■ GW中の祝子川の事故
最近、祝子川で事故があったそうです。
原因は?
水量の多い沢
で
ATC ガイドロック機能を使っていたこと
です。
だから、言ったでしょ!って奴でした…。
滝や滝壺、渡渉など、ATCガイドのガイドモードでのビレーでセカンドを確保すると墜落や流されたりしたときに、水流の圧力がかかり、予想以上の負荷がかかり、ATC解除が困難になります。
が、そんなこと、沢登り初日に教わりますけど・・・
教えていないんですかね?
ロープに引かれるのと、水流で押される力で、そのまま水の中から脱出できず、溺れてしまうというわけです。
このブログでも何回も書いていますが… 沢ではエイト環ですよ?
これがエイト環以外でも良いシーンもあるという指摘が来ましたが、祝子川のようなゴルジュを楽しみに行くのに、片方しか流せないビレイ器で行きますかね?
■ 岩場オンリークライマー
ショートの岩場しか教わっていないクライマーは、ゴルジュでは流さないと溺れ死ぬということとも知らない。
対策: ロープをいつでも切れるようにナイフを携帯し切る練習をしておくことなどです。
確かに、ロープは切ろうと思ったときは、意外に切れないもの、です。
ロープでおすすめは、ギザギザが付いているもの一択です。岩講習で最初にそろえさせられませんか?私はさせられました。登山ショップでは、そもそも、ギザギザが付いていて、本当にロープを切ることができるナイフは販売されていないことが多いです。
■ ほら貝のゴルジュ
私のほら貝のゴルジュの記録はこちらですが…
https://lovelysawa.blogspot.com/2015/07/blog-post_81.html
https://lovelysawa.blogspot.com/2015/07/blog-post_28.html
高齢の女性メンバーが急な流れのトイで流されて(女性は体重が軽いので流されやすい)、その時は、下の滝つぼまで、ロープは手放して流しました。
沢では8環なんてあまりに当然すぎるので、書いていなかった(汗)。
そうしないと、溺れちゃいますよね。
いやホント、相方が、私と二人だけで祝子川行きたがっていましたが、ほんとに行かなくてよかった☆
25+35が計算できない人なので、当然のようにATCでしかビレイも知らないでしょうし、樋で流されたらどうしたらいいか?も、おそらく知らないでしょうし、興味もなく、下手したら
流されるお前が悪い
という逆ギレを起こされて終わりでしょう…
しかも、熊本の指導者、祝子川を「ボルトが整備されてスポーツルートみたいな沢」とか言って、二人で行くように言ってきたんですからねぇ…
殺されようとされている…
これは、幻想や妄想ではなく、客観的事実、です。
沢にあるボルトはいつ崩れるか分からないロシアンルーレット状態ですよ、当然。
なんせ365日、水にさらされているんだから。
サルでもわかる。
私は、他の人の愚かさのために自分の生命を犠牲にするのはごめんだ。
参考:祝子川は水難事故多発地 として挙げられている。
https://www.kasen.or.jp/Portals/0/pdf_mizube/2014suinan.pdf
上記PDFより引用。
■ 報道でも全く反省されていない… 頓珍漢な解説しかない
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240505/k10014440961000.html
これを聞いた普通の人は、行くほうが悪い、と思うだろう。つまり、マスメディアの報道により、ミスリーディングされているのである。
行くほうが悪いと印象操作されているのだから、当然のように、なんの再発予防措置も講じられないであろう。
ーーーーーーーーーーーー
熊本県から登山で訪れた40代の男性は「注意していても事故は起きる時は起きてしまいますが、事前の準備や体力など自分のことをよく知ったうえで登山に臨むことが、事故を防ぐために大切だと思います」と話していました。
ーーーーーーーーー---
この事故は、注意していて起きた事故ではなく、山を舐め、必要な技術を身につけないで行ったために死ななくて良いシーンで犠牲者が出た、という事故です。
この女性を殺した人、一生、自分の愚かさを反省してください。
後悔に生きる、というのが人としてあるべき姿と思いますよ?
だれでも相手のチョンボで、自分が殺されれば、死なせた相手にそう思うだろう、当然の感想だと思います。
無知がゆえに人が人を殺してしまう…それはなぜ起きたのか?
反省するべき人が反省することは悪いことだとは思いません。
日本の登山界は、女性レイプが、レイプされる女性の側が悪いと判決されてきたのと同様に、被害者の心情に寄り添わず、加害者保護が行き過ぎている、というのが私の意見です。
https://www.mskj.or.jp/thesis/8764.html
■ 2人で沢に行くのは無謀の代表です
事故当時者の落ち度で読み取れる範囲で言えば、危険を当然ともなう祝子川へ、たった2名で、なぜ行ったのか?と思います。
沢登りは事故が最も多い形態の山行であり、事故がいったん起これば、メンバー数が必要なことは、業界では良く知られています。
私は、その山に安全な、適切なメンバー数が集まらない場合は、山行中止にしています。
また、内輪で事故報告書が作られても公開されないのでは、今後、同じことをするクライマーは後を絶たないでしょう。