Monday, July 17, 2023

読了『お金に頼らず 生きたい君へ: 廃村「自力」生活記 (14歳の世渡り術)』

■服部さんの著作を読みました

 https://amzn.to/3Of1ztk

服部さんは、サバイバル登山という登山分野?を確立した人ですが… 有名男性クライマーって、基本、誰が一番かっこいいか?(=有名か?)で競い合っているんですよね…

私の中では、服部さんは、栗城さんが3.5流だということを世間にきちんと知らしめてくれた人です(笑)。 https://www.youtube.com/watch?v=RVTMbd2IcT4

現代の登山は、価値観が倒錯していて、すごくないことをすごいと自己申告しても、誰もわからないので、俺はすごい!と自己申告した者勝ち、になっている。

そんな中では、服部さんは、等身大で語っており、一般市民の無知に付け込んだ、すごい!という誤解に基づく、支援を求めていないところが誠実。

■ 実はすごくない自給自足

この本は、自給自足の本なんだが…山やが軟弱化した現代では、この自給自足でも、すごいのかもしれないが…でも、実は自給自足ジャンルの中では、全然すごくない…

事例) 去年ウーファーに行った先

https://photographer-akapple29.com/daruma-houbokubuta/

家まで手作り。その日薪暮らし…すれすれを楽しむ生活だった(笑)。

           手作りのログハウス ほんとに住んでいます

日本のヒッピーの人たちは、もっとすごい自給自足というか、お金に頼らない生活をとっくの昔に作り上げていて、すでに2世がいるくらいなんである。

結局、”田舎暮らし”の指南書を書くということなら、服部さんより、うんと前から、日本のヒッピーの人たちは自給自足生活をやっている。

大体が

 非課税所得で、税金も払っていない

ので、お金を使わない生活どころか、税金すら払わないで済ませる生活。その実態を知っていたら、たぶん、この程度のことだったら、本にする価値がある!と思わないと思う。

クライミング界で有名な南裏さんの知り合いが和歌山で自給自足生活をしているが、かなり気合が入っており、クライマーの終着点として、これもあるんだなーと思ったことがあるが、その方と比べると、服部さんのは、まだひよっこ感がある。

たぶん、ヒッピーの人たちは出版と言う手段を持たないため、生活実態を世間に知らせる手段がないのだろう…。

服部さんだが、めんどくさいことに向き合わざるを得ないのは、サラリーマンが人間関係に向き合うかの如く、五右衛門風呂に向き合うという、ただの置き換えなので、肉体労働的なめんどくさいことがだんだんとできなくなる老いの境地で、

 どういう風に処するのか?

が本当の試練なのかもしれない、とふと思った。

■ 本当にお金から解放されるには?

お金だが、最近は、

お金を使わないのもお金を欲しがるのも、お金に振り回されているという点では同じなのではないか、

と思うようになった。

たぶん、一番いいのは、お金について、振り回される時間、考える時間、を最小限にすることなのではないだろうか?