Monday, March 17, 2014

ザゼン草の小倉山

■ 快晴が惜しい!

今日はあんまり天気がいいので惜しくなり、小倉山にザゼンソウを見に行ってきました。

こちらが今回のヤマレコ。

とりあえず、ザゼンソウは最盛期です! すごい一杯咲いてた。




 どれくらい咲いているか、分かりづらいので、
〇で囲ってみた。

どうです?この数!

雪が丸く空いていて、花がないのは・・・・

盗掘???

盗掘犯も、まさかそんな間抜けなマネはしないよな・・・

盗掘する人は、実は団塊の世代から上に多い。

若い人は盗掘するなんて発想は一切ない。

山野草が趣味です、って人は怪しい。

山の花は山で見るから価値がある。



 ここもきっとボランティが頑張ってくれているんだろうなぁ。

高山植物とか、山野草とかを守るのは、ホントに大変です。



 水流の中でも咲くのかなぁ・・・
 帰り?は、小倉山ピークに立ち寄ってランチし、
尾根伝いのハイキングコースが2時間くらいだそうだったので歩いてから帰ってきましたが・・

林道がすごい!

何もここまでして作らなくても・・・って感じに作られている。

冬季閉鎖になるような林道は、存在意義自体が怪しいかもしれない・・・。
下山はトレースなく、地図読み。 

もう慣れてきたから平気。一年の成果ですねぇ・・・

沢沿いでしたが、不思議なのは、枯れ葉の下に雪があったこと・・・

長靴だから足を濡らさなかったけど・・・危うく、下の雪を踏み抜いて、沢に足を突っ込むところでした。















帰りは、塩山のおいしいパン屋、パンテーブルに寄って帰ろうとしたら、残念定休日・・・

しかたないので、くろがねやが新しくできているのを見つけ、ホームセンターで、雪洞用の鋸を探しているので、チェックして帰ってきました。

今年は雪洞泊、もう機会がないかなぁ・・・ 3月8,9日にリクエストするべきだったのだろうか・・・

しかしなぁ・・・・これについてはまた改めて記事を書きます。

昨日の感想もまとめなくては!

とりあえず、今日はザゼンソウ、楽勝モードで見てきました♪ 2時間くらいの山なので、何かのついでにおススメ。

≪参考≫

竹森のザゼンソウ群

玉宮ざぜん草公園 ハイキングマップ 

Friday, March 14, 2014

厚みと深みを与える山 ・・・ 山の世界を考える その4

■ 『俺たちの頂』

最初は嫌々だったFBは、基本的に山関係に絞っており、今もあまり活発にFBを活用はしていませんが、最近、なぜか花谷康弘さんの投稿があがるようになり(!)、ちゃっかりお友達申請したら(山梨に住むメリットかと!)、この『俺たちの頂』の投稿が回ってきました。

ほう!ピオレドール賞を受賞した登山家が「やっぱり泣いちゃう」のはどんなマンガ?と思ったので、アマゾンでさっそく取り寄せて読んでみました☆

 

二人の10代の少年が、岩登りから山に目覚め、エベレストサミッターになる話でした。一人は情熱家で、テクニックを前面に出したイケイケの強気クライマー。一人は冷静沈着ながらも、情熱を内に秘めた、粘り強いタイプ。その二人の友情が、困難な登山を成功に導くまでの話。

ローツェの山頂で、セカンドのシッティングビレイをしながら、息絶えているシーンでは、私も泣きそうになりました(笑)。

■ 心の山

登山をしていると、山頂への執着が成否にかかわるということは、それほど大きな山でなくても、良くあります。

いわゆる頑張りですね。どうしても登りたい!と思わないと、頑張れない。踏ん張れない。

この漫画でも、もう辞めちゃおうか、と苦しいとき、「そうだ、俺はこの一本のザイルのために登るんだ!」とザイルの先につながれたザイルパートナーに対する責任感が、ここぞと言う時に背中を後押しします。

山に登りたいから登っていたのに、いつのまにか、パートナーのために登ることになる。

それは一つの山の良さですね。

一般登山とザイルが必要で命を預け合っている山では、当然、深刻度は違うけれど、やっていることは同じ。 

■ 山が先か?友達が先か? 

山が先か?一緒に登りたい友達が先か?それは鶏と卵みたいな関係かもしれません。

最近、山岳会に入ったのですが、この人に教えてもらいたいなと思える人が、いるかいないか?やっぱり、そこが分かれ目かも…。 

もし、登りたい山に登ることだけが目的なら、それは自己都合の山。ガイド登山の山になってしまいます。お金を出して、パートナーを買うのが、ガイド登山と言えなくもない。

でも金の切れ目が縁の切れ目のガイドを雇わない、というのなら、

”この人に山を教えてもらいたい!”

っていう人を見つけるのが課題になります。あるいは同じくらいのスキルだったら

”一緒に成長していきたい!”

という相手。結局、それは山の志向が似ている人の中に、埋もれていることが多い。友達だったら、山の好みが似ているわけなので。

そうなると、今度は、その人と行くことが重要なポイントとなるので、どの山に登るのか?の重要度は下がります。

最近、思うのですが、そういう風に回っていくと、ルートガイドに載っているルートを、グレード順にただつぶしていくような登り方は、たんだんしなくなっていくような気がするのですが…

山に行きたい!というのと、相棒と山に行きたい!というのは、車輪の両輪のようなものかもしれない。

両方がうまくかみ合って、行きたい山がどんどん広がっていくのかもしれない。

でもキッカケは、やっぱり〇〇山に登りたい!そして、そこへ連れて行ってあげたい!なんですよね。そこはやっぱりそうなのです。 

■ ”そろそろ受けたら受かる試験”

でも、そういう風になってくると、結局、アルパインのレベル指標になっているような山、前穂北尾根とか、阿弥陀南陵とかを目指す必要が無くなります。行くんだけど最短距離で目指しはしない。後回しになります。

どんどん困難度を上げていって、難しいルートにチャレンジするのは、若い間、体力がある間にやるべきことではありますが。でもそれっていわゆる登山家になりたい人、成長期の山です。

成人した大人が趣味で登山をやる時に同じことをしなくていい。グレードを追いかけてステップアップするというのは、分かりやすく、ガイドブック主体に行き先を選んでいると自然とそうなります(易から難の流れを無視はできませんから)が、それだけだと、ステップアップが目的なので、誰と行ってもいい山。

ところが、この人と一緒でないと行けない(行かない)山というのが価値、だったりすると、そういう分かりやすい技術的ステップアップは、優先度として、後回しになります。

私は”そろそろ受けたら受かる資格試験”みたいな感じかな~と思います。

たとえば、ずっと情報処理の仕事をしている人が、そろそろ第一種(例えが古くてスイマセン…)を受けたら、受かるんじゃないかな~と思って受ける試験。

それは、今から情報処理技術者になろうと思って、目指して受ける試験とは違って、すでに技術者である人が、技術の確認のために受ける試験です。

振り返ると、甲斐駒とか赤岳は、そういう山みたいでした…感覚としては、受けてみたら受かった試験のような感じ。

■ 地理的特徴

私は結局、山梨の山岳会を選んだのですが、山梨の山岳会であれば、やっぱり山梨らしさみたいなものも生きてきます。

たとえば笹山(黒河内岳)は、山梨百名山で白峰南嶺の端の山ですが、ただ長い樹林帯が続くだけの山で、県外からわざわざ足を延ばしてまで登るべき、魅力的な山か?というと違う。けれど、取り立てて困難な部分がないので、会の月例山行に使うには手頃と言えます。地理的に南アルプスの山で、山梨らしさを醸し出していますし…。これが2月に予定されていればラッセルの山。仲間と苦労してラッセルして山頂を目指すことが楽しい山ですね。

でも、東京方面の山岳会であれば、同様の内容の山は普通は上越の山です。

山梨からラッセル山行にわざわざ上越まで行く必然性はかなり低い。特に所帯が大きくなったら、そうです。

そうやって、やはり地元の山岳会にいれば、地域的な特徴も山行に反映されてくるでしょう。それは強みであり、個性。

とはいえ、山岳会であるからには、基本のアルパインも押さえておいて欲しいですよね。

何しろ、ハイキングの会であれば、寄り集まる必要自体が希薄なので(笑)。

という、諸々のことを考えると、

 1)入門的ハイキング山行 (登山の素地を作る山)

 2)教育的山行(アルパインの目安になるような山)

 3)会の存在を特徴づけるような個性的な山 (地域研究的な山)

の3つの柱は、平素の山行で維持しつつ、特別な時期、つまり

・お盆の夏山
・お正月の冬山
・GWの春山

は、それなりのアルパインな山へ遠征というのが、スタンダードな枠組みへと、自然に帰結するのではないかと思います。

これに新人を担当する役が必要ですね。昨今は入会してくる人のスキルもバラバラ、行ったことがあるルートもバラバラなので、漏れや抜けが出てくるので。

ただ昨今は

・指導者が不足している、
・会の先輩が後輩の都合よく、そう相手をできるわけでもない、
・かといって、山が逃げるというのはホント、

という諸々の事情により、その隙間を埋めるのが、ガイド山行でのアルパインルートかもしれないなぁいう気がします。

私は今年は、すでに峰の松目と阿弥陀北陵を逃しています。2つとも、入門のマルチピッチのルートで今の私の段階にピッタリですが、峰の松目がアイスクライミングできる時期は短く、12月を逃すとラッセルの山。そして、阿弥陀北陵は2月に里雪で缶詰になり逃しました。3月は、すでに別の山行計画で忙しすぎて土日が埋まり、山行を入れるゆとりがない。

そして、今逃げそうなのは、ジョーゴ沢、天狗尾根、大同心南陵 です。

ですが、こういう山は、無理してステップアップを狙わなくても、甲斐駒と同じことで、”そろそろ受けたら受かる試験”系の山なんじゃないかな、と思う今日この頃です。

それより、山には”一緒に出掛けることが大切な山”があるかなって思います。

■ 貴重な先達

おそらく、貴重なのは、こうしたことを理解でき、この人にはそろそろ〇〇山のような山を…とカリキュラムを組むことができる先達ですね。

登山者がどのような段階にいるか?というのは、そこを通ったことがある人しか理解しがたいものですし、登山には季節があり、また登山者には年齢があります。

10代以外は、みな下り列車(笑) なので、上だけを見ていればいい10代への指導と、大人の趣味の登山ではカリキュラムも違って当然。

特に大人は山が逃げますし。大人には大人の別のストラテジーが必要、それが成長期でない大人から始めた趣味の愉しみかなと思います。

いい大人になって上がるしか知らない山しかしないなら、厚みや深みは出てきませんね(笑)。

≪関連記事≫

無雪期のルートグレード

Thursday, March 13, 2014

2014年目標設定

■ 2014年目標設定

昨日はシャクナゲ尾根に挑戦していて、色々課題が見えました。

その前に2013年、実りの多い年の達成内容を整理します。

≪2013年の達成リスト≫
・岩稜帯の縦走についての見知を得た
・同じく、岩稜帯歩きを実行した
・テント泊ソロ縦走
・沢デビュー
・クライミングデビュー
・アイスクライミングデビュー
・バリエーションルートデビュー
・リードクライミングデビュー
・ツエルト泊デビュー
・赤岳達成
・地蔵岳達成
・黒戸尾根達成
・懸垂下降ができるようになった

これ、以上何を望むのか?というくらいの達成一杯の年ですね(^^v)。

沢、岩、アイスは基本的に、まだ入門者レベルです。入門者から初級者への脱皮が課題。

■ 登山者に必要な能力リスト

別のフレームワークということで、登山者に必要な資質を色々考えてみます。

≪肉体的側面≫
・歩く力
・防衛体力
・クライミング力
・歩荷力
・バランス感覚

≪精神的側面≫
・合理的にリスク計算する能力
・足に合った山行を企画する企画力
・状況を判断する判断力
・行程を管理維持するマネジメント能力
・撤退や敗退を決定する勇気力
・危険や未来に起こりそうなことを予測する未来予測力
・自然環境を観察する観察力
・新しいことを試す冒険力
・楽観的な態度
・コミュニケーション能力

≪知識≫
・天候
・熱中症、低体温症、凍傷、バテなどの知識
・怪我、滑落に備える救急救命能力
・雪崩などの雪山知識
・地形などを理解する知識
・コンパスナビゲーション

≪肉体的側面≫は、”困難に簡単に負けない強い心”を作り、
≪精神的側面≫は、”不安や恐怖に打ち勝つ冷静さ”を作り、
≪知識の側面≫は、”人生、常に勉強だな”という謙虚さとポジティブマインドを作る、と思います。

私が思うには、一人ですべてを満たしたスーパーマンみたいな人はほとんどいないし、そうである必要もないので、パーティ全体で、バランスが取れていればいいのではないか?と思います。

■ シャクナゲ尾根を歩いてみて

昨日シャクナゲ尾根を歩いてみて、制限は冬季の宿泊でした。冬季のテント泊、なんとかしなくては。

またツエルトが使いたいと思った時に使えるかという話になると、少々怪しいので、これは夏に今年は、ツエルト活用をテーマにしたらいいですね。

地図読みはテーマとしてはもう手助けは要らないレベルに来ました。

■2014年の目標設定

目標には、大きな目標と中くらいの目標、それらを達成するために小さくブレークダウンした小目標が必要だと思います。

大体、目標が達成できなくなってくるのは、小目標に追従できなくなってきたときです。小さなことをおろそかにしてはいけない。

≪大目標≫
・今の環境を生かす

≪中目標≫
・山梨/甲府北部に暮らすメリットを生かす
・ゆとりがある時間を活かす
・都会では味わえない暮らしをする
・自然に対する恐怖を克服する
・人に頼ることも覚える
・未来につながるヒントの発見
・自分の強みと弱みを出来るだけ開示する

≪小目標≫
・定期的に山に行く
・毎日天気図を見る習慣をつける
・現在地把握力を高める(距離と標高感覚を養う&山座同定)
・ツエルトとお友達になる
・岩、沢では入門者から初級者となる
・良きビレイヤーになる
・歩荷力25kg

今、心にある方法論は、

 ・裏山の開拓
 ・茅ヶ岳と黒富士近辺の尾根と谷を歩いてみる
 ・御坂山塊方面(山梨南部)の山を少し歩いてみる
 ・丹沢西部の山を少し歩いてみる
 ・金峰山の前衛・周辺の山を歩いてみる

などです。 これらは目標ではなくて手段です。なので手段には執着はしていません。

≪希望的目標≫
・山の相棒(仲間)を得る
・小鳥に詳しくなりたい
・お花

仲間づくりはご縁主義というか、目標にするものではなく、与えられるものではないかと思います。
ウマが合う相手とは、自然と仲良くなるような気がします。これは前の趣味のバレエの仲間から…今でも、時々、連絡を取り合う人がいますから。

小鳥は、毎年3月になると、小鳥の季節だなぁと思っていますが・・・一向に増えない小鳥知識…(笑)

これはお花も同じで、今年こそキタダケソウを見たいものですが…もう2年もスルーしています…
ホウオウシャジンもスルーしてしまいました…ニリンソウの群落は上高地で見ていますが、カタクリは見ていないし、フクジュソウも見ていません・・・。積み残し課題ですね(笑)

でも、お花も運次第と言うか、これは目指して山に行くのは失望の元のような…?こういうのは目標とするべきものではなく、もうけもの、登山を楽しむ中でのご褒美的なモノかなぁと思ったりします。

私は山にはテーマを持って登ろうと思っていたので、山初心者の頃、テーマの発掘に努めましたが
、花や昆虫、特定の樹木、三角点などの現物的なご褒美を求めて登る山は、なんとなく、現世ご利益主義的というか、80年代的価値観に感じられました。だって花がなければ登らないって意味ですもんね。つまり結果が約束されなければやらないってことで。 山は山そのものが良いのになぁ・・・非常に狭い限られた一面しか見ていない気がします。

同じことで、私は今岩を身に着ける段階にいますが、岩だけを目指すと、ゲレンデしか行かないことになってしまいそうですし・・・、それだと岩ヤにはなれても、山ヤにはなれないかもしれない?

沢だけを目指すと、ネクラ人間になりそうな・・・いや、沢ヤさんは現代のまたぎみたいで、尊敬していますが・・・沢だけが現代に残された真の自然フィールド。

でも、一つの趣向に固執し、何かを排除するというのは、私の段階では、可能性がクローズされるような気がします。今の段階では全方向にオープンなほうが良い気がします。

そうなると、来る山拒まず、となり、芯がないことになりそうですが、来る山の中に、自分のテーマに引きつけて、その山の良さを発見する、というほうがいいのかな?

楽しそうにしている人は、山なら何でも楽しい、と言っているので、そういう自己暗示?(笑)も大事ですね。ギアをニュートラルに入れる感覚と言うか。

それが初心者の喜びっていう気がします。何でも初めてで、何でも新鮮!

私も山は山自体はどんな山でもいいなって思いますが・・・、夏の富士山とか、観光の山は合いません。やっぱり騒々しくて…山と向き合えない。おばちゃんが人の詮索話で盛り上がっている山やオジサンが泥酔して山小屋のお姉さんを居酒屋のお姉さんと間違えているような山や、ホテル並みの小屋に泊まりながら、山っていいねっていう花鳥風月的感覚の山、それから、百名山自慢、体力自慢、クライミング力自慢の山(競争の持ち込まれたラジャスな山)には、どうも禁忌感が抜けません(笑)

仲間を求めつつ、人を避けるという、なんだか矛盾したことになりますが、結局、絶滅危惧にあるマイノリティーグループを求める、ということでしょうか。

そんなこんなで2014年は大変新しい境地の開ける年になりそうな気がします。

またもや未知の領域。自分で言うのもなんですが、山という趣味は色々と展開が開けるので、面白いドラマを見ているようで、目が離せません(笑)

ヨガではこういうのを、祝福ある分野と言います。祝福がある分野を歩くのが良いと思います☆


Wednesday, March 12, 2014

シャクナゲ尾根からニュウ

■ シャクナゲ尾根

今日はシャクナゲ尾根に挑戦していました。

シャクナゲ尾根…去年の1月、思い立って出かけたソロの天狗岳~北八つ周回の旅で、下山に使いたいと思いつつ、水を持っていなかったり、携帯が電池切れだったり、ワカンがなかったりで、使えなかったのがシャクナゲ尾根でした。

ここを歩けなかったことで、「誰かに山を教えてもらわなくっちゃ!」と思ったので、今年の課題を整理するのに、再チャレンジ。

結果的には、ここを歩けるためには、地図読み力やラッセル力とは、また別の要素も必要になりそうでした。

去年の記録

■ 出だしから、つまづく

実は、今朝は、起きたら睡眠不足で頭痛がしていた。

昨日の夜は、入ろうとしている山岳会の例会に出ていて、夜が遅かった。本来は仕事の日なのだが、入会を決める大事な日になりそうだったので、特別に代行を依頼した。

山岳会の入会は悩みが多い。

けれど、どこかには属さないと、これ以上は、登山を一人で成長していくのは難しい。ザイルパートナーもいた方がいいし、ラッセルがある山にいくなら仲間が欲しい。

山岳会は、どこであれ、何か一つでも得るものがあるなら入ったほうが良い、というのが師匠の考えだ。「もう入ったら」としょっちゅう言われていた。踏ん切りがつかなかったのは経済的なことではなく、私が拘束を嫌うからだ。いったいどんな見返りを要求されるのか?それが怖かったのだ。

入会を昨夜決めた会の例会は、場所が遠い。片道1時間。帰りは11時半になってしまう。山に翌日行くことは決まっていたことだったので、すぐに寝ればよかったのだが、思うところあってメールを2、3打ったら、結局床に就いたのは1時だった。今日は山だということは分かっていたのに…。でも、遅かったのは自分のせいなので、文句は言えない。 

起きたら5時半起床のつもりが6時。8時前には家を出たいと思っていたものの、節約で素泊まりにしたいと思って、夕飯に生の野菜などを詰めていたら、なんだかんだと時間を取り、家を出たのがジャスト8時。道路は朝の出勤ラッシュで案の定混んでいて、給油したり、行動食の買い足しとトイレでコンビニに寄ったりで、登山口に10時だった。

前日が遅かったとはいえ、稲子湯から黒百合ヒュッテへの道は3時間しかかからない。少々遅出でもなんとなかる、と思っていたのが甘かった。

登りでこの辺のマイナールートで、誰も歩いていないであろう、シャクナゲ尾根を使うつもりだったので、この尾根を使うなら、登りだし、この尾根だけで3時間くらいだろうと考えていた。ニュウまで3時間。そこからは一般道で迷うところもないので、1時間で黒百合ヒュッテ。スピード次第では、黒百合ヒュッテではなく、白駒池を突っ切って、こちらも1時間の麦草ヒュッテでもよいと思っていた。

今日は大体4~5時間。それは相当甘い考えのようだった。

■ 営業小屋があるラッセルルート

北八つはどちらを向いても、2時間歩けば小屋がある。それが良さだ。

シャクナゲ尾根は営業小屋が開始点・終了点にあり、かつ、ラッセルがある道というのが理由だ。

やっぱり女性だと単独で、人目につかない藪ルートは怖い。藪ルートでも人目に付きたい。

たとえば、そこに行っていることさえ誰にも分からないようなルート。生きていても死んでいても分からないのは困る。

そういう意味では、里山の藪ルートは林業の人が入っているような道なら、いいかもしれないが、それでもちょっと、冬は人が入らないし難がある。林業の人がいい人だって、どうやってわかるんだ?

登山道ではだれにも会いたくないが、登山口では誰かに確実に会いたい。下にも上にも小屋がなければ、結局、誰も自分がそこを歩いているということを自体を知らない、なんてことになってしまう。例え登山計画書を出しても、それどこ?な場所はやはり歩けない。少なくとも私にはできない。

私は一人でアメリカに行ったり、親からの自立が早かったりで、冒険好きに思われることが多い。けれども、決して無鉄砲はしない。確信が持てない場合、危険は冒さない。確かにアメリカに行った時は、財布に2万円の現金しかなかったけれど(笑)、住む場所も仕事も決まっていたから、現金がないことは、リスクにはならなかった。要するにリスクを自分なりに評価している。あまり常識では判断しない。

同じことで、避難小屋泊も、人が複数入っていれば、大丈夫だと思うけれど、もし平日などで、人が入らず、男性の登山者と一対一になってしまったら・・・と考えると、恐ろしくて避難小屋は利用できない。用心棒が必要だ、と思う。

男性登山者から見たら、ビビりすぎだと思えるだろうが、それは男性が日本社会では強者だからだ、と思う。

稲子湯という営業小屋が始点にあり、そして、また営業小屋で終わることができるけれども、一応ルートとして地図に載っている道、踏み跡薄く、限りなく非一般道に近そうな、つまりラッセルもありそうな尾根、がシャクナゲ尾根だ。

人が歩かない道。でも、素っ頓狂なそこらへんの藪尾根ではなく…。藪尾根なんて歩けない。警察にも、登山者にも、その存在自体を知られていないようなルートには一人ではいけない。そういうのこそ、徒党を組んで行くべきだと思う。

長い説明になったが、そういうわけでシャクナゲ尾根は候補になった。

ラッセルがある八ヶ岳というと、西岳も候補になるが、西岳は上にも下にも小屋がない。

他には箕冠山という選択肢がある。ここも行ってもいいなと思っているが、アプローチで、だいぶ歩かされる。下からだと夏沢鉱泉分岐から、林道歩きだ。

そういう意味では、退屈な林道歩きを省いて、すぐ尾根に取り付け、結構、長くてガッツリ歩くことができそうで、それでいて、下にも上にも小屋があるシャクナゲ尾根はもっと利用されて良いと思う。

けれど、到達するピークがニュウという…マイナーな道なので、誰も使わないんだな。白駒池に行きたいという人も、今では山ガールばかりになってしまったようだし。

私がこの尾根に気が付いたのは、山口輝久さんの北八つ彷徨に記述があるからだ。

ただ、今回の尾根は完全に読み間違っていた。

■ サットバな山

実は今年はもう2度、冬山ソロを未遂に終わっている。

1回目は2月初旬で、思い立ってテント泊装備をまとめていたのだが、アプローチの道路状況が見通しが立たなかった。

渋の湯の道はアプローチで失敗しそうな気配だった。アプローチの面で除雪が一番安心そう、ということで選ぶと、人気がある赤岳鉱泉へ続く美濃戸口だった。でも、色々考えて、どうしても一人でぶらっと行く一人旅に赤岳周辺の空気感が合わない…。

八ヶ岳西面はどうも人が多くて苦手だ。

ヨガでは、物の性質を、ラジャス=劇性、サットバ=純粋性、タマス=停滞性、と呼ぶ。激情の様式、とヨガで言えば、大都会の喧騒、競争社会などを指す。人間関係も、愛憎の応酬があるものは、激情の様式だ。サットバ、純粋性を代表するものは、無償の愛、赤ん坊、無邪気さ、クラシック音楽。そして、タマスは、停滞、不純なものを表す。

ヨギーはタマシックなものを食べない。一番分かりやすいものは腐ったもの。腐ったと言うと、誰だってそんなものは食べない、と思うだろうが、タマシックなもの、腐敗をしたものには、クサヤやモツも入るんだな。衣類で言えば、レザーや毛皮も入る。それらは動物の死の気が込められている、死体を着ていることと同じ、とみなす。たとえば風水で、ドライフラワーを死んだ気、とみなすのと似ている。

ちょっと話がずれたが、ともかく、私がその時山に行きたかったのは、サットバを求めていたから、だった。聖なる空気。神々しい景色。

決して、軽薄短小な八ヶ岳登ったぜイェイみたいな山じゃなかった。ワイワイ登る山も、そんなに好きじゃない。私は別に孤独を愛しているわけじゃないが、それでも落ち着いた空気というか、宴会好きとは程遠いかもしれない。酒は飲めるが、酒に飲まれるのは好きじゃない。まぁ社会人生活も長いし、夜の接待が本業というような仕事も経験があるので、こなせるが、わざわざ場を作りたいとは思わない。

そうやって、山の空気感なんかをアレコレ考えて山を選んでいると、どうしても、いくらアプローチが良くても、ラジャスの気の多い赤岳周辺は気分に合わなかった。

色々と電話で聞くと、アプローチの関係で八ヶ岳の東面はNG。登山道も誰も歩いていないから、使うなと、小屋がいう…。小屋の人はトレースがある山だけを歩いて欲しいんだろうな。トレースがある山しか歩かないなんて、登山と言えるのだろうかと思うので、なんちゃって登山を小屋番が推奨するような流れはどうかと思うけれど、山域の特徴から、北八つは基本的に登山初心者の山なので、そうなってしまうのだ。

それで、結局、その山行は、なんとなく気分が乗らず、行かず終いになってしまった。基本的にノートレースを歩きたいが、それ以前のアプローチ敗退は避けたかった。何しろ東面では鏡面のようになった林道で、脱出が核心という山もあったし…。

2度目は月曜・火曜で企画した山だった。ところがそれも前日になんやかやとゴタゴタし、出かけそびれてしまった。

その後は天候が悪化し、素晴らしい晴天の山を逃した格好になった。山は逃げる。それは本当だ。山は、いつ出かけても山だが、その年の晴天を捕まえようと思えば、チャンスは一瞬だ。今年は二月は里の大雪で缶詰だったので、その後のチャンスはそれだけで、その後は雨が降って、雪が締まってしまった。

・・・というような事情で、結局2度の試みは、考えただけに終わってしまった…。

■ 一人冬テント

考えてみると、心理的な後ろ向きな部分もあった。

テント泊だ。冬のテント泊…。もう今年はアイス用のアックスやら講習費用やらで総額50万円近くの出費があり、山費用はもう底を着いた…ので、小屋代を節約したいのだが、一人のテント泊が一歩が出ない。

・・・というより、歩き終わってから寝るまでにテント内で過ごす時間が、冬の場合は、無限に長く思われるのだった…(汗)。

まぁ、寒いのは容易に想像できるので、突き詰めると、一人でテン泊する気になれない、ってだけなんだった。同じ苦を分かち合う相手がいれば、というところ。やってみたら、沢で浸水しながら寝るのと同じで、そう悲壮感はないのかもしれない。

けれど去年テント泊の跡を白駒池から高見石に上がる間に発見し、羨ましかった。羨ましいという感情は、それを自分もやりなさい、という意味だと思う。だから、一人ではなく仲間とやりたいって意味なんだな。

別の部分では、このところアイスクライミングばかりしていて、-25度とかいう、キリリと冷えた朝に山を歩いていないから、心身が甘えてきているに違いない。

ホントに甲斐駒の黒戸尾根や地蔵岳に登ったのかどうか、自分でも怪しい。寒かったはずなのに、寒さの記憶がない。

という、諸々の心情がないまぜになり、行きたい⇔行けないを揺れ動いた結果、今年の二月は状況に押し流されるままに、雪稜が充実していない。

キリッと寒い朝を味わい尽くしていない。

■ 稲子湯

今日は、稲子湯までの道は除雪されていたが、無料駐車場までの道は除雪されていなかった。本沢ゲート前の無料駐車スペースには数台の車があった。みな本沢方面に歩いて行ったようだ。稲子湯には私の他は一台だけだった。

稲子湯から先は除雪がなかったので、駐車料金を払いに行くと、おばあちゃんが色々と心配してくれた。今年の雪は、それはすごく、たくさんの登山者が追い返されたそうだ。その上、雨が降り、硬く締って、ツンツルテンなのだと…。それを聞いて、はっとする。アイゼンを忘れてきたのだ。

おばあちゃんに、一泊二日分の駐車料金600円を払って、そそくさと出る。心配はうれしいのだけど、もう10時15分で、私は早く出たいのだった。

それにしても、冬山でアイゼンを忘れるとは…どうしたことだろう?どうするか?登山口敗退か?

でも、大概の冬山は、樹林帯ではアイゼン要らない。それで行くことにする。今回の山は、山頂が目的でないので、山頂付近の稜線歩きを省けば、アイゼンは要らない場合が多い。要る時に、敗退決定しても遅くない。

今日は去年の課題で、地図読みと言うか、ルートファインディングしながらこの尾根を歩けるのかどうかを試しに来たのだ。地図読みに、少し自信をつけたので、それを試してみるのが課題だ。

今年の目標設定のための課題整理。

稲子湯から登山口まで歩いていくと、途中で登山者3人とすれ違った。相手が、私を値踏みしているのが分かる。3人はアイゼンをつけていた。たしかに一雨後の雪は、軽くクラストしていてクランポンがよく噛みそうな雪面だった。けれど、よく踏まれた道なので、別にアイゼンは要らない。値踏みしている視線が背中のザックとピッケルと、ぶら下げているカラビナ、それにワカンに注がれたのが分かり、まぁいいや・・・という心の動きが読める。

10分ほどでシャクナゲ尾根登山口。普段はここまで車で入れ、駐車料金は無料だ。みどり池までの道もここが始点だ。

シャクナゲ尾根に取り付くが、まったくどこが登山道か分からない。最初から急登だけど、雪面は、全然沈まない。フリクションも良く効く。結局、ツボ足で大丈夫なようだ。沈み込みは、南面で5センチ~10cm程度。 な~んだ。ラッセルっていうほどのラッセルじゃない。こんなのラッセルには全然入らない。

稲子湯のおばあさんは、大変大変って言っていたけど、たぶん3週間前の情報なんだろうな。

■ ルートファインディングに時間がかかる

だが…テープがほとんど整備されていない。入り口に一つ二つ見つけたが、どうせ尾根伝いだ、と高をくくって、最初からテープは探さない。

というのは、最近尾根を歩いていて、分かってきたことは、取り付きが一番分かりにくいってことだ。でも取り付きで正解を求めて、時間を取るのは、時間の無駄だ。

尾根に載ってしまえば、じきにテープの方が追いかけてくる。それは何か、新しいことを始めるのと似ているかもしれない。どうやろうか、と正しい道を探して、アレコレ悩むより、取り掛かってしまった方が良い。ちょっと先へ進めば、どうせ正しい道に出るのだ。

そういう気分で、適当に歩いていたのだが、1メートル幅くらいで、樹木が生えておらず、明瞭に道だと分かる部分に突き当たったので、それに沿ってしばらく進んだ。

しかし、様子がおかしい。尾根に乗らなければならないはずだが、一向に尾根に乗らない。

巨岩が頭上には一杯。本来は、これらの巨岩が足元にあるべきではないかと思うのだが…尾根を巻いているのかと、しばらく進んでみたが、道は続けど、尾根と高低差が出るばかりのようだ。

現在地を確認する… ゲっ!これどうも沢伝いに行く作業道のようだ。

まあ、この先に行っても無理くり尾根にのれないことはないような地形図だが… 取り付きで失敗か…と、結局、元来た道を少し戻る。10分ほどのロス。

易きに流れては行けないってことだな…と思う。つまり、私は歩きやすそうな道を選んだのだ。そうすると、違う道に来てしまった。

そうではなくて、最初の急登で苦労しても、できるだけ早く、尾根に乗れってこと。 尾根に乗りやすそうな地点まで戻り、改めて、尾根の南斜面を直登。

一気に汗が出る。山肌の斜面でリッジではないので、結構、吹き溜まりもあり、急で、キックステップを確実に決めながら登る。全然アイゼンは要らない感じ。まだクラストした雪が、しっかり足を守ってくれる。

しかし、ホントにテープがないなぁ。本来だったら、登っていれば、出てくるものなのに…。

不安になりながらも、とにもかくも、上に上にと足を運ぶ。すると、分岐を示す道標が出てきた。この時は、ホントにうれしかった。ビンゴ!な場所に出たから。自分が間違っているのかと不安だったのだ。

登山は、こういう不安と一緒になって、面白いものになると思う。人生だって同じだ。分かっていることだけやっているから、退屈なのだ。

どういう結果になるか、分からないことや新しいことを試すのは、誰だって不安だ。だけど、不安を避けてばかりいたら、人生は超退屈になるだろう。

快適な尾根です
シャクナゲ尾根、本当にいい尾根だ。今日は快適な登山日和。

しかし、時間が…まだ行程の8分の1くらいなのに、すでに11時になってしまった。やたら喉が渇いて、たくさん雪を食べた。

この道はずっと尾根伝いだが、途中で2回尾根を乗り換える。その一回目が終わり、終点は林道。林道の端から、また尾根の終点で尾根に乗り、ずっと尾根伝いのはずだ。どっちの尾根も、南面は岩がちで、北面はなだらかだ。雪の浸食で、そうなるのだろう。

とりあえず、二つ目の尾根は楽勝で尾根に上がれた。道標も入口にあり、すぐ横にテープがあった。すぐに巨岩が出てきたが、またテープがない。

この巨岩、右に巻けば北面。左に巻けば南面。どっちに巻いていいか分からない。

とりあえず、距離が短そうな南面に巻いたが、巻いた先にもテープがない。けれど、とりあえず尾根に乗っかってしまえば安心と直登…でもねぇ。やっぱりテープが追いかけてこない・・・。

と思ったら、はるか後方にあった。どうも、私は近道をしたらしい。まあ、いいや、と尾根を歩いていると、前方にテープが出てくるようになった。

が、それも、かなりまばらだ。間隔が遠い。 尾根が山の高速道路であることを知らない人は歩けないだろうな。

尾根に乗ったら、なんとも快適な尾根だった。今日は遠くから八ヶ岳を見たときはかすんでいたけれど、山に入ってしまえばゴキゲンなお天気だった。気温が高い。8度は下であっただろうか。稜線の風は強そうだが、樹林帯なので関係がない。暑くて、衣類はさっさと下で脱いでしまった。

お日様の日差しは温かく、雪面は快適で、ツボ足でもほとんど問題がない。時折ズボッとハマる。のは倒木が隠れていたところを踏んだりした場合だ。一人だと腰まで埋まってしまうと脱出が困難になるので、できるだけハマることのない場所を選んでいるつもりだが、どうしようもない場合があって2、3回腰ラッセル近い場所を歩いたけれど、一瞬だ。

今日の収穫は、裏山で遊んだ経験が本番の山でも生きる、ということだ。裏山の腰ラッセルと、やっていることも雪の質も変わらない。

ただ人里から離れていて、それで標高が高いと言うだけだ。ぶどう畑の裏山で、ルートファインディングをして夫と遊びに出かけたことは、この山でも生きている。

山が遠いか、近いかだけで、全く同じだな、それが感想だった。

快適な森をお日様を満喫しながら歩いていると、シジュウカラがやってきた。とっても人懐こい。シジュウカラなんて、裏山でもいつでも見ているけど、こうした誰も歩いていない山で近づいてきてくれると、歓迎されているようでうれしい。

快適な森の中の道を順調に進むんだが…それにしても本当の登山道はどこなんだろう?またテープが出てこない。ただテープが見つからない不安には、もう慣れてきた。尾根は明瞭だ。 

ただ問題がある…シャクナゲ尾根というだけにシャクナゲのブッシュが濃い。尾根の真ん中、どうみても歩けるブッシュじゃなさそうなんだけど…。そのたびに南面に巻こうか、北面に巻こうか悩む。一度、南面に巻いてみたら、結構下が急な斜面だった。雪が緩んで、丹沢の湿雪のように、雪団子になって靴にくっつき、足が重い。

カモシカ君が大急ぎで通り過ぎる。なんでこんなところに人間がいるの?と背中が言っている。カモシカが、苦労した跡を私も歩いているようで、カモシカ君の道を拝借しているのは私の側だ。

北面に巻いてみた。雪が深い。サラサラで一度囚われると、脱出に時間がかかる。そうこうしているうちに、大した距離を歩いていないのに12時。 ちょっと休憩をする。ワカン装着。まだ、お日様はうららかで明るい。

岩峰から景色がきれいでした。ここらは巨岩だらけ
しかし、このペースで行くと、どう考えても、この倍の時間がかかるとして、陽が出ているうちに小屋にはつけそうもない…(汗)

うーん… 何に時間がかかっているのか?というと、ラッセルは、全然大変ではないんだが、ルートファインディングに時間がかかっているんだな。

時折でてくる巨岩を右に巻くべきか左に巻くべきか…夏道を知らないので、尾根を外す気になれないから、出来るだけ尾根に乗ったまま、行こうとすると、障害物が多い。

ああテントがあればなぁ!今日はテントもシュラフも持ってこなかった。ツエルトは、もちろん入っているが、雪中ツエルト泊かぁ…(--;) 

あれこれ考えて、どう考えても、このままこのペースで尾根を進んでも、日暮れ前に一番近い小屋につけそうにないので、敗退を決定する。が、問題は何時まで遊ぶか?だ。 とりあえずここまで2時間として、13時までは進むことを決める。

13時。まだ行けそう、あと30分。 小さな岩峰にぶち当たった。展望が良かった。前方は濃いシャクナゲのブッシュ。こういうブッシュの場合、一体どう巻くのが正解なんだろう?ベテランは、こういう場所で、どういう風に地形を見て判断するんだろう?

少しブッシュを進んでみるが、この尾根最初から、しょっちゅうピッケルが引っかかって思うように進めない。この先もずっと、シャクナゲブッシュになりそうだし、陽の光も午後っぽくなり、気持ちも萎えて、13時半敗退決定。

うーん、これじゃ裏山に遊びにいっているのと同じだな…(笑)。運転2時間の遠い裏山(笑)2時間も運転したんだから、ちゃんと一泊くらいしていきたかったなー。

師匠は今頃、丹沢だ。丹沢に一泊で誘ってもらったのに、一人で歩きたいと断って、この山に来ていてテントがないから、敗退と言ったら、あきれるだろうなぁ(笑)

でもまぁ、今日はとても勉強になった。時間を食うのは、ルートファインディングであってラッセルそのものではないこととか。

引き返すことにしたら、帰りは尾根が見やすいので、赤テープが一杯見えた。だいぶ尾根を外してテープは存在していたようだ。でも一度でも歩いたところの方が歩きやすいので、自分のトレースに忠実に歩く。

最初に南面に巻いた巨岩は、北面に巻く方向にテープが付いていた。 私が尾根に乗り上げた地点は、全然登山道ではないらしかった。

登りはタイヘンでも、下りはラクラクの法則通り、下山はあっという間で14:00に登山口についてしまった。


どうみても、とうせんぼしてるとしか思えないのですが・・・

10時半から13時半の3時間かかった道、下りは30分(汗) 

こんなことなら…と一瞬、14時登山口で黒百合ヒュッテに登り返そうかと思う…14プラス三時間で17時、ギリギリ。叱られつつ小屋に入る…? うーん。

その下のシラビソ小屋までなら1時間しかかからないが、明日が雪の予報なので、早出して早朝に稜線に乗り、中山展望台などの、周辺を周回して帰るという案は、魅力的ではない。明日は下山が向いている日だ。今日中に稜線付近の小屋まで入らないなら…歩く甲斐もないかもしれない・・・どうせ、アイゼンを忘れたから、山頂は踏めないのだったら、雪の中、中山峠を越えて小屋に行っても、小屋から、ピストンで下山するだけになってしまう・・・、と思い、今日は敗退、というか、偵察の日とすることにする。

結局、裏山散策と同じような山になってしまった・・・(汗)どんな場所かな~と探検気分は満点だったけれど、ルートファインディングに時間を取られ、大した距離をラッセルもしていないのに時間切れ…今日は4時間しかまだ歩いていない…全然歩き足りない。

とはいえ、そのまま歩き続けても、小屋につく前に日暮れになりそうなペースだったし、テント泊装備は持っていない。出直すべきだ。

そうだ、稲子湯に入って帰ろう!と思うも…大雪で稲子湯の湯には入れなくなってしまったそうだった。悔しいので、笹源という入浴剤650円を買う。

帰りに女性の単独の人とすれ違う…今日降りてきたようだった。いいなぁ…昨日今日が良い天気で、明日から下り坂。真冬の良い時期は駆け足に去る。

私も去年は単独で結構長い距離を歩いた。女性でも小屋があれば、単独でも歩ける。それが北八つのいいところだと思う。

まぁ色々書いたけど、今日はとても疲れた…朝から睡眠不足特有の頭痛が取れない。運転中も眠くて参った。

途中海ノ口の温泉に立ち寄り(ハズレ)、帰ってきたら、ちょうど17時。歩いていたら、黒百合平についたかもしれない時刻だ。

≪反省点≫
・ラッセルありの道には宿泊装備必携
・ラッセルよりルートファインディングに時間がかかる。

≪学んだこと≫

・裏山遊びと北八つ彷徨はたぶん同じ

Monday, March 10, 2014

2014の目標設定思案中・・・・

■ 目標設定 2014 思案中・・・

今年の目標を立てるシーズンになりました。

去年の目標を見ていて、おおよそ達成したな~と思っていますが…なんだか去年の今頃と今年の私では、立っている場所から見えている視野の広さがあまりに違いすぎて、めまいがしそうです…。

去年の目標は

 目標その① 読図力を1年でつける
 目標その② 歩荷力15kgを目指す
 セルフレスキュー

でした。これらの目標は達成しました。去年を振り返って、沢で、雨水がじゃんじゃん流れる中、ツエルトで寝てたりしてもけっこう寝れたりで、ああいう経験も楽しかったなぁ・・・と思ったりしています。
去年は講習でだいぶ時間を取られ、自分の山行がおろそかになった気がしたのですが、それでも、なんだかんだと言って、楽しかったなぁ・・・と。

■ 歩荷力は25kg

目標①は達成し、道の無いルートを降りることも出来るようになりました。懸垂下降ができるようになったのが大きい。

②の歩荷力15kgは、率直な所、「しょぼい目標」でした。25kgを目指さないとダメだな。普通の登山者は自分が一体何キロくらい担げるものかあんまり知らないと思います…。私も最初は10kgくらいでも、重いんだろうな~と想像していましたが、今は12kgと聞くと軽いな~と思います。歩行には影響全然でません。なんだ~そういうものだったのか~。 色々聞かされたのはなんだったんだろう???

男性でも女性でも筋肉1kgあたりで出せる力は同じなのだそうです。

女性の筋肉量は、男性の6~7割。

体重50kgの女性が体重70kgの男性と筋肉量を比較すると、男性は筋肉量が一般的に40% 女性が35%なので

50kg × 0.35=17.5kg
70kg × 0.4 =28kg

これを基に、男性が歩荷35kg、女性が歩荷25kgとなると筋肉1kgあたりの負担重量は

(歩荷の重さ)÷ (筋肉量)   筋肉1kgあたりの担ぐ重さ
25kg     ÷ 17.5kg =1.4kg/kg
35kg     ÷ 28kg   =1.25kg/kg

となり、女性のほうが少ない筋肉で重い荷を背負う話になりますね(笑)。女性がバテても、男性は嫌な顔をしないように!

ちなみに 男性と同じ負担1.25で計算すると21.875kgになります。約22kg。これはあまり非現実的な値には感じられません。20kg強ぐらいなら担げそうです。それほど遅くならず。

ちなみに、男性が女性と同じ筋負荷で歩荷すると、39.2kgを担ぐことになります。もちろん体重70kgの人ですけどね。

人間は自分の体重と同じくらいは担げるそうなので、私なら47kgは担げないとダメですね。でも、夫は52kgなのでやっぱり二人で山に行って、遭難しても私は夫を担げない…。

来年の冬に向け、歩荷は25kgを目指すことにします。

■ クライミングの総合力のUP

体力は50代くらいまでは上がるのだそうです。私は体力と言う意味では、甲斐駒の黒戸尾根も平気だったので、体力が一般登山に向けて特に不足しているわけではなく、自分の快適ゾーンを広げるのに体力はいくらあっても損はないだけです。

40代女性の平均的な体力の私で、このような調子なのですから、若い男性なら一般登山では、体力が余ってしまうでしょうね。最近思うのですが、それがトレランが流行る理由ではないでしょうか?

現代社会は肉体的な負荷がホントに軽くなってしまったので元気が余ります…ヨガも陽ヨガのほうが流行りますし…。

なので、体力UPを目指すのはあまり適切ではないかもしれません。

むしろ、ロープワークを身に着けることを目標にしたほうがいいかも…あとはクライミング力? 基本的にまだスタカットの手順でアタフタするレベルで、ロープワークが板についているわけではないので、その辺はできるだけ早期に身に着けた方が良いような気がします。というのは雪稜に行きたいからですね。

GWは一体どんな雪稜に行けるのかなぁ…五竜遠見尾根とか行きたいですが。まぁ単にその辺でバイトしていたから、という理由なのですが(笑)。

■ 良きビレイヤーとなる!

やっぱり最大の目標は、ロープがいる山(沢)に行くなら、最初の目標とすべきは、確実なビレイができるようになる、ということかもしれません。

でないと登る人は安心してリードできない。良いビレイヤーにならないと、まずは連れて行ってもらえるレベルにも到達しない!

となると、必然は岩です。悩ましい岩・・・。

今年は、岩というかゲレンデに取り組む年になるかもしれません。歩いて解決する山もおろそかにしたくないので歩く山は自分で。

土日はゲレンデやルートで、ロープが必要な山へ。
平日は週に一日くらいはハイキングの山で足腰を鍛えておく。

そんな一年になりそうかなぁ…今年の夏こそ沢を味わいたいのですが、沢で涼を味わいたいとなるとやっぱり同じようにクライミングはある程度できた方が良いので、夏が来る前に少しクライミングのためにゲレンデに通う作戦も必要かもしれません。

GWはどこに行けるのかなぁ…それが3月の身の振り方を決めるような気がするのですが…(笑)

■ 今年は挫折の年かなあ・・・

考えてみると、2013年は

・後立縦走
・積雪期 赤岳
・積雪期 地蔵岳
・積雪期 甲斐駒黒戸尾根

と登山の初心者の頃目標にしていたことが、あっけないほど、簡単に達成してしまえ、達成感が物足りないくらいでした・・・・ほとんど足慣らし的な感覚で、達成してしまった。

あっけない・・・というのがむしろ驚きでした・・・となると、2014に出てくるのは挫折かもしれません。

神は大体において

1)ビギナーズラック ⇒ 2)達成感というご褒美 ⇒ 3)努力&達成 ⇒ 4)挫折

と事を運ぶような気がしませんか(笑) 挫折があるところ、それはその先に、より大きな達成があるということではありますが・・・

私は特に岩、今のところ非常に苦手意識を強く持っているので、今年、岩と言う課題にどういう風に接するかで、今後の山のあり方が決まって行きそうな気がします。

この予感は当たるでしょうか・・・