 → サポートされることを捻挫姿勢で確認
 ・足首       自由度   → 登り斜面で確認