その登攀に「魔法」はかかっているか
「もし、結果が100%分かっているなら、
それは冒険ではなく、単なるスポーツだ」
彼はそう断言します。
今の世の中、
答えは、どこにでも落ちています。
ウェブザべすれば、正解のムーブが載り、
SNSを見れば、誰かの完登動画が流れてくる。
しかし、
彼が追い求めているのは
そんな「答え合わせ」ではありません。
彼にとってのクライミングの本質。
それは、
「不確実性」の中に身を置き続けること、です。
誰も行ったことがない場所。
誰も触れたことがない岩。
数日間、成功するかどうかも分からない。
その「ミステリー」の中に身を置き、
判断を一つずつ積み上げていくプロセス。
それこそが、
クライマーたちが愛してやまない「冒険」の正体です。
そこで重要になるのが、
「どのように登るか」というスタイルの純粋性です。
ボルトを打てば、誰でも登れるでしょう。
固定ロープを張れば、不確実性は消えるでしょう。
しかし、それでは「魔法」が解けてしまうのです。
自らに厳しい制約を課し、
己の肉体と精神だけで壁に向き合う。
不自由さを受け入れることで初めて、
登攀に真の価値と、震えるような興奮が宿ります。
もちろん、
それは「無謀なギャンブル」ではありません。
彼は誰よりも知的に、
リスクを管理しています。
雪崩、セラックの崩落。
自分の技術では制御できない「客観的リスク」を徹底的に排除する。
「運」には、1ミリも頼らない。
ホワイトアウトの中でも生還できるのは、
長年積み上げてきた「技術」と、
研ぎ澄まされた「直感」があるからです。
彼が自身の本を指して
「ドラマ(悲劇)がない」と言う理由。
それは、
徹底した準備によってリスクを支配し、
不可能な冒険を「予測可能な成功」へと導くこと。
それ自体が、彼の美学だからです。
最後に。
彼は、混雑する有名な山を避けます。
ベースキャンプに他のチームがいるだけで、
「魔法が解けてしまう」と感じるからです。
誰にも邪魔されない静寂の中で、
ただ、山と、自分だけが対峙する。
あなたは最近、
自分だけの「冒険」をしていますか?
ネットに書いてあった通りだった
予定調和のクライミングに、
飽き飽きしてはいませんか?
さらに詳しく知りたい人はこちらの動画をご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=DUN_2_MeHjE
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