私がしているような山は、すごい範疇には入らず、誰でもトレーニングを受け、きちんと順序を追って習得する意思があれば、習得可能です。
アレックス・オノルド君のエルキャップ、フリーソロが最近、記録に出て、今、本を読んでいるので、ちょうどいい題材なので、解説に使おうかなと思います。
これは、37ピッチ、1000m、一部5.12を含むルートです。アレックス君は、これを3時間57分で登ったそうです。約4時間。
アディダスのチーム(おそらくアディダスにスポンサーされている意味と想像。スポンサーされるくらいだから一般クライマーよりは、角一つ突き出た集団でしょう)は、同じところを5日かかったそうです。しかも落ちながら。もちろん、フリーソロよりは、ロープを付けたほうが、誰だって時間がかかるのは当然なのですが。
日本のルートで言うと、例えば屋久島フリーウェイというルートがありますが、これは、12ピッチ、400mのルートです。これにかかる時間は、ガイドブックによると、6時間と言われています。
こういう風に数値による把握をざっくりで良いので行わないと、ただ”すごい、すごい”の言葉だけが先行して、具体性を伴わないで、なんとなく”すごいのだろう”が独り歩きしてしまいます… 逆にすごくない人をすごい人評価してしまったりする元凶にもなると思います。
アレックス・オノルド君のエルキャップ、フリーソロが最近、記録に出て、今、本を読んでいるので、ちょうどいい題材なので、解説に使おうかなと思います。
これは、37ピッチ、1000m、一部5.12を含むルートです。アレックス君は、これを3時間57分で登ったそうです。約4時間。
アディダスのチーム(おそらくアディダスにスポンサーされている意味と想像。スポンサーされるくらいだから一般クライマーよりは、角一つ突き出た集団でしょう)は、同じところを5日かかったそうです。しかも落ちながら。もちろん、フリーソロよりは、ロープを付けたほうが、誰だって時間がかかるのは当然なのですが。
日本のルートで言うと、例えば屋久島フリーウェイというルートがありますが、これは、12ピッチ、400mのルートです。これにかかる時間は、ガイドブックによると、6時間と言われています。
ガイドブックは短めに書いてあることが多いですが、それについての考慮を除外し、難しさの差の考慮を除外し、単純に約3倍とすれば、エルキャップ1000mは、18時間で登れる計算です。この計算が合っているかどうかは、アディダスチームが5日もかかったことからすると、かなり不信ですが。
一般市民クライマー18時間 → 世界記録 4時間
ざっくりとした計算でも、このかけ離れ具合が分かる(笑)。
もう、壁を走ってんのか?!ってくらいすごいスピードであることが分かります。
一方、私がやっているような山…初級の(つまりルートグレード1級の)登攀ですが、そういう山だと、3~4ピッチです。これだと2~3時間です。半日な感じです。一般の人に楽しめてゆとりがあり、日暮れにならずに帰れる。帰りにショートで遊んで帰ろうか?というくらいです。
一般市民クライマー18時間 → 世界記録 4時間
ざっくりとした計算でも、このかけ離れ具合が分かる(笑)。
もう、壁を走ってんのか?!ってくらいすごいスピードであることが分かります。
一方、私がやっているような山…初級の(つまりルートグレード1級の)登攀ですが、そういう山だと、3~4ピッチです。これだと2~3時間です。半日な感じです。一般の人に楽しめてゆとりがあり、日暮れにならずに帰れる。帰りにショートで遊んで帰ろうか?というくらいです。
ちょっとチャレンジで、5~7ピッチ。早起きして夕暮れ前に降りようね~という山です。サバを読んで(計算が面倒なので)一日10P登れると想定しても、37P登るには?約4日…(笑)。だいぶ、アディダスチームに親近感がわいてきました…(笑)。
ということで、想像力を働かせないと、すごい!というときのすごい!の中身が、理解できないよ、ということです。
きちんと理解するには、数値で比較する、という実際の作業が必要と思います。これはグレードなどを考慮していないザクっとした計算です。
ということで、想像力を働かせないと、すごい!というときのすごい!の中身が、理解できないよ、ということです。
きちんと理解するには、数値で比較する、という実際の作業が必要と思います。これはグレードなどを考慮していないザクっとした計算です。
1グレード上がるのに年を取った人がステップアップするには1年くらいかかります。若ければ、3分の1くらいのスピードになるかもしれませんが、それでもその程度のスピードです。
登るということだけでなく、スピードは安全につながると言われますが、山で行われる登攀は本当にその通りです。ヘッデン下山は失敗です。
こういう風に数値による把握をざっくりで良いので行わないと、ただ”すごい、すごい”の言葉だけが先行して、具体性を伴わないで、なんとなく”すごいのだろう”が独り歩きしてしまいます… 逆にすごくない人をすごい人評価してしまったりする元凶にもなると思います。
山の世界、特にマスメディアで報道される世界では、本当にはすごくない人のすごい人評価が独り歩きしています。ほかの世界でも同じだと思いますが、それに騙されるのは初心というもので、門外漢だけに許されるでしょう。
まさか登山を趣味としているアマチュアまでが、騙されるようでは、民度の低下も著しいということです。