具体的には、
・地震発生後に避難する場所や避難経路を再度確認する。
・地震の揺れで落下する危険があるものを移動させる。
・常に家族の居場所を把握しておく。
・家族との集合場所を確認し合う。
・避難時の持ち出し袋を玄関に置いておく。
・寝る時は枕元に靴や財布などを置いておく。
・お風呂に水を常に貯めておく。
といったように、皆様の状況に応じた準備をお願いします。
■だれも北アの登山の安全を考えられなくなるわけ…
小屋を運営していると、些細な人間関係のいざこざ…例えば、布団の畳方をA君には、こういわれたのに、Bさんに違うと言って直された、とか…
俺は悪くない、なんで俺が怒られるんだ…
と頭の中がぐるぐると、”俺は悪くないのに、悪くないのに…”
と、どうでもいいような些末な人間関係のごたごたに、長い時間、囚われることになるので、本来、小屋が考えないといけない
登山者の安全
をどうしたら確保できるか?ということに考えが行かない。しかも、古くから小屋をやっている人は、
私でも〇〇が登れますか?って??はぁ??そんなもんは、自分で考えるもんだ、
とか
そんなことあらかじめ調べてこい!
とすら、思っている。
しかし、日本では、情報開示がされていないので、登山者のほうは、自分が登れるのかどうか?判断する材料がない。
いわゆる、
インフォームド・ディシジョンメイキング=判断材料になる情報を与えられた意思決定、ができない
ので、結局、いちかばちかになる。
ので、ぜんぜん、歩き方の指導、天候と計画の立て方の指導、登山者への注意喚起、そういったものができない。
小屋番の立場になると、朝食の片づけでバタバタしているときに、「すいません、〇〇への登山道って…」と質問しても、「今、忙しいんで」ということになる。
登山者からすると、サービスが悪い、となる。
■ この段階で、忙しいことが原因だ、と誤解してしまうと?
バイトを増やそう、ということになる。
バイトを増やすと、結局、山小屋は、登山者のためにある、というより、小屋バイトメンバーのための小屋になる。
つまり、そこで働いている人が下界並みの快適さを得るほうが優先される。
結果、登山者は、お客さんなのに、
来ないといいなぁ…
みたいな本末転倒なことになってしまう…(笑)。
そうなると、小屋の経営は赤字化する。
■ 高衝撃な歩き方の弊害が積もり積もった登山道=浮石が多く、歩荷しにくい
そのような状態のところに、トレランの流行で、軽装のお客さんがしっかり踏み固められていた踏み石をも、高衝撃のランで動かす。
↓
その動いてしまった踏み石は、見た目は踏めるのに、実は、ゆるくて動く、
↓
そして、その緩くなった踏石をバランス感覚が衰えた、高齢の中高年登山者が踏む
↓
バランスを壊す…
↓
遭難
小屋番は、小屋の運営で、登山道の整備まで、手が回らないので、登山道は荒れに荒れ、浮石だらけ、となる。
↓
お金を払ってくれる年配のお客さんは来ないで、通過のトレランの人ばかり…
トイレ代は安く、宿泊料は高額なのに、宿泊料が入らないので赤字
ということなんだろうなぁ…
こんな大きな踏み石まで、動かすんですよ?トレランの人…反省してください!!ということが、登山道を観察して分かった。
■ 歩荷道は、細かく刻まれて歩きやすくなっているモノです。
というのは、非常に浮石が多く、歩きにくかったからだ。これは、歩荷されていないな、と思った。
しかし、オヤジさんはボッカしている、というので、うっそ~と思い、劔御前小屋までの、同様の道を同じザックの重さで20分ほど歩いてみた。歩きやすかった。
ので、劔御前小屋はちゃんと歩荷していると思った。
つまり、歩荷の頻度が、トレランの人で荒らされる頻度より低いのだろう…
刻まれていない。
昔から伝承された、歩荷道はたいてい小さく刻まれているので、歩いていたら、すぐわかるんですが…雷鳥沢~奥大日~称名滝までの道はあまり刻まれていなかった。
…というか、むしろ、浮石だらけになっていたので、登山道の難易度としては、もともとより、上がっていると思うのですが…。
たぶん、昨今のトレランメインの登山者が石を浮かしてしまうので、それが積みあがって歩きにくくなっているだけなんではないかと推測。
私がいる10日でも、普通に歩いていたら浮かないような、大きな踏み石が浮いて、ぐらつくようになっていました。大日岳へのピストンの短い道ですら、です。
登山に来る、みんなの歩き方がとっても高衝撃だからだと思うんだけど、違うのかなぁ。
一般的に指導されている、山を荒らさない、低衝撃の歩きは、全くこの登山道では行われていない、ということだろう。
というか、北アは、トレラン風にカッコつけた登山者ばかりだったぞ??
じわっと歩く山ヤ歩きをしている人には、一人しか会わなかった。
みんな歩きが下手くそなのに、スピード自慢ばかりで辟易。早いことがエライわけないでしょ。
参考:適性な歩荷量の計算 https://stps2snwmt.blogspot.com/2014/12/blog-post_31.html
■ 称名滝~大日岳~室堂
お客さんに、かなりこの道の安全度を聞かれました。
みなさん、急だというので不安みたいですね。
不安な場合、急な登山道は登りに使うほうが安全です。
下りに使う場合は、身長に後ろ向き降り、をしてくださいね。
■ 体力度が高い → 1泊にする
仮に称名滝から、大日小屋まで一日とすれば、標高差2000近くを一気に一日で上がることになるので、体力度は高いです。
富山のグレーディングシステムは、長野と同じようですが、前提にしているザックの重さが、違います。
長野=テント泊装備 35歳 10㎏
富山=小屋迫装備 40~50歳 5㎏
つまり、同じ道でも、富山の感覚では、メッツが一つ易くなってしまいます。ザックを皆が背負わないからですね。小屋泊前提の5kgのザックでは、空荷と同じです。
今回私は体重の33%の15~16kgを背負っていたので、しんどかった。
称名滝~大日岳を登りに使った場合、、絶対、初心者ルートちゃうよなぁ(笑)。
なんせ標高差が、登山口から大日平小屋までで736m、大日平小屋から大日小屋までで、756mあります。里山一個分ですよね。
なので、ご高齢の方は、標高差150m/時間なので、それぞれ4時間かかります。
一日8時間の歩きは、年寄り半日仕事を考えると、しんどすぎると思うので、大日平小屋に1泊、大日小屋1泊とすると、のんびりハイキングのペースで歩けると思います。
若い人でも、4時間で上がるのは、大変なので、早出で、称名滝あたりにビバークして早朝出発にするとよいと思います。
体力度は、10段階スケールの6。
技術度は、A~Eの5段階スケールの B、Cです。
技術度はそうでもないけど、体力が必要な道、ってわけですね。
高齢になると、計画の工夫で、体力度を下げるのが大事になります。
■ 年寄り半日仕事
あの三浦さんでも年寄り半日仕事なのですから、女性はもっと、ですよね。
■ 逆ルートで下りにすると?
室堂から入ると、入山時の高標高が課題になります。
<室堂から入山する場合の注意事項>
・ 室堂は、交通機関で容易にアクセスできますが、標高2,450mの高山帯に位置します。
・ 充分な高度順化をしないまま登山を開始することは、高山病や脱水症状などの原因となります。
・ 高山帯である室堂から出発する各登山ルートは、体力度の数値以上に、体に負担がかかります。
https://www.pref.toyama.jp/documents/8174/01399295.pdf より引用
登山者が動かした石