■ 敦子さんと悪性リンパ腫
今日は島根から、山の友人が来ると言うので、焼岳へ。
山で出会った人と一緒に山に登るようになる・・・ これは、登山の醍醐味であると思う。一つの出会いが、次の出会いに結びつく。
敦子さんとは、まだ登山の初心者の頃、南アルプスで出会った。白鳳峠というマイナーな道を双方が使って降りた経験・・・あの道はひどかった・・・が、共通点だった。
数年来の知り合いとなり、去年は編笠山をご一緒し、今年は焼岳をご一緒した。
敦子さんは悪性リンパ腫のサバイバーである。若いころに放射線治療を受け、その治療の影響で、今回も脳に腫瘍が発見され、腫瘍摘出手術を受けたのち、4か月後での復帰戦である。
開頭手術で4箇所も腫瘍を摘出したのだそうだ。闘病生活は、吐き気などとの戦いで、腫瘍の影響によって視力や視野が影響を受け、それが正常に戻るのも大変だったらしい。
私の怪我のようにただ切ったところが塞がれば良いというのとは違う。
そもそも悪性リンパ腫は24歳の時の発症だそうなので、生涯が悪性リンパ腫の克服とその影響の克服というわけで、山は彼女が生きることのモチベーションとなっている。
■ 山に行くことを日々目標として生きる
私も山をライフスタイルとして、6年・・・色々あったなぁ。正直な所、山を取り巻く業界・・・観光業としての登山や金勘定、安易な遭難、安易な本チャン、高所遠足と言われる高所登山の事情・・・に対して理解が深まれば深まるほど、あまり登山を魅力と感じなくなった。
しかし、今日の焼岳は、小さな白い球のような花をつけた高山植物が咲き、青いスッキリとした空に浮かぶ、山頂の岩場がとても美しく、
ただ自然っていいな♪ 自然はきれいだな♪
と、自然に触れることの、大切さの原点に触れることができた。
大事なことは、自然の中で、ただ、その美しさに触れて、心を打たれること・・・
自然はこんなにも美しく、永遠であり、人の人生などほんの一部でしかないこと・・・、
偉大な自然の前には、人間の存在など小さなものでしかないということを実感すること・・・
・・・だからこそ、今ある命を大切に生きて行かなくてはならないこと・・・
が確認できた。 そんなことが考えられた久しぶりの山だった。
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