Saturday, April 29, 2017

遭難しないための考え方を考えるサイトとして

■ ソーシャルアンダーマイニング

Social underminingという言葉をご存知でしょうか? 

日本だったら、例えば、「女の子に教育はイラナイ」などという考えが代表例です。今では信じられませんね(笑)。現代では、信じられないような考え方ですが、こうした考えが一般的だった時代もあったらしいですね。

同じことですが、ある人が持っている目的、目標等を「アナタにはできない」などと過小評価することが、ソーシャルアンダーマイニングです。

都会より、多様性が少なく、物事の考え方に柔軟性が少ない地方都市では、ソーシャルアンダーマイニングの被害に遭いやすいです。

ので、地方都市暮らしの人は、自分の可能性を周囲の人のネガティブな見方…あなたにはできない…によって、閉ざされないように、充分、注意してください。

そういう意味で成長意欲が高い人には、地方都市は向かないかもですね。

■ 嫉妬の被害を受けやすい

同様に、地方都市と言うか、隣が隣を監視するような小さな社会では、たぶん、嫉妬の攻撃をかわす手段として、愚痴が使われています。大変だ~大変だ~と愚痴を言うことは、おそらく恵まれている自分を他者からカモフラージュし、嫉妬の矛先を遠ざける効果があるのだろうと思います。

ただそういう自己正当化って、見ていてなんだか、めんどくさいって言うか…そんなに周りの目ばかり気にしなくても、って思ってしまうんですよね。

それは発展的な人間関係ではないような気がしませんか?

そう感じてしまうのは、たぶん私が成人してから長いこと海外や都会にいたからですね。

都会の人の方が嫉妬などの感情は少ないようです。まぁ、単純に忙しいからかも。

忙しく、自分の課題に集中している人は、嫉妬や他人の噂話などとは無縁です。

■ 師匠との関係

最近、応援のメールをいただき、ブログは再開を予定しています。ありがとうございました☆

気持ちを変えたのは、遭難のことがあったからです…

以前ほど頻繁にはあげられないと思いますが、遭難の時期は、特に私が考えているようなことをきっかけに、自分の山を振り返ることを必要としている人が、たくさんいるような気がします。

多くの岳人は独学です。私も含め…。

山の導き手から、運よく導きを得られている人には、その教えを多くの人と共有する義務、責務のようなものがあるような気がしています。

溜飲を下げてもらう意味もあって、ですが…私が個人的に山の師匠を得ているのは、単純に、私が教えて教えて、とうるさいからです(笑)。情熱家だと言われています。私自身もどうして、こうも山について熱心に考えてしまうのか、わかりませんが、その通りだと思います。なぜか熱い…自分でも不思議なくらいです。ある種の使命感があります。

師匠とは、遭難については色々と話をします。例えば…

ーーーー師匠の返事ーーーーーー 登山者への注意喚起についてーーー

いつもながらパワフルだね。朝から!
〇〇氏(遭難が起きた小屋の主)うるさいのにね。(意味:遭難が起きて残念だ)
〇ちゃん(私)今のうるさい程度で良いです。言って更に自己認識するのですから!私も若い頃はうるさかったみたいですから!
でも本当の危険性感じたら、今でも注意してる時もある。重症では無く、死ぬ時に注意してる。
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どうも年を取ると、あんまりリスクリスクとうるさく言わなくなるみたいですね(笑)。

私のブログは、リスクリスクと、あれこれウルサイかもしれません。でも、ホントに山ではリスクの判断力の方が、体力そのものよりも大事なくらいなんです。体力がないと判断すれば、途中で辞めるという理性的な選択肢が取れる場合も多いのですから。

あるイケイケクライマーに、「生死が係るようなルートに行くときって怖くないですか?」って聞いたら、「でも、ダメだと思ったら引き返せばいいだけだから」って言っていました。要するに、そういう理性的判断力があるってことです。彼らは一か八かってわけではないのです。

■ 悪用しないで!

このブログをきちんと読んでくれている人は、的外れさを分かってくれていると思いますが、私が行けたらから、このルートは楽勝だろう、というような悪用のされ方をされてしまうことが実際ありました(汗)。

それでは山の良さを広めているつもりで、危険な(無謀な)登山者を増やしてしまいます。なので、記録の多くを削除しました。

ソーシャルアンダーマイニングの逆バージョンです。たとえば阿弥陀北稜。40代女性の私程度の人がソロで行けるなら、20代の俺なら楽勝で行ける、と考えられたら、困ります… 

私は年間128日山に行っています。なので、慣れが違います。

私のいた山岳会では、阿弥陀北稜では凍傷者3人出しましたし、遭難して死んでいる人も一杯います。女性が行けるようなところだから俺も、みたいな比較は、あんまり有効でないのが山の世界。

もちろん、体力面だけを見たら、多くの人は私なんかより体力が上と思いますが、体力だけではだめなんですよ、山は。天候の知識も必要ですし、敗退の技は確実に必要ですし、心も試されます。

何より自己顕示欲で登る山、何が楽しいんです?

■ 経験 

経験がない…という批判についてですが、最初は誰だって経験がありません。経験を積むために行くのが山。すでに山行日数400日をとうに超えました。岩場で過ごした日数は100日をとうに超えました。昨年度は年間山行数128日です。

Should you never be the victim of other people's
bitterness, jealousy, lies, and insecurities...
don't be mad.
Remember things could be worse. you could be them

ですので、経験がないと言って、陰口をたたくのは、もうそろそろ辞めてもらいたいと思っています。

まぁ、一杯山に行けてしまってスミマセン…きっと私の境遇が羨ましかったんですね。

でも、山の良さは競争が必要ないところにあります。一人一人が自分の好きなマイペースで、自分の心の山と向き合えることが山の良さ。それが一番楽しいです。

そういう山を登っていれば、下山で道迷いなどのありえないですし、スキル不足で行くなどもなくなるでしょう。万年金魚の糞登山なんかもなくなり、一番の遭難対策になります。

何も一年目で阿弥陀北稜に行かなくても…。大学山岳部のようなイケイケの山をしなくてもいいってのが、大人の強みなのに…。

そんなことはしなくても、山は十分登山者に心の満足を与えてくれるもの、と思います。

ホント、ゆっくり成長しないと、大人のアルパインは行くべきところ、すぐなくなっちゃいますから… (ピオレドール賞を取りに行く人は別で、もちろん特急コースを行ってもらいたいですが。)

山に倦んでしまわないためにも、焦らず、プロセスを端折らず、山の順番を守って、マイペースで自分の山を積み上げていくことが大事だと思います。

ホント、あーっと言う間に上りが来ちゃいますから… 

行けるところは行きつくしちゃって、退屈そうな顔をしている先輩はどこの山岳会にもたくさんいます。

最後になりましたが、応援のメールをくださった皆さん、本当にありがとうございました☆

期待の応えられる内容が書けるよう、これからも師匠としっかり脇を締めて登ります。経験していないことは、私も責任ある発言ができないと感じています。


Friday, April 28, 2017

クラウドファンディング

以前からクラウドファンディングは山の世界で使える仕組みではないかと考えていたが、使用実績が少し出てきたようだ。

田部井さんの富士山登山の意思を継ぐ、高校生の富士山登山

山岳ガイドが登山初心者の質問に答えるサイトシェルパ と そのサイト

乗鞍岳の登山道整備事業

私は、レスキュー訓練のために、ロープアクセス用のやぐらを作りたいという思いを持っているのだが…なんとかクラウドファンディングで作れないかなぁ、などと考えている。

レスキュー用の訓練の場がない、というのは、基本がまるで欠如したようで、この豊かな日本で考えられない貧困だな~と思ったりするのだが…

Monday, April 24, 2017

黒戸尾根滑落事故について

■ 滑落死亡事故

黒戸尾根で、滑落事故が起きました。落ちられた方は亡くなられたそうです。心よりご冥福をお祈りいたします。

黒尾根七丈小屋のブログ

このような滑落事故の話を聞くと、複雑な思いに駆られます。私は黒戸尾根は厳冬期に単独で済ませているからです。

■ 落ちたらまず助からない危険個所がある

  落ちたらまず助からない危険個所がある

ということ…山一年生の初心者の時から知っていました。理由は、その山に行く前に

  遭難事例

を調べるからです(余談ですが、八ヶ岳赤岳もそのような山です)

だから、

心・技・体・知・経と総合的に見て、甲斐駒に単独で登るに十分な山の技術が身に付いた、

と感じることができるようになってから行きました。…6年かかりました。

■ 山では心と体だけではだめ

実は、登山2年目で厳冬期甲斐駒の誘いが来ました。当時、ピッケルの使い方を教えてくださいと門をたたいたガイドからの誘いでした。実は少々驚きました。

驚いた理由は、積雪期甲斐駒は、登山歴2年目の人が行くべき山ではない…と初心者の私にも思われたからです。経験が足りず、心・技・体・知・経のうち、心と体しか、まだないでしょう。

  山では心と体だけではだめなんです。

ただ思うのは、縦走だけでクライミングを知らない一般登山者にとっては、その山に登るには、どんなスキルセットが必要なのか?の見極め(山のリスクの因数分解)が、もっとも難しいのは、縦走からアルパインへステップアップする黒戸尾根あたりの難易度のところ、ではないでしょうか?

■ ”初心者同行の場合、ロープを携帯のこと”という但し書きの心理的障害

このようなルートは、難易度的に「初心者同行の場合、ロープを携帯すること」と但し書きが書かれたルート

です。例えば、厳冬期の赤岳もそうですし、南八ヶ岳の厳冬期の縦走路もそうです。

余談ですが、厳冬期の南八つ縦走や阿弥陀南稜にチャレンジするのに、「度胸の問題ですね!」と言ってきた人がいました。度胸の出番は、初歩的な登攀とロープを出すスキルを身に着けた後です。この方は、山経験年数や体力では、私の数段上を行っています。そのような人ですら、アルパインを知らないと、山の危険を正確にカウントすることが難しく、度胸の問題にしてしまうのです。一か八かの賭けに敗れたら、死んでしまいます。

私の想像ですが…偏見交じりかもしれませんが、「初心者同行の場合…」と言われたとき、その”初心者”に自分を含ませることは、一般縦走で自信をつけている登山歴〇十年の山男のみなさんには心理的に難しいのではないでしょうか?

しかし、きちんと易しい岩場での岩トレからクライミングをして、”本格的な登山”、いわゆるアルパインクライミングをする前は、紀元前みたいなもので、何年、縦走路に通っていても、アルパインでは”初心者”です。ロープが出る山とロープが出ない山では、危険の質が桁ハズレに違うからです。

落ちたらまず助からない 

そこが差です。そのちょうど境目にある山が、「初心者同行の場合…」と書かれているルートで、こうしたルートでの登山者のまず第一の課題は、

その山に登るためにどのような山スキルが必要か?を正確に因数分解して、それに備えることができるかどうか?

ではないでしょうか?

■ 登山歴40年でもザイルは持ちます

これは私の登山歴40年の師匠のコメントです…

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たぶんザイル無しでの行動ですね。

7mm50mか懸垂だけならケプラー4.5mmでも問題ない。120センチのシュリングをパーパスリングにして安全環付きカラビナあれば、ちょっとした空中懸垂でもできますよ。大峰、大台の沢の単独では必携でした。

それとルートの危険性熟知している小屋主、そのあたりの指摘していたのでしょうか?
まあ、確かに指摘は難しいですけど、小屋主ならして欲しいと思います。やっていたのかもね。
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私自身は、単独でも8.5㎜×20を持って行きました。登りでは要らなくても(登るほうが簡単なことが多い)、下りでは必要になる可能性がある、と思ったからです。

クライミングを経験していれば、登るほうが簡単で降りる方が同じ個所でもより難しい、ということは、クライミング一回目の初心者でも、すぐに理解できます。

■ 登山では地頭力が必要

その山に登るには、自分にどのようなスキルが必要か?理解するためには、地頭力が必要です。

登山2年目で誘われると言うこと… それはどんな意味があるでしょうか?

黒戸尾根は標高差が2200mもあって、体力の山と世間では思われています(=体力自慢する人が多い)。ですが、登山2年目程度の、40代女性の体力でも歩けるだろうとガイドから思われているような山です…うーん?体力的には、簡単って意味では?

つまり、アルパインで必要になる最低限、下限の体力が必要って意味です。黒戸尾根で、へばってしまうようでは、アルパインへ進まないほうが安全です。

その程度の体力しか要らない黒戸尾根でも、何人も人が死んでいます…。それってどういう意味でしょう? 

私の知り合いでも、若いときに黒戸尾根で滑落した、という話を聞いています。日本山岳会会員の方で、若いときは昭和山岳会にいたそうです。そんな山男が、ですよ? 滑落というのは、体力の問題ではなくて、巧緻性、スキルの問題…なんではないでしょうか?

滑落の危険があれば、巧緻性(技術)だけでなく、

 コンディション

も問題になります。アイゼンは効くときと効かないときがあることくらい、誰でも知っているでしょう。ベルグラだったり、腐っているとアイゼン効かない。岩が露出しているような時期では、アイゼン歩行よりも、岩をアイゼンのつま先で登るアイゼントレという岩トレが前提でしょう。

だから、黒戸尾根は一般に認識されているように、体力さえあれば行けるという山ではなく、充分なアイゼンでの登高技術をもち、危険認知して、しかもプレ山行としてアイゼントレが前提になる山、なのではないでしょうか…

≪積雪期甲斐駒に必要と思われる要素≫

1)標高差2200mを標準コースタイムで歩き切れる体力 …体力
2)アイゼンでの歩行スキル        …技術
3)危険個所を認知する認知力        …知
4)プレ山行として、岩場のアイゼントレ   …経験

心・技・体・知・経のバランスが安全性を高めると言われていますが、体力だけの印象を与えるのが黒戸尾根の特徴と言えるかもしれません。

憧れのルートであるだけに、体力以外の要素も十分身に着けて出かけるべきと思います。

■ 実力未満で登るリスクは…おごりでは?

私が、甲斐駒単独で登った時、ガイドさんが連れていた登山者がいました。驚くほど歩きが遅かったです…。もちろん、ガイドさんが気にして、先頭を譲ってくれたというのがあると思いますが。

ガイド登山だと、上記の4つの要素のうち、3)~4)を端折ることができます。ガイドさんが危険だな、と判断したら、ロープを出してくれるからです。

私はそうした背伸びの山が不要とは思いません。経験しないと、どういう要素がその山に登ることに必要か?ということに想像力が及ばないからです。が、経験したら、経験から何を学び取るか?ということが大事。学ばないで、成果だけをもらってしまう人が多いという結果がおごりにつながることになると、危険な登山者を育ててしまいます。右も左も分からない状態で行ってしまい、その経験から、何も学ばなければ、奢りになるでしょう。

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努力して結果が出ると、自信になる。
努力せず結果が出ると、傲りになる。
努力せず結果も出ないと、後悔が残る。
努力して結果が出ないとしても、経験が残る。
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昨今のガイド登山や山岳会での登山は、山の良さを多くの人に広めた功績は偉大ですが、

”努力せず、結果を得てしまい、奢りになった大量の登山者”

を量産してしまった罪があるかもしれません。(もちろん、滑落して亡くなられた方がそのような人だったと言う意味ではありません)

■ 私の経験

真砂尾根に行った時… 私がちょっと嫌だな、と思うトラバースがあったのです。雪がぐさぐさでアイゼン効かなさそう…しかも、苦手の左側側面のトラバース…(汗)でも、そこは落ちても4mくらいで、下で止まるだろうなということが見て取れました。

ちょっと嫌だったので、先輩に「ロープを出して」と言おうかな…とも思いましたが、言わずトライ。やっぱり落ちてしまいました…。

が、やっぱり思った通りのところにストンと着地。

私的には、やっぱりなーと思いました。

そこは、一歩が遠ければ、私が踏んだところ、踏まないで飛ばして、みんなは歩けるのです。小さいと損なんです。大股にするとバランスもパワーも余計必要です。

(余談ですが、だから、体格が小さい人は、そうでない人以上にパワー、バランス、技術を身に着ける必要があります。より困難なんです。)

しかし、この件で、私の危険認知は大体合っていると思い、自信になりました。ここは上手に歩けるスキルの方を身に着けました。が、落ちても4mというような場所でなければ、スキルを身に着けた後でも、「ロープ出して」と言うと思います。

■ 黒戸尾根の危険個所

黒戸尾根の剣の岩のルンゼのところは、結構、有名な危険個所です。

黒戸尾根は他にも何か所か核心がありますが、大抵、が出ています。積雪期の中でも、残雪期は雪で埋もれて鎖が見えなくなっていますから、特に危険個所を無雪期にあらかじめ経験して、認知している人の時期かもしれません。

鎖が出ている箇所は、高所恐怖症の人には無理だろうと思える露出間の高いところです。日常的にクライミングをやっていない人には、上り下りの安全性も、ちょっと不確かかもしれないと思います。

しかし、たった1か所、2か所の危険個所のためにクライミングジムに通おうと思う山ヤは稀です。が、甲斐駒以上の山に行くつもりであれば、より安全を期待するなら、そのような登山者になった方が良いと思います。

8合目から上の台地は、風でトレースがかき消されたり、ホワイトアウトししまうと、ルートファインディングのミスで帰れなくなったり、身動きとれなくなったりする遭難も起きています。

地形を見れば想像がつくのが普通なので、登るときに、帰りがどういう具合か、想像してから、帰れなくなる要素がないか?検証して、進退を決める必要があります。

山では退路を断たれる行動を基本的にしてはいけないということをまだ知らなかったり、知っていても、登れるから登ってしまう…というような人は、一か八かになってしまうと思います。山の一か八かは、大抵、勝てますが、それだけだといつか掛けに負けます。

■ 時期

GWは、なぜか雪山初心者向けとされています。不思議です。(山雑誌の悪影響か?)

雪の少ない厳冬期より、雪が多く雪崩のリスクもあるし、寒さは緩んでいても、突然真冬に戻ることがあるので、脇の甘さが致命傷になることもあるのに…。 

厳冬期と残雪期のリスクの違い、登山道の路面状況の違いなども、よくよく分かってから出かけて欲しいなと思います。

安全な登山を楽しむために、今の自分に何が必要か?その因数分解が必要です。

そうした山の因数分解を怠らず、楽しく山に登る人が増え、本来の山の姿に戻ること…それが亡くなられた岳人たちへの一番のはなむけではないか?そんなことを考えながら、書きました。



















Saturday, April 22, 2017

山 第6章

山は第六章に入りました☆

去年はフリー元年で、山第五章でした。面白かった。クラックがリードできるようになった♪ アイスで中級へ進んだ♪

カムは、まだまだ設置練習が必要ですが… どこでしようかなぁ…。悩ましい。

1章 → 登山入門
2章 → 雪にフォーリンラブ
3章 → 講習会でアルパイン進む
4章 → 中高年登山で命の危険に晒される
5章 → フリーのほうへ
6章 → 海外クライミング♪の予定

です。これは、もしかして一般的な流れかもしれません…というのは、周囲のクライマーを見ると結局、フリーでお茶を濁している人が多数…フリーも伸びしろを取り終わると、ボルダリングです…

才能があれば、コンペに進んだりもできるでしょうが…そう言う人は稀です。

多くの人は、

・フリーをしながら、よく吟味してアルパインの会に属し(そういう会は他会の人と行くことを禁じていることが多い)、経験を貯めるというのがベストの選択肢、

・会に恵まれない場合は、自分でパートナー発掘して行ける機会にアルパインへ行く、
・単純にフリーに進む インドア週2、アウトドア1の生活を続ける
・アルパインをあきらめて、他の山行形態に進む(ボルダリングに特化するなど)

ということになっていると思います。

私はミックスが面白かったので、ドライやりたいな~と思っているところ。

これからどういう山ができるのかな~ と楽しみです♪


Friday, April 21, 2017

一般縦走からアルパインへ進むには?

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when you touch someone's life   誰かの人生に触れる機会があれば
it is a privilege           それは特権だ   

when you touch someone's heart  誰かのハートに触れる機会があれば
it is blessing            それは祝福だ

when you touch someone's mind  誰かのマインドに触れる機会があれば
it is an honor            それは光栄だ

when you touch someone's soul  誰かのソウルに触れる機会があれば
it is a triumph           それは勝利だ

when you touch someone's spirit  誰かのスピリットに触れる機会があれば
it is miracle             それは奇跡だ

------------------------------------ Dr Jeff Mullan

Thank you very much for the all who had commented on this blog.

■ 祝福

私は仕事でヨガを教えていたのですが、ヨガの教えに、

 祝福がある分野に進みなさい

ということがあります。

ヨガを始めた人が悩む最初の一つに、アルジェナ(戦士)が師匠に問う問いがあります。

 非暴力(アヒンサ)を説くのに、なぜ戦い続けなければならないのですか?

現代は、貧富の競争という名の暴力に満ち溢れています。その中で、非暴力を説くのは、つまりやられっぱなしって意味です。周囲が戦っているのですから。

アルジェナの時代は文字通りの殺し合いのフィジカルな戦いでしたが、現代で、喰うか食われるかをやっているのは、仕事です(笑)。奪い合いの対象が、”命”ではなく、”富”ということですね。

山の世界も同じで、純粋な山でも…、競争が渦巻いています(汗)。

皆の関心は ”高さ”と”数” です。

でも、私に祝福がある分野、は山でした。

■ どこからロープを出すか?を知る

ハッキリ言って、ロープが出せるところで出さないのは、ロープが要らないところで出している人と同じくらい、馬鹿っぽいです。

しかし、ロープを出さない方がかっこいいという価値観の人が多いのです…それかその反対にロープ出しすぎで、要らないようなところで出しています。

ロープが要るか要らないかは、その人のスキルによりますが、おおよそのラインがあります。境界線はジャンダルムです。

ジャンダルムは一般登山者にはロープが必要です。ヨーロッパの登山では確実にロープが出されているような場所です。落ちたら一巻の終わりだからです。

しかし、一方でジャンダルムをロープ無しで歩けないような人は、それ以上の山に行ってはいけない。北鎌尾根で墜落したような人も、です。

それ以上の山というのはバリエーションルートという意味です。例えば、ジャンで怖いような人や普通のコースタイムで歩けないような人は、前穂北尾根は無しです。大島亮吉でも墜落して死んでいるんですから。

■ 歩きも技術

登山の技術と言うものは、言葉にできない感性というような部分が多くかかわってきます。

その感性があるかどうか?というのは、歩いている段階でも、よく分かるものです…

歩くことを技術と捉えられるか、どうか?ということです。

歩くことなんて、誰でもできるじゃん、俺できてるもん、と言う人は、たぶん、登山者に向いていません。

歩き方をコツや科学と言う目線でとらえられるか?は、指導者の目で見た場合、その登山者をアルパインへ進ませることが可能かどうか?の一つの試金石になると思います。

例えば、私の夫は、歩きをそういう目でとらえていません。なので、何度歩いても、ずっと初心者です。

歩きは科学です。山ヤ歩きを身に着けるには、歩きを自分で研究したり、近所にいる自分より歩きの上手な人の歩きをひそかに物まねしていないといけません。

ひそかに物マネ…というのが、盗む、という意味です。

あるとき、ベテラン登山者のおじさんの後ろを正確に歩いていたら、「女性なのに、なかなかやるね」と言われました。”え~、俺のマネすんなよー”って意味ですね(笑)。

で、「あ、卒業だ」と思い、それ以来、マネ終了。盗み終わったってことで、自分流の歩きでやっています。

あるとき、ザイテンを歩き、怖がっている女性がいたので、「一緒に来ていいよ」と言ったのですが、とても同じ速度では歩けないそうでした。私が早いのではなく、まだザイテンに来るようなスキルがない人が、わんさか北アには来ているという意味です。

残雪期の富士山で、御殿場口から4時間で登れる人に同行してもらいましたが、歩きはそれで良いよ、と言ってもらいました。

■ 4級がない!

ロープが出る山をするようになって、ハイキングの山の良さを忘れかけていました。

現代のロープが出る山は、5級からのスタートです。最低が、5.7.

しかし、ザイテンのような一般ルートで歩きを習熟した人が歩けているのは、3級の岩場です。

じゃ、4級はどこにあるの???

そう、4級ってクラシックのアルパインルートです。いきなり本番。いきなり落ちたら死ぬところ。練習するようなところは、どこにもないんです。鎖場がずっと連続するような岩場が4級でしょうが、そんな岩場はロープが出る山をする人にとっては、簡単すぎて面白くなく、ロープが出ない山をする人にとっては、難しすぎて危ないので本番。いわゆるクラシックルートです。

敢えて言えば、湯河原の悟空スラブでしょうか?歩けるそうです。

そう言う意味で、ロープが出る山をしたい!と思い始めて、実際にロープが出る山に行けるスキルがつくまでは、もどかしい思いをしないといけない時代かもしれません。

なぜなら、4級を飛ばして、5級から上しか、日常的に練習で触れるという場所、ルートがないからです。

一般に日本のアルパインのクラシックと言われるルートは、大体5.9が落ちないで登れれば、登れると言われています。ので、”5.9マスター”というのが課題です。

■ 5級マスターになる

これはどういうことか?と言うと

2点支持を身につけなくてはいけない

と言う意味です。

具体的には、正対&カウンターバランスの使い分けができ、どちらを使ったらいいか見分けられ、ごく普通の5.10bが何度かトライしてギリギリリードできる(レッドポイントできる)くらいのスキルが必要、と言う意味です。

身体能力だけではなく、ルートを見極める目、ルートファインディング力も必要です。

岩の弱点を見るのは、縦走上がりの人にはとても難しく、いわゆる読図で何とかなる部分は非常に小さいです。岩の弱点を突く力です。

現代の登攀は、強点で行われていますので、既存の課題を登っている限り、弱点を突く力は、一般的に言って、つけづらいです。

おそらく、日本では5.2~5.6までの課題に乏しいことが、連続的な登攀スキルアップにマイナスに働いているでしょう…海外では、易しい課題が多く準備され、歩きがどんどんと傾斜がきつくなる → 手が必要になる、という連続性が理解しやすいです。

日本では、足で登る登攀の代表のようなスラブ課題でも、スタートが5.7で、小川山のスラブの5.7は、一般縦走しか知らない人が初見で取り付くには、墜落リスクが多きすぎます。

■ 独学が難しい → ビレイをマスター

というような事情で、日本では、一般登山から、”本格的な”登山へ進むのに、独学は非常に難しい、ということになっています。

”場”が提供されていないから、というのが理由です。小川山では、5.7のスラブが一番易しい課題です。5.7なんていう課題は、昨今の5.12を登る人が普通というようなフリークライミングの世界では、誰の尊敬も得られないようなグレードですが、それでも、初めて岩を触る人にとっては、かなり難しく、ロープを出さないで登ることは、熟達者でもあり得ないです。しかし、一方で、5.7で落ちるようでは、その先はない、というのも真実ですが。

したがって、誰かにロープを張ってもらう、リードしてもらう必要があります。

リードしてもらう必要があるということは、自分はビレイする側になると言うこと。…つまり、ビレイのマスターがこの時期の人が最初に取り組まないといけない事柄になります。

■ ビレイをマスターするには

アルパインへ進もうと決心した人が、第一の優先度で、確実に取り組まならなければならないのは、

ビレイのマスター

です。

この時期から、バリエーションへ進むと決めた人は、週に2~3度人工壁に通い、週末は岩場に行けるときは行く、というような生活スタイルに、もれなく入ることになります。

週に2~3度の人工壁通いは、最低でもビレイをマスターするまでは続けなくてはいけません。

(ちなみに私の大学生の後輩君はこれをしてこなかったので、昨シーズンは一緒には登っていません。教えてもらって、分かっていて、やらないのはダメです)

マスターするまでの期間は、人によりけりでしょうが、一般的には、半年程度はかかると言われています。週2~3日の頻度で、です。

■ お目付け役の必要な時代

それをしないで、もしくはそれをしている途中で、岩場に来てしまった人は、信じられないような、杜撰なビレイをしています。

しかし、誰もが通る段階でもあります。

そのような段階にいる人には、常にお目付け役が必要です。

そのお目付け役がいない…というのが問題になるのが、昨今の山事情。

このような段階にいる間は、多くの人は、ガイド講習に出る、という選択肢を取ります。

 ・ガイド講習に出る

 ・山岳会に連れて行ってもらう

 ・知り合いの経験者にお目付け役で一緒に行ってもらう

山岳会で連れて行ってもらうという選択肢もありますが、会をよく選ばないと、一般的な山岳会が連れて行く岩は、年に1回程度ですので、一か月4週×6か月=24回の岩場経験という経験量を蓄積するのに、24年かかってしまうような山岳会だと入っている意味がなくなります。

ちなみに月1回岩場に行くという会は、昨今ではマシな会と思われますが… それでも
24÷12=2年。それでも、24回の岩場経験量を積むのに、2年かかりますね。

つまり、最短でも半年、2年で運が良い方、成り行き任せなら24年かかるということです。

すなわち、マスターしようという意思がないと道は開けません。

■ 絶対量が必要

要するに、経験量の蓄積が必要ということです。

ちなみに、私の岩場経験は初年度だけで、17回(内7回は自分で連れて行く側)です。

これは、年に一回しか岩をしない会に属した場合の、17年分(笑)。(今では、100回以上の岩場経験があります)

岩にはシーズンがありますので、1シーズン毎週岩、という生活をしばらくはしないといけないかもしれません。

良いことは、ビレイは一旦身に付けば、自転車に乗るのと同じで忘れることがないということです。ですから、ここは山を我慢してでも行く投資価値があります。

■ 登攀力のほうも同時並行で

ビレイは防御の技術ですし、連れて行ってもらうためには払わなくてならない税金です。

しかし、そもそも、自分が登るために行くのですから、登攀力の方も必要になります。

登攀力は…岩場に行けない場合は、現代では、クライミングジムに行く、という選択肢が大体のお決まりコースです。

人工壁では、5.11aが登れることを目指しましょう。

■ まとめ

ということで、まとめ。

一般縦走からバリエーションへ進むには?

・ビレイをマスターする (量的に貯める)

・人工壁で5.11aを目指す

・ロープワーク講習会に出て必要なノットをすべて覚える

の3つが必要です。最後の一つが一番簡単。家で出来ます。コソ錬って呼ばれています(笑)。

一般縦走からアルパインへ進んだ人は、山域の概念が頭に入っており、山独特の気象などのリスク管理もできているため、これだけの投資で済みます。

逆にボルダリングから入った人が、山の自然のリスク管理に習熟するのは、結構大変だと思います。