Wednesday, May 29, 2024

【山岳遭難】祝子川 沢登り中の事故

 ■ GW中の祝子川の事故

最近、祝子川で事故があったそうです。

原因は?

  水量の多い沢

  ATC ガイドロック機能を使っていたこと

です。

だから、言ったでしょ!って奴でした…。

滝や滝壺、渡渉など、ATCガイドのガイドモードでのビレーでセカンドを確保すると墜落や流されたりしたときに、水流の圧力がかかり、予想以上の負荷がかかり、ATC解除が困難になります。

が、そんなこと、沢登り初日に教わりますけど・・・

教えていないんですかね?

ロープに引かれるのと、水流で押される力で、そのまま水の中から脱出できず、溺れてしまうというわけです。

このブログでも何回も書いていますが… 沢ではエイト環ですよ?

これがエイト環以外でも良いシーンもあるという指摘が来ましたが、祝子川のようなゴルジュを楽しみに行くのに、片方しか流せないビレイ器で行きますかね?

■ 岩場オンリークライマー

ショートの岩場しか教わっていないクライマーは、ゴルジュでは流さないと溺れ死ぬということとも知らない。

対策: ロープをいつでも切れるようにナイフを携帯し切る練習をしておくことなどです。

確かに、ロープは切ろうと思ったときは、意外に切れないもの、です。

ロープでおすすめは、ギザギザが付いているもの一択です。岩講習で最初にそろえさせられませんか?私はさせられました。登山ショップでは、そもそも、ギザギザが付いていて、本当にロープを切ることができるナイフは販売されていないことが多いです。

■ ほら貝のゴルジュ

私のほら貝のゴルジュの記録はこちらですが…

https://lovelysawa.blogspot.com/2015/07/blog-post_81.html

https://lovelysawa.blogspot.com/2015/07/blog-post_28.html

高齢の女性メンバーが急な流れのトイで流されて(女性は体重が軽いので流されやすい)、その時は、下の滝つぼまで、ロープは手放して流しました。

沢では8環なんてあまりに当然すぎるので、書いていなかった(汗)。

そうしないと、溺れちゃいますよね。

いやホント、相方が、私と二人だけで祝子川行きたがっていましたが、ほんとに行かなくてよかった☆

25+35が計算できない人なので、当然のようにATCでしかビレイも知らないでしょうし、樋で流されたらどうしたらいいか?も、おそらく知らないでしょうし、興味もなく、下手したら

   流されるお前が悪い

という逆ギレを起こされて終わりでしょう…

しかも、熊本の指導者、祝子川を「ボルトが整備されてスポーツルートみたいな沢」とか言って、二人で行くように言ってきたんですからねぇ…

殺されようとされている…

これは、幻想や妄想ではなく、客観的事実、です。

沢にあるボルトはいつ崩れるか分からないロシアンルーレット状態ですよ、当然。

なんせ365日、水にさらされているんだから。

サルでもわかる。

私は、他の人の愚かさのために自分の生命を犠牲にするのはごめんだ。

参考:祝子川は水難事故多発地 として挙げられている。

https://www.kasen.or.jp/Portals/0/pdf_mizube/2014suinan.pdf


上記PDFより引用。

■ 報道でも全く反省されていない… 頓珍漢な解説しかない


https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240505/k10014440961000.html
より引用

以下の引用は、まともに聞こえるが全く的を得ていない、何も反省にも参考にもならないに等しいコメント。しかも、コメントを聞く相手が、その辺の人。

これを聞いた普通の人は、行くほうが悪い、と思うだろう。つまり、マスメディアの報道により、ミスリーディングされているのである。

行くほうが悪いと印象操作されているのだから、当然のように、なんの再発予防措置も講じられないであろう。
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熊本県から登山で訪れた40代の男性は「注意していても事故は起きる時は起きてしまいますが、事前の準備や体力など自分のことをよく知ったうえで登山に臨むことが、事故を防ぐために大切だと思います」と話していました。

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この事故は、注意していて起きた事故ではなく、山を舐め、必要な技術を身につけないで行ったために死ななくて良いシーンで犠牲者が出た、という事故です。

この女性を殺した人、一生、自分の愚かさを反省してください。 

後悔に生きる、というのが人としてあるべき姿と思いますよ?

日本では殺人罪は、死刑または無期もしくは5年以上の懲役です。

だれでも相手のチョンボで、自分が殺されれば、死なせた相手にそう思うだろう、当然の感想だと思います。

あなたは、いったいどう、自分を殺した相手を許すんですか?

あなたの妻を殺されたら、あなたはハイそうですか、と引き下がるんですか?

無知がゆえに人が人を殺してしまう…それはなぜ起きたのか?

そうした自己省察がないから、これまで、このような事故が起こる、ずさんな登山者教育しか、施されていない訳です。

もう何十年もこれが続いています。人を殺した人は平気で楽しく山に登り続けて、下手したら名士扱いされています。

反省するべき人が反省することは悪いことだとは思いません。

ガイドが7名中4人を殺して、遺族から損害賠償を受けた事例。http://naganogakuren.net/scrap/2013/2013.12.21%83K%83C%83h%8F%91%97%DE%91%97%8C%9F.htm

複数の人を死に至らしめて、懲役5年以上のところが7500万円の支払いで済んだのですから、命拾いしているのは加害者のほうだと思いますけど。

この祝子川の事故事例など遺族は訴えたら、勝訴すると思いますけど。

それでも、登山界は、ついていく女性が悪い、自己責任だ、と言うつもりなんですかね?

日本の登山界は、女性レイプが、レイプされる女性の側が悪いと判決されてきたのと同様に、被害者の心情に寄り添わず、加害者保護が行き過ぎている、というのが私の意見です。

https://www.mskj.or.jp/thesis/8764.html

■ 2人で沢に行くのは無謀の代表です

事故当時者の落ち度で読み取れる範囲で言えば、危険を当然ともなう祝子川へ、たった2名で、なぜ行ったのか?と思います。

沢登りは事故が最も多い形態の山行であり、事故がいったん起これば、メンバー数が必要なことは、業界では良く知られています。

私のほら貝のゴルジュは、何人も引き連れて行っています。10名くらいはいたと思いますよ?

それでも、リーダーは佐藤ユースケさんのパートナーも務める現代のトップクライマーの一人です。

つまり、そのようなトップクラスのリーダーでも、メンバー数を必要とするということです。

私は、その山に安全な、適切なメンバー数が集まらない場合は、山行中止にしています。

例えば、大山北壁の時は、登山歴40年の師匠がリーダーで、その方は何度もそこを登っていたので、事故る確率は、かなり低かったですが、仮に彼が落ちたとき、私一人では、レスキューがどうにもならないので、泣く泣くキャンセルしました。あと一人いたら、行っていました。事故が起こる可能性が低くても、可能性は可能性です。

特に沢など、難しいことが分かっている山は、地図を持ってこないメンバーが一人でもいた時点で中止にすると宣言してから会山行です。

山、舐めんなよ、が必要なことです。

また、内輪で事故報告書が作られても公開されないのでは、今後、同じことをするクライマーは後を絶たないでしょう。


秘匿するのは、人格が弱い、一般クライマーのほうです。

そうした人たちが自浄作用を発揮するのは、人間性が未成熟なことから無理なので、国などの司法機関が、動き出す必要があります。

参考: 上級クライマーは現実的になりましょう。 
https://allnevery.blogspot.com/2024/05/blog-post_33.html




Thursday, May 23, 2024

【ChatGPT】登山のセルフコーチングにChatGPTを利用する方法

 ■ 事例 劔岳

プロンプト

1回目:劔岳に登るために必要な能力をリストアップしてください

あいまいだったので、

2回目:具体的な数値や目安の体力目標を入れて、再度リライトしてください

私の経験から不十分だと思われたので

3回目:これらの要件で十分な体力や能力であるか、再度検証して、リライトしてください

結果は以下です。

■ 回答

劔岳(つるぎだけ)登山は非常に難易度が高いため、体力と技術の両方が求められます。以下の要件が十分かどうかを再検証し、リライトしました。


### 1. 体力

- **持久力**

  - **目標**: 1日8~10時間の登山に耐えられる持久力。

  - **トレーニング**: 週に2~3回、1回あたり2~3時間の有酸素運動(ランニング、サイクリングなど)を行う。週末には5~6時間の長時間トレッキングを実施する。

- **筋力**

  - **脚力**: 連続した階段昇降を1時間以上続けられること。

  - **上半身の筋力**: プルアップ(懸垂)で10回以上、腕立て伏せで50回以上を目標にする。


### 2. 登山技術

- **岩登り技術**

  - **目標**: グレード3~4の岩場を確実に登れること。

  - **トレーニング**: 室内クライミングジムで週1~2回の練習を行い、外岩での実践トレーニングも月1回程度行う。

- **ロープワーク**

  - **目標**: 基本的な結び方(エイトノット、ダブルフィッシャーマンズノットなど)を熟知し、確実にできること。

  - **トレーニング**: ロープワークの練習を週に1回、実際の山行での実践を含めて行う。

- **歩行技術**

  - **目標**: 斜度30度以上のガレ場を安全に歩けること。

  - **トレーニング**: 実際の山岳地帯での歩行練習を月2回以上行い、異なる地形や状況に慣れる。


### 3. 安全対策

- **ルートファインディング**

  - **目標**: 地図とコンパスを使って自分の位置を正確に特定できること。

  - **トレーニング**: オリエンテーリングや地図読みの練習を月1回行い、GPSの使用も習得する。

- **気象判断**

  - **目標**: 山岳気象の基本を理解し、変化に対応できること。

  - **トレーニング**: 気象情報の収集とその分析を定期的に行い、実際の登山計画に反映させる。

- **応急処置**

  - **目標**: 基本的な応急処置を実践できること。

  - **トレーニング**: ファーストエイド講習を受講し、年に数回の復習を行う。


### 4. 装備

- **登山靴**

  - **目標**: 堅固でグリップ力の高い登山靴を使用し、事前に慣らしておく。

- **ヘルメット**

  - **目標**: 落石や転倒に備えて必ず着用する。

- **ハーネスとカラビナ**

  - **目標**: 鎖場や岩場での安全確保のために持参し、使い方を熟知している。

- **登山用具**

  - **目標**: 地図、コンパス、GPS、雨具、非常食、ヘッドランプ、ファーストエイドキットなどを完備し、使い方を理解している。


### 5. 精神的準備

- **判断力**

  - **目標**: 危険な状況で冷静に判断できること。

  - **トレーニング**: シミュレーションを通じて判断力を鍛える。

- **忍耐力**

  - **目標**: 厳しい環境下でも前進できる精神力。

  - **トレーニング**: 厳しい条件でのトレーニングを通じて忍耐力を養う。

- **チームワーク**

  - **目標**: 仲間と協力し、助け合う姿勢を持つ。

  - **トレーニング**: グループでの登山経験を積む。


### 6. 経験

- **経験豊富なガイドと同行**

  - **目標**: 初心者はガイドを依頼する。

  - **理由**: 劔岳の登山道は非常に険しく、経験豊富なガイドと同行することで安全性が大幅に向上する。

- **トレーニング登山**

  - **目標**: 劔岳に挑戦する前に、他の難易度の高い山(例: 槍ヶ岳、穂高岳)で経験を積む。

  - **理由**: 高難度の山での経験を積むことで、劔岳での実際の登山に備える。


これらの要件を達成することで、劔岳登山に必要な体力や技術が十分に備わることになります。

■ 感想

一回目の回答に納得せず、何度も聞きましょう。

ちなみに誰でも登れる富士山と劔は比較になりませんので要注意。

Monday, May 20, 2024

〇〇さんみたいなガイドさんと山に行ったら何を教えてもらえるんですか?

〇〇さんみたいなガイドさんと山に行ったら何を教えてもらえるんですか?

と今日は聞かれたのですが…この質問自体が的を得ておらず…

  山を学ぶとはどういうことか?

ということについてのメンタリングなんですよね… 

だから、最初から山を舐めている人には、そもそも、受け取るアンテナがないから… 何を与えても、? となるだけのことなのです。

それで、短絡的なサービスとなると?

 自然解説ができます

とか、

 ボッカしてあげますよ

とか

 おいしいランチを作ってくれる

とかになります… 

バカみたい…。

そういうのではなくて、山をするということは、自然界の中で、都会の中では忘れてしまった野生動物さんとしての人間性を取り戻すことなので… 師匠らから、私は、何も具体的には言葉にして教わったことはありませんが…、メンタリングされる中で

  読図能力がないと山で迷子になるなー

とか

  このままいけば夜になるなー

とか、

  このままいけば、水がないまま、何時間も過ごすことになるなー

とか

そういうことが、師匠の様子…準備する姿を見たりすること…で分かるんですよね…

祖母谷での遭難事例:https://ameblo.jp/04068787/entry-12618216698.html

例えば、村上さんは私がパッキングが遅い他の人を待っていると、先生は何も悪くないのに

  すいません

と謝ってきて、パッキングが遅い=迷惑クライマーと分かるようになったんですが、パッキングが遅い人、ひとりいたせいで、

 凍傷

とかになります。時間は大事です。

他にも、アイスクライミングでは、凍ったロープを溶かして、コーティング剤を塗るまで山

シークリフのクライミングでは、カムを洗うまでが、山。

一般登山では、日本登山大系やネットで情報収集するところから山、です。

終わったら、山の記録を書くと、次の反省点がまとまります。

でも、九州の山では、山が簡単すぎて、ぶらーとテキトーに行ってテキトーに帰ってきても、大丈夫。何も起こらない。一切、危険なことは起こりませんので、いつまでいても、自然界は、大甘、甘やかしたお母さんみたいな山なので、自然界を舐めると痛い目に合う、ということは、学べません(笑)。

その結果、勘違いが長年、訂正されないことになり、その感覚を、そのまま北アや南アに持ち込むので、遭難者が大量に出ることになりますね。

遭難事例: 福〇ラ〇ーグラスで起った遭難。https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail3?id=85905

■ 何を教わっているか気がつくのに才能がいる

つまり、もしあなたが、地図を案内されたなら、

 地図持っていかないバカがあるか

と暗に教えてもらっているってわけですよ…。ハイキングのレベルで学ぶことは、

 地図 … 体力に合わせた計画立案&適切なコース選び 現地では読図

 生活技術 … 水を飲んだり、疲れない歩き方を習得したり

 天気 … 登るべき季節…これは経験ですので、お金をギアに使うより山に使うべし

の3つです。

■参考

一般登山者の平均像は、


 ・標高差300mを1時間で歩け、

 ・連続行動10時間程度

 ・体重の10%程度のザック


が、OK体力の目安です。その間に、山の天候のあれこれや、なだらかな山でも、風やルートファインディングの危険があることを学びます。


本格的な山に進みたい場合は、


 ・標高差500mを1時間

 ・連続行動 15時間

 ・男性30kg 女性20kg

を目指します。

続きはこちら… https://stps2snwmt.blogspot.com/p/blog-page_12.html

■ その他 ヤマケイ 登山地図

https://www.yamakei-online.com/yk_map/?latlon=36.586070962361624,137.6115320243904&zoom=14

登山計画には、他にヤマレコ、ヤマップがあります。エアリアの地図も大事です。

■ 成長の仕方

1)一般登山で山特有の天候リスクやウエアなど基本を学ぶ


 ↓


2)徐々に山での滞在時間を長くし、幕営など生活技術を学ぶ



3)地図読みを学ぶ



4)藪山などでルートファインディングを学ぶ



5)雪山を学び、体力、歩荷力、滑落停止、生活方法などを学ぶ 



6)ロープワークを学ぶ



7)沢などでロープワークを実践する



8)人工壁に通いクライミングの基礎を学ぶ



9)外の岩場にデビューし、人工壁との違いを学ぶ



10)支点の研究



11)連れて行ってもらうルート



12)同スキルの人と助け合いながら行くルート



13)連れて行くルート