Friday, February 28, 2014

プチ地域研究 黒富士 

■ プチ地域研究

昨日は黒平に行っていました☆

私は地域研究的に山(というか地形)を見ることに興味があります。これは山を始めたときからです。

というのは、たぶん、山そのものに興味があるからですね。

私はクラミングで技術が上がることに、達成感を見出して登っているわけでないタイプ。単に好奇心が強いから、今その好奇心が山に向いているから、というタイプです。隣の尾根を歩いてみたくなるタイプですね。

大町の山岳総合センターの講習に行っていたので、約一年、一時棚上げだった、プチ地域研究。再回です。

今候補のエリアは、芦川町付近と黒平エリアです。ひと気はあって、でも、ありすぎないエリア。 

黒富士近辺は、以前、瑞垣山に出かけ、観音峠を通った時から気になっていたエリアです

私の住んでいる甲府とは裏山続きだし(ちょっと歩いていくには無理があるけど・・・)、山麓にマウントピア黒平という通年営業の施設があるので、安心。小屋ではないけど、そういうのが女性には重要です。 なのにここ、歩かれておらず、ほぼ破線ルート(笑) そういう意味で、安全性が高いのに破線と言う、お得な(?)エリアです。(単に手入れが追いつかず荒れている、とも言う)

それで今開拓中ですが、ちょうど施設の方が沢の取水で困っていると話していたので、ついでに見に行ってきました。

おじさんが話してくれた場所は、私が地図で頭に入れていた場所と、どんぴしゃり! この辺の地図はよく読んでいるので、話を聞いただけで、1275のピーク(の隣のコル)に食い込んでいる沢だと分かりました。

カシミールでは写真を配置して撮った場所を特定できる

この沢は地図には名前がないけれど、ちゃんと名前がありました。

京都沢。
http://kurobera.blog0.jp/archives/1795

気になっている鞍部につきあげる沢ですが、この鞍部には鞍部を南北に割るように踏み跡が付いていたので降りれるのかなって思ったんですよね。

私はこの沢をエスケープに使えるのかどうか?の偵察があったのですが、エスケープにはハードそうでした(笑)

ちょっと無理でしたねぇ… 登るのは登れそうでしたが…。下りは、雪ならいいけど、どうなんでしょうねぇ、無雪期は。歩きづらくて悪いかも。

さらにこの京都沢に食い込む尾根になると、もうガンガン急すぎ!登れるけど懸垂なしには降りれないなーって感じでした。

こういう風にどこが歩けてどこが歩けなさそうなのか? 全部の歩ける尾根と谷を歩く、そういうのを今やるといいと思うんですよね。登山力上がると思う。

このエリアに目を付けたのは、こじんまりまとまって、特に大きな危険がない割に、岩稜で変化が大きく、面白そうだから。 

何しろ大きな山を地域研究しようと思うと、マンパワーが要りますが、私はそんなことはできないし、一日かかって歩くような尾根は一日がかり。ここなら尾根一つが1時間~3時間くらい。

地形の勉強には、地図と地形の実際のサイズの読み合わせが必要なので、ミニチュアサイズがちょうど良い。

最近、沢登りを覚えつつあるので、このエリアの沢は全部歩いてみる予定です。


 京都沢の入口
 目の前の尾根は岩ゴツゴツでミニ尾根ですが、とても登るには向かない。

 このルンゼも登るには向かない。

上、雪崩れてるし。
 右手の枝沢から、湧水がでるらしく、そこが取水でした。

おじさんのため、ガンバってくれた先輩。
 これは鞍部につめ上げる、左側の枝沢。登れそうだが積雪期の方がいいな・・・
 雪で覆われた滑滝。

アイスをするには傾斜が足りないかな。

支点も微妙っぽかった。


 同じ沢を下から。

確かにここが、滑で
凍っていたら、アイゼンなしで行く気にはなれない。



 帰ってきたら、おじさんに雑煮のお呼ばれ。

逆に悪かったなー。水道は凍結して出ないらしい。

貯めますには問題がないことが確認され、おじさんにとっては、パイプのどこかが凍っているという最悪の情報?になった。

オジサンは大雪でヘリに乗ったらしい・・・

不整脈の男性、ヘリで救助 甲府 (2/20 11:59)
 孤立状態にある甲府市黒平町で20日、不整脈の治療薬が切れた男性が横浜市消防局のヘリで救助される。
 市防災課などによると、19日夜に同町にヘリで入った自衛隊員の安否確認で、男性が不整脈の不安を訴えた。市は「状況悪化に備え、ヘリで救助する」としている。






 千代田湖に友人がいて、不在だったけど、全部手作りの彼の家。 土台から手作り。















ワークショップを作るのに取り掛かったらしい





 手伝っていた畑。私も田舎暮らししたいけどなー。

大体、転勤してから、生活が変わって、人と一日会わない暮らしも平気に。


 千代田湖は人口湖。

アオサギがいた。
バンって鳥。 バン?

そういえば、林道で

アオゲラ

に会った♪ 3月はもう小鳥の季節☆










■ 黒平アイス?

この沢、オジサンが氷だというので、一応アックスも用意しましたが、思った通り、ラッセルでした。

でもラッセルも、雪がもう落ち着いてしまってきているので、膝までもなく(まぁほとんど先頭を歩いてもらっちゃいましたが)、結構楽勝系ラッセルでした。雪質の変化でホントだいぶ違う。

黒平はこの黒富士山麓ではなく、上黒平にアイスの初級ルートがある。来年はぜひ行きたい。だが、取水の関係で、手前の沢で水量が多いと入れないらしい。

黒平の氷  http://hakuhohkai.sakura.ne.jp/2011/02/2-10.html

この辺も時々開拓しつつ・・・ 余談だけど野猿谷のほうの林道は染み出しが一杯で、登りたい人は登れそうです。

いたるところが、こんな感じ。


尾根三年、岩三年、沢三年、雪三年

■ 尾根三年、岩三年、沢三年、雪三年

何かの本で読んで、もうだいぶ前なので、どの本なのか、忘れてしまったが…

昔は「尾根3年、岩3年、沢3年、雪3年…」と言われたのだそうだ。

そうすると、3×4=12年、かかるわけだけど…(笑)まぁこれは直線的である必要もないんだろう。

けれど、尾根、岩、沢、雪、のうち、尾根以外は、自分だけではできない。(初級の雪山はもちろん出来る)

私たちは、そもそも雪が好き♪というので、雪3年が先に来てしまったけれど、雪が先だと尾根はそんなに難しくは感じない。(ただ尾根が不快に感じたりはする)

     尾根1~3年 →| 岩沢雪1年目 → 岩沢雪2年目 →岩沢雪3年目 → 中級者 →上級者

     一般登山者  →| 山ヤ 


何しろ、尾根っていうのは一般登山道が整備されており、ただ歩くだけで山頂に届く道だからだ。基礎と言える。

というわけで、一般登山者と山ヤを分ける、大きな一線は、尾根3年と岩3年の間にある。

■ 同人はエキスパート

山岳会にはいろいろあり、初心者歓迎のところもあれば、不可のところもある。

初心者歓迎というのは、二通りの解釈ができる言葉で、

 1)山歩きを最近始めました、という山歩き初心者
 2)(本格的な)登山の初心者

で、従来の山岳会の場合、2)を指したらしいのだが、今の人は、最近山って流行っているらしいし、山歩きでも始めようかしらという1)の段階で山岳会に来てしまうケースが増えているらしい。

一方で、経験者のみ、というのは、自分の趣向を極め、紹介で入会するわけなので、エキスパートの世界。

一般登山者を卒業し、今からバリエーションというような、山ヤ1年生は、お呼びでない。というわけで、従来の意味の山ヤ一年生は今行くところがなくて渋滞中である。 

その結果、ガイドの講習会がにぎわうことになる。

余談だが、手っ取り早く凄いと言われたい人はお金を払って海外登山に行くようだ。海外の登山は日本人の無知がすごいと思わせるだけでたぶん実質は全くすごくなさそうだけど(私の海外経験で大体想像できる)

 本科生=一般登山のスキルが一通り身についたレベル
 研究生=講習会のサポート、新人指導などしてスキルを確認、自分の自主研修
 同人 =研究生としてある程度の功績があれば、同人登録。自分の趣向に特化して活動。企画。

これを一般になぞらえると

 本科生=一般登山  1~3年
 研究生=バリエーション(登山道を外れた登山の開始)4~6年
 同人 =リーダークラス 6年以上

なので、結局、山ヤ1年生=尾根3年が終わったところ。 

しかし、山岳会の世界は入会希望者向けに親切にそういう事を書いてあるわけではない。今は無秩序、無政府状態だ。

たとえば、紹介がないと入れない日〇山岳会も今では、ごく普通の(市井の?)山岳会と同様に全くの素人を受け入れている。(その結果無料のガイド登山と勘違いした中高年が増えて困っているらしい)

■ 岩3年のスタートラインかなぁ…

岩も沢も雪も、今では山の志向の違いになってしまっているが、それは同人における話で、使う技術は基本は同じだ。

本来は、一通り先輩の指導を受けて一人前。そうした人が自分の山の趣向に沿って道を究め、岩ヤ、沢ヤ、雪ヤ(って言うのかな?)になる。
 
私は全然自分の趣向としては岩は趣味ではない。ですが、岩はやはり避けては通れない…のは、ロープワークの習得があるからです。

”静かなる尾根歩き”は、その先にある・・・

そして、同じやるなら集中した方が身に付く。登攀力もだし、ロープワークもです。

土日は外を歩き、平日は週1日~2日クライミングという生活が、4~6年目の登山者には合っている生活スタイルかもしれないなぁ・・・。

静かなる尾根のための税金は高いなぁ・・・

≪関連記事≫


Thursday, February 27, 2014

奇特な先輩とリード練習☆

■ リード練習

昨日は、夜、リードの練習に行っていました。 最後から2週間以上・・・(汗)

会の先輩(と言ってもまだ入会していないが・・・笑)が、来てくれて感激☆

というのも、ボルジムでは、山登りする人って、なんとなく”アウェー”(笑)・・・ 

まぁそれは私が、全然まだ”クライマー化”していないからなんですが・・・ 

インドアクライミングに喜びを見いだせない・・・(ため息)

・・・のは、基点が”アウトドアっていいね♪” だからかも・・・

しかし、昨日は基本のムーブを先輩に教えてもらって、とっても勉強になりました☆ 

キョン足、足のことばっかり考えて、上半身を忘れていた!片手空くのね!!開眼!

■ いいのか?! リードビレイ体験!

あと・・・私、ビレイヤーとしてまだ全然経験が浅いんですが・・・先輩、5.11aのオンサイト中、予告なしに「あれ?ごめん!」・・・

いや~ 勇気ある先輩(知らないだけ?!)というのは、本当に”ありがたい人種”ですね!!!

先輩は知らなかっただけかもしれないが、私はこのビレイが初めてリード中に墜落しかけた人を確保した経験になりました(^^;) 

ゲレンデのトップロープではいっぱいあるけどね、リードはね。だって、ルートではリードする人、絶対落ちません。(つまり、そういうチャレンジングな所には新人を連れて行かない)

≪学んだこと≫
・長いトラバース課題 角っこで 休憩できる。
               アンダーで休憩できる
・キョン足 右手の時は左を向く
・キョン足 体ごと回転
・リードビレイの立ち位置
・トップロープ終了点の作り方 
・ぬんちゃく外しながら登るのは腕が疲れて大変


≪トップロープ終了点の作り方≫
・セルフを取る
・トップロープバーに 下から救い上げて、ロープを掛ける
・エイトノットオンアバイト
・安環付ビナでロープに自分をビレイ 
・セルフ解除
・ロープでローワーダウン





昨日はとってもかわいい柴犬のわんこが二匹、来ていて、ほっこり☆ 

最初レディースデーかと思うくらい女性ばかりだったのに、結局人が多かった。

リード壁をやっている人は私たちだけだった。 

へっぴり腰なので目立つリード壁はツライんだな・・・

すっごく上手ならカッコいいんだけど・・・(^^;)

でも、ボルダ―課題のグレードは、これ以上上げずに、ムーブの習得を目指します。

まずは、二等辺三角形の習得!(何しろ、年取って始めたから、時間がかかるのさ)

2時間もしていないのに、手に穴、空くんですよ~ 
これが上達しない一番の原因?(ということにしたい・・・)

≪参考≫
正しいリードビレイの動画へGO!


Wednesday, February 26, 2014

私が見た山梨の山岳会事情 ・・・山の世界を考える その2

■ 山梨では山!なわりに乏しい環境

私は山梨では山!と断固として思うし、こちらでは登山して過ごす、という余暇の過ごし方が気にいったので、継続できる環境づくりを模索中です。道は落とし穴一杯!!

模索しているのは

 1)山岳会に所属する  → パーティで登る    ※雪稜
 2)師匠に弟子入りする → ザイルパートナー  ※ルート
 3)自分の仲間を作る  → クライミングメイト  ※ゲレンデ
 4)独学           → 単独行        ※地図読み、開拓、体力づくり
 5)新人に教える     → 連れて行く      ※ハイキング

■ リーダークラスが不足している山岳会の現状

私は山岳会を3つ検討しています。

 1)大手の登山学校付属の山岳会
 2)地元の山岳会
 3)地元の同好会

1)登山学校大手(東京)

大手の会は組織がしっかりしており、単位制です。24単位取得するのに2年かかり、その間は本科生と呼ばれ、これは一般の普通の登山です。いうなれば、誰でも登れるレベルですね。縦走でのテント泊、初級の岩登り、雪上訓練など。その後、研究生に進むと、易しいルートに登ることが出来るようになります。

 ≪魅力≫
 ・設計がしっかりしている
 ・例会が、机上講習とセットなので、常に入会希望者がお試ししやすい
 ・2年の期間の間に、淘汰が起こる。
 ・研究生になれば、味のあるルートに行ける
 
 ≪デメリット≫
 ・すでにルートに出ている人にはまどろっこしい
 ・敷居が低すぎる
 ・時間が長くかかる 
 ・24単位取るのにおよど20万円ほどかかる・・・

しかし、昨今では、一般ルートも自分で歩かない(歩けない?)ような人が入るのだそうです。

それはそれで岳人の資質として、どうなのだろうか?という疑問が否めませんが、2年も下積みだったら、その間に淘汰されそうで、このビジネスモデル?は優秀かもしれない。

でも、本科生は普通の登山に”慣れるレベル”のことみたいなので、お金の無駄かもしれません。

まずは日帰りの山から始め、小屋泊になり、テント泊になり、縦走になり、冬季テント泊になり…というくらいのステップアップ行程は、個人でも十分、設計できる。

それくらいでちょうど2年くらいは充実した期間が過ごせますから、この期間くらいは個人で済ませてから来てほしい、と言うのが山岳会のホンネなのではないかと。

それに 同じ20万円なら、自分で山行を企画した方が身に付きます。

難しいのは、クライミングが始まってからかもしれない。クライミングが出てくると、本番⇔ゲレンデを往復しないと、いけなくなりますが、このピストン活動がビレイヤーの関係でなかなかうまく行きません。

というわけで、私は今、平日に岩根山荘に同行できるビレイヤー募集中です。

2)地元の山岳会

≪問題点≫
・人材不足
・結果の山行不足

≪良い点≫
・クラシックな山屋の価値観が生きている(というか生きながらえている?!)
・新人は少ないので愛される(かも?)
・人材が不足しているので、多少能力不足でも、任されることができる

お見合い中の会は、リーダークラスが不足。なので、山行が企画されても結局、開催されないで流れてしまう事態が…(汗)

リーダークラスは、ハイキングの同行も請われるわ、新人の世話も焼かねばならなくなるわ、で、自分が行きたい高度なテクニカルルートには行けなくなる・・・。ホントにリーダーってありがたい方たちですね!

すべての問題の根源は、人材不足!!雪稜は特に人気がない分野みたいですね・・・

一方で、アイスクライミングは、昨今人気のようです。それはゲレンデというのは、新人もベテランもそれなりに満足できるからですね。

■ クライミングメイト ゲレンデで発掘するのはなかなかのむずかしさ

ただゲレンデのクライミングメイトから、ルートのパートナーを見つけるのは、なかなか難しそうです。私はルートに行っても、易しいルートしか行かないし、難しいピッチはリードしてもらうしかないので、そうなると、大事なことは、信頼できるビレイヤーになることです。

が、そのために何をしないといけないか?と言うと、バンバン落ちてもらって、確保の体験を積むということになり、結局スポーツクライミングを志向する会が合っているのかもしれない?と思って、悩んでいます。

となると、有力候補として浮上するのが・・・

3)地元の同好会

トラディッショナルなルートに行く若い男性が多い会。素晴らしい!のですが、テクニカルな要素が強すぎ、山の志向が少々違います。そんなすごい山行けない・・・(汗)

しかし、若い人もたくさんいます。よく分かっていない人もいます(笑)。

ルート名を聞いて、トラッドルートだと分かる人は、もうそれなりにアルパインのことをわかっている人なので、あまり先鋭的だと自分には無理だと思った人は来ない。

一方、ルート名を聞いても分からない人は、完全初心者なので、そういう人は参加する、ということで、両極端な人材が集まっている印象でした。

ただ昨今の高齢化の傾向から、若い人は消去法でここしかないから、という理由で来ているようでもあります。

≪得れるもの≫
・バンバン落ちるスポーツクライミングで確保が上手になれるかも?
・強いクライミング志向(トラッド)

≪デメリット≫
・同行できるルートがないかもしれない
・お荷物かもしれない


■ 楽しそうなマイナーピープル 甘い水はこちらに?!

そうなると、1)~3)のどこに所属しても、同行できるルートがない、という結論になります・・・(汗)

昨今の山岳会に何を求めたら良いか? 

それは、なかなか現状をみると、一つの会に所属して満足できる人は、いないのではないか?と思えます。

一方、楽しそうなのは個人でマイナールートを登るマイナーさんな人々です。

先日は、裏山を歩いていて、ヤマレコユーザーさんに遭遇!さっそくレコをチェックすると、健脚さんでした。

http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-407992.html#viewcomment

私はまだ登山4年目なので、こうした方の身の振り方(?)は、とても参考になります。

さらにこちらは去年の正月山行で会った方、自衛官の健脚さんですが、いつも楽しく山に登られていて、私もこうなるべしかなぁ・・・と。

http://blog.goo.ne.jp/osakahensyu05/e/e21ac3fc866fd7ce21fdd5c36aa1c23c#comment-list

■ ルートは一旦棚上げかなぁ・・・

正直、上から人が降ってくるような渋滞は勘弁です。

こないだ知人が阿弥陀南陵に行って渋滞だったらしく、待っていたら寒さで鼻が凍傷になってしまっていました…かわいそう。

残雪期の穂高で上から人が降ってきて、ヘリで運ばれる羽目になった知人もいます(汗)。

人気があるルートは平日以外はこんな調子らしいです。

私はまだ山で死にたくないなぁ・・・(汗)

ま、ルートに執着心があるわけではないので、機会が来たら登れたらいいなくらいにとどめておこうかなと思います。

私はずばりマイナールート好みですが、クラシックなアルパインのルート経験を捨ててしまっていいのかな…どうかしら?よく分かりません。 

敗退と言えども良い経験になるのがクラシックルート・・・トラディッショナルなクラシックのアルパインルートを知らずに、マイナールートに成長するのは、ゲテモノ食いの類に成長してしまいそうで怖いのですが・・・いいのかどうかよく分かりません・・・

が、現状は追い風ではないですよねぇ・・・

私は雪と沢をやりたいなって思っているだけなんですが・・・沢も癒し系の。

というわけで、結論が出ないんですよね・・・どれに属しても帯に短し、たすきに長し。


Tuesday, February 25, 2014

個テント時代

■ 個テント

今、山ではテント泊が問題になっている。四人パーティで来て、4テント張られては、テン場がすぐ埋まってしまうってワケ。

それは夏山だけの、そして、山岳会などに属しない人だけの問題だと思っていた。

でも実はそうでもないらしい・・・。というのは山岳会自体でもテント泊山行は、とても敷居が高くなっているらしい。それはアクティブ会員が不足して、仲間内だけでは山行が成立しないという事情がからんでいるかららしい。

外部からのゲストが参加する時、個人でテント泊したいと言い出す・・・と、結局周囲が遠慮してテント泊が成立しなくなったりするのだ。

それは今の人たちが共同生活の楽しさを知らないから、そして、世代が異なる人との付き合い方を若いときに学んでいないからではないだろうか?

それにしても冬でも個テントなんだろうか? 冬の個テントなんて寒くてやってられないな!って思うけど・・・

■ 学生寮は少数派

学生時代は女子寮住まいだった。もみじ寮。

実は、進学の時、二つの大学が候補に挙がり、片方は6人の相部屋。片方は個室だった。それで個室の方を選んだ。

個室と言っても、キッチン、洗面、トイレなどは共有で、お風呂は大きなものが別棟にあった。

学生寮なので、個室とは言っても、その狭さは横の幅がベッドと同じだけしかなく(^^;)、うなぎの寝床というか、新今宮あたりの木賃宿で寝ているオジサンらとあまり変わりがない空間設計・・・(^^;)。全面コンクリートでまさに独房、だった。実際かなり寒かった。

裏はすぐ箕面の山なので、猿が遊びに来る。カメムシ、当たり前。そういう場所だったので、地方都市から大都会を夢見て進学してきた学生には、非常に評判が悪かった。

学生の創造性は独房をいかに非独房化するか?だった。人が入り浸る独房もあれば、入り浸らないのもあり、私のは手作り独房で、インテリアに凝っていた。

しかし、入寮には世帯収入の決まりがあり、入れる人は定員までだったし、当時でも少数派で、平均的学生は、家賃6万円ほどのワンルームマンションに住んで親から仕送りを10万円ほどもらっているのが平均的だった。

私の世代で下宿は稀でほとんどいなかった。

私より前の世代は下宿もあり、学生ではなくなっても書生さん、というのはいたらしいが、どこの本の話?という時勢で、ワンルームマンション花盛りの時代だった。基本的に田舎の農家の資産活用が学生マンションだった。

こういう世相だったので、若い人には共同生活の経験が乏しい人が多い。さらに若ければ若いほど、少子化が進み、兄弟が少ない。

これはどう考えても社会が豊かになり、親が仕送りを送れる財力があるから個室化が進んだわけだ。

こうした経験を青春時代に経験していない人は若ければ若いほど多いはずだ。

■ 共同生活の経験

私はサンフランシスコに2年ほどいたので、その間は通常の学生のスタイルだった。アメリカでは、各国からきた学生は、9割方シェアハウスに住む。一人暮らしの人なんてほとんどいない。最初の1年は1ヶ所にいたが、翌年は1年に6回も市内を引っ越した。

理由を上げると、カビ臭いと思ったら、マリワナだったり、中国人の家で安心と思ったら、物取りにあったり、払い終わった賃料を再請求されたり、穴が開いていたので何かなと思ったら散弾銃の跡だったり、である。 最後はレズビアンの家に落ち着いた。

帰国したら、再入寮はできない決まりなので、月3万円の風呂なし、トイレ共同の長屋住まいを選んだ。

下町の長屋は人生劇場で、隣はやくざ(候補生)と看護婦(バツ一、子供あり)の同棲者だった。斜め向かいの部屋に、ある時、50を過ぎたくらいのオジサンが引っ越してきて、あいさつに来たので、お茶を出すと、妻との離別の話や娘が相手をしてくれない寂しさを語ってくれた。オジサンの人生再出発という訳だった。オジサンとはうまくやれた。

私の真下の部屋は、人生に腹を立てているとしか思えない、根暗な若い男性で、会ってもニコリともせず、挨拶もしない。あるとき、私が、手作りの瞬間湯沸かし器シャワーで失敗してしまい、階下に水が流れたことがあった。猛烈に怒りまくり、金銭を巻き上げられた。ネクラな人、思いつめた人は怖い。設計図を書く専用のデスクが部屋の真ん中に鎮座していたので、設計士志望かもしれない。なんだか、マンガ『孤高の人』の森君を思わせる人だった。ひょろしとした人だったけど、怖かった。

お向かいは、陽気な(陽気すぎる)関大柔道部生で、毎晩宴会をしてうるさいので、しょっちゅうぶつかっていた。この学生は水道代が無料なのをいいことに、洗濯機の水を1時間も2時間も回しっぱなしにして使うので、私がそれを止め、それで二人の間は、開ける⇔止めるの応酬で成り立っていた。彼の部屋のドアには私がドアを蹴った跡が付いていた。ウルサイと言いに出かけても、ドアを開けない卑怯者だったからだ。どこが柔道部なんだか。それで、あるとき、こちらもAVビデオを借りてきて大音量で流してやった。それで一気に静かになった(笑)。

まぁ、そんなこんな学生生活だったが、今は夫と二人で仲良く普通に暮らせている。

ありがたやありがたや…(ん?なんか違う話になったな?)

そうそう、山でテントが個室になっているという話です。

山岳会で、通常

 ・食事
 ・すみか

は一緒です。3人なら3人用テントにみんなで泊まる。同じ釜の飯を食べる。

たとえば、ピオレドール賞を取った、キャシャールで3人が3テントなんてありえないでしょう。

でも、最近は、これも各山岳会単位で、あるいは山行単位で、バラバラのようで、食事は各自、テントさえ同じではない、というパーティも一杯あるのだとか・・・。

こうした人たちはテン場を利用するのでないので目立たないだけらしい。

背景は、豊かになった、ということだと思う。 山が易しくなった、イージーになったのもあるだろう。 

しかし、豊かになったこと自体は歓迎すべきこと。

しかし、3人パーティ、3テントになったことで、失ったものもあるようだ。

甲府では大雪が降って、日ごろ会話の無いご近所さんと知り合いになれた、という声も多い。

■ 時勢は変化中

今では、人々はワンルームマンションを捨て、シェアハウスに向かっている。

時勢は確実に変わり、人は金で買えない価値に気が付き始めた。

昔は選択はない中でのことだった。今は選べる。 仲間に、背を向けるか、心を開くか。

共同生活のスタイルも昔と同じである必要はなく、新しいスタイルを模索するべき時なのかもしれない。


Sunday, February 23, 2014

ベテラン登山者は何を着たらいいのか?

■ 高齢初心者は服が新しい

夏山の小屋で働いていたときですが、”事故るお客さん”と言うのは、断然、年配のお客さんでした。年を取っていて、洋服が新しい=「中高年の初心者じゃないのか?」と周囲は心配になります。

そういう人が、もし、ベテランだったら…?そりゃ、まなざしがウザいだろうな~というのは想像に難くありません。

でも、一方で、ベテランが古いものだけで固めていると・・・

 ・技術まで古そう
 ・若い人が入ってこないという会は、それも一つの原因ではないか?

との声も…たしかに一理あるなぁ。 

どんな世界でも業界の一流の人たちは、常に向上心があり、風化しないものだからです。

■ 服が質素な理由

しかし、服が質素なのには理由があります。

 ・服より道具を買いたい
 ・金があるなら服でなく山に行きたい
 ・最近のユニクロって十分高機能
 ・肩がらみ/腰がらみ = 服が傷むので高いウエアは着たくない

■ 肩がらみは服が傷む・・・(汗)

服に関して山の技術が関係するのはダイナミックビレイです。

菊池敏之さんの『最新!アルパインクライミング』にこのような記述があります。

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いわゆる「ロープを流して止める」制動確保は30年ほど前までは、ビレイの鉄則だった。

それは、ビレイ方法も「肩がらみ」だったからという前提がある。

中略

70年代前半~中盤で、おりしもビレイは「グリップビレイ」そして「エイト環」と大きく変わりつつあり、さらに現在のビレイデバイスが登場するにいたって、確保方法はロープを瞬間にロックする「静的確保」(スタティック)へと決定づけられたのである。

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※現代のビレイデバイス、というのは、セカンドのロック機能が付いた、ATCXPガイドやルベルソなどの確保器のことです。(チューバ―類はスポーツクライミング用)

まとめますと

・高齢のベテランは、そこいらの若者より強いんだが、洋服が新しいと、最近増えた中高年の初心者と間違われて心配されてしまう

・自分の持っている確保技術の関係で、痛んでもいい服しか着て行きたくない。

■ 見た目が9割?

しかし、人間は弱い生き物…知らない人は、見た目で人を判断します。

それは人間が社会的な生き物である、ということで認めなくてはいけない… あなたなら、

 ・ヨレヨレの背広のサラリーマン

 ・パリッとしたビジネススーツのサラリーマン

 ・アルマーニのスーツのサラリーマン

の誰に仕事を頼みたいですか? 

ヨレヨレはアルマーニ野郎と同じくらい、「こいつに頼んで大丈夫か?」と思いますよね(笑)

■ ブランドに身を固めるのもイマイチ

私の友人の一人は、なんと全身「アークテリクス」! 

アークは正直不必要に高いブランドで有名です。何しろタイアップしているのは、ビームスとかですから(笑)ビームス?え、知らない?こちらへ。ファッションブランドです。

全身アーク、というファッションがどういうメッセージを発しているか?というと、決して登山のベテランというメッセージではありません(笑) アークがファッションブランドだからです。

じゃどう見えるん? ってわけですが、自尊心に問題を抱えていそう、に見えるんです。

登山で一つのブランドだけに偏って全身を揃えていると、それは”考えていない”という風に見えます。

■ 小屋勤め経験者が語る!? これが落としどころだ!!

そうなると、

 ・山のベテランである

 ・技術もしっかりしている

ということを正確に周囲の人に、非言語メッセージでコミュニケーションするには、どこかに落としどころがなくてはならない。それには、どうしたらよいか?です。

 1)ベテラン度はギアの消耗具合でアピールしましょう! 例:新品の高級ザック=初心者風。

 2)ウエアはよく買い替えが発生するものなので、新旧をバランスよく、ミックスする。

 3)手ぬぐいを頭に巻く

 4)穴が開いたウエアはNG。 ただ焚火山行以外。
 
 5)知る人ぞ知る定番を着る

 6)靴は使い込んだもの

 7)オシャレは一点豪華主義

 8)カラー配色に気を使う

たぶん一番カッコいいのは、掛けるべきところにはお金を掛け、道具そのものは使い込んだ道具だ、という人です。

たとえばバイルが年季ものとか。それだけで、古くからやっている、カッコいい山ヤに見えます。だから、木のワカンが若い人に人気があるんではないかと思うのですが…

それと、登山者ならだれもが知る、ザ・定番、というものを着ているのは、「分かってるね~」と言う感じかと思います。

パリジェンヌのオシャレの鉄則は一点豪華主義です。全身豪華=”自尊心に問題”なので。

まぁ、夏の北アの小屋には、本物の山やは来ないわけなので、そもそも、誰に向けてのアドバイス?って感じではありますが(^^;)

≪関連記事≫

Saturday, February 22, 2014

今日も愛宕山~大笠山でラッセル三昧

■ 今日も裏山へ☆

今日は夫とぜひ☆と裏山へ。我が家は愛宕山の麓に住んでいるので、愛宕山が裏山です。小粒だけど愛すべき市民の憩いの場、です。

直登ルートはだいぶ雪が減っていました。


 30分で科学館。大雪の日はここまでで1時間半だった・・・

この立ち入り禁止の看板が、権力を笠に着ている匂いがプンプンするんだな。

ここは市民のための施設ではなく、職員のための、職員による、職員の施設だと思う。市民のための・・・というのは詭弁だ、というホンネがこれからうかがえる。

どこも危険はない。


 全然ツボ足でもあるけます。

雪が締まっているから。

色々なタイプの雪を経験することが、危険の回避につながる。

危険は避けるものではなく、よく吟味して、理解し、学ぶものだ。

大体、こどもの国なんだから、雪がある間に子供たちに雪の楽しみ方を教えたらいいのに。

甲府では雪に対する被害妄想が強い。山間部の人でしょ、ホントに困ってるのは。
 コーラと雪。これくらいでピーピー言うなんて・・・
 まぁいいや。大笠山山頂から奥は登山道はありませんが歩けます。

しかし、ノートレースでした・・・
 ホントはP734まで行きたかったけど、山をなめすぎ、シャリバテで行けず。

お腹すいた―!

おうちに帰ります・・・・
 今日の富士山。

市内は白いままですが、それは屋根の雪が上からだと良く見えるから。

道路の雪かきは終っています。

多少走りづらいくらいのこと。

それより屋根の上の雪がアブナイ・・・

気温が高いと落ちてくると思います。

明日から気温が高くなるので、頭上注意!!
 のんびりしてとってもキレイです。楽園。

人間は楽園に住んでいるんですよ。

それを見ないようにして、取るに足らない問題に騒ぎ立てているのは人間で。

今日もヘリの音が絶えず、自衛隊が頑張ってくれているようです。

感謝感謝☆
 雪はザラメ・・・南面はもう雪解け。

靴が濡れて気持ち悪い。

靴下まで濡れていたので、この靴はもうゴアテックスのライナーの威力は失っているようです・・・

良く履いたからなぁ・・・

でもソールは張り替えたので晴れの日のハイキング用ですね。

真面目な冬靴もほしいな・・・
(予算6万円なのでため息です・・・)
 じゃーん。今日の富士山。山梨は冬はホント快晴続き。その幸せは県外の人にしか分からないのかも?

マンションのチャリ置き場は崩壊中・・・なすすべなしだよなぁ。

溶けるまで仕方ありませんね。

けど別のところに置けるし、問題なし!

今日はとっても足が濡れました・・・春山だぁ・・・















ホントに16kmもあるのかなぁ… 意外に長いのはラッセルでズボズボしたからなのかなぁ・・・ GPSは嘘つかないとは思うけど…
≪関連記事≫

本日のヤマレコ。http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-409032.html

大雪二日目の記録。

2月8・9日の積雪49cmの時の同じ場所。
 

Friday, February 21, 2014

チャレンジ!アルパイン

今日は、図書館に本を返しに行っていました。

大雪の日に当たってしまい、返し損ねていました・・・(と言っても大雪2日目に図書館付近を通っていたのですが・・・笑)

■ チャレンジ!アルパインクライミング!




ヒロケンさんの『チェレンジ!アルパインクライミング!』は、略して“チャレンジ!アルパイン”。(”赤本”とも言うのだと、教えてもらいました!)

みんなのバリエーションルート集の定番です。こないだまで、アマゾンで15000円(!)で売られていましたが、山梨の方なら県立図書館にありますョ☆

しかし…ここに書いてあるVルートは初心者向きのは、ごく少数なので、なかなか行けるところがありません・・・(汗)。

そして、こうしたレベルになってくると、やはりそのルートを歩いたことのある山の指導者に行く山を選んでもらって、そして無理のないレベルからステップアップする、ということが必要になってくると思います。

自分では行ってよいものかどうか判断が付かないです(汗)。

■ 10倍の視野の広がり

振り返ってみると、去年の今頃は、まったくこの本を見るような段階にありませんでした。

・・・と言っても、私の登攀力が去年と比べて特段上がったわけではないです。

上がったのは、山の総合力です。そして、広がったのは視野です。登攀力はいまだに初心者レベルですし、アイスだって、登れるけれど、初心者レベルです。

しかし・・・視野が大きくなったおかげで、それまで分からなかったことが色々と分かるようになり、もはや初心者と言って甘えていられる段階にはないな・・・とは分かるようになりました。

去年の私はロープを使う山は知りませんでした。必要性を説かれても ”?”。 

今でも一般縦走でロープを念のため持って行くというのは、ロープを使ったことがない人に言っても仕方ないと思います。 

ロープを使う山をしない(できない)レベルから、今クライミングルートに初級とはいえ出掛けられる・・・というのは、広がった視野の広さでいうと、1:10 くらい違います。

でも、こうして広がった視野に立っても、今の段階が、クラミング101であることも分かります・・・(汗)

赤岳がなぜ山ヤさんにとって初心者の山か分かります・・・ しかし私はこの広がった視野でもって、永遠に広がる山の冒険家の後に続くことができるか?と言うと、できません・・・(たぶん)。

この本の、ヒロケンさんのあとがきに

「若く伸び盛りのクライマー諸氏には、本書の収録ルートをつぶしていくような登り方は薦めません。フリークライミングしながら、アルパインのルートは、どんどんステップアップして30ルートも登れば、つぎはヨセミテのビッグウォールなど、もっと困難なルートを目標とするのが合理的で面白いでしょう」

とのアドバイスがあります。

アルパイン101から、アルパイン109・・・若いクライマー諸氏には、101で立ち止まることなく、高みを目指して欲しいですね。

こういう風に分かるようになったのは、私自身の努力もありますが、それと加え、やはり運、引いて言えば運命というものが大きくかかわっていると思います。

そういう意味で、山岳総合センターの講習会は、開眼させられました。たとえば、講習生のレベルに大きなばらつきがある、という欠点があるにしても、そのバラつきのおかげで私は登山の世界に視野が広がりました。ので、利益のほうが欠点より大きかったと思います。

登山という世界の大きな広がり・・・なぜ山の雑誌には表れていないのかなぁ・・・。

これはやはり一度でもいいから、クライミングを経験して、ロープを使う山、確保理論というのを勉強してみないといかに人間が垂直を乗り越えてきたか?分かるようにはならないと思います。

しかしそうはいっても誰にでもオープンとはいえ、誰にでも道が開かれているわけでないのが登山の不思議なところです。

■ バリエーションも初級(一般レベル)で渋滞中・・・

山の雑誌等等、では、登山者の水準が下がった、昨今の登山者は以前と比べて水準が低いと言われますが、その意味合いがよく分かるようになりました(汗)。

広がった視野で、登山界を見てみると、阿弥陀南陵などの有名な、初級のバリエーションルートが大混雑するわけも分かります・・・ お花畑のある山が中高年で渋滞なのとあまり変わらない・・・(汗)

ほとんどの人が、初級者止まりってわけなんですねぇ。 まぁ私は今それ以前のレベルなので、人のことは言えないのでありますが。

私自身は、もう40代ですし、困難なルートを目指すアルパインを目指しているわけではありませんが、こうした事情を理解することができるようになったことについては、感動さえ覚えます。

山小屋でバイトをしていると、体力自慢の若い人には結構会います。

が・・・どの人もクライミングに興味がないため、結局一般登山者から抜け出ることがありません。

山岳救助隊にあこがれる人も多いですが、ロープワークが必要な山=クライミング要素がある山をしないとロープに習熟することはできないので、体力だけあっても・・・。

結局、一般道でいくら色々な登山道に行ったことがあっても、それはカタログを作るように、ただ行ったことがある山の名前が増えるだけです。

それはそれで登山の面的広がりで楽しいことですが、そんなことは体力が衰えた中年に差し掛かった私でも出来ることなので、若いときには若いときしかできない、自分の可能性を進化させることに目を向けて欲しいなと思います。

が・・・ロープが要るクライミングと言うだけで先入観から、嫌がる人は多く、ホントにもったいないことだなぁと思います。

だから、単独の自分が熊鈴がウルサイとおばちゃんに叱られてイジケることになるんだろうなぁ・・・

≪関連記事≫

おばちゃんが団体で登ってこない山に登れる自分になる







Thursday, February 20, 2014

山梨に来たら雪山に登りましょう!

■ 山梨の思い出 

山梨に来て4年…この大雪にはビックリ!


いや~すごいものを見てしまったな! 

しかし、災害があると、色々と考えさせられますね。








■ 中央道・命!ナノダ!!

1年に一度しか雪が降らず、降っても20cmくらいしか積もらない山梨で、1mを超える積雪があると、交通の要所がマヒする。 こういう時は、ボトルネックが明らかになる。

中央道が通行止めになる=陸の孤島になる山梨。 道路が弱点ですね。

御坂道路も重要な道路で開通しないと、富士吉田と山梨は別の国。

交通に関しては、山梨は海がないから、海運はゼロ。

山梨って航空学校はあるけど、空港がないので、空運もゼロ。

残るは陸路しかないわけで・・・道路が死活問題ですね。

今回、重要だと分かったのは、20号線と御坂道路。中央道の予備は20号線。御坂道路の予備は?精進湖ラインかな?

■ 市街地と山間地

私は甲府駅から徒歩15分くらいのところに住んでいるので、市街地です。

市街地では、雪の影響は、たとえ3日間、会社が休みになったとしても、買い物に行けなくても、まぁ死ぬわけではありませんから、どうってことはありません。

みんなパニクッてたんだけど・・・住民総出の雪かきもしましたが、その翌日にショベルカーが来てあっというまに駐車場の雪を除雪してしまいましたし・・・じゃあ頑張らなくても良かったんじゃ・・・?

← 終に4日目にしてチャリ置き場は崩壊したようですが・・・(^^;)、だからと言って死者が出るわけではありません。

山間地では道路の復旧が遅れ、孤立化した集落があったそうです。

定期的な医療が必要な人、透析がいる人など…はヘリで搬送されたそうです。

立ち往生した車から出て歩いて凍死した人も・・・冬山装備でなかったら、雪の中を歩いて帰ったらいけませんね。

もし登山の知識があったら、救援が来るまで、クルマの中で何とかしのぐほうを選んだのではないだろうか?と思ったりします。

全国の山間部では行政の施策で、二点居住なんて言って、都会人を呼び込み過疎化に歯止めをかけることに躍起です。

でも騙されてはいけない。 弱者こそ、医療機関のそばに住むべし。

何しろ、大阪都心でも甲府でも空室率は非常に高い。都市インフラも整備されている場所がガラガラのときに、何もわざわざインフラが未整備のところへ、人口を誘導する必要はない。

自然が一杯=インフラが未整備。リスクは大きいことを理解して住まないといけませんね。


■ 山梨では山に登りましょう☆

山梨の人は外を知らないので、自分の県の強みが基本的に分からない。ということで、自分たちが恵まれていることも全然わからない。

私は山梨に来て一番いいのは登山だと思いました。スキーは長野だし、カヌーだったら四万十川。ダイビングはやっぱり沖縄や湘南。

なので、山梨でやるなら、登山がおススメです。もしかして狩猟もいいのかもしれない。よく猟師さんを見ます。他にも山梨ならではのアクティビティがあれば知りたいな~  

☆恵まれていること その1)ロケーション

山梨って360°山なんですよね(笑)。何より、初心者の雪山決定版・八ヶ岳が近い!

山梨に来たら雪山に登りましょう☆

南アルプスは初心者の雪山とは言えないのですが、夏にロングルートを歩くにはいい場所です。山がデカくって。北アを卒業したら南アへ。テントをしょっていきましょう。

南アルプスの持ち味はひとけの無さなので、道路なんかが開通して、人がわんさといる山になったらもう南アではなくなってしまいます・・・(><)。南アルプスは不便だからいいのです。

そして、東を見ると、甲武信岳周辺は沢がよろしいし。東沢釜の沢、県民の何人が見たことあるんだろう??? あんなにきれいなのに、ほとんどの人が知らないなんてもったいない。

そして南には富士山。

富士山よりいいのは御坂山塊。毎日通える気軽なハイキングの山。

山ってデカいのが近くにあっても毎日登りには行けませんから、小粒なのが身近にあるほうが健康づくりには向いています。特に冬は遠くの見晴らしが利いて富士山を眺めながら気分よく歩けます。

ハイキングやウォーキングで物足りない若者は、小川山・瑞牆周辺へ。岩ヤさんのパラダイス!名前をクライマーズパラダイスにでも、架け替えたらいいんじゃないか?と思います。

金峰山南面の奥昇仙峡エリアは、仙人の全国組合集会所。藪山ファンエリアです。鉱物ファンにもおすすめの穴場です。 西上州に行く前の入門エリアにいいのでは?

ついでに言えば、甲斐駒エリアは体力自慢の人向きだし。アイスだって登れちゃいます。(毎年誰かが救助されているので”セミ”には気を付けましょう・・・)

四季折々やることいっぱいあって困っちゃう。そのくせ東京まで2時間!

☆恵まれていること その2)特産物が豊富

最近思うのですが、群馬も山梨同様、関東の弱小県、山がちなことでも似ていますが… 今回も雪で大変だったようですし…

でも群馬って特産物とっても地味。こんにゃくとか葱とかです。ぶどうと桃ってのより、確実に地味です(笑)。谷川岳には近いけど、南アには遠い。北アにだって山梨より遠い。八ヶ岳だって同じです。

山梨名産のころ柿は、長野のころ柿なんて目じゃない出来栄えです。私も渋柿の木が欲しいです(笑)。

あと近代になってのことと思いますが、山梨では寿司屋が多い!びっくりするほど多いんです。

もう冷凍技術が発達しているので寿司はねらい目です。山小屋でもヘリが来ない日は寿司なんですから(笑)

☆恵まれていること その3)災害が少ない

今回の雪害が100年に一度だったってことを裏返せば、100年に一回くらいしかこんな災害にならないってことで、今回を除くと、顕著な災害って、明治40年の大水害です。県立博物館に行けばそう出ています。明治ですよ?

震災のときだって山梨はブロック塀が壊れたくらいのことでニュースが成立したくらいです。

☆恵まれていること その4)お天気

冬の山梨は、全国区の天気予報で予報が出ないのは、この素晴らしい気候を知って殺到してくる移住者が多いのを心配しているからなのではないか?と疑うくらい、毎日お天気が良いです。

冬季鬱などの人だったら、絶対山梨!って感じです。

山に守られ、毎日お天気。実は太陽光発電施設の多発地帯です。土地、余ってるんですよね。

■ ダウンサイド

山梨のダウンサイドは、閉鎖的なことですね。

まぁこれは日本全国、都会と海に面した町以外は閉鎖的。なので、特別な欠点に当たらない。

いまだに県外の様子を知らない人が多いので、多様性がない。

中にある価値あるものも、客観的に評価できない。

視野が狭いというのは決定的にそうです。内に凝り固まっています。

地形と気質は似てくるってことですね。 

でも、内弁慶か?と言うとそうでもない。自信がないだけですが、外に出るのが億劫というのが基本の形みたいです。

なにしろ、本当に恵まれた場所、桃源郷、なので、出て行ったら、その土地のほうが恵まれていない場合が多いのです。東京に行けばこりゃかなわんと帰ってくるでしょうし・・・

あとはお天気が良いことの裏返しですが、水が良くないのは欠点ですね。

南アルプスの水はボトルドウォーターで出回っていますが、県民がのむ水が湧水であることはめったになく、一部の地域で、基本、荒川の水です。硬度が高く、石鹸選択には不向きです。まぁ関東一帯がそうですが。大阪は同じ川の水でも軟水でした。

それを裏返しにしたら、欠点が無くなるってことで、山梨暮らしのポイントは

 ・県外者の視点で見てみる

 ・おっくうがらずに県外に出る

 ・水じゃなくワインを飲む(えっ?笑)

かもしれませんね。

Wednesday, February 19, 2014

山岳会はガイドがお嫌い

■ 登山界の覇権争い?

最近、気が付いたことだが・・・・、

山岳会という組織では、ガイド登山を敵視している。というか小馬鹿にしている。

一方の、ガイド登山を率いるガイドの側でも、山岳会を技術がないと言って小馬鹿にしているようだ。

以上は、指導者側の派閥。

翻って、指導される側にも派閥がある。

ガイド派は、山岳会を「古くさい」といって馬鹿にしていている。個人登山者のことも同じく「本格的な山ではない」と言ってバカにしている。

いつだったか夜叉神峠の登山口で鳳凰三山に登る女性登山者の一団に散々バカにしたまなざしを注がれたことがある。(でも三年後に地蔵まで個人山行で登った。)

これ以外にも、ガイド登山の登山者は、基本的に装備が華やかでブランド物を着ており、お金持ちムードを漂わせている(笑)。(もしかしたら、単純に都会の山道具屋さんに言われるがままに揃えただけかもしれない。都会ではブランドも安く手に入るので・・・)

一方、山岳会の人たちは基本的に質素ななりだが、これはむしろ”山ヤの誇り”の表現であり、豪華な装備のガイド登山の登山者をもちろん見下している。

ひとりで歩くというのは、こうした奇妙な覇権争い?(笑)から、無縁でいられる、というメリットがあるかもしれない(笑)。

■ お客の奪い合い?

思うに、ガイドが山岳会を嫌い、山岳会がガイドを嫌うのは、同じマーケットの客を奪い合っているという先入観があるからではないだろうか?

しかし、考えてみれば、実はお客の奪い合いにはならない。

なぜなら、自立した登山者を育てよう!といくら山岳会が頑張っても、自立しない人は後を絶たないかから。増えすぎて困るくらいだ。

だから、本来はそうした、(自立できないけれども、山には登りたい人)をガイド側に回していくべきなんだろう。ガイド諸氏はそうした人たちの教育機関になるべきなんだろう。

現状で、そうなっていないのは、仕方ないね~と誰かがボランティアで連れて歩いているのであり、日本社会の豊かさを象徴するものかもしれない。

たぶん、今ガイド不足が叫ばれ、求められているのはこのタイプのガイドであり、本来山に行くべきでないような非自立型の人たちを言葉は悪いが再教育するためのガイドなのではないか?と思う。

教育者、指導者、という層の厚みが足りていない。

■ 技術 

一方、本当にガイドが持っている価値というのは、一言で言えば 技術、 だと思う。

強靭な体力、登山計画の立て方、地図読み、天候の判断、アイゼンピッケルワーク、ロープワーク、確保技術、どれをとっても若いころから山に分け入っていなければ身につかない。

若いころから山をやっているだけではだめで、継続していなければ、身に付いたものも、さび付いてしまう。

一朝一夕で身に着けることができないものこそ、技術と言うべきで、一回講習を受けただけで出来るようになる、というようなものは、そもそも技術とは言えない。

今、ガイド諸氏が持っている技術のほとんどは山岳会から伝授されてきたものだ。

それらは一体なぜ山岳会に残っていないんだろう?

こういった技術は、山岳会でも、ある程度中心的役割を果たしたり、リーダー的役割を果たしたりしたことがある人でないと、身に着ける機会がない。

山岳会は技術を伝え、後継者を育てても、技術がある中心的メンバーが抜けてしまう… これは昨今の会社と同じだ。優秀なものほどいなくなってしまうのだ。

抜けたメンバーは?というと、要するにガイドになる。ガイド業というのは、それだけ魅力に満ちた仕事なのだろう。

そういう経緯が、山岳会からガイドへの恨み節になるのか?それとも、出ていったガイド側が古巣に愛着を感じられないのか?

どちらなのか、私はこの業界の新参者なので、まったく分からないが、どっちにしても分かることは、この両者は互いに嫌い合っているってことだ(笑)。

賢者は危うい場所には近づくべからず・・・という感じだ。



Tuesday, February 18, 2014

ひとり?ふたり?それともみんなと?

■ 冬山・・・スルーしそう

今シーズンは夫と歩いている山が少なく、夫はまだ八ヶ岳に一回も行っていない!これはちょっと!
というわけで、15,16は、赤岳展望荘に予約をいれていましたが、大雪で愛宕山の二人ラッセルになりました(笑)

こういうことがあると、少しくらい風邪気味でも、鉱泉のアイスキャンディフェスティバル行っておけばよかったな~とか考えてしまいます。

ひとりで歩くべきか、それとも二人で歩くべきか、それともみんなと歩くべきか…?それが問題だ!!っていうのは冗談です。

一人でも歩ける人が、二人以上集まったら、愉しい仲間になる。

相手の考えることが大体分かるからです。

そうでないとたぶん楽しい仲間にはならない。 まぁ結婚と同じですね。

0.5 + 0.5 = 1ではないのです。 1 + 1= 2より大きい、それがパーティ。


■ 命題 ひとりの方が山は楽しいのか?

たまにそうかもしれない…と、私なんかは思ったりしてしまうのですが、よく振り返ってみると私は一人ではそんなに歩いていません。だから山の成長に時間がかかっていますが、焦らず行くことにしています。

人は一人では生きていけない。

けれど、一方的に与え続けないといけないと言う関係はやはり違うと思う。

私はソウルメイトというような親友を持ったことが2度あり、それは一人よりは確実に素晴らしいもので、かつ、お互い我慢がほとんどいらないくらい快適だった。

クライミング山行は絶対に一人では行くことができない。

Z式とかソロイストとかありますが、そもそもクライミングシステムは二人がスタンダードな単位。そこまでして一人にこだわるのは、二人より一人が良いと言っているようなものです。それはそれでかっこいいけど、そういえるだけの技術が要ります。メスナーみたいな人ですね。

一人で行っても安全な山はいっぱいある。 

単独行がダメ!なのは、山の常識が身についていない初心者の段階の人です。

初心者の人は行ってはいけない山に行ってしまう。そもそも、そこに単独で行くことが初心者の証っていうことをしでかします。(たとえば小屋がない厳冬期の三ツ頭に単独とか)

そう、山と言う山が全部、”一人で行けない山” ではない。

たとえば高尾山に一人で行けないか?

まぁ高尾山はルートが多い山らしいので(行ったことがない)ひとけのないるーともあるのかもしれませんが、一般的には、一般ルートで人がわんさか登っているような山に一人で行ってはいけないと言うのは正直行き過ぎている。

年中人の足が絶えない山というのはある。冬の八ヶ岳というと、知らない人が聞いたら「そんな危険な!」と十派ひとからげだが、そういう人はスキー場に行くというと安心する。

が赤岳鉱泉周辺は、もはや、冬のスキー場と何ら変わりない。実際、北横岳にはスキー場があり、歩く時間なんて山頂まで、45分くらいであり、正直な所、先日登った膝上ラッセル状態の裏山より歩行時間としては短いくらいなのである。開始点と終了点に人の気配があると言う意味では、山のキワモノ度は北横岳の方が低い。

■ ひとりのメリット

≪ひとりのメリット≫ (『ひとり歩きの登山技術』より抜粋)
・自然をじかに味わえる
・楽しい
・マイペースを守れる
・いつでも好きな時に行きたい山に行ける
・好きな時に休憩して、好きな時に歩き始めることができる
・撮りたい時に写真が撮れる
・好きな場所でコーヒーを沸かして飲める
・陽だまりで昼寝できる
・静かに俳句を読むことができる
・ウグイスの声を聞いて立ち止まれる
・自然への観察力が鋭くなる
・植生の分布や刻々と変わる雲の動きが面白いように見えてくる

・山を歩いて自然と対話すると、自分を取り戻せたような気になる
・組織の中で見えなかった自分が見えてくる
・いかに自分の力がちっぽけなものか気づく
・自然を一人で歩くことによって、その向こうには自分が見えてくる
・自立心が出てくる

■ 観察力の問題

こうしてみてくると、“観察力”というのはひとつのキーワードのような気がしてくる。

仲間と歩くと、仲間に合わせることに人間は注意力の何パーセントかを向けなくてはならなくなる。そうすると、自然への注意力はもちろん、そがれることになる。

そうすると、天候の悪化の予兆を読み逃したり、悪いことの前兆に気が付かなかったりして、危険が増すことになりかねない。

自分の実力一杯一杯の山でも注意力はそがれる。 これはクライミングも同じで、ギリギリグレードだともう周囲のことは目に入らない。誰だってそうなる。

でもステップアップして実力の余裕が出てくれば、自然と注意力のキャパシティも大きくなり、この問題は解消されると思われる。

だから、観察力の問題は、実力の少し下のランクの山を選んでいれば大丈夫なはずだ。特に初めて一緒に行く人とは、実力よりだいぶ下の山に行く方が良いと思う。

■ 好きな時に…の問題

これは気の合う二人なら、たいがい問題ない。

パーティ登山で問題になる…人数はおおむね5人以上だろうか…8人とか9人とか、もうウンザリで、私は4~5人以上の登山はごめんだな~と思う。

最大許容できて6人くらいだな。それ以上になると人に合わせるにしても、合わせる幅が広すぎてどこにも合せようが無くなり、みなが勝手にし始める。グループが幼稚園化してしまうのだ。

山小屋でバイト中何組もそんな大の大人を一杯見た。そういう人たちが使った後の部屋というのは、まくら投げパーティでもして、過ごしたんじゃないか?という荒れようだ。

30人を束ねようと思ったら軍隊式以外不可能だと思う。

■ 自己との対話

単独行でのもっとも大きなメリットは、残りの部分 ”自己との対話”だと思われる。

でも人と出かけて自己と対話していたら、その人は相手を無視していることになる。

誰かと出かける山で自己と対話する、なんてありえない。そういう人はコミュニケーション不全症だ。

しかし、もし単独のメリットが自己と対話すること(山と向き合うこと)にあるのなら、その人はそういう山を選ぶべきだということになる。

つまり自分と向き合うことだけに集中できる山、だ。裏山でもいいわけだ。

■一人歩きは危険か?

不安な単独行 を 幸福の一人歩き に変えるポイントは
 
・事故があった時に助けてくれる人がいない

というリスク。

それには 行く山を選べばよい、ということになる。

たとえば私も単独で最初に行った山は大菩薩嶺。その次は北岳に行った。次は八ヶ岳。厳冬期八ヶ岳。北アのテント泊ソロ縦走。

どれも登山道で単独になりようがない。誰かがいるのである。なので厳密には単独行とは言えない。

単独で行ける雪山なら、八ヶ岳がある。小屋がある山。あるいは人足が絶えない山。それが単独を選ぶ人の山だ。

近所の山では、大菩薩嶺、瑞牆山、茅が岳などは大概誰かが入っており、平日に入らなくても、土日には誰かが通っている。

そういう山は単独のリスク=事故があっても誰にも発見してもらえない、がないので、こういう山を選べばよいと言うことになる。

それは間違っても真冬の誰も来ないようなマイナーな山ではないし、非一般道から歩く山でもありえない。

■ 事故に備える

また、事故になった場合、単独の人は

 事故の原因は転滑落が最も多い

と言われている。 が、これはリスクをカバーしようがない。

どんなベテランだって足を踏み外す時には踏み外すし、それは危険な所ではなく、普通の危険がないところでむしろよく起こるのである。

だから、転滑落は運みたいなもので、登山者自身ができることと言ったら、日ごろのクライミング練習と、よく注意して登る(下る、下りの方が事故が多いので)くらい。

後は滑落した時にどうするか?だ。

■ 慎重さ

・・・というわけで、一人で歩く資格というのは必ずある。

その1)第三者に迷惑を掛けない (所属山岳会を含めて)

その2)山を選ぶ
     ・人が多い山
     ・一般ルート
     ・小屋がある山

その3)万全の準備
     ・遭難しないために慎重に計画を立てる
     ・装備に抜かりがない
     ・岩場などの難しいところでは臆病なまで慎重に対処する
     ・起こる可能性は全部を考えて行動する

その4)気力
     ・たとえ骨折しても這ってでも自力で降りてくる気力
     ・事故を起こさない慎重さと弱気、常識

その5)事故の備え
     ・登山届を出す
     ・山で出会った人に話しかけて印象に残っておく
     ・携帯電話などの連絡手段を常に確保している
     ・山岳保険に入る
     
その6)山に対して謙虚に構える


最終的には、山に対して謙虚であること、に集約されると思います… 

私はよく一人で歩いているように見られます。が、ほとんどは夫と二人で歩いており、一人で歩いている山は、手あかがついたと先輩に悪口を言われようとメジャーな山ばかり。藪山を一人歩きするように誘惑?されても頑としてはねつけてきました。

別に今、地図も地形も読めるけど、地図が読めたところで、ひとけがない山で遭難しても誰にも見つけてもらえないという現実は変わらないので行きません。

ただ変わったのは、行けない、のではなく、行かない、ということに真実味が出てきた、ということです。

地図も読めるし、懸垂下降も出来るけど、行かないよ、そんなとこ。

一人歩きの自由さだけを見て一人歩きを始めるとけっして良い結果を生まない、と思います。

そこには、何かからの逃げ、が含まれているような気が・・・。

ちなみにこの本にはひとり歩きの心構え十か条と言うのがありました。そのまま、登山グループに当てはまると思うのですがどうでしょう?

≪一人歩きの心構え十条≫

1.第三者に迷惑を掛けない

2.自分のレベルを常に客観的に見れるようにし、レベルを超える無謀なことはしない

3.計画、装備、体力、知力、などレベルアップに努める

4.計画を簡単に変更しない

5.天候悪化や体調悪化など、無理をしないで引き返す

6.分からないことは自分だけの判断に寄らず第三者に尋ねる。遠慮しない

7.他の登山者の良いところは吸収するように常に注意深く観察する

8.計画表を作成する

9.山は場数。間を置かないで登ること。慣れが怖い。

10.万が一遭難しても、常に冷静でいられるように日ごろから訓練し、事態を正確に判断し、自分の力で切り開く能力を身に着けておく。

Monday, February 17, 2014

除雪活動の日

■ 冬の運動不足解消?

今日は、裏山から駐車場に活躍の場を移動して(?)見たんですが(笑)、雪がクラストしてきていました。

雪かきはどんなタイミングがいいのでしょうね・・・新雪のうちは軽いけど固まらないので雪かきしにくそうですし・・・昨日くらいが良かったのかなぁ・・・

今日は雪洞を掘る時同様、四角くブロックにして切り出し除雪しました。とりあえず、クルマ発掘。

どこにも行く予定はありませんが、出るには出れるようにしておきました。

除雪のコツ・・・どうも、ハーネス、ヘルメット、命綱が必要らしい・・・ クライミングみたいですね。

 今日の自宅前の道路。 まぁ走れますよね~

こっちはまだ埋まっています。 運転しても行く先の駐車場が使えないので、車が出せるよう除雪しても仕方がないとはおもいつつ・・・雪が重くなるのでギリギリで除雪。


15日はこんなでしたから、だいぶ進歩?(笑)













 駐車場はこんな状況なので・・・まぁ全体を除雪と言うのはほぼ不可能なわけですが・・・

 
自転車置き場の上の雪は解けて重さが偏ってきたのでしょう・・・降ってすぐは、なんともなかったけど、どんどん屋根がへしゃげてきた・・・

 でも雪を下ろすにも降ろせないしねぇ・・・
 屋根がポリカなので、人が乗ると壊れますね・・・


ふーむ、昨日はこんなにひどくなかったですが、日々悪化中です・・・

 裏山快晴。雲一つないのです。 でも放置している車の上の雪もだいぶ嵩が減りました。

これが 15日の図。

キノコだったけど、だいぶ減りましたね~


























雪が日常にあると、雪がだんだん変化していく様子がよく観察できる。ってことはよく分かりました。

初日は新雪でラッセル大変。翌日はほどよく締ってラッセル快調。それなりに進めた。 ラッセル、正直暑いので、これで着替えられないと冷えてつらいですね~。 


今日のお役立ちグッズは、雪山用軽量スコップ・・・ ブレードが平坦なので、四角く切り出しやすい。そして金属製で丈夫です。 プラスチックの雪かきスコップは、新雪以外無力そうな感じ・・・ うちには、車がスタックした時用にもう一つスコップを常に車に乗せているのですが、役立ちました・・・


Sunday, February 16, 2014

大雪の2日目 二人ラッセル!

■ 愛宕山へラッセル

大雪二日目・・・。我が家はマンションなので雪かきはほとんど必要がありません・・・駐車場から車を出す?そんなことは考えられない雪の多さです(汗)。


猪熊予報士の 今回の大雪の解説。予報ははずれだったそうだが、大雪とは言っていたしな~



カーポートがあるほうが雨の日の駐車や出入りが楽ですが、雪の日は、青空駐車場の方が被害が少ないらしい・・・

防災無線では、車は道路にでるなと言っているが、無視されている。 同じくかいた雪は用水路には入れないでくれと言ってるがそれも無視されている。 
まあ、雪の行き場がないわな~。 家の前の雪かきをするも、雪をどけるところがない。 

用水路が雪でせき止められるくらい家の周りの雪かきをしっかりやっている家もある。 それは共同体精神が旺盛なのだか、それとも自分さえよければいいのかどっちなんだろう・・・

雪の重みで自転車置き場のポリカが割れる寸前だが・・・人間が乗ると確実に割れるので、雪かきは不可能。

 金手駅はローカル線の身延線なので、当分開通しないので、雪かきしても無駄なような気がする。

ホームの雪は線路に落とすしかなく、線路の雪はどこへ・・・?

中央線もここは走るのだが・・・
 大快晴で、富士山がまぶしい。富士山は風が強そうだ。
昨日敗退したところまで今日はたったの10分。トレースがあればどれだけ楽かが分かる。
雪は昨日のサラサラとは違い、上の方が12~13cmほどクラストしており、昨日より、うんとラッセルしやすい。 新雪のラッセルはいかに大変かがよく分かった。降り立てだと足場が作れず、脚だけでラッセルできないのだ。
とはいえ、今日もこんなではある。

夫と交代で20m起きくらいにラッセルする。 ラッセルするとき、あんまり前進してしまうと膝を上げる空間がなく、ラッセルしづらいので、足で雪を壊したら、少し後ろずさって、反対側の足を回しあげて、次の一歩のために雪を壊す。
防災無線では、小学校のグランドに雪を捨てるように言っていたが、誰も実行はしていないようだ。そりゃそうだよな。

素晴らしいお天気だけど、今日は誰も山どころか登山口に行けない。


ラッセルの跡・・・ 今日は結構良いペース。


























正直言って、すばらしい甲斐駒の眺め。

甲斐駒にはもう一度挑戦したい。

甲府にはこんなに降ったのに、山の雪の様子はあまり変わって見えないのは、なぜだろう?














 普段でも歩く人が少ないので、当然だがノートレース。
















甲斐奈神社 本尊前を11:10分ごろ通過。登りはじめが10時なので1時間くらい・・・


 おっとっと。ラッセルでこけると起き上がるのが一苦労。
 これは太陽光発電なのである。
 愛宕山の入り口へ、頑張る。

平らな所はスノーシューの私の方が歩きやすいようで、わかんの夫は後続。
 この右手側は科学館なのだが屋根からの落雪で、右側はデブリになっている。

でも温かいので頭上の木立からの落雪はすでに落ちてしまっていてないのでラッキー。
 ひっきりなしに救急車の音が聞こえる・・・
 科学館到着。 11時30分。

自宅から1時間30分のラッセル。

普段は30分かかるかどうかの道。
 金曜は13時であきらめたらしい。正しい選択と思う。

大人社会って危機意識が足りないよな、と思う。

震災の日にもヨガしてたからなー 普通は災害の時は、余分なことは後回しだ。
 ここを登れば、展望台だが、ラッセル・・・大変そうなので、今日はパス。
 渡廊下の雪がすごい。

青空にはためく旗が妙に生き生きしていて、なんか空虚感が無性に高まる。
 駐車場は雪原となっています。

当然だけど誰もいない。

一度我が家から車で科学館まで行ったら信玄神社の裏から回るととても時間がかかって、歩いたほうが断然早かった。

復旧も歩いて来れる道からでいいんじゃないかと思う。









温かい飲み物はサーモスに入っていたが、ラッセルで暑くて、夫がコーラ飲みたい!というので自販機へ。

自販機は使えました。















私はアイスを・・・120円。





















歩いて科学館まで来る、もっともポピュラーな道ということで北口に、トレースを付けることにする。





 北口もまたラッセル。

だけど下りだから楽。
 ここは、もう舗装されたところだけど・・・
 ここは階段です。
 下に見える車はこんなに埋まっています。
 階段も直登みたいになってしまいます。
 下では住民のみなさんが除雪中。

除雪が追いついていないだろうトレースの無い道をゆくことにします。

どうせなら・・・









 甲府駅近くまで降りてきました。うーん・・・
 舞鶴通り、交差点。YBSの前です。雪道走行はシビアそうです。
 富士山バックに・・・雪かき(汗)。
 駅前なのですが、やはり雪で、あまり良いコンディションではありません。




















 ガードレールと同じくらいの高さまで雪。


 こういう具合です。 駅までつながる通路から。
 停止中のあずさと白峰三山(まぶしい・・・)。
 真っ黒の運行掲示板。
 発券中止中の券売機。
 パン屋はやってる!すごい!

けど、商品はほとんどない。

トヨタ看板方式は在庫がないから、災害に弱い。
 駅前タクシー乗り場。
駅前ロータリー。



                             
車が走ってきたが、予想通りスタックし、タイヤは空をつかみ、空回転を繰り返す・・・

なんでこんな日に車なんだ? 見たまんまスタックだぞ・・・

減速もせず突っ込む車にあきれる・・・。

何が何でも車で、何が何でもスーツで、何が何でも革靴かい・・・今日はスーツを着ても足元は長靴でいいんでないかい?

そんなところに、意固地さを感じる。





















舞鶴公園も膝上のラッセル痕。


ここは誰かが作ってくれたトレースがありました。
 あっちにもトレースあり。
 北側の、石垣についた雪が落ちて、埋まっています。

またスノーシュー装着。

しかし、良いタイミングで借りたものです・・・大変役立っています・・・(貸してくれた人、すみません)
 手すりと同じ高さです・・・



 線路わきの小道はトレースなしにつき、またラッセル。
 上から見えた小学校脇です。もうくたびれています。



 近所の顔見知りのおじさんが去年の夏の暑い中、錆止めとペンキを塗り終えたばっかりのぶどう棚が崩壊・・・



しかし、それにしても甲斐駒が美しい。

来週は、醤油樽の滝にアイスに行きたかったけれど、どうも行けそうにない・・・

それどころか、ホームセンターに行くのも行けそうにない。

甲府は完全にマヒ状態で、物資は今滞っている。

さっきスーパーに行ったら、普通に野菜や牛乳などはあったけれど、インスタントラーメンの棚が空っぽだった。

私ならラーメンより米を買うな~

お米屋さんは近所のがあるので大丈夫。

人間は水があれば1週間は生きられるそうです。

甲府は交通はマヒしているけれど、水道もガスも電気も影響ないので、エライ。

水道管が凍ってでないということもなく、TVが付かない、ネットができない、ということもない。


ハーフエンプティではなく、ハーフフルを見ましょう。 

日陰ではなく日向をみましょう。

帰宅は14時でした。4時間でぐるり一周、愛宕山。 今回のヤマレコ。

今日の山梨 上空から