Saturday, April 5, 2014

愉しいクライミング 三つ峠


■ 初めて岩で山頂 

今日は山の師匠と愉しいクライミングに出かけてきました☆  今回のヤマレコ

場所は三つ峠。マルチの易しいルートがあるからです。初心者の女性二人にマルチピッチのシステムをしっかり叩き込む、という目的での選択でした。

登ったのは、屏風岩。右フェイスと中央フェイス。

屏風岩は天狗の踊り場まで出て、初めて岩で山頂をゲットした山になりました☆ 

9時半頃に登り始め、12時くらいまでかかったので、たった3ピッチに3時間?!かかりすぎ!

午後はランチを食べて、隣の中央フェイスに移動し、中央カンテの核心手前まで2ピッチ登って、降りてきました。これで14:30 下山15:30。 ケーキ屋さんに寄ってケーキとおいしいコーヒーにありつき、解散18:00.

愉しいクライミングデーでした。

私は御坂山岳会に入ったので三つ峠はおひざ元。登山2年目では、よく高山植物の保護や鹿柵の設置などに出かけていましたが、これからもクライミング等で、親しむ存在になりそうです。

■ 課題の多いロープワーク

私はマルチのロープシステムの理解はおおよそ大丈夫ですが、まだギアの扱いに慣れが不足。

一方、相方の方は、クライミングシステムの理解がまだのようで、次に何をしたらよいか分からない。

というわけで、初心者同士でマルチのルートはまだ先だなぁ・・・とは思いましたが、懸垂支点くらいは作れるという感じはありました。

ただ岩場では、ちょっとしたトラブルを予見できることがとても重要で、たとえば、右フェイスの2バンド目の懸垂下降は岩溝にノットが引っかかって、ロープが引けなくなる可能性がある・・・など。

ロープが引っかかったら困りますねぇ・・・どうしましょう?また登り返して引っ掛かりを解く必要があるとなると…困りますねぇ。

そういう困った事態に対する対応力が付いていないので、やっぱり経験者と行きたいのが岩・・・

初心者のロープシステムの理解や手順の確認には、岩だとやっぱりちょっと難しくなってしまうので、
多少リアリティがある場所で、立木を使ってやるほうがいいのかなぁ・・・?

私は扇沢で2回、七倉沢で1回の合計3回やっただけで、後は今年の冬にアイスのルート経験が少しある程度です。

相方はもっと岩経験がたくさんある・・・のですが、相方は岩経験はあってもあまりクライミングのロープシステム自体は理解していないようで、それがちょっと不思議でした。

マルチはやっぱりつるべでやってみないと身につかないのかなぁ・・・。でも岩では、どんなに易しいルートでも、つるべはありえないしなぁ。初心者同士だとつるべはアリエナイ・・・

という訳で、相方のために簡単に手順を書いておきます。一般的なものです。

≪単純なクライミングシステム≫
1)アンザイレンする(ダブルの場合は右左のロープを決める)
2)ビレイオン (ビレイヤーもアンカー=ビレイヤーのセルフ、重要!)
3)リードする&中間支点を取る
4)終了点についたら、リードしている人はメインロープでセルフをとり、さらにランヤードでセルフを取る
5)ビレイ解除 
6)ロープアップ
7)セカンドのビレイをセット 「登っていいよ」
8)「登ります」
9)セカンド、サードをビレイ。
10)クライムアップ (ランナーを回収)
11)終了点についたら、メインロープでセルフ(クローブヒッチで、片手で作る) ランヤードでセルフを取る。
12)そのまま、次のピッチに入る。

≪4.08追記≫ http://stps2snwmt.blogspot.jp/2014/04/blog-post_8.html

つるべの場合は、ビレイヤーはセカンドのビレイをしていた人がそのまま残り、フォローを登ってきた人がそのまま次のピッチを登る。

通常は初心者と経験者の組み合わせ。その場合は、役割は固定。なのでセカンドのビレイがないままになってしまう。

≪懸垂下降1本の場合≫
1)ロープ末端を探す
2)懸垂支点にロープを通す
3)末端を1mくらい余らせて、すっぽ抜け防止のノットを結ぶ
4)ロープダウン 
5)下降器セット
6)セルフビレイをしたまま、メインロープにきちんとセット出来ているか確認。
7)セルフ解除
8)下降
9)ロープ回収

≪懸垂下降2本の場合≫
1)2本のロープの末端を探し、ノットで連結する
2)引くほうのロープを決め、囲う視点より、ノットが引く方向に下にあるようにセット
3)すっぽ抜け防止
4)ロープダウン
5)・・・以下同じ

■ 今日の写真集

 今日は昨日風が強かったので、晴れました☆
 まだこんな氷が岩場(屏風岩)のあちこちに残っています。
 こんなつららが昼下がりになるとバンバン落ちて、危険・・・

今日は岩なのに落氷が・・・(汗) と言っても当たってもなんともないほど砕けたクラッシュアイスですが。
 中央カンテ取付。


 これは右フェイスの登り出し。

リードのビレイは、練習の成果があって、繰り出しが遅いと言われずに済みました。
 相方がセカンドでクライミング中。

今日は核心は右フェイス取り付きで、朝で寒かったので岩が冷たく手がかじかんで、ホールドがつかめない・・・

落ちるかと思いました(汗)

ああ、墜ちなくて良かった。まぁセカンドですけど。

ノーテンションで登りたいものです。

右フェイス下には大きな落石の割れたばかりの岩がたくさん。

シーズン初めは落石が多い。
 第一バンドから。


ビックリするほど大きなリングボルト。

これからちょっとトラバースする。


 
 サンドイッチなんとかというルート。

ザックがあると通れない。
 天狗の踊り場。 ハーケンの形の記念碑がある。

シーズン前なので登っている人はおらず、静か。
 天狗の踊り場から。

だいぶ雲が出てきました。

さっさとおりましょう。

っていうか~、もう一人だけ降りちゃってるよ~。

お腹すいたんだよね~

懸垂はもう慣れているので、そんなに問題を感じず降りれる。





















中央カンテに移動。

時間的に2ピッチしか登れない。
























帰りの登山道。山頂付近までしっかり雪。

4月の三つ峠でこんなに雪が多いとは!
帰りはほうとう不動の横の、おいしいケーキ屋さん、トロワジエムマルシェでケーキを。
めちゃウマ!尽きることなく山の話題で盛り上がる・・・うるさくてスイマセン。

とっても楽しいクライミングデーでした☆ 

≪温泉情報≫
http://homepage2.nifty.com/yoshinoike/fee.html





Friday, April 4, 2014

死のチャンス?

■ アブナイを理性的にとらえる

アブナイ、というのは、登山やクライミングで、とても重要な要素で、全然危なくないなら、クライミング自体がまったく面白くなくなるだろう・・・、というのは一面の事実です。

でも、不必要にクライミングを恐れるのは良くないような?

リスクは対策がとれていれば、あるいはリスクに対して理解があればリスクではなくなります。

つまりミッションディストリクトは私にとって危なくなかったようにですね。

というわけで、今回は、クライミングのリスクを理性的に計算してみましょう特集です。

■ データ

日本における死亡リスクとしてみると、2000年時点で、航空機事故を1とするならば、落雷による死亡リスクは0.66、癌による死亡リスクの約5万分の1である。
(つまり、ガンは0.66×50000=3300 落雷で一人死ぬとすれば、ガンで3300人死ぬということ。ガンの方が高リスク。)

      1年あたり何人に一人死ぬか
自動車事故  9,289
交通事故   89,955
中毒     150,754
墜落     29,484
火災     95,238
天災     495,868
溺死     37,618
窒息     50,021

出典 http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/09/09040103/03.gif

別の資料があるので、クライミングのリスクと合わせて考えます。

≪致死リスクのレベル(平均、概算値)(回/年)≫
10-2  毎週末、5時間ずつロッククライミングをする場合の死亡リスク
10-3  鉱業のような比較的危険な産業のうち、高いリスクグループで働くときの死亡リスク
10-4  一般的な交通事故死のリスク
10-5  産業のうちとても安全な部門で働くときの事故死亡リスク
10-6  家庭での火事又はガス爆発で死亡する一般的リスク
10-7  雷に打たれて死亡するリスク

http://www.enecho.meti.go.jp/info/committee/kihonseisaku/3rd/3rdsankou2.pdf

これによると、毎週末5時間ロッククライミングするのは、10のマイナス2の自乗なので、一年あたり、100回クライミングすると一回死ぬ。 交通事故死は、一年一万回運転して一回死ぬ(そんなに高いかしら?)。

交通事故に遭う確率より、クライミングで死ぬ確率の方が高そうだということは言えそう?

この資料が原発関係と言うので、なんとなく恣意的に誘導されている可能性も感じますが…出典がありました。

こちらは純然にスポーツのリスクを比較していそうです。ただ日本の資料でないですね~。

≪Activity associated with death Risk Basis of risk and source≫

Maternal death in pregnancy 1 in 8 200 maternities UK 1994-96 (1)
(direct or indirect causes)
Surgical anaesthesia 1 in 185 000 operations GB 1987 (2)
Scuba diving 1 in 200 000 dives UK 2000/01 (3)
Fairground rides 1 in 834 000 000 rides UK 1989/90-2000/01 (4)
Rock climbing 1 in 320 000 climbs England and Wales1995-2000 (5)
Canoeing 1 in 750 000 outings UK 1996-99 (6)
Hang-gliding 1 in 116 000 flights England and Wales1997-2000 (7)
Rail travel accidents 1 in 43 000 000 GB 1996/97-1999/00 (8)
passenger journeys Aircraft accidents 1 in 125 000 000 UK 1991-2000 (9)

出典: http://www.hse.gov.uk/risk/theory/r2p2.pdf  

ちょっと分かりやすくなりました。これによると妊娠よりロッククライミングは危なくない。

8200回の妊娠で妊婦一人が亡くなる。32万回登って、一人が亡くなる。妊娠って危険なんですね~。
お母さんに感謝しましょう☆

ダイビングは20万回潜って一人が亡くなるので、クライミングより危険です。 確かにやっていても、酸素ボンベ次第なので、怖いです・・・。

検索していたら、極め付きの良いデータがありました。じゃーん。


Your Chances of Dying

From: Best Health Care
 Degrees

これによると

一般登山          15700回に一死亡。
アルパインクライミング 1750回に一死亡。
ヒマラヤ           167回に一死亡。
6000m以上の高所ヒマラヤ 100回につき10~12.6人死亡

自動車事故 6700回に付、一死亡。

喫煙   一般人の22倍の関連ガンの死亡リスク。
肥満   2倍の死亡リスク。(5年以上14年未満の期間肥満の人)

人間って肥満には耐性があるんですね~。もっと高リスクかと思った。

喫煙している人はデスウィッシャー(Death Wisher) だと思います。わざわざリスクを高めているんですから。

ともかく交通事故死よりは高リスクなクライミング。 保険だけは必須ですね~。

まぁ何にもしなくても、8年たつごとに、翌年1年に死ぬ確率は2倍になっていくそうです。

データをみてクライミングに安心できるようになったか?というと、絶対にならないと思いますが(笑)、今日生きていることに感謝できるようになるか?というとなるかも?

Thursday, April 3, 2014

ヨガとクライミング

■ ヨガとクライミング


私はヨガの先生なので、ヨガの記事も書かないとね~とは常日頃思っているのですが、なかなかままなりません。

ヨガって動きを示すと簡単ですが、文字や言葉にすると、大変長くなり、めんどくさいのです。

クライマーが説明を省きたがるのもホントはそんな、”言葉にすることのめんどくささ”もあるのかもしれません。

で、ヨガですが、クライマーでは平山ユージさんがヨギーであることで有名です。

ヨガをすると柔軟性が上がる、というのが、クライマーの狙いのようです。

・・・が、言っておきますが、ヨガは柔軟体操ではありません。その目的には、むしろストレッチで十分。

ヨガは、食生活を含め、ヤマ・ニヤマ(やるべきこと・良くないこと、たとえば性的節制)の戒律があり、最終的にはサマディ(悟り)を目指しますので、悟りたくない人はヨガをしなくていいってことです。ヨガをするってことは、身体を使って悟ろうとすることです。

クライマーには悟りとは程遠い人もいて、そういう人はヨガ教えても仕方ないなーって思ったりします。ヨガをすると競争心はとにかくなくなります。煩悩が減るからです。

一方、柔軟性ですが、ちょっとしたコツで、インスタントにあげることができます。

正確に言えば、カラダの使い方のちょっとしたコツで柔軟性はそのままだが、柔軟性があたかも上がったように見える、ということですが…。

■ その1)脚を高く上げるコツ

脚を高く上げるには、骨盤を後傾しないといけません。腰は丸め込みます。腰のS字カーブを保ったままだと一生足は90°より上には上がりません。つまり腰の筋肉を伸ばす。

脚の付け根には大転子があります。これはグーのような丸い骨です。そのまま足を上げても、ソケットになっている骨盤の中で大転子が当たるだけなので、足を上げたい人は脚全体を外旋してください。外側に回す。

言われてみれば当然のことですが。

これで上がらない場合は、あげ方ではなく、

・上げる脚のハムストリングスが固い

・上げる脚のお尻の筋肉が固い

・伸ばしている脚の前ももの筋肉が固い

です。

アサナ: アパナサナ → チャイルド → ローランジ → ハイランジ(または英雄Ⅰ) → パダングシュターサナ(ヨガ版Y字バランス) → 前屈 → シャバーサナ


■ その2)股関節を開く


股関節を開くポーズ全体をヒップオープナーといいます。横の開脚ですね。足を高く上げるのは、縦の開脚ともいえますよね。

このインスタントなコツは同じで、骨盤を後傾させることですが、やりすぎが問題になります。股関節と骨盤後傾は相対関係にありますので、最初は股関節を開くため骨盤を後傾させても、開いてきたら徐々にニュートラルに押し戻さないと腰が悪くなります。

縦の開脚と同じで、大転子が当たるので、脚全体を外旋させるのもコツです。かかとのラインのほうを意識します。ヒールフックみたいな感じですね。

良くクライミングで腰を入れて、と言われますが腰を入れるには、お尻が出ると腰は入れれませんので、やはり骨盤は後傾しますが、骨盤自体の位置が、お尻が出る人は悪いのですが、それは脚を内転させるからです。ガニマタのときは、脚は外転です。

ちなみに膝を深く曲げれば曲げるほど、股関節を開くのは容易になります。これはハムストリングスの制限がなくなるからです。

アサナ: パダコナーナサナ(がっせき)→ 卍 → 仰向けの開脚 →英雄Ⅱ → 座位の開脚前屈 → カメのポーズ → シャバーサナ

これは2番のプリエがホントは一番いいので、バレエを入れたいくらいです。おすもうのしこです。つま先と膝の向きがことなると、膝の筋を痛めます。


■ その3)肩関節

肩も同じで、腕全体を外旋すると、後ろ手に回しやすくなります。だって関節の付き方ほとんど足の根っこと同じですよね。

上方のリーチを長くするコツがあるとすれば、手を上げるとき、ただ手を上に挙げるのではなく、肩甲骨からあげます。すると肩が耳につくくらい上がるはずです。肩をすくめる、と言うことですね。

大抵の人は両手を上げさせると、自然に肩をすくめてしまいますが、片手を上げるときは肩を使わず、腕だけで上げてしまいます。不思議ですがそうなっています。

横方向のリーチを伸ばすのも同じで、胸から手だと思うと良いわけです。たいていの人は胸の筋肉が委縮してみじかくなっているので。

肩が固いと言ってくる人が多いですが、実際は肩が固いのではなく、胸の筋肉が固いことが多いです。肩が固いのは男性には多いですが女性で固い人にあってことはほとんどありません。胸の筋肉です、硬いのは。

現代人の日常生活には、腕を強く引く、という動作がほとんどないので、肩甲骨を引く、ということがないため、その表の胸の筋肉は伸ばされることがない、という成り立ちになっています。大抵の人は肩を丸めています。背中側と胸側だと背中側が伸びて胸側が縮んでいます。まぁ腕を前に置いて使うばかりなので仕方ありません。

ので、腕を後ろに使うアサナをするとよいことになりますが、腕だけのポーズはない。腕を使って、胸を開くポーズとなり、腕だけをターゲットとしたものはあんまりというか全然ありません。

アサナ: タオルストレッチ、セツバンガーサナ、バッタ、フッシュ、ラクダ、弓、東のポーズ


■ その他 上体との連動

上体と連動させるか、させないか、それが問題で、結局、簡単に言うと、連動させたくないときに連動させ、連動させるべき時に連動させないのが問題です…大体あべこべになっています。

脚を上げると背中が丸まりますが、これは連動させたくない。ウエストから上は何事もなかったかのようにリラックスしているのが美しく見えます。

一方、ランジで足を前に出す時は、上体ごと行かないと、足だけ出しても足がつっかえます。脚を入れるスペースがないからですね。

あとはバランスのポーズでは、バランスと言うものは、押し合うか、引っ張り合うかしないと取れません。立つときは押し合い、それ以外では引っ張り合います。普通の人は大抵逆の動きをしてしまいます。

…というような感じですが、ヨガで四つん這いのポーズが岩登りのスタイルと同じです。岩だって四つん這いと言えなくないですから。

なので、クライマーに必要なのは前屈です。

が、クライミングしている間は常にマイルドな前屈をしていると言ってもいい状態なので、カラダをニュートラルに戻すのに必要なのは後屈です。

さらにスキルアップには、バランスのポーズが必要なのは言うまでもありません。

そして、おススメは、メンタルを鍛える瞑想です。最初は呼吸の練習プラナヤーマで代用します。要するに、慌てないってことですね。

常に自分のカラダをコントロールしようという意思がある、と言う点が、もしかしてヨガがおすすめな点かもしれません。

一方ヨガが好きな人は、ああすればこうなると考えつつ、胸を開くことを心を開くこと、とメタファー的に考えられるひとかもしれません。 ヨガの成功は、身体の存在(不快感)を感じないこと、と言われています。絶えずどこかが痛い、悪いというのは失敗であり、成功したヨガは体の快適性が増すものです。


≪まとめ≫

・前屈しよう

・後屈しよう

・バランスのポーズをしよう

・瞑想しよう

Wednesday, April 2, 2014

リードに進ませるための条件

Rock&Snow誌に「プロがすすめるスタンダード技術」という連載があります。

その第六回、「リードに進ませるための条件」という記事です。

■ 不安

実は、私はアイスはなぜかあまり嫌いではないのですが、クライミングの代表選手、岩には、なんとなーく、お近づきになりづらいものを感じています。

なんだろうなぁ…景色が見えないからかなぁ?目の前が壁で。まぁアイスも氷壁ですけど・・・。

三つ峠で、イレブンクライマーの先輩に、終了点で「甲斐駒きれいですね」と言ったら、「あ、今、気がついた。ビレイしていて、それどころじゃなかったよ~」と言われ、バリバリのクライマーの先輩でもそうなんだ…と思いました。

逍遥派には逍遥できなくなるのがつらいのが、クライミング…だから苦手なのかなぁ…

ま、苦手原因の究明はともかく、要するに

 私は不安を覚えていて、不安を解消する術を模索中です…

で、先日松本のカモシカに行った時にこの雑誌を見て、この連載を発見し、なかなかいいなと思ったのでした。友達に借りて今059、060、061があります。

私は頭デッカチ派です。理論で理解した方が体が動くタイプです。体育会系の反対。

技術も何もない完全初心者グレードなので、基本的に自分が信用できないのもありますが、それよりなにより、何がどういう話なのか、まだ分かっていないのかもしれない・・・というのも不安の一因です。

■ リードに進ませるための条件

で、リードに進ませるための条件という記事がありました。それによると・・・

・登っている最中、自分が落ちるかどうか、または落ちそうかどうかの察知ができていること

だそうです。 なんだ ”絶対、落ちないこと”ではないのか・・・??? 

・この部分の能力が欠落すると、ところかまわず突然落ちたりちょっとしたことですぐ手を離してしまったりする

そうです。 クライミング事故の急増はこの点に寄るのだそうです。

≪クリップの仕方≫
・クリップそのものの練習

≪リード時の危険要因の理解≫
・そもそもリードは墜落係数が大きいのでアブナイ
・手繰りおち
・ロープ跨ぎ
・Zクリップ
・ランナウト
・ラインから外れる
・登り出しでのフォール 3つ目のクリップまでは安心しない
・アンコントロールな墜落

墜ち方というは重要なようです。決して

・何かをつかもうとしてはいけない
・足で着地する
・「落ちる!」など声を出させる

■ ズル

実は南沢大滝は、最初の2回は腕が疲れてしまって、真ん中くらいまでしか行けませんでした。

3回目は別のラインを通って、ちょっと難しいところに来てしまい、足元のスタンスが体重を掛けると落ちそうな気がしたので、ロープを張ってもらって、切り抜けました・・・・ので、実質は”自分の力では登っていない”のですが、

降りてきたら、「ロープに少しテンションかけてもらってもいいんだよ」と先輩が言ってくれました…

そうなのかぁ… 私はテンション掛けてもらったら「ズル」のような気がしていたのですが…(笑)

それは危険が察知できている、と言う意味ではそうなのかもしれませんね。

テンションがそのポイント一か所とはいえ、ないと登れないということは、絶対リードはできないということだなぁと私はおもったりしたのですが(笑)。 

■ アイスはより危険?

今書いていて気が付いたのですが、アイスでのリードは、クリッピングするだけではなくて、スクリューを打つので、クリップポイントが腰あたりになります。腰あたりでスクリュー入れるのが入れやすい。

私は、セカンドでスタンスが外れて墜ちたのが一回あります。

アックスは、カネにモノを言わせて買っているおかげか、刺さりすぎなくらいで外れたことはないのですが、スタンスが外れる方がまずいような気もします・・・セカンドなので、ちょっとしか落ちませんでしたが・・・。

それに12ヶ岳の岩場では、クライミングシューズで登っていてスメアリングが効かず、カンテでストンと落ちました。TRなのでこれも距離的には全然落差がなかったですが・・・

この二つが私の今冬2大フォール経験です。 もう二人も命の恩人が出来てしまいました(笑)


Tuesday, April 1, 2014

イモトの大衆登山と登山の価値観の混乱

■ エゲツナイ

昨日は、イモトが頑張ったおかげで南沢大滝登れたナー、と思って、ふとイモトの記事を検索したら、すごいエゲツナイ批評が一杯で、すっかりびっくりし、読み入ってしまった。

イッテQで、イモトのマナスル挑戦とか、普段TVを全く見ない私でも見ているくらい。

なので、当然高視聴率だそうですが、現実社会には色々と不都合があり、その応酬というか、野次馬の人たちの書き込みが”世間の見方”を表現していて、それが超エゲツナイ・・・世界は醜悪だ。

しかし、日本は本当にカネ余りのお金持ち大国になりましたね。

たった30分程度しか放映しない、バラエティ番組で、芸人が、庶民の退屈紛らわしのために、世界の名だたる高峰に、命を掛け、大金をつぎ込んで、登山する時代です。

昔は国威発揚とかって、国の威厳を示すために選抜を受けたエリートが行ったような、凄い山が、です。

これが豊かさの証でなくて何が豊かさなのでしょう?

まぁ余ったお金を有意義に使う使途を発想できないでいる、という国民的貧困なる魂も明らかはありますが・・・。

ホントに今のTV文化は貧困で一頃著名なアニメーターが作ったような良いアニメも、ドラマも、映画もバラエティ番組も、生まれてこない・・・文化的には貧困化一直線ですが、仕方ないですね。ま、TV見ないから問題なし。

基本的にイモトが醸し出した議論の中核は、

・一介の女芸人が登ってしまうと登山で生計を立てている登山家にスポンサーがつかなくなる
・登山家への侮辱ではないか
・登山スタイルが一般的に登山界で認知されている登山価値に合わない

まぁ平たく言ってしまえば、

イモトが登っているスタイルは、登山スタイルで、登山スタイルでも登山スタイルでもない、ってことです。

リスペクトの順で言うと、登山客<登山者<登山家 なのですが、そんなスタイルの差は一般市民には理解の範疇ではない(笑) 

スタイル=流儀、なわけですが、現代の登山の面白さはスタイルの追及にあるはずなんですが。

今登山は多様化の時代です。いわば、スタイルの競演時代です。1つの山に10の登り方。

質の時代と言ってもいいかもしれない。量より質が今の風です。

■ 神は不公平?

それで、イモトが登れたんだからマナスルなんて誰でも登れるんだろう、となる…実際、それは正しいような気がします。

イモトと同じ装備、投資をしたら、登山歴30年とか言う山男のリーダークラスの皆さんは当然登れるでしょう。

しかし、そうした機会は、まじめに山をしている人に訪れず、芸人に訪れた。

今でも青春を山に掛けているような奇特な若者はいるんだなぁ・・・と、昨日は野田さんの遭難事故報告を読みながら思いました。

鳥瞰的に、このような時勢を眺めると、単純化してしまえば、要するに富の配分に納得感がないってことなのかもしれません。

多くの人が感じるのは、人生を山に掛けている若者には山頂(やそれに付随する豊かさや栄誉)が与えられず、そうでない人に与えられるのが、神の不公平と言うか、不自然な感じは否めないのではないでしょうか…

それに、イモト、ホントに嫌そう~に登ってましたしね(笑) 

まぁでも若き登山家にはイモトのように芸人としての活躍はできないだろうので、TVの思惑からは、彼女しかいないわけですが。つまり、イモトは芸人”なのに”登れたから、話題になったのであって。

登山家が登山できるのは当然なので、話題性無しです(^^;)

■ 無知

それにしても、TV局もせっかくの機会を生かして、登山の価値観を伝える番組作りをしたら、よかったのに、ですね。

登山をする人のココロにも響くように作りれば良かったのにねぇ・・・。

結局のところ、この番組で明らかになったのは、番組製作者を含め、登山に関する国民的無知、という気がします。

山ブームで、安易な登山者が増えて、この数年遭難者数は上昇続きだそうです。

登山で金もうけしようという人は多くても、登山の本当の良さを広めようという人は非常に少なく、登山の良さ、価値観について、それを知らない人に伝えることができる人は非常に少ないです。

本職のガイドさんにも積極的にそれを発信している人は少ないです。なんだか公然の秘密って感じです。私はこの点では山田哲也さんが好きです。

結果として、登山の価値観を知っているかどうかは個人の努力に帰結します。

結果、登山歴10年などでも、万年登山の価値観については初心者、という登山者が出てきます。

だから、初夏の山で吹雪に合って装備不足などの、初歩的な遭難が登山歴10年の人にも起こる。

・・・というような、モノゴトの成り立ちになっています。 と最近理解できるようになりました(^^;)

≪なんか違う・・・と思った時のリスト≫
・ツールラックにぬんちゃくズラリだった人が8ノットを結べなかったとき
・GWの大沢小屋テント泊で、厳冬期用6cmのマット2枚だったとき 
・GWで厳冬期用ウエアリングだった時 
・志願してザックを20kgにした男性が17kgのザックの私より遅かった時 
・10月の沢で寒いから用心してね、と言ったら‐25度対応のシュラフで行きます!と自慢げに話されたとき 
・ビバーク訓練にシュラフ持参だった時 
・「〇〇さんが居てくれたから安心」と言われた時 
・2度目も装備を貸してほしいと言われたとき
・明らかに山の位置関係を全然わかっていないのを悪びれず質問されるとき 
・装備を使うのが今初めてだと言い訳されたとき(山で!)
・「悪いけど私にはこのルートは長かったわ」と申告されたとき
・”本気の雪洞泊”が天神尾根の時
・クライマーがヘッドライトを取り出すのにザックの底から30分かかった時